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「正社員になりたくない」と思う理由は?非正規雇用でいるリスクも解説

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この記事のまとめ

  • 正社員になりたくない理由は「仕事の責任を負いたくない」「スキルに自信がない」など
  • 正社員になるメリットは雇用と収入が安定したり、社会的信用を得られたりすること
  • 「正社員になりたくない」と非正規雇用でいると、仕事を失うリスクがある
  • 正社員になりたくない場合、短期正社員制度を利用してもOK
  • 非正規雇用から正社員を目指す場合、就職・転職エージェントを利用するのも手

アルバイトや派遣といった非正規雇用で働いている方のなかには、「正社員になりたくない」と思う人もいるでしょう。正社員になるメリットが分からないと、働き方が自分に合うのか、本当に目指したほうが良いのか判断が難しいですよね。

正社員になると雇用と収入が安定したり、社会的信用を得やすくなるといったメリットがあります。非正規雇用でいると「仕事を失う可能性がある」「受け取れる年金額が少なくなる」などのリスクがあるので、早めに正社員を目指したほうが良いでしょう。

このコラムでは、キャリアアドバイザーの荒井さんのアドバイスを交えつつ、正社員になるメリットをまとめました。また、非正規雇用から正社員を目指すときのコツもご紹介。「正社員になりたくない」と悩む方は、ぜひ参考にしてみてください。

「正社員になりたくない」と思う5つの理由

「正社員になりたくない」と思う5つの理由

  • 責任を負いたくないから
  • 転勤したくないから
  • 残業したくないから
  • スキルに自信がないから
  • 給与が下がる可能性があるから

ここでは、「正社員になりたくない」と思う理由をまとめました。以下で挙げた理由は、正社員に対して感じているデメリットにもなります。自分に当てはまるものがあるかチェックしてみてください。

1.責任を負いたくないから

責任を負いたくないから、「正社員になりたくない」と思う方もいるでしょう。正社員になると仕事の範囲が広がり、大きな責任が伴う仕事を任されることがあります。

一方、非正規雇用者は社員の指示に従って仕事を行うことが多く、比較的責任が軽い業務内容を任される傾向があるでしょう。責任感から来る過度なプレッシャーでストレスを感じることを避けるために、正社員ではなく非正規雇用でいることを選択しがちです。

2.転勤したくないから

正社員になると転勤する可能性があることから、「正社員になりたくない」と思うことがあります。「家族と離れたくない」「地元に根ざした生活がしたい」という方にとって、転勤の可能性があることが正社員になるデメリットに感じるでしょう。

企業規模が大きくなるほど支店や営業所が増えるため、会社から転勤を命じられる可能性があります。会社の指示に従うのが原則なので、転勤先やタイミングを選べないのも正社員に魅力を感じない理由といえるでしょう。

3.残業したくないから

「残業したくない」という理由で正社員として働くのを避ける場合もあるでしょう。正社員になると仕事量が増えて、非正規雇用者より残業をする可能性が高くなります。

就業後に趣味や習い事などプライベートの時間を確保しとうとしても、残業で予定を変更せざるを得ない場合もあるでしょう。家族との時間やプライベートの時間を大切にしたい方は、「正社員になりたくない」と思う傾向があります。

4.スキルに自信がないから

自分のスキルに自信が持てないということも、「正社員になりたくない」と考える理由の一つです。正社員は仕事の幅が広がるため、担当する業務内容によってさまざまな能力が求められる傾向があるでしょう。自分のスキルに自信がないと「正社員の仕事は自分にできるのか」と不安に感じて、正社員になるメリットを感じるのが難しくなります。

5.給与が下がる可能性があるから

今より給与が下がる可能性があると、「正社員になりたくない」と思いやすくなるでしょう。特に、バイトや派遣といった非正規雇用としてスキルを求められる高時給の仕事をしている場合、正社員のほうが給与が下がることがあります。

それ以外の非正規雇用の場合、正社員より収入が低く年齢が重なるにつれてその差が広がってしまうでしょう。非正規雇用と正社員の収入の差は「フリーターでいることは何が悪い?就職しないリスクや改善策をご紹介!」のコラムで解説しているので、チェックしてみてください。

「正社員になりたくない」と思うのは甘え?

「正社員になりたくない」と思うのは、一概に甘えとはいえません。非正規雇用で働く人のなかには、家庭の事情といったやむを得ない理由で正社員になれない場合もあるでしょう。

雇用形態にこだわらず、自分のライフスタイルや価値観に合った働き方を選択するのが大切です。将来のキャリアビジョンを明確にして、後悔しない働き方をしましょう。

正社員になりたくない人が知るべき正規雇用のメリット

正社員になりたくない人が知るべき正規雇用のメリット

  • 雇用と収入が安定する
  • 人脈が広がる
  • 社会的信用を得やすくなる
  • キャリアアップを目指せる

正社員になりたくない人が知るべき正規雇用のメリットには、「雇用と収入が安定する」「人脈が広がる」「社会的信用を得やすくなる」「キャリアアップを目指せる」が挙げられます。

以下でそれぞれを解説するので、今後の進路を検討するときの参考にしてみてください。

雇用と収入が安定する

雇用と収入が安定するのが、正社員になるメリットといえるでしょう。非正規雇用はシフト制を採用している場合が多く、働いた時間や日数が月によって異なるため収入が不安定になりがちです。

また、派遣や契約社員は雇用期間が定められているため、契約更新されず「雇い止め」の可能性もあるでしょう。一方、正社員は雇用期間に定めがなく月給制で給与が安定しているうえに、昇給したり、賞与を受け取れたりできる可能性があります。

正社員は非正規雇用より収入が安定しているため、計画的に貯金しやすいのがメリット。正社員の平均賃金は「正社員の給料を分類別に紹介!病欠時の給与計算や前払いの可否も解説」のコラムで解説しているので、参考にしてみてください。

人脈が広がる

正社員になるメリットとして、人脈が広がることも挙げられます。正社員になると所属する部署や他部署にいる人はもちろん、取引先やお客さまといった外部との関わりが多くなるでしょう。

非正規雇用は任される仕事の範囲が定められているため、人間関係が固定されがちです。人脈が広がると刺激をもらえたり、価値観を広げられたりするメリットがあるでしょう。

社会的信用を得やすくなる

正社員になると収入が安定するため、社会的信用を得やすくなるメリットがあります。社会的信用を得やすくなると、クレジットカードやローンの審査が通りやすくなるでしょう。

また、賃貸契約の審査も有利となるため生活の幅が広がり、プライベートの充実につながりやすくなります。また、将来「家を建てたい」「車を購入したい」と大きな買い物をしたいという方は、早めに正社員へ転職することを検討しましょう。

キャリアアップを目指せる

正社員として働くと、キャリアアップを目指せるのもメリットといえるでしょう。正社員は任される仕事の幅が広いため、スキルを身につけやすかったり、経験を積む機会が多かったりする傾向があります。

最初は希望する部署に配属されなくても、経験を積めばスキルを活かせる部署で活躍できることも。また、正社員として働き経験を積んでスキルを磨ければ、さらに活かせる仕事へ転職すればキャリアアップにつながるでしょう。

ハタラクティブ プラス在籍アドバイザーからのアドバイス

荒井幹太

荒井幹太

「お金を稼ぎたい」という目的であれば非正規雇用で働くのも手ですが、長い目で見たときに仕事内容が合わなくなってきたり、キャリアアップしたいと思ったりする可能性もありますよね。

また、社会的な信用を手に入れる手段としても、正規雇用に転職するのは有効な方法です。正社員で働くか、派遣や契約社員などの非正規雇用でいるか迷ったら、就職・転職エージェントに相談してみましょう。

非正規雇用より転職が有利になる

正社員になったほうが非正規雇用でいるより転職が有利になる場合があります。年齢が上がるほどスキルや経験を求められる傾向があるので、転職活動では正社員の経験がある人が有利になるでしょう。

また、基本的にアルバイトやパートといった非正規雇用で働いた経験は、職歴に含まれないので転職のハードルが高くなります。若いうちはスキルや知識よりポテンシャルや人柄を評価されやすいですが、年齢が重なる前に転職活動を始めたほうが良いでしょう。

「正社員になりたくない」と非正規雇用でいるリスク

ここでは、「正社員になりたくない」と非正規雇用でいるリスクを解説しています。以下を、非正規雇用でいるか判断するときに参考にしてみてください。

スキルアップしにくい

正社員に比べて非正規雇用は、スキルアップしにくい可能性があるでしょう。正社員として入社すると社内の教育制度を利用できますが、非正規雇用は比較的業務内容が簡易的なので設けられていない場合が多いようです。

スキルが身につかない理由には、非正規雇用が任される仕事の範囲が限られていることも挙げられます。正社員は責任がある仕事をこなしながら各分野のスキルを身につけられるので、成長するスピードも速いでしょう。

仕事を失う可能性がある

非正規雇用でいると、仕事を失うリスクがあるでしょう。正社員は定年まで雇用されるのが一般的ですが、非正規雇用の派遣や契約社員は雇用期間が定められています。

同じ職場で働き続けたいと思っても、会社側が昇任しない限り契約期間が満了となり更新することはできません。職を失うと収入源が途絶えてしまうので、生活を安定させたい方は正社員に転職したほうが良いでしょう。

仕事内容が合わなくなる

仕事内容が合わなくなるのも、非正規雇用でいるリスクの一つです。たとえば、非正規雇用で体力を使う職場に勤務していると、年齢が上がるにつれて業務内容がきつく感じる可能性があるでしょう。

正社員は異動や配置転換を希望することで業務内容を変更できますが、非正規雇用で業務内容を変えたいときは転職する必要があります。「仕事が合わないからといって退職しても良いのか」と不安な方は、『「仕事ができないから辞めたい」は逃げている?原因や対処法について解説!』のコラムを参考にしてみてくださいね。

受け取れる年金額が少なくなる

非正規雇用でいると、将来受け取れる年金額が少なくなるでしょう。年金には「国民年金」と「厚生年金」の2種類があります。

厚生労働省の「いっしょに検討!公的年金~年金の仕組みと将来~」によると、「国民年金」に加入するのは国民の義務ですが、「厚生年金」は会社員が加入するもの。正社員は「国民年金」と「厚生年金」の両方に加入しますが、非正規雇用が加入するのは「国民年金」のみなので、受け取れる年金額が減ってしまうでしょう。

参照元
厚生労働省
いっしょに検討!公的年金~年金の仕組みと将来~

世代別で見る正社員になりたくないときの対処法

ここでは、20代・30代・40代の世代別で正社員になりたくないときの対処法を解説しています。正社員にならない方法を知りたい方は、以下を参考にしてみてください。

20代の場合

正社員になりたくない20代の方は、興味があることや得意なことで活かせるスキルを磨き独立を目指すのも方法の一つです。仕事が安定するまでの忍耐力が求められますが、自分の努力次第で同世代の正社員より高収入を得られる可能性があるでしょう。

また、フリーランスとして成功できなくても、スキルを磨いておけば転職先を見つけやすくなります。自分の適性を知りたいという方は、「自分がしたい仕事を見つけるには?おすすめの方法やサービスを紹介!」のコラムを参考にしてみてください。

30代の場合

30代の場合は、パートや派遣で働いてみてもOKです。30代の方のなかには、正社員の経験から「正社員になりたくない」と感じる人もいるでしょう。実際に非正規雇用で働いて正社員との違いを体験することで、自分に合った働き方を判断しやすくなります。

また、正社員として働いたことがない方は選択肢を広げるために、正規で働くことを検討してみましょう。経験やスキルに自信がない方は、未経験歓迎や年齢不問の求人を探すと転職が成功しやすくなります。

40代の場合

安定した収入を見込めるスキルや財源がない場合、40代から正規として働くことをおすすめします。一般的に、40代は子供の教育費と合わせて親の介護が必要になる世代なので、一定の収入を求めて正社員を目指す方もいるでしょう。

40代から正社員を目指す場合、現在の職場に正社員登用制度があれば利用するのも手です。また、アルバイト経験を活かせる職種に転職するのも良いでしょう。

主婦(夫)は短時間正社員制度の利用もおすすめ

主婦(夫)の方で「育児や家事と仕事のバランスを取りたいから正社員になりたくない」という方は、短時間正社員制度を利用しましょう。短時間正社員制度とは、短い労働時間で正社員として働ける制度です。

短時間正社員制度を利用して働くことで、子供の学校行事や家庭の事情に柔軟に対応できるでしょう。短時間正社員制度の労働条件は厚生労働省の「短時間正社員」をご確認ください。

参照元
厚生労働省
多様な働き方の実現応援サイト

非正規雇用から正社員を目指すときの3つのコツ

非正規雇用から正社員を目指すときの3つのコツ

  • 自己分析をする
  • 企業研究でホワイト企業か調べる
  • 就職・転職エージェントを活用する

ここでは、非正規雇用から正社員を目指すときの3つのコツを紹介しています。正社員を目指す方法が分からない方は、以下を参考にしてみてください。

1.自己分析をする

非正規雇用から正社員を目指すときは、自己分析で自分の適性を明確にしてから転職活動を始めることをおすすめします。適性を理解したうえで仕事探しをすれば、自分に合った職場を見つけやすくなるでしょう。

自己分析はこれまで取り組んできたことや経験を振り返り、掘り下げてみるのがコツです。自分の強みや弱み、価値観を理解すれば、仕事で求めるものややりがいを感じることが見えてくるでしょう。

2.企業研究でホワイト企業か調べる

自己分析で自分の適性が分かったら、興味がある企業がホワイト企業かどうか調べてみましょう。企業研究を行わず入社すると、「残業や休日出勤が多い」「求人に書いてあった業務内容と異なる」などミスマッチにつながりやすくなります。

企業のWebサイトや求人サイトをチェックしたり、企業説明会に参加したりするなどさまざまな方向から情報収集をしてみましょう。安定した職業の見分け方は「安定した職業に就きたい!その見分け方とおすすめの職種を紹介」のコラムで解説しているので、参考にしてみてください。

3.就職・転職エージェントを活用する

非正規雇用から正社員を目指す際は、就職・転職エージェントを活用するのも良いでしょう。就職・転職エージェントを利用すれば、プロのキャリアアドバイザーから仕事の提案や転職活動のアドバイスを受けられるのでミスマッチが起こりにくい特徴があります。

「非正規雇用から正社員を目指せるか不安」「自分に合った仕事が分からない」という方は、就職・転職エージェントのハタラクティブをご利用ください。ハタラクティブは、若年層に特化した就職エージェントです。

ハタラクティブでは専属のアドバイザーが丁寧にヒアリングを行い、学歴・職歴に応じた就職や転職のサポートを実施。応募書類の添削や面接対策など、転職活動の全面的なサポートも行っているので、転職についての不安や悩みがある方は、ぜひハタラクティブへご相談ください。

正社員になりたくないと思う人によくある疑問Q&A

ここでは、正社員になりたくないと思う人によくある疑問をQ&A形式で解決しています。

正社員になりたくない若者の心理は何ですか?

ハタラクティブの「若者しごと白書2023 4-4.正社員になりたくない理由」で正社員になりたくない理由は、1位が「組織に縛られたくないから」(36.5%)2位が「プライベートの時間が制限されると思うため」(32.7%)3位が「仕事の責任を取りたくないため」(20%)となっています。
この結果から、若い人は自由を尊重する傾向があり、責任を負いたくないと思う方が一定数いることが分かるでしょう。

参照元

ハタラクティブ
若者しごと白書2023

正社員になるデメリットは何ですか?

正社員になるデメリットは「異動や転勤がある」「責任ある仕事を任される」「プライベートを優先しづらい」などがあります。
正社員になるデメリットを避けるために、非正規雇用でいることを選択する方もいるでしょう。アルバイトと正社員の違いは「アルバイトと正社員の違いを解説!メリット・デメリットもお伝えします」のコラムでも解説しているので、チェックしてみてください。

パートから正社員を目指すのは可能ですか?

可能です。
パートから正社員を目指したい場合は、経験を活かせる職種を探すのがおすすめです。人材不足の傾向がある業界は未経験歓迎の求人が多いので、挑戦してみても良いでしょう。就職・転職エージェントのハタラクティブは未経験OKの求人も多数保有しているので、ぴったりの企業や求人もご紹介可能です。パートからの転職でお悩みなら、ぜひハタラクティブにご相談ください!

後藤祐介

監修者:後藤祐介

京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。
ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。

資格 : 国家資格キャリアコンサルタント国家資格中小企業診断士
メディア掲載実績 : 「働く」をmustではなくwantに。建設業界の担い手を育て、未来を共創するパートナー対談定時制高校で就活講演 高卒者の職場定着率向上へ【イベント開催レポート】ワークリア障がい者雇用セミナーSNS : LinkedIn®YouTube