この記事のまとめ
- 契約社員から正社員になる方法は「正社員登用」「紹介予定派遣」「転職」など
- 契約社員から正社員になると、業務量や責任が増えるが雇用が安定する可能性が高い
- 契約社員から正社員を目指す前に、自分の強みを把握しキャリアプランを見直そう
- 契約社員としての経験やスキルを、正社員としてどのように活かすかをアピールしよう
- 就職・転職エージェントに自分に合う仕事を紹介してもらい正社員を目指すのも手
「契約社員から正社員になりたい!」「正社員になるための対策を知りたい」という希望をよく聞くことがあります。契約社員から正社員を目指すなら、より効果的な対策をしたいですよね。
契約社員から正社員になるには、「今の会社で正社員登用制度を利用して正社員を目指す」「転職して正社員を目指す」の2通りの道があります。どちらの道を選ぶ場合も、まずは「正社員に求められること」を事前に把握することが重要ですよ。
働き方が変わることで生まれるメリット・デメリットを踏まえてあなたの進路を検討することで、就職・転職活動の軸もより明確化するでしょう。
このコラムでは、キャリアアドバイザーの高城さんのアドバイスを交えて、契約社員から正社員になる方法を解説します。雇用形態を変えてキャリアアップしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
契約社員から正社員になるには?2通りの方法
契約社員から正社員になるには、2通りの方法があります。以下で紹介するので、自分に合うものがあるかをチェックしてみてくださいね。
1.今の会社で正社員を目指す
契約社員から正社員になるには、今の会社で正社員を目指す方法があります。具体的には、正社員登用制度を利用するのがおすすめです。
正社員登用制度とは、非正規雇用の社員を正社員として採用する制度のことです。企業が正社員採用のために定めている条件や基準値をクリアしていたり、上司から推薦されたりすると、正社員登用が見込めるといえます。
あなたが契約社員として働いている会社で正社員になりたい場合は、どのような採用基準や項目が設けられているのか、上司や採用担当などに聞いてみましょう。そのうえで、これまでの働き方や成果を振り返ったり、事前に周囲に評価を求めるのもおすすめですよ。
企業によっては、正社員登用制度を設けていないことも。また、「履歴書の提出が必要かどうか」「面接、適性診断の有無」などといった採用過程も企業によって異なるため、確認してから対策しましょう。
正社員登用制度で正社員になれる可能性は?年齢制限はある?
厚生労働省の「労働経済動向調査(令和7年2月)の概況 7正社員以外の労働者から正社員への登用の状況(p.14)」によると、正社員以外の労働者から正社員への「登用制度あり」としている企業は、78%でした。
一方で、登用制度の有無にかかわらず、2024年2月から2025年1月までの過去1年間に「登用実績あり」の事業所の割合を見ると、50%となっています。そのなかで、登用実績が最も多い産業は、「医療,福祉」で56%でした。
正社員登用制度における具体的な採用の可能性は、企業や業界ごとに大きく異なります。しかし、専門的なスキルが評価される職種など、経験者が重宝される職場では、正社員として登用されやすい傾向があるでしょう。
参照元厚生労働省
労働経済動向調査(令和7年2月)の概況
2.転職して正社員を目指す
契約社員から正社員を目指す場合、別の会社に転職するのもおすすめです。その際、紹介予定派遣制度を利用するのも一つの手でしょう。
紹介予定派遣制度を使ってみよう
契約社員から正社員になる方法として、紹介予定派遣制度の活用も挙げられます。紹介予定派遣制度とは、正社員として雇用することを意図した派遣契約のこと。一定期間派遣社員として働いたあと、その実績と能力に基づいて正社員に登用される可能性のある制度です。
派遣社員として働く期間で企業に求められる成果を出せれば、正社員になれるでしょう。あなたの働き方が企業から評価されるのはもちろんですが、「自分にとって相性の良い企業であるかどうかを見極める」という意識を持ちながら働くのがおすすめですよ。
「紹介予定派遣って何?社員を目指せる?実態やメリットを解説!」のコラムでは、紹介予定派遣の詳細を解説しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
別の会社に正社員として転職しよう
契約社員から正社員になるために、新しい環境でスタートすることも視野に入れてみましょう。別の会社に転職するには準備や対策が必要になりますが、正社員としての新しいキャリアをスタートできます。
20代のうちであればポテンシャル採用される可能性が高く、未経験の職種や関心のある領域にも挑戦しやすいでしょう。
就職・転職エージェントを利用してみよう!
「契約社員から正社員になりたい」「正社員就職できる求人を探している」という方は、転職エージェントを利用するのがおすすめです。
ハタラクティブの「若者しごと白書2025 3-7. 就職・転職が決まった際に使った手段(p.33)」では、正社員519人に対して就職・転職が決まった際に使った手段を調査しました。その結果、最も利用された手段は「求人サイトや就職・転職情報サイト(50.5%)」、「企業のホームページ(10.8%)」でした。そして、3番目に利用されたのは「就職・転職エージェント」で9.6%です。
求人サイトや企業のWebサイトに次いで、就職・転職エージェントを利用し、正社員を目指す人は一定いることが分かります。
就職・転職エージェントは、キャリアアドバイザーが求職者一人ひとりにヒアリングし、強みや適性に合った仕事を紹介します。そのため、契約社員としての経歴も活かし、自分の希望どおりに働ける場所が見つけやすいでしょう。
ハタラクティブ
若者しごと白書2025
契約社員から正社員になるのは難しい?
契約社員から正社員になることは可能です。ただし、正社員登用制度の有無や企業の正社員登用の基準などによって難易度は変わります。正社員登用制度がない場合や、登用実績がないケースは難しいといえるでしょう。
厚生労働省の「令和2年有期労働契約に関する実態調査(事業所調査)報告書」によると、正社員転換制度を設けている企業は3~5割程度で、そのうち契約社員から正社員になった割合は8~9割程度でした。
なお、契約社員は従事する業務内容によって、「正社員同様職務型」「高度技能活用型」「別職務・同水準型」「軽易職務型」の4つの職務タイプに分けられています。
| 職務タイプ | 業務内容 | 正社員転換制度がある | 正社員に転換 |
|---|---|---|---|
| 正社員同様職務型 | 正社員と同じ業務を行う | 54.6% | 97% |
| 高度技能活用型 | 正社員よりも高度な業務を行う | 21.7% | 98.6% |
| 別職務・同水準型 | 正社員とは別の仕事で、かつ高度でも軽易でもない業務を行う | 36.2% | 84.8% |
| 軽易職務型 | 正社員よりも軽易な業務を行う | 34.3% | 87.4% |
参照:厚生労働省「令和2年有期労働契約に関する実態調査(事業所調査)報告書 第31表 正社員転換制度の有無(p.45)」
正社員同様職務型での正社員転換制度の割合が最も多く、54.6%であることが分かります。つまり、正社員登用実績があり正社員と似た業務に従事している場合に、契約社員から正社員になりやすいといえるでしょう。
自分の会社に正社員登用制度があるか、またどのような職務タイプに自分が該当するのかを確認することが、正社員へのステップアップを考えるうえで重要なのです。
参照元
厚生労働省
令和2年有期労働契約に関する実態調査(事業所調査)
ハタラクティブ プラス在籍アドバイザーからのアドバイス

高城綾香
契約社員から正社員を目指すことは可能です。ただし、企業によって採用条件は異なるため、年齢や離職期間がある場合は、選べない業界や職種、条件などがあるかもしれません。
「契約社員から正社員を目指したい」とお考えの場合は、早いうちから行動し始めるのがおすすめですよ。
契約社員と正社員の違い
契約社員と正社員は、仕事内容や担う責任の大きさに違いがあります。契約社員と正社員では雇用に対する考え方が異なるため、仕事内容や待遇で異なる点が多いといえます。
仕事内容
契約社員は専門的に特定の業務を行うことが多い一方、正社員は企業経営や人材教育、外部との交渉に近い業務などを幅広く担うのが特徴です。
そのため、正社員は長期の雇用が前提とされ、任される仕事も責任が大きく、ポジションも契約社員の上司にあたるリーダーなどが多いでしょう。仕事の範囲と責任が大きくなる分、給料や賞与も契約社員より高くなる傾向にありますよ。
雇用形態
契約社員も正社員と同様に「企業との直接雇用」ではあるものの、雇用期間は「最長で3年」と、あらかじめ定められています。更新は可能なものの、企業の判断で契約終了となる可能性もある働き方です。
一方、正社員は雇用期間の定めがない「無期雇用」です。契約社員のように雇用期間の更新を行う必要はなく、基本的には労働者が望む限り定年まで働けます。
待遇や福利厚生
契約社員と正社員の違いは、待遇や福利厚生にも現れます。
契約社員は前述したとおり雇用契約期間が定められているため、更新をしない限り、契約期間が終了すると雇用関係が自動的に終了することも。そのため正社員に比べて雇用が安定しにくく、活用できる福利厚生が少ない可能性があります。
一方、正社員の待遇として挙げられるのは、安定した収入と定年までの雇用保証、幅広い福利厚生などです。企業によって制度は細かく異なりますが、有給休暇や退職金制度、社員旅行などを活用できるのが強みでしょう。
上記のような違いを理解することは、どの就業形態があなたのライフスタイルやキャリアプランに適しているのか、より明確に見極める際に役立つでしょう。
正社員と契約社員のさらに詳しい違いを知りたい方は、「契約社員と正社員の違いを解説!無期転換の制度についても押さえよう」のコラムをご覧くださいね。
契約社員から正社員になるメリットとデメリット
正社員になるメリットとデメリットを比較してみましょう。メリットとデメリットは、「正社員就職することは自分のビジョンを実現するために最適な選択なのか」を考えるための基準の一つといえますよ。
メリット
契約社員から正社員になるメリットとして、雇用と待遇の安定性が挙げられます。雇用が安定するとさらなるキャリアアップの機会も得やすく、収入面やライフプランに対する心配が軽減するため、より仕事に集中できるでしょう。
将来的に転職することになった場合も、正社員経験があることで企業側からの信用も得やすく、長期的なビジョンも達成しやすいですよ。
デメリット
契約社員から正社員になるデメリットは、責任や仕事量が増加する可能性があることです。それに伴って残業で働く時間が伸びることも考えられ、長期のまとまった休みが取りにくいことも。
また、企業の経営状況や方向性によっては、異動や転勤に応じなければいけないこともあるでしょう。
とはいえ、やはり正社員は契約社員より給与水準が高いのが大きな利点です。「正社員の給料を分類別に紹介!病欠時の給与計算や前払いの可否も解説」のコラムで、正社員の給与について確認してみましょう。
契約社員から正社員になれる人に見られる特徴
契約社員から正社員になれる人に見られる特徴を解説します。契約社員から正社員になるために求められることを踏まえ、より具体的に進路を考える際の参考にしてみてくださいね。
ただし、職場によって細かい観点が設定されていることが多いため、あなたが正社員として働きたいと考えている企業についてもしっかり調べてみましょう。
契約社員から正社員になれる人に見られる特徴
- 仕事をこなす能力やスキルが備わっている
- コミュニケーション能力がある
- 志望動機や自己PRが明確になっている
仕事をこなす能力やスキルが備わっている
契約社員から正社員になる人には、「仕事をこなすための高いスキルや能力が備わっている」特徴があります。高いスキルや能力があることで市場価値が向上し、企業から「長期的に働いてほしい」と評価してもらいやすくなるでしょう。
先述したように、正社員になると任される業務量や責任が増えるもの。幅広いタスクに対応できる人材を求める企業のニーズに応えられるかが重要ですよ。
コミュニケーション能力がある
コミュニケーション能力や人間関係構築の能力も、契約社員から正社員になるためには必要なもの。協調性は、情報伝達のしやすさやチームの雰囲気作りなど、周囲の社員の働きやすさに影響するためです。
業務の効率化を図るための新しいアイデアを提案したり、コミュニケーションをより取りやすくする働きかけなど、積極的に行動することで、あなたが会社にとって不可欠な存在であることを示せるでしょう。
志望動機や自己PRが明確になっている
「契約社員から正社員になりたい」と考えるに至った志望動機や自己PRが明確になっていることも、契約社員から正社員になれる人の特徴です。
雇用形態を変えたい理由だけでなく、契約社員として培った経験やスキルを、正社員として業務にどのように活かすかをアピールするのがおすすめですよ。客観的な自己分析ができている根拠につながったり、企業についてよく調べたという証拠にもなり得たりするためです。
契約社員から正社員になるには、ただやみくもにキャリアアップしようとするだけではなく、企業成長に貢献できるあなたの価値を見出すことが重要といえます。「転職の志望動機が思いつかない!内容を充実させるポイントや例文を解説」のコラムでは、志望動機の作り方を詳しくまとめたのでご覧ください。
契約社員から正社員を目指す前に押さえるべき3つのポイント
ここでは、契約社員から正社員を目指す前に押さえるべきポイントを解説します。契約社員から正社員になるために求められることを踏まえ、より具体的に進路を考える際の参考にしてみてくださいね。
契約社員から正社員を目指す前に押さえるべきポイント
- 自己分析で自分の強みや経歴を洗い出す
- 業界・企業研究で自分とマッチする仕事を見つける
- キャリアプランと将来のビジョンを考える
1.自己分析で自分の強みや経歴を洗い出す
正社員への転換を成功させるには、まず自分自身の強みを明確にすることが重要です。これまでの職歴や獲得したスキル、得意な業務を紙に書き出してみましょう。
特に契約社員として培った経験は、正社員採用において大きなアピールポイントになります。たとえば、短期間で成果を出した実績や、複数の職場で適応してきた柔軟性などは、採用担当者に評価されやすい要素です。自分の市場価値を客観的に把握することで、面接での自己PRも説得力が増すでしょう。
2.業界・企業研究で自分とマッチする仕事を見つける
契約社員から正社員になるために、業界・企業研究を行い自分とマッチする仕事を見つけましょう。具体的には以下のような方法で行います。
- ・業界専門のWebサイトや雑誌で最新トレンドをチェック
- ・転職サイトの求人情報から需要の高いスキルを分析
- ・企業の公式サイトで経営理念や社風を調査
また、興味のある企業の情報収集も重要です。企業の成長性や職場環境、福利厚生など、自分が重視する条件と照らし合わせてみましょう。自分のキャリアプランと企業の方向性が一致している会社を選ぶことが、長く働き続けるためのポイントとなりますよ。
3.キャリアプランと将来のビジョンを考える
正社員を目指して就活を始める前に、自分のなかに明確なキャリアプランと将来のビジョンを描くことが重要です。
「どのような職種に就くか」「何年後にはどの程度のスキルを持っているか」「どのようなポジションを目指すか」といった具体的なビジョンを設定することで、契約社員から正社員を目指す目的がより明確になります。転職活動の軸も見えやすくなりますので、「どのような正社員になりたいのか」を考えてみましょう。
契約社員から正社員を目指したい方のまとめ
契約社員から正社員になるために今の会社で正社員登用を目指すか、転職して正社員を目指すか、自分に合った方法を選びましょう。正社員登用制度を利用する際は、日頃の仕事ぶりや実績が重要な評価ポイントになりますよ。
「契約社員のままじゃ生活が不安だけど、就職・転職活動を一人で進められる自信がない…」と不安を感じている場合は、就職・転職エージェントといったプロの力を活用することで、より効率的に正社員を目指せるでしょう。
若年層向け就職・転職エージェントのハタラクティブは、専任のキャリアアドバイザーがあなたに合った求人を紹介します。選考対策だけでなく自己分析の深掘りからサポートしますので、納得のいく職種や働き方を見つけられますよ。未経験者を積極的に採用する企業の求人が充実しているので、「契約社員としての経験を活かし転職したい」とお考えの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
契約社員から正社員になりたいときのQ&A
ここでは、契約社員から正社員になりたいときによくある質問をまとめました。契約社員から正社員になるうえでの勤続年数や年齢制限などについて解説していますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
契約社員から正社員になったら給料が下がる?
正社員になったからといって、必ずしも給料が上がるとは限りません。
前職の給料を参考に支払い額を決める場合が多いですが、企業や業界、役職やスキルによって異なります。しかし、正社員になれば基本給は安定し、ボーナスや昇給のチャンスも広がるでしょう。結果的に「契約社員のときより収入が増えた」となりやすいはずです。
勤続年数が1年から3年程度では契約社員から正社員になれないですか?
勤続年数と正社員への登用は直接的な関係がなく、会社ごとに条件は異なります。
正社員登用には、経験やスキルだけでなく、業績や人間関係、タイミングなどさまざまな要素が影響するもの。正社員になるためにできることは、成果を出して信頼を得ることでしょう。
契約社員から正社員になったらボーナスはいつからもらえる?
契約社員から正社員に転換した場合のボーナスの支給開始時期は、会社の規定によって異なります。
一般的には、正社員として初めてのボーナスは、転換後の最初の査定期間を経過した後に支給されることが多いでしょう。
正社員になるための自己PRで何を書けば良いか分かりません
まずはあなたの強みや得意な領域、スキルを明確にすることが大切です。過去の実績や経験を具体的なエピソードとともに洗い出しましょう。
応募書類に記載する文章の作成に自信がない場合は、エージェントに頼ってみましょう。若年層向け転職エージェントのハタラクティブでは、キャリアアドバイザーが応募書類を添削します。企業や紹介求人に合わせた対策を行えますので、ぜひご相談くださいね。
