- ハタラクティブ プラスTOP
- 大学中退からの就職の記事一覧
- 大学を辞めたあとはどうなる?進路や就職するためのポイントをご紹介!
大学を辞めたあとはどうなる?進路や就職するためのポイントをご紹介!
この記事のまとめ
- 大学を辞めたあとは、最終学歴が高卒になるため、選べる求人が減る恐れがある
- 大学を辞めたあとの進路は「学び直し」や「就職」、「フリーター」など
- 大学を中退すると、自分のしたいことに取り組んだり社会経験が積めたりする
- 大学を辞めたあとの就職におすすめの仕事は、「介護職」「ITエンジニア」など
- 大学を辞めたあとに就職するなら、なるべく早く行動を開始しよう
「大学を辞めたあとの進路が不安…」という声を耳にすることがあります。大学中退を考えていても、中退後にどうなるか分からないと、不安を感じてしまいますよね。
大学を中退した人のなかには、進学して学び直したり就職したりと、希望の進路を叶えている人も多くいます。ただし、就職を目指す場合は、求人情報の選び方や面接でのアピールなど、新卒での就活とは違うポイントを押さえておく必要があるでしょう。
このコラムでは、キャリアアドバイザーの板垣さんのアドバイスを交えながら、大学を辞めたあとの進路の例や、就職活動の進め方について解説します。また、進路が不安なときの対処法や、大学中退後に応募しやすい職業もご紹介。あなたに合った進路を選ぶために、参考にしてみてくださいね。
この記事にコメントしているアドバイザー
大学中退後の現実は厳しい?
大学を辞めたあとも、理想の進路を叶えて充実した生活を送っている人は多くいます。中退後の進路が、必ずしも厳しいものになる訳ではありませんよ。
ただし、就職活動をする場合は、大学中退という事実や学歴についてマイナスイメージを持たれてしまう恐れも。大学中退後の現実について解説するので、就職を考えている方は確認してみてくださいね。
最終学歴が高卒になる
大学を中退すると、中退時の学年や研究内容などに関わらず、最終学歴が高卒になります。就職活動の場でも高卒と見なされるため、就職先の選択肢や賃金といった点で、不利になりやすいことを知っておくのが大切です。
就職先の選択肢が狭まる
大学を中退して最終学歴が高卒になった場合、就職先の選択肢が狭まる恐れがあります。なぜなら、「大卒以上」「新卒向け」といった条件の求人に応募できなくなってしまうためです。
就活市場では、学歴を重視する企業も存在します。特に、高度な専門知識や技術が求められる仕事の場合は、その傾向が強くなるようです。そのため、希望する職種や業界によっては、条件を満たしておらず応募できないといったリスクも。
大学を辞めたあとに仕事探しをする場合は、募集要項をしっかり確認してから応募する必要があるでしょう。
大卒と比べ生涯年収が低くなる恐れがある
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、最終学歴別の平均賃金は以下のとおりです(男女計)。
高校 | 大学 | |
---|---|---|
年齢計 | 28万1,900円 | 36万9,400円 |
~19歳 | 19万1,500円 | - |
20~24歳 | 21万6,200円 | 23万9,700 |
25~29歳 | 24万70️0円 | 27万2,600円 |
30~34歳 | 25万8,500円 | 30万9,000円 |
35~39歳 | 27万6,800円 | 35万4,100円 |
40~44歳 | 29万3,400円 | 39万4,700円 |
45~49歳 | 31万400円 | 43万900円 |
50~54歳 | 31万9,700 | 47万3,500円 |
55~59歳 | 32万2,500円 | 49万9,100円 |
60~64歳 | 26万6,100円 | 38万3,300円 |
引用:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況 第3表 学歴、性、年齢階級別賃金及び対前年増減率」
最終学歴が高校の場合、各年齢層ごとに賃金はアップしているものの、約2万円ずつと一定の間隔での伸びとなっています。比べて大卒は、高卒に比べて昇給の幅が高額です。結果として、もっとも平均賃金の高い55~59歳では、高卒と大卒では176,600円の差が生じています。
このように、年功序列や学歴を重視する企業では、高卒と大卒で賃金が大きく変わる恐れがあります。年齢や学歴にとらわれずに評価されやすい仕事や、成果が収入に直結しやすいインセンティブがある企業などを選ぶのがおすすめです。
参照元
厚生労働省
賃金構造基本統計調査
就職活動で大学中退の理由を深掘りされる
大学を辞めたあとの就職活動では、大学を中退した理由について面接で聞かれやすいといえます。就職を成功させるには、企業が質問する意図を理解しておくことが重要ですよ。
マイナスイメージをもたれやすい
企業が「なぜ中退したのか」と質問するのは、求職者が採用に値する人材かどうかを確かめるためです。
大学を中退した求職者に対し、企業は「長く働いてくれるか」「嫌なことがあったら辞めてしまうのでは」といった懸念を抱いています。長く安定して活躍してくれる人材を求めているため、大学中退者に対しては、どうしても評価が慎重になりやすいでしょう。
企業の懸念を払拭するには、中退理由の説明方法がポイントです。このコラムの後半で効果的な説明方法を解説しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
「大学を中退したい」と勢いで行動するのはやめよう
「大学を中退したい」という一心で行動してしまうと、辞めたあとに上記のリスクに気づき、後悔してしまう恐れがあります。衝動的に退学を決めるのではなく、よく考えて判断することが大切です。おすすめなのは、大学を中退する考えを家族に相談すること。一人で物事を進めようとすると、視野が狭くなってしまいがちです。「中退したい理由」と「中退後どうしたいか」を整理したうえで相談すれば、第三者目線からの冷静な意見やアドバイスをもらえる可能性があります。
また、大学中退の手続きには、親の協力が必要です。円満な関係を保つためにも、事前に相談しておくのが得策ですよ。中退するか迷う方は、「大学を辞めると後悔する?メリット・デメリットや中退後の進路を解説」のコラムも読んでみてくださいね。
大学を辞めたあとの5つの進路
大学を辞めたあとの進路
- 別の学校で学び直す
- 就職に向けスキルや知識を身につける
- 正社員就職する
- フリーターになる
- 公務員になる
大学を辞めたあとの進路は、本人の状況や希望によって大きく異なります。労働政策研究・研修機構の「大学等中退者の就労と意識に関する研究」によると、大学中退者の進路は以下のとおりです。
中退した直後に実際にしたこと | 割合 |
---|---|
他の学校へ入学するための勉強 | 3.9% |
資格取得のための勉強 | 10.6% |
職業訓練を受けるための準備 | 3.7% |
正社員就職のための準備 | 32.1% |
アルバイト・アルバイト探し | 31.8% |
在学中からのアルバイトを継続 | 27.3% |
何もしなかった | 8.5% |
その他 | 8.4% |
無回答 | 4.8% |
引用:独立行政法人 労働政策研究・研修機構「調査シリーズNo.138 大学等中退者の就労と意識に関する研究 図表2 中退した直後にしたいと思ったことと実際にしていたこと(複数回答)」
それぞれについて、以下で詳しく解説していきます。「中退したいけれど進路が決まらない」という方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
別の学校で学び直す
「ほかに学びたいことができた」「やりたい勉強ができない」という理由で大学中退をし、辞めたあとに別の学校で学び直すといった選択肢をとる人も。具体的には、専門学校や別の大学への再入学を考える人が多いようです。学年や学部によっては、中退した大学で取得した単位を活かし、編入することも可能ですよ。
ただし、再入学や編入をする前に、あなたの学びたいことについてしっかり考えておく必要があります。「就職したくない」「なんとなく」といった消極的な理由で学び直しを決めると、入学後に学校が合っていないと感じ、再び中退してしまう恐れがあるためです。
興味のある分野や将来のキャリアプランについて長い目で考慮し、後悔しない選択をしましょう。
就職に向けスキルや知識を身につける
大学を辞めたあと、すぐに就職をするのではなく、資格の勉強や職業訓練を行い、実用的なスキルや知識を身につけるという人も。
「大学中退後の現実は厳しい?」で述べたように、大学中退後は、就職活動で不利になりやすい側面があります。しかし、資格を取得したり職業訓練を受けたりして専門的なスキル・技術を身につければ、即戦力として評価されやすくなるでしょう。また、習得に向けた努力や継続力もアピール材料になります。
資格取得や職業訓練の受講を考えるなら、あなたの興味のある仕事やキャリアに役立つものがおすすめ。知名度や難易度が低い資格や、希望する進路に関係ない訓練では、評価に繋がりません。事前に下調べをし、実務に活かせる資格や訓練を選択しましょう。
就活で活かせる資格の詳細は「大学中退後は資格取得したほうが良い?メリットや有利になる職種を解説」のコラムで確認できます。
正社員就職する
大学中退後に就職活動を開始し、正社員として働き始める人も多くいるようです。「大学等中退者の就労と意識に関する研究」では、中退者の約30%が、正社員就職を見据えて準備しているという結果に。
正社員就職をすると、安定した地位と収入が得られます。経済的な理由で中退した方や、中退後の不安定な状態から脱したいという方におすすめの進路ですよ。
ただし、「就職できればどこでも良い」といった考えで仕事探しをすると、後悔してしまう恐れがあります。おすすめの仕事をこのコラムの後半で解説しているので、参考にしながら就職先を選んでみてくださいね。
フリーターになる
中退後の進路としてもっとも選ばれていたのが、フリーターとしてアルバイトをする選択肢でした。こちらも「大学等中退者の就労と意識に関する研究」によると、在学中からのアルバイトも含めて、約60%の中退者がフリーターの道を選んでいます。
やりたいことや目標が見つかっていないという方は、フリーターをしながらキャリアプランを模索するのも良いでしょう。フリーターは働き方を自分で調節しやすいため、働きながら趣味を満喫したり勉強したりすることも可能です。
一方で、フリーター期間は職歴としてカウントされないため、将来的に正社員就職をするときに不利になる恐れも。フリーター期間をいたずらに長引かせないよう、「×年以内に就職する」「資格を取得したら就職する」といった目標を立てておきましょう。
フリーター期間が長引くリスクは、「フリーターでいることは何が悪い?就職しないリスクや改善策をご紹介!」のコラムで詳しく解説しています。
公務員になる
大学を辞めたあとの進路として、公務員試験を受けて公務員になる道があります。公務員試験の「高卒程度」「大卒程度」とは、試験の難易度を表しているため、学歴に関係なく希望に合わせて受験することが可能です。
公務員のメリットは、安定して働ける点。いきなり高収入が狙える訳ではありませんが、不況や情勢の煽りを受けづらく、着実に収入を得られるでしょう。ただし、公務員試験に合格するには、試験対策が必須です。また、年齢制限が設定されているため、希望する自治体や試験区分について、事前に情報収集しておいてくださいね。
公務員を目指す方は、「大学中退から公務員に就職・転職できる?試験の年齢制限や給与について解説」のコラムもぜひご覧ください。
大学を中退する理由は人によって大きく異なる
労働政策研究・研修機構の同調査によると、大学の中退理由は、人によって大きく異なることが読み取れます。もっとも多かったのは「学業不振・無関心」で42.9%。その後は「家庭・経済的理由」の19.3%、「進路変更」の15.1%、「病気・ケガ・休養」の10.9%と続いていきます。学業不振や勉強への無関心が理由で退学した方のなかには、大学を辞めたあとの進路が定まっていないという方がいるかもしれません。そういったときは、上記の進路の例を参考に、「何をしたいのか」について考え直してみましょう。
参照元
独立行政法人 労働政策研究・研修機構
調査シリーズNo.138 大学等中退者の就労と意識に関する研究
大学を中退するメリット
大学を中退すると、「勉強しなくてはいけない」という状況を脱することが可能です。そのため、やりたいことがある方や、社会経験を積みたいという方にとっては大きなメリットになるでしょう。
自分のしたいことに取り組める
大学を辞めたあとは、自分のしたいことに全力で取り組めるというメリットがあります。特に、学び直しや資格取得といったやりたいことがある方の場合は、大学の講義や課題が負担に感じてしまうことも。退学することで、大学に費やしていた時間を、あなたのしたいことに使えるようになります。
大学中退後にしたいことが明確な方にとっては、中退することのメリットを感じやすいでしょう。
社会経験が積める
大学を中退するもう一つのメリットは、就職して社会経験を早くから積めることです。学歴を重視されない仕事や実務経験が重要な仕事の場合、実践的な知識や技術をいち早く習得できます。
また、ビジネスマナーの習得や人脈の構築などといった点でも、有利に働くことも。「大学を卒業するまでの時間を無駄にしたくない」という方にとっては、大きなメリットとなるでしょう。
ただし、先述したように、中退後の就活では求人の選択肢が狭まったり、収入が限られるといったデメリットが生じます。中退するメリットとデメリットを天秤にかけ、慎重な選択が必要です。
中退したいけどその後にやりたい仕事がないという方は、「就職したくない悩みにどう向き合う?自分にマッチした仕事の見つけ方を解説」のコラムを読み、自分に合った仕事を見つけましょう。
若いため未経験の分野にも挑戦しやすい
大学を中退して就職する場合、未経験の分野に挑戦しやすいこともメリットの一つ。若い人材の場合、企業は「柔軟に仕事を覚えられるか」「将来的に活躍できるか」といったポテンシャルを期待していることが多いといえます。そのため、スキルや経験がなくても、将来性をアピールすれば採用の可能性は十分にあるでしょう。
大学を辞めたあとの進路に不安がある場合の対処法
「大学を辞めたけど、今後が不安…」という方は、自分自身のしたいことを考え、将来的な見通しをしっかり立てることが大切です。希望が明確になると、漠然とした不安を解消できる可能性があります。
以下で具体的な方法をお伝えするので、試してみましょう。
自分のやりたいことを考える
進路が決められず不安なときは、あなたのしたいことについて、改めて考えてみてください。
最初は「もっと違うことをやってみたい」「新しいことを学んでみたい」といった、漠然とした希望でも構いません。それらをさらに分析し、「たとえばどんなこと?」と自問自答していくうちに、「××分野が気になる」「留学してみたい」といった、具体的なやりたいことが明らかになっていくでしょう。
やりたいことがしっかり定まっていると、大学を辞めたあとの指標になるため、それに向かって行動を開始することが可能です。一方で、やりたいことが不透明だと、するべきことが分からず、悩みや不安の原因になることも。周りの人の進路やあなたの興味関心のある分野などもヒントにしながら、やりたいことを見極めてみましょう。
適職診断は自分に合った職を選ぶヒントになります。詳しいやり方は、「やりたいことがない人の仕事探しは適職診断で叶う?向いてる仕事を知る方法」のコラムで確認してください。
経験を積むことでやりたいことが見えてくることも
「やりたいことがない」と思った方も、必要以上に焦る必要はありません。現在はやりたいことが見つからなくても、経験を積んでいくうちに、方向性が見えてくることもあるためです。
そのため、まずはあなたの適性に合う仕事を探してみたり、アルバイトをしながらやりたいことを探してみたりしても良いでしょう。さまざまな経験を積むなかで、「これだ」と思えるものを見つけられる可能性があります。
将来のビジョンを明確にする
大学を辞めたあとの進路を定めるには、目先のやりたいことや目標だけでなく、将来的なビジョンも明確にしておくのがおすすめです。
たとえば、「××分野を学び直したい」という目標があるなら、「学び直したあとにどのような仕事に就きたいのか」「どのようなキャリアプランを考えているか」といった、就職後の見通しまで立てておきましょう。
長期的なビジョンを立てておくことで、それに沿った行動がしやすくなります。また、周囲からの理解や協力が得られやすくなるといったメリットも。短期・長期の両面から、中退後のプランを練ってみてくださいね。
ハタラクティブ プラス在籍アドバイザーからのアドバイス
板垣拓実
あなたに最適な進路を選択するには、やりたいことや人生プランを明確にすることが大切です。大学中退を「新たな道を模索するきっかけ」と捉え、前向きな姿勢で考えてみてくださいね。
私たちハタラクティブは、あなたが最適な道を選ぶためのお手伝いをしています。あなたの不安や悩みを伺いながら強みや長所を引き出し、ぴったりの求人情報をご提案。就職を考えている方は、ぜひご相談ください。
大学を辞めたあとから就職までの流れ
大学を辞めたあとから就職までの流れ
- 自己分析で適性を見極める
- 企業研究で自分に合った会社を見つける
- 応募書類を作成する
- 面接対策を行う
大学を辞めたあとに正社員就職を目指す流れを知っておくと、実際に就活を行うときにスムーズにことを運べる可能性が高まりますよ。
中退後から就職までの流れを整理し、効率良く就活を進めるための参考にしてみてください。
1.自己分析で適性を見極める
大学を辞めたあとは、自己分析で適性を見極めることから始めましょう。自己分析とは、あなたの強みや弱み、長所や価値観といった、内面の魅力を引き出す作業のことです。企業に適切なアピールをするためにも、丁寧に行うようにしてくださいね。
自己分析は、過去の経験を振り返りながら行います。大学やアルバイトでの成功体験や苦労したこと、苦手だったことなどをまとめ、それぞれの行動の理由や感情の動きを洗い出していきましょう。
この作業を繰り返すと、「集団行動が得意」「細かい作業が苦手」といった、あなたの強みや弱みの共通点が明らかになっていきます。
適性が分かるため、明確な判断基準をもって仕事探しができますよ。
2.企業研究で自分に合った会社を見つける
企業研究は、あなたの強みや価値観とマッチする企業を見つけるために行います。求人票では、労働条件は分かっても、会社の雰囲気や独自の強みは分からないものです。そのため、企業のWebサイトで企業理念や文化を調べたり、競合他社と比較して成長率や将来性を見極めたりする必要があります。
企業研究を行うことで、業界内での企業の立ち位置や特色、価値観を可視化することが可能です。よりあなたに合った会社を選べるため、ぜひ行ってみてください。
3.応募書類を作成する
応募する企業が決まったら、応募書類を作成します。大学を辞めたあとの就活を効率良く進めるために、応募書類は重要なポイントです。基本的な作成方法を確認しておきましょう。
履歴書は、あなたの個人情報を伝えるための公的書類です。どれだけ魅力的な文章が書けていても、正しい書き方やルールが守れていないと、それだけで社会人としてマイナス評価を受ける恐れも。
「修正液は使わない」「正しい敬語を使う」など、基本的なマナーは確認しておくと良いでしょう。
4.面接対策を行う
書類選考を通過したら、面接対策を行います。面接の本番は、どうしても緊張してしまうものです。あなたの魅力を最大限伝えるためにも、対策は必ず行いましょう。面接でよく聞かれる「志望動機」や「自己PR」といった質問は、あらかじめ回答を用意し、話し方の練習をしておくのがおすすめです。
大学を中退した方は、「なぜ中退したのか」といった問いが来ることも想定しておきましょう。中退理由の回答方法は、「大学中退理由は面接でどう答える?履歴書の書き方は?例文つきでご紹介!」のコラムが参考になります。
また、身だしなみのマナーやしゃべり方の見直しも忘れずに。本番は緊張してしまい、早口になったり声が上手く出なかったりする恐れも。鏡の前で、笑顔でゆっくり話す練習をしておいてくださいね。
大学を辞めたあとの就職におすすめの仕事
大学を辞めたあとの就職では、学歴が問われにくかったり、未経験から始めやすかったりする仕事がおすすめです。おすすめの仕事を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
介護職
介護職は、高齢化によって需要が高まっている仕事です。未経験から始められる求人も多く、大学を中退した方も挑戦しやすいでしょう。
介護職の強みは、就職後にスキルや技術を身につけられることと、資格の支援制度を設けている事業所が多いことです。ケアマネージャーや社会福祉士の資格を取得すれば、未経験からキャリアアップすることも可能ですよ。
営業職
営業職も、大学を辞めたあとに挑戦しやすい仕事の一つです。営業職とは、会社の商品やサービスを紹介し、販売する仕事のこと。売上が会社の利益に直結するためやりがいを感じやすいほか、成果によってインセンティブが支給される仕事もあるようです。
営業職に必要なのは、コミュニケーション力やプレゼン力といった対人能力。そのため、人と接することが好きな方や、交渉ごとの得意な方が向いているといえます。
事務職
デスクワークがしたいという方は、事務職がおすすめです。文書作成や電話対応といった裏方の役割をこなす事務職は、スキルや経験が問われにくく、基本的なパソコンスキルがあれば始めやすいでしょう。
事務職の強みは、残業が少なく、ワークライフバランスの整った働き方がしやすいこと。プライベートを充実させたいという方におすすめです。
また、簿記やメディカルクラークといった資格を取得することで、経理事務や医療事務といった専門知識が必要な仕事に挑戦できます。就活で使える簿記資格のレベルを知りたい方は、「簿記が就職に有利なのは何級から?検定の難易度や資格を活かせる仕事を紹介」のコラムをご覧ください。
販売員
未経験から始めやすい販売員も、大学を辞めたあとの就職におすすめの仕事です。食品や美容、復職など、さまざまな業界で必要とされているため、あなたの興味のある分野で活躍できます。
販売員として経験を積むことで、店長やマネージャーといったキャリアアップが可能です。マルチタスクが得意な方や、コミュニケーション力や傾聴力に長けた人におすすめですよ。
ITエンジニア
ITエンジニアは、IT技術の普及にともなって需要が拡大しています。人材育成のために未経験から始められる求人を出している企業も多く、将来性のある仕事といえるでしょう。
教育制度が整っている企業を選ぶことで、未経験から必要なスキルを習得できます。また、エンジニアとしてのスキルが評価されれば、大学中退後の就職から高収入を狙うことも可能です。「IT業界に未経験者の転職は難しい?必要なスキルや志望動機の例文を紹介!」のコラムでは、IT業界志望者向けのアドバイスをまとめています。
建設・土木作業員
経験不問の求人が多く、かつ若く力のある人材が求められている建設・土木作業員は、大学を辞めたあとの就職におすすめの仕事の一つ。生活に必要不可欠な業界でスキルを身につけられるため、安定した需要があります。
重機を操作するための免許や現場を管理する資格などを取得することで、キャリアアップも可能です。体を動かしながら仕事をするのが好きな方や、ものづくりに携わりたい方におすすめですよ。
未経験から始めやすい職種の一つに、「鳶職」が挙げられます。詳しくは、「鳶職とは?向いている人の特徴や給料を解説!大工との違いも紹介」のコラムを参考にしてくださいね。
大学を辞めたあとの就職活動を成功させるポイント
大学を辞めたあとの就職活動を成功させるポイント
- なるべく早く行動を開始する
- 経験や学歴に関わらず活躍できる業界・職種を選ぶ
- 面接で大学中退の理由を前向きに説明する
- 就活に役立つツールやサービスを利用する
大学を辞めたあとの就職活動では、求人の選び方や面接対策のポイントを掴むことで、効率が大きくアップします。就職を成功させるためにも、以下の4つのポイントを意識して取り組んでみてくださいね。
1.なるべく早く行動を開始する
大学を辞めたあとは、学び直しや資格取得といった理由がないなら、できるだけ早く就職活動に向け動き出しましょう。フリーターやニートとして過ごしていると、空白期間が長引いてしまい、マイナスイメージに繋がる恐れがあるためです。
また、「若いため未経験の分野にも挑戦しやすい」で述べたように、若いほど企業にポテンシャルを評価されやすくなります。フリーターとして年齢を重ねてしまうと、ポテンシャルよりも実務経験やスキルを重視されるため、さらに就職の難易度が上がる恐れも。
早く就職するほど、キャリアアップや待遇改善のチャンスも高まります。キャリアの幅を広げるためにも、今から行動を開始しましょう。
2.経験や学歴に関わらず活躍できる業界・職種を選ぶ
大学を辞めたあとの就職活動では、経歴や学歴不問の求人を重点的に選ぶことで、選考通過の可能性を高めることが可能です。大学中退後は、高卒という最終学歴や、大学中退の事実がマイナス評価につながりかねません。しかし、経歴や学歴を問わない業界や職種なら、学歴や保有スキルを問われにくい傾向にあります。
また、「未経験歓迎」としている求人は、人手不足の問題を抱えていて、採用のハードルを下げている可能性も。ほかの業界や職種に比べて人柄や仕事への意欲を評価される可能性が高く、挑戦しやすいといえます。
「未経験でもできる仕事8選!正社員就職成功のコツもご紹介します」のコラムでは、未経験で挑戦しやすい仕事の種類をまとめました。
3.面接で大学中退の理由を前向きに説明する
面接では、大学を中退した理由について、前向きに説明するようにしましょう。「就職活動で大学中退の理由を深掘りされる」で述べたように、企業にとって、大学を辞めた理由は気になるポイントです。
「大学が嫌になった」「面倒だった」という理由では、マイナスイメージを与えてしまいます。「いち早く実務経験を積みたかったため」といった、就業意欲が伝わるポジティブな伝え方が良いでしょう。
また、「大学を中退してしまい反省しているが、この反省を活かして真摯に働きたい」というように、反省している姿勢を見せるのもおすすめです。ただ中退理由を伝えるのではなく、反省や就業への意欲、今後の展望などを組み合わせ、前向きな姿を示しましょう。
4.就活に役立つツールやサービスを利用する
大学を辞めたあとの就活は、新卒の就活とはやり方やアピールポイントが異なります。一人で就活を進めるのが不安という方は、就活に役立つツールやサービスを積極的に活用するのがおすすめです。
求人サイト
あらゆる業界・職種の求人情報を扱っている求人サイトは、あなたの適職探しや求人の比較などに役立ちます。「未経験可」「学歴不問」といった条件で絞り込めるため、大学中退後の就活で応募できる業界・職種を中心に仕事探しができますよ。
ただし、求人サイトで応募した場合、応募書類や面接の準備はすべて一人で行う必要があります。就活のやり方が分からないという方にとっては、不安を感じてしまう恐れもあるでしょう。
ハローワーク
ハローワークは、厚生労働省が運営している就職支援機関です。全国のハローワークに寄せられた豊富な求人を探せるため、居住地の近くの就職や、Iターン・Uターン就職を考えている人におすすめです。
また、「わかもの応援ハローワーク」や「新卒応援ハローワーク」なら、若者世代の就職に特化した支援が受けられます。あなたの状況や希望に合わせて、使い分けても良いでしょう。
ただし、ハローワークは無料で求人情報を掲載できるため、空求人やブラック企業の求人があることも。仕事探しをするときは、求人情報や企業情報についてしっかり調べる必要があります。
参照元
厚生労働省
ハローワーク
就職・転職エージェント
就職・転職エージェントとは、民間企業が運営している就職支援機関のこと。専任のキャリアアドバイザーによるマンツーマンの支援が受けられるため、就活が初めての方も安心です。
就職・転職エージェントは、「20代向け」や「××業界経験者向け」というように、年齢や業界・職種、キャリアに特化したサービスを展開しているのが特徴。大学を辞めたあとに就職活動をする場合は、「未経験者向け」や「若者向け」のサービスを選んで利用するのがおすすめですよ。
「大学を辞めたあとの進路が定まらない」「自分に合った仕事を探したい」という方は、就職・転職エージェントのハタラクティブをご利用ください。ハタラクティブは、20代を中心とした若年層向けに就職支援を行っています。
専任のキャリアアドバイザーが丁寧なヒアリングを行い、あなたの適性や希望に合った求人情報を厳選してご紹介。ハタラクティブは企業に取材を行い、質の良い求人情報のみを取り扱っています。未経験から活躍できる求人が豊富なため、あなたに合った仕事をじっくり探せますよ。
また、応募書類の添削や模擬面接など、選考対策もお任せください。あなたの強みや長所を引き出し、魅力的なアピール方法をお伝えします。ビジネスマナーや基本的なルールの指導も丁寧に行うため、安心して就活が進められるでしょう。サービスはすべて無料のため、ぜひお気軽にご相談くださいね。
大学を辞めたあとに関するQ&A
大学を辞めたあとに関してのよくある質問に、Q&A方式でお答えします。
「大学中退は人生終了」と言われてしまい、不安です…
大学を辞めたあとも、理想の進路を実現させることは可能です。学び直しや就職など、それぞれの希望を叶えている人も多いようですよ。
「大学を辞めたあとの5つの進路」では、大学を中退したあとの代表的な進路について紹介しています。進路が不透明で不安という方は、あなたの進路の参考にしてみてくださいね。
大学を辞めたその後にするべきことはありますか?
奨学金を利用している方は、受給停止の手続きを忘れずに行いましょう。退学理由や制度によっては、奨学金を返還する必要があります。退学の7ヶ月後から引き落としが始まりますが、経済的に返済が難しい場合は、「減額返還」や「返還期限猶予」といった制度が利用可能です。
また、大学中退後に別の大学や専門学校に入学して学び直す場合、奨学金は継続して受けられません。奨学金を希望する場合は、再度申請をしなくてはいけないことに留意しておきましょう。
大学を辞めたあとに後悔しないためにはどうすれば良い?
大学を辞めたあとに後悔しないようにするには、「大学中退後に何をしたいのか」といった短期的なプランと、「将来どうなりたいのか」といった長期的なプランを立てておくと良いでしょう。
やりたいことを具体的にプランニングすることによって、退学後にやりたいことの見通しが立てられます。このコラムの「大学を辞めたあとの進路に不安がある場合の対処法」で詳しく解説しているので、ぜひご確認くださいね。
大学を辞めたあとの就職活動は厳しいって本当ですか?
大学中退後の就職活動では、最終学歴が高卒になるため、求人の選択肢が限られる恐れがあります。また、大学中退をマイナスイメージと捉える企業も。ただし、求人の選び方や、中退理由の伝え方を工夫することで、中退後に就職を成功させることは十分可能です。
初めての就活で不安な方は、就職・転職エージェントのハタラクティブをご利用ください。大学中退後から活躍できる求人紹介だけでなく、アピールポイントの伝え方や面接でのマナーといった選考対策も行います。専門知識をもったキャリアアドバイザーに相談しながら、あなたに合った仕事を見つけられますよ。
監修者:後藤祐介
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。
ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。
資格 : 国家資格キャリアコンサルタント・国家資格中小企業診断士
メディア掲載実績 : 「働く」をmustではなくwantに。建設業界の担い手を育て、未来を共創するパートナー対談・定時制高校で就活講演 高卒者の職場定着率向上へ・【イベント開催レポート】ワークリア障がい者雇用セミナーSNS : LinkedIn®・YouTube