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大卒者の割合は?学歴別に正社員と非正規雇用社員の平均賃金の差も解説
この記事のまとめ
- 大卒者の数は約60万人で、割合は年々増加している
- 大卒者のなかで、卒業後すぐに就職した人の割合は全体の75.9%
- 大卒者のなかで、フリーターや非正規雇用社員になった人の割合は全体の1.6%
- 大卒の社会人の平均賃金は約36万円
- 既卒の大卒者が就職するには早い方が有利
社会人の方は学歴によって生涯賃金に差が出ることもあるため、「大卒の人の割合ってどれくらい?」と気になる方もいるのではないでしょうか。
2023年度の大卒者の数は59万162人で、大卒者の数は年々上昇傾向にあります。この結果を受けて、大学卒業後どのような進路にどれくらいの人が進んだのかもあわせて知りたいところです。
このコラムでは、キャリアアドバイザーの中村さんのアドバイスを交えながら、大卒者の割合や卒業後の各進路に進んだ人の割合について解説します。学歴別の平均賃金の比較や大卒で正社員になるメリットなどもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
この記事にコメントしているアドバイザー
日本の大卒者の割合は?
文部科学省の「学校基本調査-令和5年度 結果の概要-」によると、2023年度の大卒者の数は59万162人でした。直近5年の大卒者の推移は以下のとおりです。
年度 | 人数 |
---|---|
2019年3月 | 57万2,639人 |
2020年3月 | 57万3,947人 |
2021年3月 | 58万3,518人 |
2022年3月 | 59万137人 |
2023年3月 | 59万162人 |
引用:文部科学省「表3 大学(学部)卒業後の状況」
上記を見ると、大卒者の割合は年々上昇傾向にあることが分かるでしょう。この上昇は、昨今教育がより一層重視されるようになってきたこと、また高等教育の権利や機会が広く平等に提供されるようになったことが背景の一つとして考えられています。
「大卒の就職先に多いのはどこ?おすすめの職種や成功させる方法を解説」のコラムでは大卒者の就職先をランキングで紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
参照元
文部科学省
学校基本調査-令和5年度 結果の概要-
大卒の就職者とフリーター・ニートの割合
ここでは、大卒の就職者とフリーター・ニートの割合をご紹介します。卒業後の大卒者は一般的にどのような進路を辿っているのか、チェックしてみましょう。
大卒後に就職した人の割合
文部科学省の「学校基本調査-令和5年度 結果の概要-」によると、大学卒業後に就職した人は44万8073人で、割合としては全体の75.9%でした。多くの大学生は、基本的に卒業後正社員として働く職に就いています。在学中に求人情報を集めたりインターンシップを経験したりなどして、学生たちは自分に合った職場を見つけ出しているようです。
大卒後にフリーターや非正規雇用社員になった人の割合
文部科学省の同資料によると、フリーターや契約社員、派遣社員など、有期雇用労働者及び臨時労働者になった大卒者は合わせて9502人で、割合としては1.6%でした。就職しない道を選ぶ理由には、自分の将来像が明確でなかったり、自由な時間をもちたかったりなどがあるようです。有期雇用の求人は正社員に比べて採用のハードルが低いため、就職したい仕事が見つかるまでの期間限定でフリーターになる方もいます。
「大卒でフリーターはやばい?就職しない人の割合や正社員になる方法を解説」のコラムでは大卒者がフリーターになる理由やメリット・デメリットを紹介しているので、参考にしてみてください。
大卒後にニートになった人の割合
文部科学省の同資料によると、ニートを含む進学も就職もしなかったことが明らかな大卒者は4万8642人で、割合としては8.2%でした。ただし、ニートといっても進学や就職の準備といった目標を定めて一時的に無職になっている方も数に含まれています。ニートになる理由は個々に異なりますが、求職活動を行う意欲が低下している場合や、何らかの理由で正社員の職を得ることが困難なケースが挙げられるでしょう。
参照元
文部科学省
学校基本調査-令和5年度 結果の概要-
大卒者の平均賃金の比較
「大卒とそれ以外の学歴ではどれくらい賃金差があるの?」と気になる方もいるでしょう。厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況」によると、学歴別の平均賃金は以下のとおりです。
最終学歴 | 平均賃金 |
---|---|
高校 | 28万1900円 |
専門学校 | 30万200円 |
短大・高専 | 29万7400円 |
大学 | 36万9400円 |
大学院 | 47万6700円 |
引用:厚生労働省「第3表 学歴、性、年齢階級別賃金及び対前年増減率」
大卒者の平均賃金は、36万9400円でした。上記を見ると、基本的に学歴が上がっていくほど平均賃金も上昇していく傾向にあることが分かります。
なお、高卒者より大卒者の賃金が高い理由としては、大卒者のほうが専門的な知識や能力が必要な仕事に就けたり、大学で得た専門的な知識や技術が企業に評価されたりするためといえるでしょう。
参照元
厚生労働省
令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況
大卒で正社員になるメリット
大卒で正社員になるメリットには、生涯賃金が増えたり就職に有利になることなどが挙げられます。それぞれ詳しく見ていきましょう。
生涯賃金が増える
大学を卒業して正社員になることで、生涯賃金が増えることは大きなメリットです。「大卒者の平均賃金の比較」でも解説したように、大卒者の平均賃金は高卒者や専門学校卒の方と比較すると差があります。月給の違いは数万円であっても、生涯賃金として換算すればその差は大きく広がるでしょう。
最終学歴が大卒になり就職に有利になる
最終学歴が大卒であることは、就活において大きな武器になることもメリットの一つです。世の中には学歴を重視している企業もあり、特に専門性が求められる職種では、大卒や大学院卒以上の人材を求められることがあります。大学で学んだ専門知識やスキルが職場で役立つことも多く、キャリアのスタートダッシュを切ることにもつながるでしょう。
在学中にやりたい仕事を見つけられる
大卒者は高卒の方よりも社会人になるまでの期間があるため、在学中にやりたい仕事を見つけられるというメリットもあります。授業や実験、インターンシップなどさまざまな経験ができ、自分の進みたい道を具体的にイメージできるでしょう。
また、学外での活動も活発に行えるので、アルバイトやボランティア活動などを通じて社会との接点も持ちやすくなります。こういった経験は、就活で自分自身をアピールする材料にもなるでしょう。
「大学卒業後の進路はどうする?決まらないとき考えたいこと」のコラムでは大学卒業後の進路の選択肢や進路が決まらないときに考えたいことを紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
ハタラクティブ プラス在籍アドバイザーからのアドバイス
中村凌河
上記のように、大卒から就職するメリットは多くあります。しかし、「既卒だから今から就職するのは難しいかも…」とお悩みの方もいるでしょう。
ハタラクティブでは求人紹介だけでなく、大卒のニートやフリーターの方に向けた就職支援サービスも充実しています。就活が初めての方にも丁寧なサポートを実施しますので、お気軽にご相談くださいね。
大卒からの就職は早い方が有利
すでに大学を卒業していて、現在フリーターやニートの方は、早めに正社員を目指したほうが就職に有利です。年齢が若いほど本人のやる気や可能性が評価されるポテンシャル採用の可能性が高くなり、職歴がない方であっても内定を獲得しやすくなります。「就職のために何をすれば良いの?」とお悩みの方は、まず自己分析をして自分の得意不得意を見極めたり、興味のある職種や業界の情報収集をしたりするところから始めてみましょう。
一人で行う就活が不安な方は、就職エージェントのハタラクティブをご活用ください。ハタラクティブでは、若年層のフリーターやニートの方向けに就職支援を実施しています。就活を熟知したキャリアアドバイザーがカウンセリングを行い、あなたの希望に合った求人をご紹介。面接対策や応募書類の添削などのサポートがあるので、就活に不安を感じている方も安心です。ハタラクティブのサービスはすべて無料なので、就職したいとお悩みの方はお気軽にお問い合わせくださいね。
大卒の割合に関するQ&A
ここでは、大卒の割合に関してよくある質問にお答えしていきます。
女性大卒者の割合は?
総務省統計局の「平成22年度国勢調査からわかったこと」によると、女性の大学・大学院卒者の割合は11.9%でした。一方、男性の大学・大学院卒者の割合は28.7%となっており、女性の倍以上となっています。ただし、女性の大卒者割合も増加してきているため、性別による大卒者の割合の差は、徐々に埋まっていくことが予想されるでしょう。
参照元
総務省統計局
国勢調査からわかったこと
フリーターはどんな人を指す?
フリーターとは、正社員としての雇用ではなく、アルバイトやパートタイムの仕事を主な収入源とする非正規雇用労働者のことを指します。定職に就かない自由な働き方を選ぶ若者が増えていますが、就活が難航しているために、内定をもらうまでの期間限定でフリーターとなっている方もいるでしょう。
ニートとはどの年代で無職の人を指す?
一般的にニートとは、非労働力人口の中で教育や職業訓練に参加せず、家事や育児もしていない15歳から34歳の人々のことを指します。ニートとなってしまう背景には一概には甘えとはいえない事情があり、複雑な問題が潜在していることもあるでしょう。
監修者:後藤祐介
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。
ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。
資格 : 国家資格キャリアコンサルタント・国家資格中小企業診断士
メディア掲載実績 : 「働く」をmustではなくwantに。建設業界の担い手を育て、未来を共創するパートナー対談・定時制高校で就活講演 高卒者の職場定着率向上へ・【イベント開催レポート】ワークリア障がい者雇用セミナーSNS : LinkedIn®・YouTube