- ハタラクティブ プラスTOP
- 就職の方法の記事一覧
- 離職票が届かず10日過ぎたらどうなる?期限や対処法をご紹介
離職票が届かず10日過ぎたらどうなる?期限や対処法をご紹介
この記事のまとめ
- 離職票とは、ハローワークで基本手当(雇用保険)の受給手続きに必要な書類の一つ
- 離職票に期限はないが、基本手当の受給に必要な手続きは1年以内と決められている
- 会社側には離職票の手続きに期限が設けられており、10日過ぎた場合は罰則がある
- 10日過ぎたのに離職票が届かなくて不安なら、会社やハローワークへ確認してみよう
- 離職票がなくても基本手当の仮手続きはできるが、最終的には必要になるので注意が必要
退職日から10日過ぎたのにもかかわらず離職票が届かないと、「ハローワークでの基本手当の受給手続きができないのでは」と不安になりますよね。
会社側には10日以内にハローワークへ離職票を発行依頼するよう法律で定められていますが、離職票自体に有効期限はないので、発行依頼をしてから10日過ぎたとしても使用できます。ただし、離職票を提出して行う基本手当の受給手続きには、退職した翌日から1年以内といった期限があるので注意が必要です。
このコラムでは、キャリアアドバイザーの北島さんのアドバイスを交えつつ、離職票が10日過ぎても届かないときの対処法や基本手当の申請期限について解説しています。離職票を無事に受け取り、基本手当を受給しながら転職活動をしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事にコメントしているアドバイザー
離職票に期限はある?10日過ぎたら使えない?
「離職票の期限は10日以内」と聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。これは企業側が守らなければならない期限であり、離職票は10日を過ぎても使用可能です。「離職票の発行依頼をしてから10日過ぎたのにまだ届かない」「離職票が届いて10日間も経ってしまった」と不安にならなくて大丈夫なので、安心してくださいね。
離職票に有効期限はない
離職票に有効期限はありません。
しかし、離職票の提出が必要になる基本手当の手続きをする場合は、期限が決められているので注意しましょう。詳しくは事項をご覧ください。
基本手当の手続き期限は退職日から1年以内
基本手当を受給する場合は、1年以内に手続きを行う必要があります。ハローワークインターネットサービスの「受給期間」によると、基本手当の受給期間は「退職した日の翌日から1年間」とされており、受給期間を過ぎていたら申請ができないため注意しましょう。
また、基本手当の手続きには、離職票のほかに用意するものが複数あります。余裕を持って申請できるよう、以下を参考にして早めに準備をしておくのがおすすめです。
- ・雇用保険被保険者離職票(-1、2)
- ・個人番号確認書類(マイナンバーカード、個人番号の記載のある住民票など)
- ・身元(実在)確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
- ・写真 2枚(縦3.0cm×横2.4cm)※写真は、マイナンバーカードの定時で省略可能。
- ・本人名義の預金通帳またはキャッシュカード
失業保険の手続きの細かな流れは、「退職後にハローワークで行う手続きって何?失業保険の受給条件や手順を解説」のコラムで紹介しているので、確認してみてくださいね。
基本手当とは?
基本手当とは、雇用保険に加入していた被保険者が退職した際に、失業中の生活の安定を図りつつ、求職活動を行うために支給される手当のことです。基本手当を受け取れる期間は、雇用保険の加入期間や退職理由、年齢などによって異なるので、ハローワークインターネットサービスの「基本手当の所定給付日数」を確認してみましょう。
また、「病気やけがをしている状態」「妊娠・出産・育児のため、すぐには就職できない状況」など、すぐに働けない場合は基本手当を受給できません。雇用保険に加入していたからといって、全員が基本手当の受給対象になるとは限らないので留意しましょう。ハタラクティブ プラス在籍アドバイザーからのアドバイス

北島愛純
「手続きの期限が退職日から1年間もあるなら、焦って離職票の手続きをしなくて良い」と考えるのは、あまりおすすめできません。なぜなら、離職票の手続きをしないと基本手当の手続きが遅くなり、受給期間が短くなる可能性があるためです。
たとえば、自己都合で退職した場合の受給期間は90~150日ですが、受給期間中に退職してから1年経過した場合、所定給付日数が残っていたとしても打ち切られてしまうことがあるため注意しましょう。
企業側には10日の手続き期限が定められている
「離職票の手作りは10以内」というのは、企業側に定められているものです。「雇用保険法施行規則 第七条」において、会社側は従業員が退職した翌日から10日以内に、雇用保険被保険者資格喪失届をハローワークに提出することが定められています。ハローワークは、会社側から雇用保険被保険者資格喪失届を受け取ったら、会社宛に離職票を送付。その後、会社は、離職票を退職者に手渡しまたは郵送します。
そのため、離職票は退職時にすぐもらえるわけではありません。さらに、会社側が書類の提出期限を超えても罰則の対象にならないため、手元に届くのが遅れる可能性もあります。「10日」というのはあくまでも企業側の手続き期限なので、離職票が自分の手元に届くのに2週間ほどかかることもあるでしょう。
なお、退職時に再就職する意思がない場合は、離職票の発行が不要の旨を会社側に伝えればOK。また、再就職するのか休職するのかが決まっていない場合は、後から必要になった際の面倒を避けるためにも離職票の発行依頼をしておくのがおすすめです。
退職後は離職票の受け取りや基本手当の申請以外にも、各種手続きが必要になります。手続きの一覧は、「仕事を辞めたらやること5選!手続きの方法やもらえるお金について解説」のコラムで確認できますよ。
参照元
e-Gov法令検索
雇用保険法施行規則(昭和五十年労働省令第三号)
手続き期限の10日を過ぎたらどうなる?
退職者が離職票の発行依頼をしたあと、会社が10日以内に手続きをしないのは法律違反です。違反の罰則については、「雇用保険法 第八十三条四項」において、「6ヶ月以下の懲役もしくは30万円以下」と定められています。離職票とは
離職票(雇用保険被保険者離職票)とは、退職したことを証明する書類のことです。離職票は、会社を退職したあとハローワークで基本手当(雇用保険)の受給手続きを行う際に必要になります。
ハローワークが交付する離職票は、「雇用保険被保険者離職票-1」と「雇用保険被保険者離職票-2」の2種類。交付される2種類の離職票には、基本手当の振込先や退職理由などが記載されています。
離職票の提出が必要なケース
離職票の提出が必要なケースは、退職後すぐに基本手当を受給するほかに以下が挙げられます。
- ・転職先で職歴の証明書類として使う
- ・早期離職して基本手当の手続きをする
- ・転職先は決まっていたが、諸事情により失業してしまう
離職票には、勤め先の企業で雇用保険に加入していた期間や、勤務状況などが記載してあるため、職歴の証明になります。そのため、企業によっては職歴の確認として離職票の提出を求めることがあるようです。
また、転職先が決まっている場合は入社後すぐに雇用保険に再加入するのが一般的なため、「離職票を使わないから」という理由で発行依頼をしなかったり、受け取ったあとに破棄したりすることもあるでしょう。しかし、転職後に早期離職をしたり内定が取り消されたりして、基本手当を受給するために離職票が必要になるケースもあるようです。
離職票を使わなかった場合も保管しておくのがおすすめ
前述したように、転職先が決まっている場合も離職票の提出が必要になることがあります。発行依頼をしてから届くまでに時間が掛かる可能性もあるため、離職票を使う予定がない場合も保管しておくのがおすすめですよ。離職票が届くまでの一般的な流れ
「どんな流れで離職票が自分の手元に届くの?」と気になる方もいらっしゃると思います。離職票が届くまでの一般的な流れは以下のとおりです。
- 1.企業は退職者の退職日翌日から起算して10日以内に「離職証明書」をハローワークへ提出する
- 2.ハローワークが「離職票」を企業へ送付する
- 3.企業は「離職票」を退職者へ送付または手渡しする
上記の流れで離職票が発行され、10日〜2週間ほどで手元に届きます。ハローワークの状況によっては発行が遅れ、届くまでに1ヶ月程度かかってしまう場合もあるようなので、把握しておきましょう。離職票がなかなか届かないときは、後述する「離職票が10日過ぎたのに届かない場合の対処法」を参考にしてみてくださいね。
離職票と離職証明書の違い
「離職票」と「離職証明書」は名称が似ていますが、用途は異なります。離職票は、退職者が基本手当の受給手続きを行う際にハローワークへ提出する書類です。離職証明書は、退職者が勤務していた企業が、ハローワークへ離職票の発行依頼をするために必要な書類の一つで、「雇用保険被保険者資格喪失届」と合わせて提出します。
離職票は退職者が使う書類、離職証明書は企業が提出する書類と覚えておきましょう。
離職証明書が発行されるまでの流れ
企業がハローワークに提出する離職証明書は、以下の流れで発行されるのが一般的です。
- 1.従業員の退職が決まったら、企業は離職証明書を用意する
- 2.用意した離職証明書に、退職者本人が自筆で署名または記名押印をする
- 3.退職者の署名または記名押印のある離職証明書をハローワークへ送付する
企業が用意した離職証明書には退職理由が記載されているので、内容を確認したうえで署名または記名押印をするようにしてくださいね。
離職票が10日過ぎたのに届かない場合の対処法
「退職してから10日過ぎたのに離職票が届かない」と不安になる人もいるでしょう。離職票が手元に届くまでには10日〜2週間ほどかかるのが一般的ですが、なかなか届かない場合は以下の対処法を参考にしてみてください。
退職した会社へ発行を依頼する
10日過ぎても離職票が届かないときは、退職した会社へ離職票の発行依頼をしてみましょう。退職時に会社へ離職票の発行を依頼しなかった場合、会社側が離職票の発行は不要と判断し手続きを行っていない可能性もあります。
退職した会社への連絡方法は、電話やメールでOK。ただし、メールは確認が漏れたり遅れたりするリスクもあるので「基本手当の受給手続きを進めたいから早めに離職票が欲しい」という場合は、電話で離職票の発行依頼をするのがおすすめですよ。
ハローワークに相談する
10日過ぎても離職票が手元に届かず、元勤務先に離職証明書の発行・送付を催促してもなお届かない場合は、ハローワークに相談してみましょう。ハローワークへ相談をすると、会社側へ離職証明書の催促を行ってもらえる可能性があります。
また、「ハローワークの繁忙期で手続きがストップしている」といったケースもあるようです。元勤務先に問い合わせた際、すでに離職証明書を提出していると返答があった場合は、焦らずに離職票が届くのを待ってみましょう。発行状況が気になる場合は、ハローワークにあとどのくらい時間がかかるか確認してみてくださいね。
離職票なしで仮手続きを進められる
離職票がなくても、離職日が記載されている書類があれば基本手当の「仮手続き」を進められます。基本手当の手続きが遅れてしまうと受給開始日が伸びてしまうので、ハローワークに問い合わせ、仮手続きのやり方や必要書類などを確認してみてください。
なお、離職日は「退職証明書」「社会保険資格喪失証」などの書類に記載されています。仮手続きを進める際に必要になる場合が多いので、手元にあるか確認してみましょう。
最終的には離職票が必要になるので注意しよう
ただし、仮手続きが完了した4週間後の失業認定日までに離職票の提出が必要になります。仮手続きができたからといって、離職票の発行が不要になることはないので注意しましょう。離職票が届かないときの対応の流れ
ここでは、離職票が届かないときの流れをご紹介します。先述してきたことを簡潔にまとめているので、離職票が届かない場合は、以下を参考に行動してみてください。
- 1.退職後、2週間ほど離職票が届くのを待つ
- 2.2週間ほど待っても離職票が届かない場合は、会社に連絡して手続きの状況を確認する
- 3.会社の手続きが完了している場合は、ハローワークに手続き状況を問い合わせる
- 4.会社が手続きを行っていない可能性がある場合は、ハローワークに相談する
- 5.離職票が届かないときは、失業給付手続きが遅れないよう基本手当の仮手続きを行う
- 6.失業認定日が近づいてきても離職票が発行されない場合は、再度ハローワークに相談する
先述のとおり、基本手当の手続きが遅れると受給までに時間がかかってしまいます。そのため、2週間以上経っても離職票が届かないときは会社に確認し、状況に応じてハローワークへ相談しましょう。基本手当の手続きと並行して転職活動を始める場合は、「転職でやることをリストで把握しよう!内定後に必要な手続きも解説」のコラムも参考にしてくださいね。
また、「退職したいけれど再就職できるか不安」という方は、若年層の転職活動をサポートする転職エージェントのハタラクティブにご相談ください。専任のキャリアアドバイザーがあなたの不安や希望をヒアリングし、一人ひとりに合った求人をご紹介します。サービスの一環として、退職時や転職時の疑問に対するアドバイスを行うため、安心して就活に臨めるでしょう。
また、応募書類の作成や面接練習を実施しているほか、1分程度で行える適職診断もご用意しており、サービスはすべて無料でご利用いただけます。転職活動をスムーズに進めたい方は、お気軽にお問い合わせください。
離職票についてよくある疑問Q&A
離職票の交付を申請する期限はある?
雇用保険法施行規則において、会社側がハローワークへ離職票の発行依頼をするのは、従業員が退職した日の翌日から10日以内と定められています。10日以上経っても離職票が届かないといった場合は、勤務していた会社へ連絡したり、ハローワークへ相談したりしてみましょう。
離職票が届かない…いつまで待つべき?
一般的に、離職票が届くまでには10日〜2週間ほどかかります。2週間待っても離職票が届かず不安な場合は、会社に手続きの状況を連絡してみましょう。すでにハローワークへ離職証明書を発行していると回答があった際は、ハローワークに離職票の発行状況を確認してみてください。
会社が手続きを進めてくれない場合は、このコラムの「離職票が届かないときの対応の流れ」を参考に、ハローワークに相談と仮手続きを行いましょう。
「やっぱり離職票が欲しい」となった場合、発行は可能?
離職票の再発行をしたい場合は、勤務していた会社や管轄のハローワークへ相談してみましょう。来所できない場合は、郵送で再交付申請を行うことも可能です。郵送で離職票を取り寄せたい方は、最寄りのハローワークに相談してみてください。
離職票の再発行はしてもらえる?
離職票の再発行は可能といえます。ただし、「雇用保険法施行規則 第一四三条」によって離職票の保管期間は4年間と定められているため、退職して4年以上経過している場合は再発行できない可能性があるので注意しましょう。
退職してから4年以内の場合も、再発行には時間が掛かる場合もあるため、早めに企業に発行依頼を行うのがおすすめです。
参照元
e-Gov法令検索
雇用保険法施行規則(昭和五十年労働省令第三号)
離職票の発行に1ヶ月かかるって本当?
退職した企業に依頼してから、離職票が退職者の手元に届くまでに10日~2週間ほどかかるのが一般的です。ただし、ハローワークの繁忙期に発行手続きを行った場合は発行が遅れることも。離職票の発行依頼は、余裕を持って行うことをおすすめします。
監修者:後藤祐介
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。
ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。
資格 : 国家資格キャリアコンサルタント・国家資格中小企業診断士
メディア掲載実績 : 「働く」をmustではなくwantに。建設業界の担い手を育て、未来を共創するパートナー対談・定時制高校で就活講演 高卒者の職場定着率向上へ・【イベント開催レポート】ワークリア障がい者雇用セミナー
SNS : LinkedIn®・YouTube