生活が苦しいと感じたら？具体的な対処法や今すぐできる節約ポイントを紹介

「働いているのに生活が苦しい…」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。「収入はあるのに常にお金がない」「十分な生活ができていない」と思うと、不安やストレスを感じてしまいますよね。

生活が苦しいと感じる原因には、支出が多く収入が少なかったり、理想と現実の収支バランスに差があったりと人によってさまざまです。何が原因で生活が苦しいのかをしっかりと把握し、お金の管理を計画的に行いながら、余裕のある生活ができるよう努めましょう。

このコラムでは、キャリアアドバイザーの佐藤さんからのアドバイスを交えつつ、生活が苦しいと感じる人の特徴や具体的な対処法について解説します。また、生活を悪化させないためのポイントや今すぐできる節約方法もご紹介するので、ぜひ参考にして実践してみてください。

生活が苦しいと感じる人の特徴

生活が苦しいと感じる人には、いくつかの共通した特徴があります。これらを理解することで、自分の状況を客観的に把握し、改善への第一歩を踏み出せるでしょう。
この項では、生活が苦しいと感じる人の特徴について詳しく説明します。

支出が多い

支出が多いことが原因で「生活が苦しい」と感じる人もいるようです。その理由として、生活スタイルや消費習慣が自分の収入に見合っていないことが挙げられます。

たとえば、高額品の購入や頻繁な外食、不要なサブスクリプションサービスへの加入などです。また、計画性がないまま消費を続けてしまった場合、収入と支出が同額になってしまうことも。
このような状況を繰り返していると、貯蓄や急な出費に備える余裕がなく、生活が苦しいと感じてしまう可能性があります。

収入が少ない

「収入が少ない」という人も、生活が苦しいと感じる特徴の一つです。生活に必要な最低限の収入しか得られていなかったり、収入が不安定な仕事に就いていたりする場合、安定した生活を送ることが難しくなるでしょう。たとえば、「低賃金の仕事に就いている」「パートやアルバイトで生活している」「失業中である」などが考えられます。

借金を抱えている

生活が苦しいと感じる人のなかには、借金を抱えている人もいます。過去の浪費や予期せぬ大きな出費、ギャンブル、事業の失敗などから借金の返済に追われ、日々の生活に余裕がなくなっている状態です。また、生活費の不足を補うために消費者金融やクレジットカードのリボ払いを利用し、借金が膨らんでしまうケースもあります。

ほかにも、結婚や出産をきっかけにマイホームを購入したものの、住宅ローンの返済が大きく、生活が苦しいと感じる場合もあるでしょう。
企業によっては、従業員の一部の住宅費用を勤め先の企業が補助する「住宅ローン補助」を設けているところもあります。「住宅手当がないと一人暮らしはきついって本当？種類や支給される基準を解説」のコラムでは、住宅手当のについて詳しく解説しているので、こちらも併せてチェックしてみてください。

理想と現実の収支に差がある

理想とする生活水準と現実の収支に大きな差がある場合、生活が苦しいと感じる可能性があります。「他人と比較してしまう」「過去の生活水準への固執」「メディアやSNSの影響で理想の高い生活像がある」などが原因で、自分が望む生活スタイルと実際の経済状況が合わなくなることも少なくないようです。
また、収入が増えても生活水準を上げ続けてしまい、結果的に支出が収入を上回ってしまうケースもあるでしょう。

将来への不安から生活費を切り詰め過ぎている

将来に対する不安から、必要以上に生活費を切り詰めている人も、生活が苦しいと感じやすいといえます。景気・雇用の不安定さや年金制度への不信感、予期せぬ出費への恐れなどから、将来の経済的不安を和らげるために、現在の生活を過度に制限している人もいるようです。

また、過去経済的に困窮した経験から、再び同じ状況に陥ることを恐れて過度に節約してしまうこともあります。節約は大切ですが、過度な切り詰めは心身の健康や生活の質に悪影響を及ぼす恐れも。将来への備えと現在の生活のバランスを取ることが重要です。

生活が苦しいときはどうする？具体的な対処法

生活が苦しいと不安になりますよね。しかし、落ち着いて対処法を探し、実践すれば状況は改善できる可能性があります。この項では、生活が苦しいときの具体的な対処法について分かりやすく解説します。ぜひ自分に合った解決策を見つけるヒントにしてみてください。

家計簿を活用して収支のバランスを把握する

生活が苦しいと感じたら、まず家計簿をつけてみましょう。家計簿はお金の流れを可視化し、無駄な支出を発見するのに役立ちます。たとえば、毎日カフェでコーヒーを買うのをやめたり、使っていないサブスクリプションサービスを解約したりすると、年間で数万円の節約につながることも。支出の全体像を客観的に見ることで、節約できるポイントが明確になるでしょう。

計画を立てて貯金をする

貯金は将来の不安を軽減し、生活の安定につながります。貯金があると、急な出費や収入の減少があっても対応が可能です。また、貯金を続けることでお金に対する意識が変わり、無駄遣いを減らすことにもつながります。

まずは毎月の収入の5%、あるいは1万円など、無理のない金額から貯金を始めてみましょう。生活が苦しいと、収入の一定額を貯金にまわすのは難しいと思う方もいるかもしれません。しかし、たとえ少額だったとしても、計画的に貯金をする習慣は将来の生活の安定に大きく貢献するといえます。

副業を検討する

本業の収入だけでは生活が苦しい場合、副業を検討してみるのも方法の一つです。副業は収入を増やすだけでなく、新しいスキルや経験を得る機会にもなります。また、副業を通じて人脈を広げたり、新たなキャリアの可能性を探ったりできる可能性もあるでしょう。

副業としてできる仕事の例は、データ入力やライティングなどの在宅ワーク、週末だけのアルバイト、自分の趣味や特技を活かしたハンドメイド作品の販売などがあります。自分のライフスタイルやスキルに合ったものを選ぶのがおすすめです。

ただし、本業に支障が出ないよう、無理のない範囲で行うことがポイント。また、会社によっては就業規則で副業を禁止しているところもあるため、始める際は事前によく確認しておきましょう。

転職をして収入を増やす

現在の仕事で収入を増やすのが難しい場合、転職を視野に入れるのもおすすめです。転職によって収入アップやキャリアアップを目指せる可能性があります。また、より良い労働環境や自分のスキルを活かせる仕事が見つかる場合もあるでしょう。

ただし、転職後に後悔しないためにも、転職するメリット・デメリットをしっかり比較検討し、計画的に進めることが重要です。転職するかどうかで迷ったら、年代別の決め方や理想の仕事を探すコツなどについて詳しく解説している「転職するか迷うときは？年代別の判断基準とやめた方がいい人の特徴を解説」のコラムを参考にしてみてください。

生活が苦しい…状況を悪化させないための注意点

生活が苦しいという現状を放置すると、ますます状況が悪化してしまう可能性も考えられます。以下の注意点を参考にし、日々の生活で意識的に取り入れてみましょう。

高額な買い物は計画的に行う

生活が苦しいときこそ、高額な買い物は慎重に計画する必要があります。衝動的な高額商品は、大きな経済的負担となる可能性が高いからです。たとえば、本当に必要かどうかを検討せず高性能な家電製品やブランド品などを購入してしまうと、生活費を圧迫し、苦しい状況をさらに悪化させてしまうかもしれません。

高額な買い物を検討する際は、購入資金を貯める期間を設け、その間に「本当に必要なのか、一時的な欲求に駆られているだけなのか」をよく考えてみましょう。計画的な買い物を心掛けることで不要な出費を抑え、生活の安定につながります。
また、代替品や中古品を検討してみるのもおすすめ。新品にこだわらず機能が十分であれば、中古品を選ぶことで費用を大幅に抑えられます。

借金やギャンブルに頼らない

生活が苦しい状況で、安易な借金やギャンブルに手を出すのは危険です。一時的な解決策に見えても、多くの場合、状況をさらに悪化させる可能性があります。
たとえば、ギャンブルは一攫千金を夢見て大金を失うリスクが非常に高く、生活が苦しい状況を深刻化させる恐れがあるでしょう。
借金については、昨今気軽に借り入れができてしまうぶん、簡単に生活苦に陥りやすいともいえます。高金利の消費者金融を利用した場合、返済が滞ると利息が膨らんで借金を増やしてしまうことになりかねません。

たとえ困難な状況でも、冷静な判断と適切な行動が大切です。安易な借金やギャンブルに頼らず、現状を分析し、できることから少しずつ改善を目指しましょう。

生活が苦しいときにすぐできる！節約のポイント

生活が苦しいと感じるときは、心細く不安になるものです。しかし、諦めずに工夫をすれば、状況を改善できる可能性は十分にあります。
以下で解説する方法を参考にし、少しずつ生活にゆとりを取り戻していきましょう。

使えるお金の金額を把握する

まず、毎月自由に使えるお金がいくらあるのかを把握しましょう。収入と支出をきちんと把握することで、無駄遣いを防ぎ、計画的なお金の使い方を身につけられます。具体的には、家計簿アプリやノートを使って収入と支出を記録することです。レシートは必ず保管し、こまめに記録する習慣をつけましょう。

支出は「固定費」と「変動費」に分類します。家賃や光熱費などの毎月必ず発生する費用が固定費、食費や交際費など変動する費用が変動費です。収入から固定費を引いた金額が変動費として使えるお金になります。変動費の予算を決め、その範囲内でやりくりするようにしましょう。予算を超過しそうになったら、ほかの費目から調整するか、支出を控えるようにします。
このように、使えるお金の金額を把握し計画的に使うことで、徐々に家計状況を改善していけるでしょう。

固定費を見直す

固定費は毎月必ず発生する支出なので、削減効果が大きいものです。一度見直せば長期的に効果が続くため、節約効果が高いといえるでしょう。
固定費を見直す際の具体的な例として、以下のようなものがあります。

• ・携帯電話：現在の使用状況に合ったプランへの変更や、格安SIMへの乗り換えを検討する
• ・保険：保障内容を確認し、不要な特約は外したり他の保険会社と比較したりして調整する
• ・住宅ローン：金利の低いローンへの借り換えで、毎月の返済額を減らす
• ・光熱費：電力会社やガス会社、契約内容を見直し、最適なプランを選ぶ

固定費の見直しは、一度に全てを変えようとせず、優先順位をつけて少しずつ進めていきましょう。契約内容の変更や解約には手続きが必要な場合があるので、余裕を持って計画的に進めることがポイントです。

食費や光熱費などの使い方を工夫する

食費や光熱費などの使い方を見直してみましょう。これらの変動費は、日々の工夫である程度の節約が可能です。
以下に、今から始められる主な節約方法の一例をまとめました。

【食費】

• ・買い物前に冷蔵庫の中身をチェックし、必要なものだけを買う
• ・セール品や特売品、旬の食材を積極的に活用する
• ・外食を控え、自炊の回数を増やすことで食費を節約する
• ・食材を無駄なく使い切るように心掛ける

【光熱費】

• ・使っていない部屋の電気はこまめに消す
• ・エアコンの設定温度を控えめにし、扇風機と併用することで電気代を節約につなげる
• ・シャワーの使用時間を短くする
• ・洗濯物はまとめて洗い、乾燥機の使用は控えてなるべく天日干しで乾かす
• ・日用品は使い捨て商品ではなく、詰め替えや繰り返し使えるものを選ぶ

節約を続けるコツは、目標を設定し達成感を味わうことです。「今月は食費を△円節約する」といった具体的な目標を立て、達成したら自分にご褒美をあげるのもおすすめ。楽しみながら節約を続けられる工夫をしてみましょう。

「手取り16万で一人暮らしはきつい？年収や生活シミュレーションを解説」や、「月給18万円の手取りはどれくらい？計算式や年収・収入アップの方法を解説」「手取り50万円の年収は？ボーナスあり・なしのパターン別に解説！」のコラムでは、それぞれの手取り額に合わせた具体的な生活シミュレーションを公開しています。ぜひ参考にしてみてください。

生活が苦しいなら転職して収入アップを目指そう

生活が苦しいと感じている方にとって、転職は収入アップの有効な手段の一つです。現在の仕事に満足できず、経済的な不安を抱えているなら、転職を検討することで状況を改善できる可能性があるでしょう。

非正規雇用の場合は正社員就職を目指す

非正規雇用で働いている方が生活に苦しさを感じている場合、正社員就職を目指すことは有効な解決策の一つ。正社員になるメリットは安定した収入だけでなく、昇給や賞与の機会、社会保険や有給休暇、退職金制度など、福利厚生が充実していることも大きな魅力です。これらの要素が、より安定した生活設計を可能にします。

正社員を目指すなら、求人情報の収集や応募書類の作成、面接対策など、しっかりと準備を行いましょう。自分のスキルや経験を棚卸しして、強みを明確にすることも重要です。また、企業研究をしっかり行い、企業理念や事業内容への理解を深めることで、応募先の企業に適切なアピールができます。正社員就職への道のりはときに難しいこともありますが、諦めずに努力を続けることが大切です。
「正社員になるにはどうする？フリーターから就職する方法を解説！」のコラムでは、正社員になるメリットや具体的な方法について解説しています。また、自己分析のやり方を知りたい方は、「自分がしたい仕事を見つけるには？おすすめの方法やサービスを紹介！」のコラムもぜひ参考にしてみてください。

公共職業訓練でスキルを身につける

生活が苦しい状況を改善し、将来のキャリアを切り開くためには、スキルアップが重要です。その有効な手段の一つとして、公共職業訓練の活用が挙げられます。
公共職業訓練（ハロートレーニング）とは、国や都道府県が提供する職業訓練プログラムです。いろいろな分野のスキルを無料で、あるいは低価格で学べます。職業訓練は、求職活動中の方にとって経済的な負担が少ないだけでなく、訓練期間中に雇用保険の受給が可能な場合もあります。生活の支援を受けながらスキルアップできるため、生活苦の状況にある方にとって心強い制度といえるでしょう。

主な訓練内容は、ITスキルや事務スキル、製造・技術系スキル、介護・福祉系スキルなど多岐にわたります。自分の興味や適性、将来のキャリアプランに合わせて、最適な訓練コースを選びましょう。公共職業訓練の受講を検討する際は、最寄りのハローワークに相談するのがおすすめです。経験豊富な職員が、あなたの状況や希望に合った訓練コース選びをサポートしてくれます。

参照元
厚生労働省
ハロートレーニング（離職者訓練・求職者支援訓練）

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こんなときどうする？生活が苦しいときのQ＆A

生活が苦しいと感じる状況は誰にでも起こり得ます。経済的な不安は心身に大きな負担をかけるため、早めに対処することが大切です。以下では、生活が苦しいときの対処法についてQ＆A方式で解決していきます。