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最終学歴が中退の場合は履歴書に書かない?就活時に求められる書き方とは
この記事のまとめ
- トラブルを回避するためにも、最終学歴が中退であることは履歴書にしっかりと記載する
- 最終学歴が中退である理由を添えておくと、採用担当者が納得しやすい
- 面接で最終学歴について聞かれたら、叶えたいキャリアを踏まえて回答しよう
- 中退者の就活ではこれまでの経験を前向きな姿勢で伝えれば、採用に一歩近づける
「最終学歴が中退のときは就活をどう進めれば良いの?」「履歴書や面接の注意点を知っておきたい」と考える方もいるでしょう。学校を中退している場合は、就職活動でどのような準備が必要なのか気になりますよね。
履歴書には中退の事実を明記しつつ、面接で前向きな姿勢をアピールすることが大事です。
このコラムでは、キャリアアドバイザーの八木さんのアドバイスを参考にしつつ、最終学歴が中退の人向けの就活情報をまとめました。履歴書の作成ポイントや面接で答えるときのコツを知り、学歴をカバーできるよう就職活動に取り組みましょう。
この記事にコメントしているアドバイザー
最終学歴が中退の場合は履歴書に書かなくても良い?
最終学歴が「中退」の場合は、履歴書に記載することが重要です。学校を中退した事実は、恥ずべきことではありません。学校を中退したとしても、それまでの学生生活による経験や、社会に出て身につけたスキルは、より良いアピールにつなげられます。
就職活動においては、中退の経歴を明記し、最終学歴はどこなのかをしっかりと伝えることが大切です。
学歴詐称を疑われるため履歴書には必ず記載しよう
履歴書に中退の事実を記載しないと、学歴詐称を疑われる可能性があります。中退の記載をせずに学歴を誤魔化したり、卒業と書いてしまったりすると、採用側の信用を失うことになりかねません。
「大卒者向けの求人に申し込みたいから」「中退の理由を伝えたくないから」と考える人もいるかもしれませんが、意図的に中退の記載をしないのはマイナスな方向にはたらいてしまいます。履歴書作成におけるルールやマナーをしっかりと守り、正しい書き方で応募書類を完成させましょう。
学歴詐称のリスクについては、「学歴詐称はバレる?罪に問われる?就活や転職で経歴に嘘をつくリスクとは」のコラムでも詳しくまとめています。
最終学歴が中退のときの履歴書の書き方
履歴書の学歴欄は、事実を簡潔に伝えることが大切です。学校を中退した場合は、中退した年月と学校の正式名称を記載します。また、「中退」と省略せず「中途退学」と書き、就職活動の場にふさわしい表現に統一しましょう。下記では、履歴書の学歴欄の書き方を状況別にまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。
高校中退の場合
- 【記入例】
- 「○年○月 ××××高等学校××科 中途退学」
高校を中退した場合は、最終学歴が「中等学校卒業」になります。学科が分かれている高校に通っていた人は、在籍していた学科名も合わせて記載しましょう。
大学中退の場合
- 【記入例】
- 「○年○月 ××大学×××学部××学科 中途退学」
大学を中退した場合は、最終学歴が「高等学校卒業」になります。大学や短期大学の場合は、専攻していた分野を書きましょう。
大学院中退の場合
- 【記入例】
- 「○年○月 ××大学大学院×××学研究科××学修士課程 中途退学」
大学院を中退した場合は、最終学歴が「大学卒業」になります。大卒者向けの求人に応募できますが、既卒枠となる可能性もあるので注意しましょう。
専門学校中退の場合
- 【記入例】
- 「○年○月 学校法人××学園××専門学校×××専門学部××科 中途退学」
専門学校を中退した場合も、履歴書の書き方は同じです。学校名と専門分野の正式名称が長くなってしまうときは、2行に分けて記載すると読みやすくなりますよ。
いずれの学校を中退した場合も、履歴書には中途退学の事実を記載したうえで就活を進めましょう。学歴が原因で就活が不安という方は、「『就職できる気がしない』と思う原因は?うまくいかないときの対処法を解説」のコラムも参考にしてくださいね。
中退理由を履歴書や職務経歴書に書くときの例
就職活動時は、履歴書や職務経歴書に可能な限り中退理由を記載しておくと、採用担当者が状況を判断しやすくなります。ここでは、最終学歴の中退理由を書くときのポイントと、記入例をチェックしてみましょう。
前向きな理由の場合
留学やスキルを磨くための進路変更のように、学校を中退した理由が前向きな決断のときは、具体的に応募書類へ記載します。
- 【記入例】
- 「○年○月 ××大学×××学部××学科 ドイツへ語学留学のため中途退学」
- 「○年○月 ××大学×××学部××学科 専門性の高い分野を研究するため、転学により中途退学」
中退理由の書き方によっては、あなたの決断力や行動力、成長していく姿勢を示すことが可能です。履歴書や職務経歴書の自己PR欄にも、スキルや経験の詳細を書いておくと、説得力を上げられるでしょう。
やむを得ない理由の場合
病気や経済的な事情のように、やむを得ない理由で中退したときは、適切な表現で事実を伝えるようにします。
- 【記入例】
- 「○年○月 ××大学×××学部××学科 療養のため中途退学(現在は完治しており、フルタイムの勤務が可能)」
- 「○年○月 ××大学×××学部××学科 経済的事情により中途退学」
やむを得ない事情のときは、可能な範囲で理由を記載しておくと、企業の理解を得やすいです。病気で中退した場合は、現在の状況も添えておくと、採用担当者の不安を払拭することが可能です。現在も通院が必要な場合は、お休みや早退が発生する可能性があることを健康状態欄などに記載しておきましょう。
中退理由でマイナス印象を与えてしまいそうなときは?
「学業に対する熱意がなくなってしまった」「人間関係が合わなかった」といった理由で学校を中退した人もいるでしょう。中退理由がマイナスの印象を与えそうな場合、無理に履歴書や職務経歴書へ記載する必要はありません。就職活動では採用担当者に前向きな姿勢を見てもらえるよう、学生時代に頑張ったことや空白期間に取り組んだことを面接でアピールするのも手です。
最終学歴が中退なことを面接で聞かれたときは?
採用面接では、改めて「最終学歴が中退である理由」を聞かれることがあります。面接で中退に関する質問をされたら、履歴書や職務経歴書に記載した内容を踏まえつつ、正直に回答することが大切です。
学校を中退していたとしても、反省を活かして中退後に努力していること、今は前向きに就活に取り組んでいることを伝えると評価につながる可能性があります。反対に、中退に関してネガティブな表現や他責ととられる内容を答えてしまうと、評価が下がってしまいます。仕事に対する意欲や目指したいキャリアを交えて説明できると、より良い印象につながりますよ。
「大学中退理由は面接でどう答える?履歴書の書き方は?例文つきでご紹介!」のコラムでは、大学中退した人向けのアドバイスをまとめています。理由の回答方法を詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
中退者が就職活動に取り組むときのポイント
この項では、中退した人が就職活動を進める際のポイントをご紹介します。中退を気にし過ぎず、応募先企業に貢献していく姿勢をアピールしましょう。
中退の学歴を意識しすぎず前向きに行動する
中退者が就職活動に取り組むときは、最終学歴が中退である事実にとらわれないことが重要です。
確かに、学歴も採用担当者に見られる要素ではあります。しかし、学歴をカバーできるような強みや熱意があれば、高評価を受けやすくなるでしょう。
ハタラクティブ プラス在籍アドバイザーからのアドバイス
八木寛斗
学校を中退した場合、中途採用枠での応募になるのが基本です。そのため、新卒者と比較すると、選択肢が限定される可能性もあります。
とはいえ、実務経験がなくても採用してくれる企業はたくさんあるので、自分に合った企業の見極めが重要です。はじめは志望度の高い仕事に就けなくても、関連する実務経験を積み重ねれば、転職の際に再度挑戦できる可能性もありますよ。
これまでの経験で身につけたスキルをアピールする
中退者が就職活動をするときは、これまでの経験から学んできた知識やスキルを積極的にアピールしましょう。
たとえば、大学中退後に就職した場合は、新卒者よりも実務経験があることを強みにできるかもしれません。「大学を中退したが、自分が進みたい分野が見つかり、専門性を身につけるために努めてきた」といった内容を面接で伝えられれば、即戦力として評価されることもあります。
中退後に働いていない期間がある方は、「空白期間が面接官に与える印象は?答え方のポイントや履歴書の記載例を紹介」のコラムを参考に就活を進めましょう。
就職・転職エージェントを有効活用する
中退した人が効率的に就職活動を進めるなら、就職・転職エージェントの利用もおすすめです。就職・転職エージェントでは、履歴書の書き方のアドバイスや面接対策、あなたの特性に合った求人の提案などのサービスが受けられます。
また、キャリアアドバイザーが企業との間に入って交渉してくれるため、学歴に関する説明や面接日の調整もスムーズに行えますよ。「最終学歴が中退で就活に自信を持てない」「履歴書や面接で伝える内容をチェックしてもらいたい」とお悩みの方は、ハタラクティブへご相談ください。
ハタラクティブでは、若年層に特化して就職・転職支援サービスを提供しています。学歴や経験を問わない求人も多数取り揃えているため、あなたの希望条件に適した仕事を見つけられますよ。キャリアアドバイザーがマンツーマンで仕事探しをサポートするので、就職・転職が初めての方も安心です。
最終学歴が中退の場合に関するQ&A
ここでは、最終学歴が中退であることに関する疑問や不安を、Q&A形式で回答いたします。少しでもお悩みを解消するお役に立てれば幸いです。
中退は学歴にならないって本当ですか?
中退しても学歴として認められます。ただし、「最終学歴にはならない」ので注意が必要です。
たとえば、大学を3年で中退した場合は、「大学3年生」までの学歴を履歴書に記載できますが、「○○大学卒」といった表現はできません。
大学中退の事実は企業側から調べられますか?
よほどのことがなければ、企業側から中退の事実を調査されることはありません。企業側は、採用選考時に応募者から提出される書類を見て状況を判断しています。
とはいえ、中退の事実を伏せたり記載しなかったりすると、学歴詐称と捉えられかねないので注意が必要です。学歴詐称と思われると、内定の取り消しや入社後のトラブルにつながるリスクがあります。
最終学歴が中退の場合、選考で証明書が必要ですか?
企業によっては、選考時に中退証明書や成績証明書の提出が必要な場合があります。採用担当者が履歴書に記載された情報に齟齬がないかを確認するためです。
また、各種証明書から、どのような分野を学習してきたのか、仕事に対する適性があるかどうかをチェックする可能性もあります。企業側から証明書の提出を求められたら、その指示に従い、期日内に書類を用意できるようにしましょう。
企業側は中退者をどのように評価していますか?
企業によって中退者に対する評価は異なります。「学校を中退するのと同じように、会社も早く辞めてしまうのでは」と思われてしまう可能性もゼロではありません。
中退者が就活するときに大切なのは、これまでに何を経験し、どのように成長してきたかを企業にアピールすることです。中退の事実を意識しすぎず、就職活動のマナーを守りながら採用担当者へ好印象を与えましょう。
監修者:後藤祐介
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。
ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。
資格 : 国家資格キャリアコンサルタント・国家資格中小企業診断士
メディア掲載実績 : 「働く」をmustではなくwantに。建設業界の担い手を育て、未来を共創するパートナー対談・定時制高校で就活講演 高卒者の職場定着率向上へ・【イベント開催レポート】ワークリア障がい者雇用セミナーSNS : LinkedIn®・YouTube