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フリーターと契約社員の違いは?目指すなら正社員がおすすめな理由を解説

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この記事のまとめ

  • フリーターと契約社員には給与や待遇、社会的信用度に若干の差がある
  • フリーターと契約社員では、シフトの自由度や仕事の責任感の重さなどが違う
  • 契約社員はフリーターより収入が安定し、社会保険に加入できるので生活が安定しやすい
  • 契約社員のデメリットは「契約更新できない」「ボーナスや諸手当の支給されない」など
  • フリーターから待遇の良さを求めて転身するなら、契約社員より正社員のがおすすめ

「フリーターと契約社員の違いって何?」「フリーターと契約社員の待遇は違うの?」と疑問に思う方もいるでしょう。フリーターと契約社員の違いが分からず、転身したほうが良いのか判断が難しいですよね。

フリーターと契約社員の違いは「給与形態」「福利厚生といった待遇面」「社会的信用度」が挙げられます。契約社員は固定給なので給与の安定性があります。有給休暇が付与されたり、社会保険に加入できたりと待遇面にも差があるでしょう。また、給与が安定していることから、社会的信用度もフリーターより高いといえます。

このコラムでは、キャリアアドバイザーの中村さんのアドバイスを交えつつ、フリーターと契約社員の違いをまとめました。契約社員より正社員を目指したほうが良い理由も記載しているので、参考にしてみてください。

フリーターと契約社員の3つの違い

フリーターと契約社員の違い

  • 給与形態
  • 福利厚生といった待遇面
  • 社会的信用度

「フリーターと契約社員との扱いは、ほぼ変わらないのでは?」と思う方もいるでしょう。以下では、フリーターと契約社員の違いを具体的に解説しています。

1.給与形態

フリーターと契約社員とでは、給与形態が違います。フリーターの場合、労働時間に応じて報酬が支払われる「時間給」であることが多いでしょう。

一方、契約社員は雇用契約を結び、一定の就労時間と業務をもとに計算された「固定給」が支給されます。給与形態からフリーターより契約社員のほうが、給与の安定性があるといえるでしょう。

なかには月給制のアルバイトもありますが、「日給月給制」を採用していることも。日給月給制の場合、休んだぶんだけ支給額が減るので時間給との違いはほとんどないでしょう。

2.福利厚生といった待遇面

フリーターと契約社員では、福利厚生や有給休暇などの待遇面も異なります。契約社員は社会保険や雇用保険の加入対象にもなるため、給与だけでなく社会的な保障面にも違いがあるといえるでしょう。

パートやアルバイトといった雇用形態で生計を立てているフリーターは、一定の条件を満たさないと社会保険に加入できません。そのため、最初から加入対象になる契約社員のほうが、待遇面が充実しているといえます。企業によっては、正社員同等の福利厚生を利用できるのも契約社員の特徴の一つといえるでしょう。

3.社会的信用度

契約社員はフリーターより、社会的信用度を得やすい傾向があります。先述したフリーターより給与が安定していることが理由の一つといえるでしょう。

フリーターは基本的に働き方を自由に選択ができるのがメリットですが、信用を得づらい要因にもつながります。契約社員として勤務することで、賃貸契約やローンの審査が通りやすくなるでしょう。「フリーターでいることは何が悪い?就職しないリスクや改善策をご紹介!」のコラムでは、フリーターを続けるリスクを解説しています。

フリーターと契約社員は同じ?

フリーターとは、正社員以外の雇用形態で生計を立てている15~34歳の若者とされているのが一般的です。フリーターの多くがアルバイトやパート勤務のため、シフトの自由度も高く責任が少ない仕事を任されやすいのも特徴といえるでしょう。

フリーターの働き方を理解したうえで、契約社員と働き方を比べてみると違いが見えてきます。契約社員については以下で解説します。

契約社員とは

契約社員とは企業と雇用契約を結び、定められた期間で働く人のことを指します。契約社員は職場によって、有期契約労働者や準社員、臨時社員や非常勤と呼び方が異なる場合があるでしょう。

契約社員の勤務期間は最長で3年、雇用契約の内容によって半年や1年としている企業もあります。契約期間が過ぎると雇用契約が満了となり、基本的には退職となるでしょう。

契約を継続したい場合も、更新の基準は会社側の判断になるため希望が通らないことも。正当な理由で契約を更新しないことを「雇い止め」といい、解雇ではなく退職になります。

契約社員として働くメリットは?

ここでは、契約社員として働くメリットをご紹介します。フリーターから契約社員を目指す際、参考にしてみてください。

社会保険に加入できる

契約社員として就職すると、社会保険の加入対象になります。フリーターは勤務時間や一定の条件を満たさないと、社会保険に加入できません。契約社員であれば正社員と同等の待遇を受けられる企業も。契約社員はフリーターよりも、安定した働き方ができるといえるでしょう。

フリーターより安定した収入を得られる

契約社員は一定期間の雇用契約を結ぶため、安定した収入を得られます。仕事内容も正社員に近い責任感のある仕事を任されることが多いので、フリーターよりも高い収入を得られる理由の一つでしょう。

フリーターは基本的に時間給のみ支給されるのに対し、契約社員はボーナスや手当の支給対象としている企業も。より充実した収入を得られることで、フリーターよりも生活にゆとりができやすいでしょう。

フリーターに比べ評価対象になりやすい

契約社員は非正規雇用であっても職歴と認められるため、転職時の評価対象になりやすいといえるでしょう。契約社員で得た経験や知識を就職活動でアピールすることで、好印象を与えられ再就職が成功しやすくなります。

フリーターとして働いていた場合、アルバイトやパートは職歴と見なされず履歴書に記載しないのが一般的です。履歴書の空白期間が長いと、転職時に企業から「就職意欲が低いのでは」と不安を抱かれる恐れがあります。フリーターとして過ごした期間に得た経験や、スキルをアピールすることが大切です。

正社員になれる可能性がある

正社員登用制度を採用している企業であれば、契約期間終了後に正社員として登用してもらえる可能性が高くなるでしょう。正社員登用制度とは、非正規雇用の労働者を正規雇用に切り替える制度のことです。

正社員登用制度を公表していない場合でも、企業からの評価を得られれば非正規雇用から正社員に登用されることも。あらかじめ登用の条件や基準を確認しておくことをおすすめします。正社員登用制度の詳細は、「正社員登用制度とは?面接や試験は難しい?受かる人の特徴をおさえよう」のコラムで確認できます。

契約社員になるデメリット

契約社員のデメリットの一つとして、契約期間が決まっていることが挙げられます。ここでは、契約社員のデメリットを紹介していきます。

契約更新ができない可能性がある

契約更新できない可能性があることが、契約社員のデメリットといえるでしょう。雇用者となる企業から更新の通知が来て労働者が同意すれば、契約を更新することは可能です。

コラム内の「フリーターと契約社員は同じ?」で先述したように契約更新は会社側の判断になり、企業に更新したい旨を伝えても更新できない可能性も。一般的に契約期間の満了に伴い、雇用契約も終了になるでしょう。

昇給やボーナス支給の対象外になる場合がある

契約社員は正社員と比較して昇給のチャンスが少なかったり、ボーナス支給の対象外になったりすることがあります。なお、契約社員として働く場合、契約期間中に契約の内容が変更されることはほとんどありません。

また、契約社員は3年以上の雇用期間を設定できないことから、昇給の対象にならないことも。会社に貢献した実績があっても、正社員のように給与に反映される可能性は低いでしょう。

福利厚生といった諸手当が正社員より劣りやすい

契約社員は一部の福利厚生が受けられない、諸手当の支給対象外になっているなど、正社員と比べて範囲が限定されていることがあります。

たとえば、正社員であれば交通費を全額支給されますが、契約社員は一部のみの支給だったり、上限を設けていたりする企業も。入社後に「こんなに差があるなんて知らなかった」とミスマッチにならないよう、事前に確認しておきましょう。

転職時に契約社員歴が長いと理由を求められることも

長期にわたり契約社員として働いていたり、何社も契約社員で勤務していたりした場合、転職活動の面接で「契約社員にこだわる理由」を聞かれる可能性があります。「なんとなく正社員になりたくなかった」といった曖昧な回答は、入社意欲が感じられずマイナスのイメージを与える恐れがあるので避けましょう。

「家庭の事情で正社員として働くことが難しかった」「正社員になる前に習得したいスキルや経験したいことがあった」など、明確な理由を述べることで就職が成功する可能性が高くなります。年齢を理由に正社員就職を諦めている人は、「29歳で転職するのは遅い?スキルなしから正社員を目指すための方法とは」のコラムを読んでみましょう。

ハタラクティブ プラス在籍アドバイザーからのアドバイス

中村凌河

中村凌河

契約社員も給料は安定して入ります。しかし、契約が終了したときのリスクや、正社員としての就業経験がつかないため、その後のキャリアの不安定さがあるでしょう。

求人の条件にも「正社員経験○年以上」という表記が多いように、正社員経験がなければ選べる選択肢も狭まることも。契約社員にならなければならない場合以外、なるべく正社員での経験を積んでおくことをおすすめします。

フリーターと契約社員の待遇差がなくなる?

2021年4月から厚生労働省の「同一労働同一賃金の制度」が適用されたことで、フリーターや契約社員といった雇用形態の違いによって、待遇差が生じないような取り組みが開始されました。

同一労働同一賃金とは同じ企業や団体で働く場合、雇用形態の違いによる待遇差の解消を目指すもの。労働内容が同じにもかからわず、正規雇用や非正規雇用といった雇用形態が違うというだけで賃金に差があることを改善するための制度です。

同一労働同一賃金が導入されることで、労働内容が同じフリーターと契約社員へ同じ給与が支給される可能性も。フリーターと契約社員の差は、ほとんどなくなるといえるでしょう。

転職活動のやり方に迷ったら、「契約社員から正社員になれる確率を上げたい!転職成功のポイント」や「正社員になるにはどうする?フリーターから就職する方法を解説!」のコラムをご覧ください。

参照元
厚生労働省
同一労働同一賃金特集ページ

契約社員より正社員を目指すのがおすすめ

待遇の向上を求めてフリーターから転身したい場合、正社員を目指すことをおすすめします。正社員は雇い止めされる恐れがないことから、契約社員よりも安定して働くことが可能です。昇給やボーナスの対象にもなるので、収入面でも安心できるといったメリットがあります。

「フリーターから正社員になれるの?」と不安に思う人もいるでしょう。フリーターから正社員を目指すことは、難しいことではありません。フリーターから正社員を目指したい方は、ぜひハタラクティブをご利用ください。ハタラクティブは、フリーターなど若年層に特化した就職エージェントです。

一人ひとりに専属のキャリアアドバイザーがつき、ヒアリングした内容を元に求職者にぴったりの求人をご紹介。応募書類の添削や面接対策など就活支援から、内定後の相談まで一貫してサポートします。

正社員として就職したことがない方でも、安心して就職・転職活動ができるでしょう。ご登録・ご利用はすべて無料なので、お気軽にご相談ください。

フリーターと契約社員の違いに関するQ&A

ここではフリーターと契約社員の違いに関して、よくある質問をQ&A形式で回答しています。

フリーターと呼べるのは何歳までですか?

一般的にフリーターと呼べるのは、15~34歳とされています。

フリーターに明確な定義はありませんが総務省統計局によると、パート・アルバイトとして働いている人、パート・アルバイトで仕事を探している人をフリーターとされています。

参照元
総務省統計局
16A-Q09 フリーターの人数

フリーターと契約社員の扱いは同じですか?

フリーターと契約社員の扱いは、同じではありません。

契約社員は一定の期間、雇用者との契約に基づき働く形態で、保険や年金の加入義務があります。対して、フリーターはパートやアルバイトなどとして働き、社会保険の加入義務はありません。また、給与形態、待遇面、社会的信用度でも違いがあるため、自分の働き方を選ぶ際にはこれらの違いを理解しておくことが重要です。

契約社員は就職といえるのか分かりません。

契約社員は就職といえます。就職に定義はありませんが、正社員として雇用されることを指すことが一般的。契約社員は非正規雇用ではあるものの、履歴書に職歴として記載することを認められているため就職といって良いでしょう。

フリーター歴が長いと正社員にはなれない?

フリーター歴が長引くと正社員になるハードルは高くなりますが、なれないということはありません。

フリーターとして長く働いてきた経歴が企業にとって価値あるスキルや経験につながっていれば、それは正社員採用の大きな強みとなります。就活でフリーター時代に得た経験やスキルを、どのように企業へ貢献できるかを明確にアピールできれば、十分可能性はあるでしょう。

後藤祐介

監修者:後藤祐介

京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。
ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。

資格 : 国家資格キャリアコンサルタント国家資格中小企業診断士
メディア掲載実績 : 「働く」をmustではなくwantに。建設業界の担い手を育て、未来を共創するパートナー対談定時制高校で就活講演 高卒者の職場定着率向上へ【イベント開催レポート】ワークリア障がい者雇用セミナーSNS : LinkedIn®YouTube