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出戻り転職はどんな人におすすめ?前職の会社で再雇用を目指す方法を解説!

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この記事のまとめ

  • 出戻り転職とは、一度退職した人がもとの会社に再度入社すること
  • 日本の労働人口の減少や教育コスト削減の観点から、出戻りを歓迎する企業は増えている
  • 転職直後に即戦力になれることやミスマッチのリスクが少ないことが出戻りのメリット
  • 出戻りのデメリットは、以前と同じ待遇で入社できるとは限らないこと
  • 出戻り転職を検討するなら、一度目の退職と同じ理由でまた辞めないか考えよう

転職経験者のなかには、「やっぱり前の会社に戻りたい」と出戻りを希望している方もいるのではないでしょうか。しかし、一度退職したのに出戻りは可能なのか、不安になってしまいますよね。

出戻り転職をすること自体は可能です。ただし、自分が出戻りしたい理由や、現在の会社の状況によっては断られてしまうこともあるので、情報収集を万全にすることが必要になるでしょう。

このコラムでは、キャリアアドバイザーの中村さんのアドバイスを交えながら、出戻り転職のメリットやデメリット、出戻りを後悔しないためのポイントなどを解説します。このコラムを参考に、自分のキャリアにとって最良の選択をしてくださいね。

出戻り転職の意味とは?

出戻り転職とは、過去に退職したことのある会社にもう一度入社することです。「出戻り」と聞くと少しネガティブな印象をもたれるかもしれませんが、昨今、出戻り転職はそこまで珍しくない傾向にあります。

一度は退職の道を選んだものの、再び同じ会社で働きたいと思うようになるのはおかしなことではありません。出戻りを希望する人たちは、同業他社や異業種で身につけた新たなスキルや経験を、元の職場で活かしたいと考えることが多いようです。

出戻り転職を断られることはある?

企業によっては、出戻り転職を断られてしまう可能性はあります。出戻りを断られる理由としては、会社の経営状況が変わっていて採用に余裕がない、以前と同じポジションが存在しないなどが挙げられるでしょう。

また、一度目の退職時に円満退職ができずにトラブルがあった場合も、企業は同じ人物を再び雇用することに対して慎重になる可能性が高いです。

出戻り社員を歓迎する会社は増えている

職種や業界によって差はあるものの、出戻り社員を歓迎する会社は少しずつ増加傾向にあります。以下ではその理由についてご紹介するので、それぞれチェックしてみましょう。

【理由1】少子高齢化社会による労働人口の減少

日本は少子高齢化社会が進むなかで、働き手が不足する時代に突入しています。企業は基本的に若い人材を求める傾向がありますが、人手不足の会社では経験豊かな元社員が戻ってきてくれる方が望ましいと考えていることも。経験者で即戦力になる出戻り社員を再雇用できれば、効率的に人材の補填ができるでしょう。

【理由2】教育コストの削減

教育コストを削減できるのも、出戻り社員が歓迎される理由の一つです。新入社員が独り立ちできるようになるには、育成のために時間とお金がかかります。しかし、出戻り社員であればすでに会社の文化や業務のやり方を知っているため、教育コストの削減につながるのです。

出戻り転職をするメリット

出戻り転職をするメリット

  • 転職直後から即戦力になれる
  • 採用されるまでがスピーディーに進む可能性が高い
  • ミスマッチのリスクが少ない

出戻り転職をするメリットには、転職直後から即戦力になれることや、ミスマッチのリスクが少ないことなどが挙げられます。それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。

転職直後から即戦力になれる

出戻り転職の大きなメリットは、転職直後から即戦力になれることです。出戻り社員は以前の業務内容や社内の文化をよく知っているため、再入社してすぐに力を発揮できます。入社後はまず新しい環境に慣れなければばらない一般的な転職よりも研修期間が少なくて済み、仕事の成果も早く出る可能性が高いでしょう。

採用されるまでがスピーディーに進む可能性が高い

採用までの流れがスピーディーに進みやすいのも、出戻り転職のメリットです。出戻りの場合、在籍当時のあなたの能力や人柄を上司や人事部が把握していれば、選考でチェックされる項目が少なくなる可能性があります。

また、一から転職先を探す場合と比較して、求人への応募や必要書類の作成、面接対策もスムーズに進められるでしょう。

ミスマッチのリスクが少ない

ミスマッチのリスクが少ないのも、出戻り転職の大きなメリットといえるでしょう。一般的に転職活動では、新しい職場の人間関係や企業文化、仕事の実態が自分に合うかどうかは不確かな要素になりがちです。

「仕事内容は良いけど職場環境が合わない」「思っていた仕事と違った」などのミスマッチから、早期離職をしてしまうのは悲しいですよね。

しかし、出戻り転職ではすでに社風や求められる仕事内容を把握しているため、ミスマッチのリスクは格段に減ります。ミスマッチのリスクが少ないのは、転職において大きな魅力といえるでしょう。

出戻り転職をするデメリット

出戻り転職をするデメリット

  • 以前と同じ待遇で入社できるとは限らない
  • 一度目の退職時より辞めづらくなる

出戻り転職には前項で解説したメリットがある一方、いくつかのデメリットも存在します。出戻り転職を検討する際は、以下のデメリットも認識したうえで考えてみてください。

以前と同じ待遇で入社できるとは限らない

出戻り転職によって元の会社に戻ったとしても、以前と同じ待遇で入社できるとは限りません。たとえば、以前は管理職であったとしても、出戻り後は役職なしからスタートすることもあり得ます。

また、以前よりも給料が低く設定される可能性もあるでしょう。出戻りする際には、しっかりと労働条件を確認し、自分が納得できる形で再入社することが重要です。

一度目の退職時より辞めづらくなる

出戻り転職をすると、一度目の退職時よりも心理的に辞めづらくなる可能性があります。もし二度目の退職をするとなったとき、「一度退職して出戻りしてきたのに、また辞めるのか」と周囲に思われることもあるかもしれません。

そのような不安から、出戻り後に「戻ってきたのは失敗だった」と気付いても、再度辞めるのが難しい状況になってしまう場合があります。また、二度目の退職を引き起こさせないようなプレッシャーを同僚や上司から感じることもあるでしょう。

年齢を理由に未経験業種への転職を諦めている方は、出戻り転職がベストな選択なのか再検討することも必要です。「30代の転職は未経験だと厳しい?おすすめの職種とエージェント活用法!」のコラムでは、未経験分野への転職を成功させる方法を紹介しています。

出戻り転職を後悔しないために考えるポイント

出戻り転職を後悔しないようにするには、前回の退職理由や、希望の仕事が出戻りしたい会社でしか実現不可能なのかを考えたうえで行動に移しましょう。ここでは、出戻り転職を後悔しないために考えるポイントをご紹介します。

一度目の退職と同じ理由でまた辞めないか

出戻り転職をしたいときに重要なのが、一度目の退職と同じ理由でまた辞めないかを考えることです。

たとえば、退職の原因が職場の業務環境や人間関係にあった場合、それらが改善されていなければ同じ理由で再び離職してしまう可能性があります。改善が見られないことが分かったうえでどうしても出戻りしたいときは、その状況をどう乗り越えるかを具体的に考えることが大切です。

問題を解消し長く仕事を続けたい方は、「仕事が続かないのはなぜ?対処法やおすすめの仕事を紹介」で対処法を確認しましょう。

希望の仕事は出戻りしたい会社でしか実現不可能なのか

出戻り転職を後悔しないためにもう一つ考えておきたいのが、「希望の仕事は出戻りしたい会社でしか実現不可能なのか」についてです。

出戻り先の会社でなければ実現できない特別なチャンスや、あなたのスキルが活かされるプロジェクトがあるのであれば、再入社は理に適っているでしょう。しかし、同業他社への転職で同様のポジションが得られる場合は、出戻りにこだわる必要はないかもしれません。

大切なのは、あなたのキャリアにとってその会社への転職がベストな選択かどうかを見極めることです。出戻りだけにこだわらず、新たな環境でやりたい仕事に挑戦することも検討してみてくださいね。

出戻り転職を成功させる方法

出戻り転職を成功させるには、選考に向けていくつかの要点を押さえる必要があります。以下で、出戻り転職を成功させる方法についてチェックしていきましょう。

志望動機は出戻りしたい理由と合わせて練る

出戻り転職の際は、出戻りしたい理由と合わせて志望動機を考えるようにしましょう。新たな職場を探す転職では「何をしたいか」が主な志望動機となりますが、出戻りの場合は「なぜ戻りたいのか」という点について、説得力をもたせることが大切です。

たとえば、他社で培った新しいスキルと経験を以前の職場で活かしたい、再度チャレンジしてみたい業務があるなどが理由になり得ます。キャリアプランを聞かれた際の回答方法は、「面接でのキャリアプランの答え方は?例文や思いつかない際の対処法もご紹介」のコラムを参考にしてください。

出戻り先の社員で連絡可能な人に会社の状況を聞く

出戻り先の社員で連絡がとれる人がいれば、その人に会社の状況を聞くのも転職を成功させるためのポイントです。退職してから時間が経っていれば、会社は変わります。組織の変更や方針の転換、人事の移動など、知らない間にさまざまな変化が起こっている可能性もあるでしょう。

出戻り転職を目指す前に、会社の現状を知ることは非常に重要です。社内に同僚や知り合いがいれば積極的にコンタクトを取り、現在の会社の雰囲気や仕事の状況、社内の評判などについて情報を集めましょう。

ハタラクティブ プラス在籍アドバイザーからのアドバイス

中村凌河

中村凌河

退職者の出戻りが可能かどうかは企業によりますが、大々的に出戻りを歓迎している企業はまださほど多くありません。出戻りしたい職場の現在の状況を確かめたい場合は、事情を上司に伝えて出戻りが可能かを確認するのがおすすめです。

転職エージェントを利用する

出戻りを考える際は転職エージェントを利用して、前職の求人が出ていないか確認してもらうのも手。求人を出しているのであれば、応募するかどうかをはじめ、履歴書や面接対策のアドバイスをもらうのもおすすめです。

転職エージェントは、転職市場におけるプロフェッショナル。全国各地の多くの企業と連携しており、企業が求める人材や市場のニーズを良く理解しています。そのため、前職の求人があれば、以前の職場への適切なアプローチ方法や転職のタイミングを知ることができ、出戻り成功の確率を高めることが期待できるでしょう。

出戻り転職は、一度離れた会社への愛着がある方や、そこでしか成し遂げられない目標や夢がある方にとって有意義な選択肢です。このコラムで紹介したポイントを押さえながら、スムーズな職場復帰を目指してくださいね。

「前職と同じくらいの条件で転職できる企業を探している」という方は、ハタラクティブに相談してみませんか?ハタラクティブは、若年層向けの就職・転職エージェントです。プロのキャリアアドバイザーが一人ひとりの希望や転職に関するお悩みを聞いたうえで、あなたにぴったりのお仕事をご紹介します。

また、面接対策や書類添削もキャリアアドバイザーがサポートするので、内定率を高められるのもメリットです。もちろん、ハタラクティブのサービスはすべて無料。転職についてお悩みの方は、お気軽にお問い合わせください。

出戻り転職をしたい人によくある質問

ここでは、出戻り転職をしたい人によくある質問をご紹介します。

出戻り転職するなら早い方がいいですか?

出戻り転職のベストなタイミングは本人や会社の状況によるため、必ずしも早い方が良いというわけではありません。

ただし、退職からあまりに長期間経過してしまうと、以前の会社と自分の関係性が薄れたり、業界の変化についていけなくなったりする可能性もあります。そのため、自分がその会社で働きたいと強く感じたときが、戻りどきと捉えるのが妥当かもしれません。

前の職場への出戻りは情けない・恥ずかしいことではないですか?

出戻り転職は情けないことでも恥ずかしいことでもないので、ご安心ください。出戻り転職を考える動機は、ポジティブな内容である方が多いです。

自分にとって最良の選択をすることは、むしろ尊敬されるべき決断といえます。別の企業でスキルが磨かれ、仕事の貢献度が前よりも高くなれば、出戻りはその企業にとってもメリットとなるでしょう。

出戻り社員は嫌われるって本当ですか?

同僚や上司と協調しながら仕事をする姿勢を見せていれば、出戻り社員が嫌われるということはないでしょう。出戻りを歓迎する社風がある企業は増えており、現に出戻り社員は既存の業務をよく理解しているため、即戦力として迎えられることが多いです。

ただし、前回の退職理由や戻る際の周囲の意見を考慮することは大切。出戻りを考えるときは、自分と会社にとって、再びタッグを組むことがプラスになるかどうかをじっくり考えてみましょう。

後藤祐介

監修者:後藤祐介

京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。
ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。

資格 : 国家資格キャリアコンサルタント国家資格中小企業診断士
メディア掲載実績 : 「働く」をmustではなくwantに。建設業界の担い手を育て、未来を共創するパートナー対談定時制高校で就活講演 高卒者の職場定着率向上へ【イベント開催レポート】ワークリア障がい者雇用セミナーSNS : LinkedIn®YouTube