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パートから正社員になれる?メリット・デメリットや目指す際の方法を解説
この記事のまとめ
- パートから正社員になるには、登用制度の利用や経験が活かせる転職などで実現可能
- パートから正社員になるメリットは、収入が安定したり社会的信用が高くなったりすること
- パートから正社員になるデメリットは、責任が増えたり働き方の柔軟性に欠けたりすること
- 転職を成功させるには、パートから正社員を目指しやすい業界や職種を知ることも大切
- パートから正社員を目指すなら、転職エージェントの力を借りるのも一つの手
「パートから正社員になれる?」と気になる方もいるのではないでしょうか。パートで働いている期間が長かったり、年齢を重ねていたりすると「自分は正社員になれるのかな…」と不安になりますよね。
結論から言うと、パートから正社員になることは可能です。たとえば、パート先の正社員登用制度を利用したり、これまでの経験が活かせる職種へ正社員として就職を目指したりする方法があります。仕事に対する熱意が伝わるよう、真面目に業務に取り組むことも重要です。
このコラムでは、キャリアアドバイザーの吉田さんのアドバイスを交えながら、パートから正社員になるための具体的な方法をご紹介します。また、正社員として働くメリット・デメリットについても解説するので、ぜひ参考にして自分に合う働き方を見つけましょう。
この記事にコメントしているアドバイザー
パートから正社員になれる?
パートから正社員になることは可能です。実際、正社員登用制度を利用したり、転職をしたりすることでパートから正社員への転換を遂げている人も少なくありません。
しかし、パートから正社員を目指すうえで前向きな意志があっても、自身のスキル不足や会社側の事情などから、必ずしも希望通りに進むとはいえないでしょう。
パートから正社員就職を成功させるには、適切な準備をしておくのが重要です。たとえば、転職をするならこれまでの経験を活かせる職種や未経験OKの求人を探すのがポイント。また、正社員登用制度に挑戦する場合は、条件の確認や試験、面接対策をする必要があるでしょう。
パートから正社員を目指すタイミングを見極めよう
パートから正社員を目指す際は、適切なタイミングを見極めることも大切です。「正社員になりたい!」と考えるタイミングは人によってそれぞれですが、自分が希望する時期に正社員として採用されるとは限りません。また、会社側にあなたの価値を認識させ、長期的な雇用関係を築きたいと思ってもらう必要があります。
正社員を目指すなら、あらかじめ希望する時期を決め、正社員に必要な条件を満たすような行動をすることが重要です。たとえば、「責任感をもって業務に取り組む」「チームメンバーをサポートする」「業務効率化などの改善・提案ができる」などがあります。計画的に行動を起こすことで、より正社員になれる可能性が高まるでしょう。
労働契約年数が5年以上なら「無期転換ルール」の申込みが可能
同じ会社で5年以上パートとして働いている場合、「無期転換ルール」に基づき、無期労働契約への転換を申し込むことができます。
厚生労働省Webサイトによると、「無期転換ルール」とは、2013年に施行された改正労働契約法で定められた権利です。この制度は、長期にわたり同じ会社で働く非正規雇用者の雇用の安定を図るために導入されました。無期労働契約へ転換することで、有期雇用契約(パート)の反復更新による不安定な雇用状況を改善することが目的です。
ただし、無期雇用契約への転換は、必ずしも正社員登用を意味するわけではありません。待遇(給与、賞与、福利厚生など)が自動的に正社員と同等になるわけではなく、基本的には従来の労働条件が継続されます。雇用の安定性は向上しますが、正社員と同等の待遇を求める場合は改めて交渉が必要になるので注意しましょう。
無期雇用契約については、「無期雇用とはどんな働き方?正社員との違いやメリット・デメリットを解説」のコラムでも詳しく解説しています。ぜひチェックしてみてください。
参照元厚生労働省
無期転換ルールについて
有期契約労働者の無期転換ポータルサイト
パートと正社員の違いとは?
パートと正社員には、雇用形態や待遇面など、以下のような違いがあります。
- ・雇用契約期間
・労働時間
・業務内容
・給与形態
・福利厚生や賞与
・有給休暇
・転勤や配置転換
パートと正社員どちらの働き方が自分に合っているかどうかは、一人ひとりのライフスタイルやキャリアプランによって異なります。パートから正社員への転換を考えている方は、上記の違いを踏まえ、それぞれのメリット・デメリットを比較し、検討してみましょう。
パートから正社員になるメリット・デメリットについては、このあと「パートから正社員になる主なメリット」「パートから正社員になると後悔する?主なデメリット」で詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
パートから正社員になる主なメリット
パートから正社員になることは、キャリアアップや生活の安定につながる大きな転機です。正社員には、パートと比べてさまざまなメリットがあります。この項では、パートから正社員になる主なメリットについてまとめました。
安定した収入が得られる
パートから正社員になる大きなメリットの一つは、安定した収入を得られること。パートタイムの場合、勤務時間や日数が変動しやすく、収入が不安定になりがちです。しかし、正社員であれば、多くの場合毎月一定額の給与が支払われます。
パートと比べて収入が安定することで生活の質が向上し、生活設計や将来の計画を立てやすくなるでしょう。また、住宅ローンや教育ローンなど大きな支出を伴うライフイベントにも、安心して取り組めるようになります。
正社員の給料については、「正社員の給料を分類別に紹介!病欠時の給与計算や前払いの可否も解説」のコラムでも詳しく解説しているので、あわせて参考にしてみてください。
社会保険や休暇制度などの待遇が向上する
パートから正社員になると、社会保険や休暇制度などの待遇が向上するでしょう。パートの場合、勤務時間によっては社会保険に加入できないケースもありますが、正社員であれば原則として加入が義務付けられるものです。
また、有給休暇の取得も保証されます。有給休暇は雇用形態を問わず、長期間勤務している人に付与される休暇制度。パートでは、出勤日数や労働時間など一定の条件を満たす必要があるものの、フルタイムである正社員は、入社から半年後に10日付与されます。その後は、1年毎に法令で定められた日数が付与される仕組みです。
有給休暇を取得することで、プライベートの時間を確保しやすくなり、ワークライフバランスの改善につながるでしょう。
厚生年金への加入で年金が多く受け取れる可能性も
パートから正社員になると厚生年金に加入できるため、将来受け取る年金が増加する可能性があります。将来の年金額は在職中の収入や加入期間に応じて決定されるので、正社員として働くことでより多くの年金を受け取れる可能性が高まるでしょう。
また、厚生年金は会社と従業員が保険料を折半して負担することから、国民年金に比べて給付額が高くなる傾向にあるようです。
年金について詳しく知りたい方は、「ニートは年金を支払わなくて良い?未納のリスクと免除の申請方法をご紹介」のコラムもあわせて参考にしてみてください。
仕事の幅や裁量が増えてキャリアアップを目指しやすい
パートから正社員になると責任ある仕事を任される機会が増え、仕事の幅や裁量が拡大することから、スキルアップ・キャリアアップを目指しやすくなるでしょう。
正社員は企業の中核として活躍することが期待され、重要なプロジェクトや意思決定に関わるチャンスが増えます。長期的な視点でキャリアを形成できるため、専門知識やスキルを深め、より高いレベルの仕事に挑戦できるでしょう。
社会的信用が高くなる
パートから正社員になると雇用や収入が安定することから、社会的な信用度が高まるでしょう。たとえば、ローン審査や賃貸住宅の契約、クレジットカードの発行などさまざまな場面で有利に働く可能性があります。
安定した雇用や収入は、金融機関からの信用を高める要素の一つ。パートで制限がかかっていた場合も、正社員になることでスムーズなやり取りができるようになるでしょう。
退職金を受け取れる可能性がある
多くの企業では、正社員に対して退職金制度を設けています。長年の勤務に対する功労として支給され、老後の経済的な支えとなる退職金が受け取れることは、パートから正社員になる大きなメリットといえるでしょう。
退職金の額は、勤続年数や最終給与などを基に算出されます。退職金についてさらに詳しく知りたい方は、「退職金は勤続何年目から支給される?制度の概要やもらえる金額を知ろう!」のコラムも参考にしてみてください。
パートから正社員になると後悔する?主なデメリット
パートから正社員への転換は、キャリアアップを目指す人にとって魅力的な選択肢です。しかし、パートと正社員では待遇や働き方が大きく変わる可能性があるため、「正社員になると辛いのではないか?」と不安な方もいるでしょう。
この項では、パートから正社員になる際の主なデメリットについて解説します。先述したメリットとあわせて理解したうえで、慎重に検討してみてください。
勤務時間が増えて時間の融通が利きにくくなる
パートから正社員になると勤務時間が増え、時間の融通が利きにくくなる可能性があります。パート勤務は、時間や曜日に融通が利くことがメリットの一つです。しかし、正社員は基本的に週5日・8時間のフルタイム勤務が求められます。また、残業や休日出勤の可能性も高くなるため、急な休暇取得が難しくなることも。
ほかにも、家事や育児、趣味、学習などのプライベートな時間の確保が難しくなる可能性も考えられます。後になって後悔しないよう、正社員を目指す際は自分のライフスタイルと両立できるか、よく検討してみるのがおすすめです。
業務範囲の拡大により責任が増えることがある
正社員になると、パートに比べて業務範囲が広がり、責任も増える傾向があります。たとえば、部下の育成やマネジメント、プロジェクトへの参加、事業計画の立案など、パートのときにはできなかった業務や権限などが与えられ、新たな目標やノルマなどが課せられることも少なくありません。
責任が増えることは、キャリアアップの機会であると同時にプレッシャーやストレスを感じる原因にもなり得ます。パートから正社員を目指すなら、自分の能力や適性を見極め、責任ある立場を担う覚悟があるかよく考えてみましょう。
異動や転勤が発生する可能性がある
正社員は、会社の都合により異動や転勤が発生する可能性があるでしょう。企業は、事業状況や人員配置の最適化などの理由から、正社員に異動や転勤を命じることがあります。主な例は、別の支店や営業所への転勤、海外拠点への赴任異動、別部署への異動など状況によってさまざまです。
異動・転勤は新しい経験やスキルを身につけるチャンスとなる一方、住居の変更や家族との生活に大きな影響を与える可能性があります。正社員になる前に、企業の異動や転勤に関する方針を確認し、自分や家族の状況と照らし合わせてみるのがおすすめです。
仕事内容によってはパートから正社員になって給料が下がることも
パートから正社員に転換することで、場合によっては実質的な収入が減少するパターンもあります。
これは、パートの時給が正社員の月給を時給換算した場合よりも高いケースがあるためです。また、正社員になると社会保険料や税金の負担が増えるため、手取り額が減る可能性も考慮しなければなりません。たとえば、高時給のパートから比較的低い月給の正社員になった場合、社会保険料(健康保険、厚生年金、雇用保険)の本人負担分や所得税、住民税の増加があります。
ほかにも、専門性の高い職種だと、派遣社員やフリーランスで働いたほうが給料が多くなる場合もあるようです。
パートから正社員になることで、賞与や昇給、退職金などの待遇が得られる可能性が高まるものの、状況によっては収入が減少する場合があることを理解しておきましょう。正社員が辛いと感じる理由については、「正社員が辛いと感じるのはなぜ?理由や働き方で負担を軽減する方法を解説」のコラムでもご紹介しています。あわせて参考にしてみてください。
パートから正社員を目指しやすい仕事
パートから正社員への転換を考えている方にとって、どの業界や職種が最適なのかを知ることは非常に重要です。正社員になることで、安定した収入や福利厚生の充実、キャリアアップの機会など、多くのメリットがあります。
この項では、パートから正社員を目指しやすい業界や職種についてご紹介。自分に合った仕事探しの参考にしてみてください。
パートから正社員を目指しやすい業界
パートから正社員を目指しやすい主な業界には、以下の3つがあります。
パートから正社員を目指しやすい業界
- 介護業界
- 運送業界
- 飲食業界
介護業界
介護業界はパートから正社員への転換がしやすい業界の一つ。その理由は、慢性的な人手不足と高齢化社会の進展により、常に人材を求めていることにあります。
具体的には、介護施設やデイサービスセンター、訪問介護サービスなどで働くパート従業員が、経験を積んで正社員に登用されるケースが多いようです。たとえば、週3日のパートとして働き始め、介護の基本的なスキルを身につけた後、正社員として採用されるといった流れがあります。
介護業界で正社員を目指すにあたっては、介護職員初任者研修や実務者研修などの資格取得が有効です。これらの資格を取得することで、専門的な知識とスキルを証明でき、正社員登用の可能性が高まるでしょう。
運送業界
運送業界もパートから正社員への転換のハードルが比較的低い業界です。eコマースの成長による物流需要の増加に伴い、ドライバー不足が深刻化していることが背景にあります。
一般的には、宅配会社や運送会社でパートタイムのドライバーとして働き始め、経験を積んだ後、正社員として採用されることが多いようです。また、倉庫内での仕分け作業などのパート従業員が、社内研修を経てドライバーに転身し、正社員登用されるケースもあります。
運送業界で正社員を目指すには、まず必要な免許(普通自動車免許や中型・大型免許など)を取得することが重要です。さらに、安全運転の記録を継続することで、会社からの信頼を得ることが正社員登用への近道となるでしょう。
飲食業界
飲食業界もパートから正社員を目指しやすい業界といえるでしょう。人材の流動性が高い業界であるため、常に新しい人材を求めている傾向にあるようです。
具体的には、レストランやカフェ、居酒屋などでパート・アルバイトとして働き始め、調理スキルや接客スキルを磨いた後、正社員として採用されることが多いでしょう。ホールスタッフから店長へ昇格する、といったキャリアパスも珍しくありません。
飲食業界で正社員を目指すにあたっては、調理師免許やソムリエ資格など、専門的な資格の取得が有利に働きます。また、衛生管理に関する知識や、高いコミュニケーション能力も評価のポイントとなるでしょう。
パートから正社員を目指しやすい職種
パートから正社員を目指しやすい主な職種には、以下の3つがあります。
パートから正社員を目指しやすい職種
- 事務職
- 営業職
- 接客・販売職
事務職
事務職は、パートから正社員への転換例が比較的多い職種です。企業における事務作業は欠かせない業務であり、優秀な人材を正社員として確保したいというニーズがあります。
事務職で正社員を目指すなら、パソコンスキル(Word、Excel、PowerPointなど)の向上がポイント。また、簿記や医療事務資格など、業務に関連する資格の取得も有利に働くでしょう。さらに、コミュニケーション能力や問題解決能力を高めることも、採用アピールとして重要です。
医療事務は正社員の登用実績が高い?
医療事務に限ったデータではありませんが、医療事務職が属する「医療・福祉」業の登用実績は産業の中でも比較的高い傾向にあるようです。
厚生労働省「労働経済動向調査(令和6年2月)の概況(表10/産業、正社員以外の労働者から正社員への登用制度の有無、過去1年間(令和5年2月から令和6年1月まで)の登用実績の有無別事業所割合)(p14)」によると、過去1年間(令和5年2月から令和6年1月まで)のうち、「医療・福祉」業は「登用制度あり」が81%、「登用実績あり」が56%と、ほかの産業と比べて高いことが分かります。
医療機関では、患者情報の管理や保険請求業務など、専門知識が求められる事務作業が多いため、経験豊富なパート職員を正社員として登用するケースが比較的多いといえるでしょう。
参照元
厚生労働省
労働経済動向調査(令和6年2月)の概況
営業職
営業職もパートから正社員への転換がしやすい職種といえるでしょう。企業は売上の向上に直結する優秀な営業人材を求めており、実績を上げたパート従業員を正社員として積極的に採用する傾向があります。たとえば、不動産会社や保険会社でパートタイムの営業として働き始め、高い売上を達成することで正社員に登用されるケースも少なくありません。また、テレアポのパート従業員が営業スキルを磨き、正社員の営業職にステップアップする例もあります。
営業職でパートから正社員を目指すには、自社の商品やサービスに関する深い理解、高いコミュニケーションスキルなどが求められるでしょう。宅地建物取引士やファイナンシャルプランナーなど、就きたい業界に関連する資格の取得もキャリアアップに役立ちます。
接客・販売職
接客・販売職もパートから正社員を目指しやすい職種の一つです。顧客満足度向上と売上増加に貢献できる人材は、企業にとって貴重な存在といえます。小売店やレストラン、ホテルなどでパートタイムとして働き始め、接客スキルや販売技術を磨いた後、正社員として採用されるケースが多いようです。また、アパレルショップでパート販売員として働き始め、売上実績を積み重ねることで正社員のショップ管理者に昇格する、といったキャリアパスもあります。
接客・販売職で正社員を目指すには、顧客対応スキル向上と商品知識の習得が重要です。ほかにも、販売士やカラーコーディネーターなどの資格取得も正社員登用を後押しするでしょう。
パートから正社員になるには?具体的な方法
パートから正社員になることは、多くの人にとってキャリアアップの大きな目標です。先述したように、正社員になると、収入や福利厚生が安定するだけでなく、責任ある仕事に挑戦できるなど、キャリア形成において大きなメリットがあります。
この項では、パートから正社員になるための具体的な方法を解説するので、ぜひ選考時の参考にしてみてください。
勤め先の正社員登用制度を利用する
既に働いている会社でパートから正社員を目指すなら、「正社員登用制度」の利用を検討してみましょう。
正社員登用制度とは、パートやアルバイト、契約社員などの非正規雇用から、正社員へ雇用形態を転換して働けるようになる制度です。パート勤務によって一定の業務内容や社風を理解しているぶん、正社員になったあともスムーズに業務に取り組めます。また、これまでパートとして培ってきたスキルや経験を評価してもらえる可能性もあるでしょう。
厚生労働省の「労働経済動向調査(令和6年2月)の概況」によると、正社員登用制度の有無を問わず、実際に正社員登用の実績があったのは全体の約50%でした。
正社員登用制度がなくても登用の実績がみられるものの、明確に制度化されている企業がより実現しやすいといえるでしょう。
「登用制度あり」の場合
登用実績あり | 登用実績なし | |
---|---|---|
調査産業計 | 42% | 34% |
「登用制度なし」の場合
登用実績あり | 登用実績なし | |
---|---|---|
調査産業計 | 8% | 15% |
参照:厚生労働省「労働経済動向調査(令和6年2月)の概況/表10 産業、正社員以外の労働者から正社員への登用制度の有無、過去1年間(令和5年2月から令和6年1月まで)の登用実績の有無別事業所割合(14p)」
ただし、正社員登用の条件は勤続年数や成果、社員からの推薦など企業によって異なります。また、これらの条件を満たすのが難しく、登用まで至らないことも少なくありません。
そのため、正社員登用制度を利用して正社員を目指す際は、過去の登用実績や規定などを確認し、事前準備をしっかりと行っておきましょう。
参照元
厚生労働省
労働経済動向調査(令和6年2月)の概況
「正社員になりたい」といった誠意を伝えよう
上司や人事担当者に「正社員になりたい」という意思を伝えることは、キャリアアップへの第一歩です。目標や将来のビジョンを具体的に説明することで、会社側もあなたのキャリアプランを真剣に検討してくれるでしょう。積極的な姿勢は、上司や同僚からの信頼を得やすくなります。
未経験からチャレンジしやすい職種を選ぶ
パートから正社員への転職を目指す場合、未経験者から挑戦しやすい職種を選ぶのも一つの手段といえるでしょう。特別な資格やスキルが必要ない職種であれば、未経験から採用される可能性も高くなります。また、「社会的な需要が高い」「人手不足」「研修制度が整備されている」といった業界・職種を狙うのもおすすめ。たとえば、介護業界やIT業界、営業、サービス業などがあります。特に需要の高い職種は、将来的なキャリアの安定性も期待できるでしょう。
求人を探す際は、「経験不問」「未経験OK」「未経験歓迎」といったキーワードで検索してみてください。
これまでの経験を活かせる職種で正社員就職を目指す
パートで培った経験を活かせる職種で正社員を目指すことは、転職活動を有利に進めるために有効といえます。慣れた業務内容であれば、新しい職場環境への適応もスムーズです。既存のスキルや知識を活かせるため、即戦力として期待され、採用率が高まる可能性があるでしょう。
志望動機を書く際のポイントと例文
パートから正社員を目指すなら、志望動機を明確にしておくことが重要です。働く意欲や仕事に対する熱意など、企業側が聞きたい内容を伝えられるようにしましょう。
以下のような要点をおさえながら、志望動機を考えてみてください。
- ・職場における現在の担当・役割
・正社員を目指そうと思った理由
・今後どのように働いてきたいか
・正社員で働くことに対する意欲
・将来のキャリアプラン
また、上記に基づいた志望動機の例文は以下のとおりです。
- 今回御社に応募したのは、御社の仕事内容に深く関わり、責任ある立場から御社に貢献したいと考えたからです。私はパートタイマーとして、3年間御社の事務の仕事を担当しておりました。主に書類作成やデータ入力を中心に行っていたため、社内のメンバーや外部の方との接点が少ない現場でした。先日、社員の代理で来客応対をする機会があったのですが、パートタイマーの立場からお伝えできることが少なく、もどかしい経験をしました。正社員になった際は、これまで培ってきた経験やスキルを活かして、お客さまに満足していただける対応をしていきたいと思っています。また、現場で多くの人との関わりを深めることで、将来的には人事の仕事に携わることが目標です。
「志望動機書の書き方やコツは?第二新卒や未経験から転職する際の例文も紹介」のコラムでは、志望動機の書き方やコツについて詳しく解説しているので、こちらもあわせて参考にしてみてください。
面接時の対策
パートから正社員になる際の面接では、質問に答えるだけでなく、書類では伝えきれなかった内容を言葉で具体的に伝えられるようにしましょう。以下のようなポイントを伝えられると、面接官により誠意が伝わります。
- ・パートでは成し遂げられないことや、正社員として働く熱意を伝える
・パート経験に基づいた自分の長所や強みを伝える
・専門性のある資格やスキルなどがあるなら積極的にアピールする
「緊張して面接が苦手…」と不安な方は、面接の練習をしておくのもおすすめです。「面接練習は必要?やり方は?効果的に進める方法や意識すべきポイントを解説」のコラムでは、面接練習のやり方や注意点、成功につなげるポイントなどを解説しています。ぜひチェックしてみてください。
転職エージェントを活用する
パートから正社員への就活をスムーズに進めるなら、転職エージェントの手を借りてみましょう。転職エージェントは、プロのキャリアアドバイザーから就職支援を受けられる民間サービス。キャリアプランの相談を通じて、一人ひとりに最適な求人を紹介してもらえます。また、履歴書や提出書類の添削、面接対策など、専門的なサポートを受けられるのも魅力です。効率的に就活を進めるためにも、複数のエージェントに登録し、自分に合った担当者を見つけることが成功の鍵となるでしょう。
ハタラクティブ プラス在籍アドバイザーからのアドバイス

吉田 聖斗
パートから正社員就職を成功させるための主なポイントは、以下の2つです。
1.パートで経験したものを活かせる職種や業界で探す
2.未経験に特化したエージェントに登録して、手厚くサポートしてもらう
これまで経験したことがない仕事や分野に挑戦しようとする場合、一人で就活を進めていると明確な志望動機や自己PRが示せず、書類が通過しなかったり、十分な対策ができず面接で落とされてしまったりする可能性があります。
応募書類や面接では、希望先の企業や仕事内容についてしっかりと理解したうえで、挑むことが重要です。しかし、「初めての業界や分野は何から調べたら良い?」と心配な方も多いですよね。ハタラクティブでは、企業研究のやり方をはじめ、応募書類の書き方や面接での立ち振る舞い、答え方などを丁寧にサポート!あなたの新しい挑戦を全力で応援します。
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ハタラクティブでは、専任のキャリアアドバイザーによるマンツーマンのカウンセリングを実施し、あなたにぴったりの求人をご紹介します。未経験OKの求人も充実しているため、未経験から正社員を目指したい方も安心です!また、丁寧な面接対策や書類添削によって、あなたの強みをしっかり活かせる準備をお手伝いします。サービスの登録・利用料はすべて無料です。まずはお気軽にお問い合わせください。
パートから正社員を目指す際のQ&A
パートから正社員への転換を考えている方にとって、気になる疑問や不安は多いでしょう。ここでは、よくある質問とその回答についてまとめました。
パートから正社員になることを何という?
パートから正社員になることは、一般的に「正社員登用」や「正社員転換」などと呼ばれます。
パートタイマーやアルバイトなどの非正規社員を正社員として採用する「正社員登用制度」を設けている企業では、一定の条件を満たし、面接や試験に合格することで正社員への転換が可能です。
正社員はパートタイマーに比べて解雇されにくく、長期的な雇用が期待できるでしょう。一方で、正社員になると責任も増え、仕事量や勤務時間が増える可能性があります。自分の生活スタイルや将来のキャリアプランと照らし合わせて、正社員登用を検討することが大切です。
パートから正社員になれる人の特徴は?
パートから正社員になれる人には、「仕事に対する熱意と責任感がある」「コミュニケーション能力が高い」「業務知識とスキルの向上に努める」などの特徴があるでしょう。
また、将来に対する具体的な目標や、それに向けて努力する姿勢が示せると、企業側にも良い印象を与えられる可能性があります。
パートから正社員になるには資格が必要?
パートから正社員になるためには、必ずしも資格は必要ありません。
ただし、業種や職種によっては、特定の資格が求められたり、資格を持っていることが有利に働いたりする場合があるでしょう。たとえば、医療や介護、金融、不動産など法律で資格が定められている業界では、正社員になるために必要な資格があります。
資格があると専門知識やスキルの証明になり、転職で有利に働くこともありますが、資格取得にはコストと時間がかかるため、自分のキャリアプランに合わせた計画を立てることが重要です。
監修者:後藤祐介
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。
ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。
資格 : 国家資格キャリアコンサルタント・国家資格中小企業診断士
メディア掲載実績 : 「働く」をmustではなくwantに。建設業界の担い手を育て、未来を共創するパートナー対談・定時制高校で就活講演 高卒者の職場定着率向上へ・【イベント開催レポート】ワークリア障がい者雇用セミナー
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