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ニートとフリーターの違いって何?正社員に就職するための方法も紹介!

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この記事のまとめ

  • ニートとフリーターのには、働いているか否かの違いがある
  • 世間的に見ると、ニートやフリーターへ良い印象を持たない人もいる
  • ニートやフリーターは生涯年収で比べると、正社員と大きな差が開いてしまう
  • ニートやフリーターのまま年齢を重ねると、就職で不利になる可能性がある
  • ニートやフリーターの方が正社員を目指す場合はエージェントを活用しよう

「ニートとフリーターの違いは?」「続けた末路はどうなる?」など、疑問を感じている方は多いですよね。ニートとフリーターには、「働いているか否か」の違いがあります。このコラムではキャリアアドバイザーの北島さんのアドバイスを交えながら、ニートとフリーターの定義や続けることで生じるデメリットについてまとめました。

ニートやフリーターを続けていると、収入や今後のキャリア形成で不利になる可能性があります。安定した雇用や収入を得るためには、正社員を目指すのがおすすめです。正社員を目指すうえでのおすすめの方法についてもまとめたので、現在ニートやフリーターの方で「正社員になりたいけど何をすれば良いか分からない」「ニートやフリーターでいることが不安…」などという人は、ぜひ参考にしてみてください。

ニートとフリーターの違い

ニートとフリーターの違いは雇用の有無にあります。ニートは職に就いておらず、就労への意欲もない状態です。一方でフリーターは、たとえ正式な雇用関係にないとしても、働く意欲を持っている、あるいはアルバイトやパートタイムとして職に就いている人々をいいます。

ハタラクティブ プラス在籍アドバイザーからのアドバイス

北島愛純

北島愛純

ニートとフリーターの違いは、「働いているかどうか」「働く意思があるかどうか」です。仕事をしていなくても働く意志があり、就職活動をしている場合はフリーターとして扱われ、働く意志がない場合はニートに該当します。

フリーターとして働いた経験は就活で有利になる場合がありますが、ニートの場合はブランク期間になるため企業側へ懸念を抱かせてしまう可能性があります。ニートの方は、少しでも早く正社員になることでブランク期間が延びず、社会的信用も得られるでしょう。

一人で就活するのが不安な場合は、転職エージェントのサポートを受けるのがおすすめです。わたしたちハタラクティブでは、フリーターやニートの方が適職を見つけるため、求人紹介から入社後のフォローまで就活を一貫して支援しています。

ニートの定義

ニート(NEET)は、「Not in Education, Employment, or Training」の頭文字を取ったイギリス発の用語です。総務省統計局の「16A‐Q10 ニートの人数」によると、ニートの対象年齢は15〜34歳とされています。これには、職に就いていない人、家事をしていない人、学校に通っていない人、就職活動をしていない人が含まれますが、職業訓練を受けているか求職活動中の人は、ニートとは見なされません。

35歳以上のニートの呼び方は?

35歳以上でニートと同様の状況にある人は、SNEP(スネップ)や中高年のニート、成人無業者といったような表現で呼ばれています。SNEPは「社会的に孤立し、職業を持たない状態」を意味し、「20~59歳までの未婚で職に就いていない人々のうち、普段から単独か家族のみと過ごす人」を対象とします。

参照元
総務省統計局
統計データFAQ

フリーターの定義

フリーターは、「フリーアルバイター」の略で、15〜34歳の学卒者(女性は未婚者を含む)が対象です。フリーターは、アルバイトやパートとして働いている人以外にも、仕事や学校に通わずにアルバイトやパートの仕事を探している人、失業中でもアルバイトやパートの職を求めている人も含まれます。

ニートとは違って就業意欲があり、積極的に就職活動をしていることがフリーターに分類されるポイントです。

ニートと引きこもりの違い

厚生労働省が2022年に発表した「ひきこもりの評価・支援に関するガイドライン」の資料によると、引きこもりとは「様々な要因の結果として社会的参加(就学、就労、家庭外での交遊など)を回避し、原則的には6ヵ月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状態(他者と交わらない形での外出をしていてもよい)を指す現象概念」としています。

このことから、仕事はしていないが友人との交流や外出がある場合はニート、仕事をしておらず他人との交流がない場合が引きこもりといえるでしょう。

しかし、引きこもりの15〜34歳はニートともいえるため、違いを明確に説明できないのが現状です。

参照元
総務省統計局
ひきこもり支援推進事業

ニート・フリーターに対する印象は?

ニートやフリーターに対する印象は、「否定的なものが多いのではないか」と考える方もいますよね。実は、ニートやフリーターになった背景や現在の状況によっては、前向きな印象を与えることも可能です。ここでは、ニートやフリーターがどのような印象を持たれやすいかまとめました。

ニートやフリーターに否定的な意見を持つ人もいる

ニートやフリーターに対して、世間では「将来を考えられていないのではないか」「働く意欲や向上心が欠けているのではないか」など、否定的な意見を持つ人は少なくありません。なぜなら、ニートやフリーターは雇用が収入が安定しにくく、社会的信用が得られにくいからです。

もちろん、ニートやフリーターになる理由は、「プライベートを充実させたい」「夢や目標を叶えるための準備期間としている」など人それぞれなので、その働き方事態が悪いというわけではありません。ただ、その詳細が明らかでない限り、否定的な印象を持たれやすいでしょう。

努力するニートやフリーターには肯定的なイメージも

ニートやフリーターの中には、社会から肯定的な評価を受ける人もいます。自分の好きなことや興味のあることを極めて活躍していたり、夢や目標を叶えるためにフリーターとして経験やスキルを積んでいたり、特化したスキルや努力する姿勢が見られた場合、肯定的なイメージを持たれやすいでしょう。

フリーターに関する世間的なイメージについては「フリーターでいることは何が悪い?就職しないリスクや改善策をご紹介!」でも詳しく紹介しているので、気になる方はご一読ください。

ニートやフリーターを続ける4つのデメリット

ニートやフリーターを続ける4つのデメリット

  • 生涯年収に差が出る
  • スキルアップが難しい
  • 社会的信用を得にくい
  • 就活で不利になりやすい

ニートやフリーターとして過ごす時間が長くなると、同期間を正社員として働いた場合と比較して、生涯年収の差が大きくなることがあります。さらに、非正規の職に就いていると、スキル向上の機会が限られるため、年齢相応の経験や技能を得られずキャリア構築が難しくなることも。ここでは、ニートやフリーターを続けることで生じるデメリットについてまとめたので、起こり得るリスクを把握しておきましょう。

1.生涯年収に差が出る

ニートやフリーターを続けると、正社員と比較して生涯年収に差が出る場合があります。厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」によれば、正社員の賃金は32万8,000円、非正社員の賃金は22万1,300円で、約10万円の差があります。

月収の差を年間や10年単位で計算するとその差はさらに広がり、正社員の方が生涯で受け取る総収入が高くなる傾向です。

また、正社員は定期的な昇給やボーナスの機会があるのに対し、アルバイトやパートタイムなどの非正規雇用の場合では、そのようなメリットを受けることは難しいといえます。徐々に給与が上がる正社員と、どれだけ長く働いても大きい変化のないアルバイトでは、得られる収入に大きく差が出るでしょう。

2.スキルアップが難しい

非正規雇用では、正社員よりも重要な業務を任されにくい傾向があり、それがスキルアップの障害になり得ます。そもそもフリーターをはじめとする非正規社員は、雇用期間の定めがあります。一定期間のみの雇用が前提となっているので、誰でも取り組みやすい仕事を任されるのが一般的。

一方、正社員であれば雇用期間の定めがなく長期雇用が前提のため、責任のある業務を任されたり研修を受けたりする機会は多いです。仕事を通じて必要なスキルや知識を身に付けられるでしょう。

3.社会的信用を得にくい

ニートやフリーターの立場は、社会的信用を得る上で不利になることがあります。正社員として安定した収入を得ている人は社会的信用が高く、クレジットカードの申請や住宅ローンの審査が通りやすいでしょう。

一方、雇用や収入が安定しにくいニートやフリーターは、これらの審査に通らない場合があります。クレジットカードやローンの審査に通らないと、高額な買い物ができなかったりマイホームが購入できなかったりするなど、人生の選択肢に制限が生じてしまうでしょう。

4.就活で不利になりやすい

「就職したい」と考えたとき、ニートやフリーターとしての期間が長いと、選考で不利になる可能性があります。就職活動において、就業経験がなかったり経歴に空白期間があったりする場合、採用側から仕事への意欲や持続性に対して懸念を持たれてしまうことがあるからです。

フリーターとして働いた経験は、基本的には経歴として選考書類へ記載することはできません。そのため、「年齢に応じたスキルが身についていない」「同じ年齢なら正社員経験のある人を採用したい」と考える企業もあるでしょう。

フリーターとしての経験を活かして同業種への正社員就職を目指す場合、「実務経験から何を得たのか」「経験から得たスキルをどのように活かしていくのか」を面接時にしっかり伝えることが必要です。

フリーターの就職は年齢が上がるにつれて難しくなる

フリーターから就職を目指す場合、年齢が上がるにつれて難しくなるため、早めに行動した方が良いでしょう。独立行政法人労働政策研究・研修機構の「若年者の就業状況・キャリア・職業能力開発の現状 ③」によると、フリーターから正社員になった人の年齢別の割合は、以下の通りです。

年齢正社員移行率
20~24歳32.7%
25~29歳25.5%
29~34歳18.1%
35~39歳15.5%

引用:「若年者の就業状況・キャリア・職業能力開発の現状 ③図表2‐44

上の図を見ると、20代では20%以上が正社員に移行しているのに対して、30代以上では約15%から20%が正社員への就職が実現していることが明らかになっています。

これは、企業側が20代後半から30代の求職者に対して、即戦力となるスキルや経験を求める傾向があるからです。特に30代を超えると、採用時にはマネジメント能力や専門知識がより強く求められるでしょう。よって、若いうちに正社員としてのポジションを確保することが、将来的には有利になることが多いといえます。

なお、上記は就業経験のあるフリーターの結果なので、働いていないニートの場合、正社員としての就職率は更に低くなると推測されるでしょう。

参照元
厚生労働省
賃金構造基本統計調査
独立行政法人労働政策研究・研修機構
資料シリーズ No.217 若年者の就業状況・キャリア・職業能力開発の現状③‐平成29年版「就業構造基本調査」より‐

ニートやフリーターが就職を成功させる5つのコツ

ニートやフリーターが就職を成功させる5つのコツ

  • 自己分析を行う
  • アルバイトから始める
  • アルバイト先で正社員を目指す
  • 資格を取得する
  • 第三者に相談する

ニートやフリーターから正社員へ就職したい場合は、自身の能力や価値観を理解するための自己分析から始めることが大切です。自己分析によって自分の価値観や長所などが明確になったら、それをもとに応募する企業を選定すると、入社後のミスマッチを防げるでしょう。不安がある場合は、まずはアルバイトからスタートすることも一つの選択肢です。

ここでは、ニートやフリーターが就職を成功させるコツを5つ紹介するので、自分に合いそうな方法があれば試してみてください。

1.自己分析を行う

ニートやフリーターが就職を成功させるためには、自己分析から始めるのが有効でしょう。自己分析では自分の強みや弱み、価値観などを明らかにできるため、就職活動の方向性を定めるために必須です。日常生活での行動やこれまでに挑戦したこと、困難を乗り越えた経験などを振り返り、そこから自分の特性を分析します。

フリーターの方で適職の見つけ方が分からない方は「自分に向いてる仕事に出会うには?見つけるメリットや探し方を解説」のコラムを参考にしてみてください。

アルバイトから始める

ニートで就業経験がない方は、アルバイトを通じて徐々に社会復帰していくのがおすすめです。アルバイトは正社員と比較して選考に通りやすく、シフト制を取り入れている場合が多いので、自分のペースで働くことができるでしょう。

また、アルバイトは短期雇用が基本なので、さまざまな職種を経験することが可能です。実際に働くことでやりがいを見つけたり、興味が湧いたりする仕事が見つかれば、正社員として挑戦してみるのも一つの手です。

アルバイト先で正社員を目指す

すでにアルバイトをしているフリーターの方は、正社員登用の機会を利用することも一つの方法です。正社員登用制度とは、非正規雇用の社員を正社員として採用する制度で、多くの企業で取り入れられています。

正社員登用制度は、希望すればすべての人が正社員として採用されるわけではなく、これまでの勤務態度や業績が評価されたり、試験に合格する必要があったり、企業によってその基準はさまざまです。気になる方は、一度勤務先に確認してみましょう。

資格を取得する

ニートやフリーターから正社員へ就職したい場合は、応募先の実務で役立つ資格を取得しておくと選考で有利に働きやすいでしょう。資格を取得しておくことで、即戦力として働ける知識や技術を持ち合わせていることをアピールできるからです。

ただし、取得する資格は「応募先の企業で役立てられるか」「自分のキャリアプランに必要か」などを考えて、慎重に選びましょう。また、特定の職種に就くためには、関連する資格が必須な場合もあるため、求人の募集要項をよく確認しておくことが大切です。

第三者に相談する

「ニートやフリーターから就職できるか不安」「就活のやり方が分からない」という方は、第三者に相談してみると良いでしょう。就職活動の不安や疑問に対して、信頼できる友人や家族、過去に同様の経験をした人に相談することで、新たな視点や解決策を得られます。また、相談することで心の負担を軽減し、就活を前向きに進められるでしょう。

就職活動で悩んでいるニートやフリーターの方は、就職・転職エージェントのハタラクティブにご相談ください。ハタラクティブは、若年層を中心に就職・転職の支援を行っているサービスです。就活アドバイザーによる無料カウンセリングや面接対策はもちろん、入社後のフォローアップまで、幅広いサービスを無料で受けられます。求人情報に合わせてアドバイザーがサポートしますので、関心がある方は気軽に相談してみてください。

後藤祐介

監修者:後藤祐介

京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。
ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。

資格 : 国家資格キャリアコンサルタント国家資格中小企業診断士
メディア掲載実績 : 「働く」をmustではなくwantに。建設業界の担い手を育て、未来を共創するパートナー対談定時制高校で就活講演 高卒者の職場定着率向上へ【イベント開催レポート】ワークリア障がい者雇用セミナーSNS : LinkedIn®YouTube