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中卒から正社員を目指すなら学歴不問を狙おう!成功のコツと求人の探し方

中卒から正社員を目指すなら学歴不問を狙おう!成功のコツと求人の探し方の画像

この記事のまとめ

  • 中卒から正社員を目指すなら、ハローワークやエージェントの活用がおすすめ
  • 中学校卒業後すぐに正社員就職を希望するなら、未成年の雇用に理解がある企業を探す
  • 中卒で正社員になった場合、大卒に比べると賃金は少なくなる
  • 中卒で正社員を目指すなら、学歴や経歴不問の仕事がおすすめ

「中卒から正社員になれるか知りたい」「学歴や経歴で落とされるのでは…」と、中卒の方が正社員就職を考えたとき、不安になることもありますよね。

中卒から正社員就職を叶えるなら、中卒が就職しやすいといわれる仕事の特徴やアピールになる資格を知っておくことが大切。中卒は高卒・大卒に比べるとどうしても選考で不利になりやすいため、就活の方法を工夫するのがおすすめです。

コラムでは、ハタラクティブのキャリアアドバイザー高城さんの意見も交えて中卒からの正社員就職について解説。学歴や経験をネガティブに捉えず、コツをおさえた就活をはじめましょう。

中卒から正社員になる方法

中卒から正社員になる方法

  • ハローワークを使う
  • 契約社員からステップアップする
  • 就職エージェントを使う

中卒から正社員になるには、扱う求人数が多く支援もあるハローワークを活用するのがおすすめ。また、契約社員など非正規社員として就職したあと正社員登用を狙う方法もあります。より手厚い支援を希望するなら、民間の就職エージェントを利用しましょう。

ハローワークを使う

ハローワークは、国が運営する職業紹介所で、求人情報が豊富に揃っています。多様な業界や職種の情報が得られるため、自分の興味にあった仕事を見つけやすいのが特徴です。また、ハローワークでは職員から履歴書の書き方や面接のコツについてアドバイスをもらえるので、初めての就職活動にも心強いサポートが受けられますよ。

契約社員からステップアップする

正社員を目指すもう一つの方法として、まずは契約社員として経験を積むという選択肢もあります。契約社員は正社員とは異なり契約期間の定めがある形態ですが、その期間に仕事を一生懸命こなすことで正社員登用のチャンスが生まれることも。企業としても貴重な人材を見逃したくないので、頑張りはしっかり評価されるでしょう。

正社員登用制度とは?面接や試験は難しい?受かる人の特徴をおさえよう」のコラムでは、正社員登用制度について説明しています。

就職エージェントを使う

就職活動を一人で進めるのが不安なときには就職エージェントを活用するのがおすすめです。エージェントとは、民間企業が運営する就職支援サービスのこと。ハローワークと似たようなサービスですが、民間企業ならではの細かい対応や独自の求人を持っているのが特徴です。

エージェントはプロがサポートしてくれる

就職エージェントの最大の魅力は、プロフェッショナルなサポートを受けられる点です。仕事探しのプロがあなたの強みや希望を詳しくヒアリングし、適切な職場を紹介してくれます。

履歴書や職務経歴書のアドバイス、模擬面接の実施はもちろん、企業選びのコツやおすすめ求人の提案、さらには交渉に難しい給与や労働条件の相談などが含まれます。エージェントからの紹介で就職すると、就職活動がよりスムーズに進むでしょう。

中卒で正社員を目指すべき理由とは

正社員として働くことは、生活の安定はもちろん、自己成長の面でも大きな意義があります。正社員は安定した収入を得られることが最大のメリットで、将来への貯蓄やローンの審査などにも有利です。

また、企業内でキャリア形成や昇進の機会もあるため、自分のスキルを高めていける環境が整っています。アルバイトや派遣社員といった非正規雇用社員の場合、企業の都合によって契約が更新できなくなったり、年齢に応じたスキルが身につかなかったりと、年齢を重ねたとき仕事に困る可能性が高いといえます。

20歳フリーターは正社員就職したほうがいい?将来のためにできること3選」のコラムでも、正社員就職すべき理由についてまとめているので参考にしてみてください。

正社員になれない?中卒の就職が不利とされる理由

多くの企業は求人の際に最低限の学歴として高卒を求めることがあります。これは、学校で学ぶ専門知識や社会人として必要なコミュニケーションスキル、チームでの協働力などを身につけているかを、学歴を指標として用いているからです。

また、学歴以外にも、未成年者の雇用には法的な規制が存在し、仕事をするうえでの時間や条件に限りがあります。中卒という学歴は、選考面でハンデになる要因の一つであるといえますが、もちろん打開策があります。「中卒は就職できない?就活のポイントやおすすめの職種を知り採用を目指そう」のコラムもご覧ください。

15歳も対象?中卒の年齢とは

中卒とは文字通り、中学校を卒業した段階で学校教育を終えた人々のことを指します。日本では、義務教育として9年間の学校教育が定められており、多くの場合は6歳から15歳までの期間を指します。

そのため、中卒になる年齢は大体15歳から16歳前後が一般的。つまり15歳も中学校を卒業していれば「中卒者」に該当するものの、まだ未成年のため労働市場において法的な制約や保護が必要とされる年齢です。

中学校卒業後すぐに就職を希望する場合、求人を探す際には未成年者雇用に理解のある企業を見つけることが重要です。自分でも基本となる労働法規を理解し、自分自身の権利と責任についても学んでおきましょう。

中卒から正社員就職する人の割合

厚生労働省が実施した「平成30年若年者雇用実態調査の概況」によると、最終学歴が中卒の正社員は35.4%でした。

最終学歴正社員正社員以外の労働者
中学卒35.4%64.0%
高校卒56.3%43.2%
専修学校(専門課程)修了66.6%33.3%
高専・短大卒66.2%33.8%
大学卒80.9%19.1%
大学院修了84.3%15.7%

引用:厚生労働省「平成30年若年者雇用実態調査の概況 1 現在の就業状況(1)在学していない若年労働者の雇用・就業形態

表から分かるとおり、中卒者が正社員として働く割合は、ほかの学歴に比べると低めです。要因としては前述したように企業が採用に積極的ではないもの以外に、中卒者本人の意思や考えもあるでしょう。

参照元
厚生労働省
雇用の構造に関する実態調査(若年者雇用実態調査)

ハタラクティブ プラス在籍アドバイザーからのアドバイス

高城綾香

高城綾香

企業が採用時に求職者に求める応募条件に学歴が含まれている以上、中卒であることによる就職の制約があることは確かです。

ただし、制限や条件は中卒に限らず、高卒・専門卒・大学のランクでも行われています。中卒の方の就職活動は、高卒以上の方と比べて応募できる求人が少なくなってしまいますが、その中でも学歴に関係なくサポートしてくれる企業を探して行きましょう。

中卒者の初任給と平均年収の実態

ここでは中卒者が正社員として働き始めたときに期待できる初任給と平均年収について見ていきましょう。中卒以上の学歴との差もまとめました。

中卒正社員の初任給

厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、中卒新規学卒者の所定内給与額は、男女計で17万8,400円でした。

最終学歴(男女計)企業規模計(10人以上)の新規学卒者の所定内給与額
中学178,400円
高校181,200円
専門学校212,600円
高専・短大202,300円
大学228,500円
大学院267,900円

引用:e-Stat「令和4年賃金構造基本統計調査 一般労働者 新規学卒者

データを見ると、学歴が高まるのに比例して新規学卒者の所定内給与額も高くなっていることが分かります。正社員の給料事情については、「正社員の給料を分類別に紹介!病欠時の給与計算や前払いの可否も解説」のコラムもご覧ください。

中卒正社員の平均給料

厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、中卒の所定内給与額は男女計・年齢計の平均で31万900円でした。

最終学歴企業規模計(10人以上)の所定内給与額
中学310,900円
高校300,900円
専門学校300,300円
高専・短大307,300円
大学356,300円
大学院430,800円

引用:e-Stat「賃金構造基本統計調査 / 令和4年賃金構造基本統計調査 一般労働者 標準労働者

表を見ると、中卒から高専・短大卒までの平均給与は大きく変わっていないことが分かります。これは、中卒者は就職時期が早いため、年齢や経験に応じた昇給があると考えられるから。

たとえば、同じ30歳でも中学校卒業後すぐに働き始めていれば15年ほどのキャリアがあるのに対し、2年生の専門学校を卒業してから働き始めると10年ほどのキャリアになる、ということです。とはいえ、大学や大学院卒に比べると大きく差が出ています。

中卒正社員の平均年収

平均年収というのは、1年間にもらえるお給料の平均を指します。前項で使用したデータにもとづいて計算すると、中卒者の所定内給与額310,900円×12と年間賞与その他特別給与額719,700円を足すと、およそ450万円ほどになる計算です。

最終学歴企業規模計(10人以上)の所定内給与額×12年間賞与その他特別給与額年収
中学3,730,800円719,700円4,450,500円
高校3,610,800円1,110,700円4,721,500円
専門学校3,603,600円946,500円4,550,100円
高専・短大3,687,600円1,200,500円4,888,100円
大学4,275,600円1,388,600円5,664,200円
大学院5,169,600円1,981,600円7,151,200円

引用:e-Stat「賃金構造基本統計調査 / 令和4年賃金構造基本統計調査 一般労働者 標準労働者

この金額も、仕事に積極的に取り組むことでアップする可能性があります。中卒の方でもさまざまな資格をとったり、熱心に仕事に取り組んだりすることで給与が上がるケースは多くありますよ。

なお、これらの数値はあくまで平均的な目安であり、個々の頑張りや進む道によって大きく変動することを覚えておくことが重要です。また、就職活動をするときは給料だけでなく、仕事の内容や働く環境など、自分にとって働きやすい職場を選ぶことも忘れないでください。

参照元
厚生労働省
賃金構造基本統計調査

実力主義で勝負!中卒におすすめの求人と仕事

実力主義で勝負!中卒におすすめの求人と仕事

  • 体力が求められる仕事
  • 学歴不問の仕事
  • 未経験OKの仕事
  • 人手不足の分野の仕事
  • 実力主義の仕事

求人市場には、学歴ではなく個人の実力や熱意を重視する企業もたくさんあります。特に学歴不問で、実力次第でキャリアアップが目指せる仕事は、中卒の方にとって魅力的。具体的にどのような仕事が、中卒の方におすすめなのか見ていきましょう。

1.体力が求められる仕事

倉庫管理や荷物の配送、建設現場での作業など、体力を必要とする仕事は学歴を問われることが少ない傾向にあります。建設現場であれば、鳶職といった職種があるでしょう。詳しくは、「鳶職とは?向いている人の特徴や給料を解説!大工との違いも紹介」のコラムをご覧くださいね。

体力勝負の仕事は、しっかりと体を動かしたい、汗を流しながら仕事がしたい、そんな方にぴったりです。中学卒業後すぐなど年齢が若ければ、十分活躍できますよ。体力に自信があれば、フルタイムの正社員として採用される可能性も高まります。

2.学歴不問の仕事

多くのサービス業や小売業では、接客マナーや商品知識など、学歴ではなく個人のスキルや経験を重要視しています。飲食店やアパレル店舗などは、特に人柄や対応能力を見ることが多い業界。そういった場所では、熱意と意欲を持って働けば、正社員への道も開けます。

接客業の仕事の種類は、「接客業とは?代表的な職種をご紹介!向いている人や転職に役立つスキルも」のコラムで確認できます。

3.未経験OKの仕事

経験は問わず意欲や熱意、将来性を評価される仕事も中卒の方におすすめ。例えばIT関連や介護の仕事では、研修を経てからスタートするのが一般的なため、初心者でもチャレンジしやすいです。一度スキルが身につけば、高収入が見込める分野も多いですよ。

具体的な仕事については「未経験でもできる仕事8選!正社員就職成功のコツもご紹介します」のコラムもご確認ください。

4.人手不足の分野の仕事

介護業界や物流業界など、現在人手不足となっている分野では、積極的に人材を採用している場合があります。こうした分野では人員確保を最優先に考え、学歴で制限をかけると募集数が減ることから対象を広げる企業が多く見られます。

人手不足の業界・企業にとって若手人材は貴重な存在。早期離職を防ぐために手厚いサポートや研修が行われることもあるでしょう。

5.実力主義の仕事

学歴や経歴ではなく、本人が持つスキルや経験などに応じた実力を評価する企業なら、中卒から十分に活躍できるでしょう。実力をつけるために自己研鑽に励んでスキルアップを目指すなど、社会人としてのキャリアを高める機会にもなりますよ。

実力に応じたインセンティブがあれば中卒も高収入が期待できる

実力主義かつインセンティブ制度のある仕事は、実力が収入に直結するため、中卒から高収入が期待できる仕事です。営業職はまさに実力主義の代表的な職種。売り上げや成績に応じて給与が上がる制度なら自分の努力がダイレクトに報酬となるため、やる気や意欲を持てるメリットもありますよ。

中卒から活躍!正社員採用に強い資格とスキル

中卒の方が取得できる資格やスキルがたくさんあります。資格があるとスキルの証明になるため、学歴に不安があるなら取得も検討してみてはいかがでしょうか。

MOS

「MOS」とは、「Microsoft Office Specialist」の略称で、マイクロソフトオフィス社製のソフトのスキルを証明する資格です。WordやExcelといったオフィスソフトを使用する企業や仕事は多いため、パソコンスキルの具体的な証明になるでしょう。

介護職員初任者研修

介護の仕事は無資格でも就業できますが、この資格を取得することで介護の基礎知識が身につき、正社員として介護施設で働くチャンスも広がります。介護の上位資格の入口にもなるため、無資格者に対して取得支援を行う企業も多いですよ。

秘書検定

秘書検定は、秘書の技能を証明する試験です。「秘書」と名はついているものの、ビジネスマナーやスケジュール管理など、社会人としての基本的なスキルが身につく資格。中卒の方に対してビジネスマナーを不安視する企業もあるため、取得を検討してみましょう。

この資格を持っていると、事務職やアシスタント職において有利になることが多く、真面目にコツコツとした作業をこなせる人に向いています。

宅建

「宅建」とは、宅地建物取引士のことで、不動産業界における専門の資格です。この資格を持っていると、不動産の売買や仲介に関わる仕事につくことができます。

宅建の資格を持っていないと行えない業務があるだけでなく、不動産売買を行う事業所には所定人数の設置が義務付けられているので、需要は高いといえます。固定的な需要がある分野で働くことができるため、安定した職業を求める人におすすめです。

自動車免許

自動車免許があれば運転が必須な配送や営業、ドライバーなどへの就職チャンスが広がります。移動中は1人で過ごすことが多いため、運転好きの方にはぴったりです。

ただし、運転免許を取得できるのは18歳以上。運送業などで多用する中型免許は20歳以上で免許経歴2年以上、大型免許は21歳以上で免許経歴3年以上が条件です(2024年1月現在)。また、バスやタクシーに必要な二種免許は、いずれも21歳以上で免許経歴3年以上が必要。中学卒業後すぐの取得はできないので注意しましょう。

参照元
警視庁
受験資格

高卒認定

高卒認定は、高校を卒業していない方が試験に合格することで、高校を卒業したのと同等の学力があると認められる資格です。将来的にさらに学びを深めたい場合や、高卒以上の学歴を求める会社に応募したい場合は、この資格を取得することで道が開けるでしょう。

高卒認定があれば将来の幅が広がる

高卒認定を持っていれば、受験資格に「高卒以上」とある大学や専門学校への進学も可能になります。また、募集条件として高卒以上を掲げる企業への応募も可能になるなど、社会人としてのキャリアパスも一層広がり、より多くの選択肢から自分に合った仕事を見つけることができますよ。

中卒求職者が押さえるべき就活の3つのポイント

中卒の方が正社員を目指すとき、ちょっとしたコツと準備を知っていれば、就活の道のりはぐっと楽になります。ここでは、就職活動を始める前に押さえておきたい3つの重要なポイントをご紹介します。

1.基本的なマナーを守る

まず大事なのは、基本となるマナーを身につけること。挨拶はしっかりと声を出す、話すときは相手の目を見るなど当たり前なことです。服装も清潔感があり、就職活動にふさわしいものを選びましょう。

面接の際には、スマートフォンをマナーモードに設定するといった配慮も忘れずに。これらの小さな行動が、良い印象を与えるための第一歩になります。

就活時の服装については、「ニートが就活をするべき理由とは?就職するには何から始めれば良いか解説」のコラムがおすすめ。現在の就業状況や学歴に関わらず、基本はスーツと覚えておいてくださいね。

2.選考対策を十分に行う

選考対策をしっかり行うこともポイント。面接での質問には自分なりの答えを持ち、何を聞かれてもパニックにならないよう質問を想定して準備することが大事です。

また、履歴書の書き方一つをとっても、丁寧に書くことで真面目さや入社意欲をアピールできます。会社研究も入念に行って、どんな企業なのか、自分がどのように貢献できるのかを、具体的に話せるようにしておきましょう。

3.周囲やプロの力を借りる

初めての就活では困ってしまうことや分からないことも多いはず。そんなときは一人で抱え込まず、周囲の人やプロの力を借りることが大切です。友人や先輩からのアドバイスは有益な情報になることが多く、就職活動を進めるヒントをもらえるでしょう。

また、ハローワークや就職エージェントといったプロのサポートを受けることで、自分に合った求人を見つけやすくなったり、面接対策のテクニックを学べたりします。利用できる手段は積極的に活用してください。

「どこに相談していいか分からない」「中卒で使えるエージェントやサービスはある?」とお困りなら、若年層向けエージェントのハタラクティブにご相談ください。

ハタラクティブでは、中卒からの正社員就職をサポートしています。フリーターやニートなど、正社員経験や就活経験がない方でも大丈夫。専任アドバイザーが企業選びから内定後まで一貫してサポートいたします。

後藤祐介

監修者:後藤祐介

京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。
ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。

資格 : 国家資格キャリアコンサルタント国家資格中小企業診断士
メディア掲載実績 : 「働く」をmustではなくwantに。建設業界の担い手を育て、未来を共創するパートナー対談定時制高校で就活講演 高卒者の職場定着率向上へ【イベント開催レポート】ワークリア障がい者雇用セミナーSNS : LinkedIn®YouTube