この記事のまとめ

  • 求人探しや選考対策を工夫すれば、高卒から優良企業へ入れる可能性がある
  • 高卒で入れる優良企業の特徴には、定着率や有給消化率の高さが挙げられる
  • ITエンジニアや介護職などでは、高卒で入れる優良企業を探しやすい傾向がある
  • 高卒から優良企業への就職・転職を目指すなら、自己分析や企業情報の収集が必要
  • 高卒から優良企業に入りたい場合は、就職・転職エージェントに相談してみよう

「高卒で入れる優良企業はあるの?」と不安になる方もいるでしょう。就職や転職を考えるときは、できるだけ条件の良い職場を選びたいですよね。

好条件の求人のなかには、大卒者を対象としているものが少なくないようです。だからといって、高卒者が優良企業を目指せないわけではありません。企業のなかには、学歴や職歴を問わず、応募者の可能性や熱意を評価するところもあります。

このコラムでは、キャリアアドバイザーの中野さんのアドバイスを踏まえつつ、高卒で入れる優良企業の特徴や求人の探し方などについて詳しく解説。高卒から優良企業を目指しやすい業界や職種についてもご紹介するので、ぜひご一読ください。

高卒で入れる優良企業はある?

高卒者が優良企業に入社することは、不可能ではありません。企業によっては、高卒者のフレッシュな視点や若いエネルギーを評価しているところもあるからです。しかし、採用条件を大卒としている企業も多く、一定の難しさがあることを理解しておく必要があります。

高卒から優良企業への入社を目指す場合は、徹底的に自己分析や企業研究を行いましょう。自分にとって働きやすい企業の基準を明確にしたうえで、条件に合った職場を探すことが大切です。

高卒かつ卒業後に就職した経験がなく不安を感じている方は、「高卒フリーターはやばいって本当?就職活動を成功に導くポイントを解説!」コラムも参考にしてみてくださいね。

就職や転職に年齢制限はない

就職活動において年齢制限を設けることは、原則として労働施策総合推進法で禁止されています。そのため、高卒者が30代や40代になってから就職活動や転職活動をする場合も、年齢を理由に応募を断られることはありません

ただし、長期的な人材育成の観点から例外的に求人に年齢制限が認められている場合もあります。よって、高卒から優良企業を目指す場合は、若年層のほうが有利になりやすいようです。

高校新卒者の需要は高い傾向にある

人手不足を背景に、高校新卒者の需要は年々高まっています

厚生労働省の「令和6年度『高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職状況』取りまとめ(7月末現在)」によると、高校新卒者の求人倍率は3.70倍です。これは、高卒新卒者1人に対して3件以上の求人があることを表しており、人材の需要が高いことが読み取れます。

また、2022年3月以降、求人倍率は上昇傾向にあり、高校新卒者を積極的に採用する企業が増えていることも分かりました。

企業の高校新卒者への採用意欲が増している背景としては、若い人材を確保したい企業が増えていることが挙げられます。特に、慢性的な人手不足に悩む建設業や介護業などで、高卒者の採用が積極的に行われているようです。

ただし、求人数が多いからといってすべての企業が優良とは限りません。企業選びの際は、労働条件や職場環境をしっかりと確認し、自分に合った企業を選ぶことが大切です。

高卒者の中途採用は難しい?おすすめの職種や成功させるポイントを解説」のコラムでは、高卒者の就職・転職のポイントをご紹介しているので、参考にしてみてくださいね。

参照元
厚生労働省
令和6年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職状況」取りまとめ(7月末現在)

高卒で入れる優良企業にみられる特徴

ここでは、「高卒で入れる優良企業」をお探しの方へ、優良企業にみられる特徴をご紹介します。以下の内容を踏まえ、安心して働ける企業を探してみましょう。

優良企業にみられる特徴

  • 実力次第で昇進や昇給のチャンスがある
  • 経営や財務の状況が良好である
  • 社員の定着率が高い
  • 研修制度が整っている
  • 法定外福利厚生が充実している
  • 有給休暇の消化率が高い
  • 時間外労働が少ない
  • 年間休日が120日以上
  • 勤続年数が長い
  • パワハラ・セクハラなどの事例がない

1.実力次第で昇進や昇給のチャンスがある

実力次第で昇進や昇給のチャンスがあることは、高卒で入れる優良企業にみられる特徴です。学歴よりも仕事の成果や貢献度を重視する評価制度が導入されているからこそ、高卒者もキャリアアップを目指せます

実力主義の企業では、次のような評価制度が設けられているようです。

  • ・成果主義:学歴ではなく実績で評価
  • ・スキル評価:資格取得や専門知識の習得を評価
  • ・目標管理制度:定期的な目標設定と達成度評価

実力主義の企業を見極めるには、求人情報を徹底的に分析することが大切です。たとえば、「学歴不問」と書かれている場合は、学歴よりポテンシャルや実力が評価される傾向にあります。

また、「成果報酬」「インセンティブあり」などと書かれている企業では、学歴にかかわらず頑張り次第で高収入を目指せるでしょう。

2.経営や財務の状況が良好である

優良企業の特徴には、経営や財務の状況が良好であることが挙げられます。たとえば、自己資本比率が高い企業は、返済の必要がない自己資本を中心に経営されているため、財務状況が安定していると判断できるでしょう。営業利益率の高い企業であれば、業界内で稼ぐ力があると推測できます。

経営や財務の状況を知るには、企業の投資家向けの情報(IR情報)を見たり、四季報で確認したりするのがおすすめです。企業の経営体制と財務状況が良好なら、雇用の安定性や事業の成長性に期待できるでしょう。

3.社員の定着率が高い

優良企業には、社員の定着率が高いという特徴があります。定着率の高さは、社員がその企業で働くことに満足している証です。企業のWebサイトや求人情報に記載されている定着率や、四季報の離職率を参考に、社員が長く働き続けられる環境が整備されているかチェックしてみてくださいね。

具体的には、3年後の離職率30%未満を目安にしてみましょう。離職率は業界や職種によっても異なるので、業界・職種の平均より下回っているかどうかも確認が必要です。

4.研修制度が整っている

優良企業では、安心して仕事を始められるよう充実した研修制度が用意されています。入社時の基礎研修から始まり、業務に必要なスキルを段階的に学べる環境が整っているのが特徴です。

高卒の場合、以下のような研修制度が整っていると大学で専門知識を学んでいなくても、仕事を通じて成長できる可能性があります。

研修の種類内容
新人研修ビジネスマナーや基本知識を学ぶ
OJT先輩社員から実践的な業務を学ぶ
階層別研修役職や経験に応じて研修を受ける
資格取得支援業務に関連する資格の取得をサポートしてもらえる

「研修制度が整っているかどうか」は、企業の採用サイトや口コミサイトで確認してみましょう。また、面接時に入社後の教育体制について質問することで、その企業の人材育成に対する姿勢が分かります。

未経験からスタートする高卒者にとって、しっかりとした研修制度は大きな安心材料となるでしょう。

5.法定外福利厚生が充実している

福利厚生が充実していることも、優良企業の特徴の一つです。福利厚生は、法律で定められている「法定福利厚生」と企業が独自で付与している「法定外福利厚生」の2種類があります。優良企業の場合、法定福利厚生に加えて法定外福利厚生も充実しているのが特徴です。

法定外福利厚生は、以下のようなものがあります。

住宅関連・住宅手当
・家賃補助
・社員寮
健康関連・人間ドックの補助
・ジムの補助
・予防接種費用の負担
レクレーション・社員旅行
・親睦会
・サークル活動
慶弔・見舞い・結婚祝い金
・出産祝い金
・傷病見舞金
休暇・リフレッシュ休暇
・アニバーサリー休暇
・バースデー休暇

たとえば、住宅手当や家賃補助などの福利厚生があれば、生活面で負担が軽減されるでしょう。また、休暇が充実している場合は、ワークライフバランスを保った状態で働けます。

福利厚生が充実している職場なら、働くモチベーションを維持しやすいでしょう。

6.有給休暇の消化率が高い

高卒者が優良企業への就職・転職を目指す場合は、企業の公式サイトや求人票などで有給休暇の消化率を確認するのもおすすめです。

有給休暇は本来、社員の誰もが取得できる権利として企業が整えておくべき制度。社員が積極的に有給休暇を消化している職場は、休息を取りやすくリフレッシュしやすい環境だといえます。

厚生労働省の「令和6年就労条件総合調査の概況 第5表 労働者1人平均年次有給休暇の取得状況(p.8)」によると、2024年調査計で有給休暇の平均取得率は65.3%でした。優良企業か判断する基準としては、有給休暇取得率70%以上が一つの目安になるでしょう

有給休暇を取りやすくワークライフバランスを実現できる環境だと、心身の健康やモチベーションアップにつながり、生産性のある働き方ができると考えられます。

7.時間外労働が少ない

時間外労働が少なさは、優良企業によくみられる特徴です。時間外労働が少ない職場では、労働管理が適切に行われており、社員の健康を考慮した経営がされている可能性があります。目安として月の時間外労働が20~25時間以内であれば、一日あたりの残業時間が1時間程度に収まり、仕事とプライベートのメリハリをつけて働きやすいでしょう。

残業時間は、企業が出している求人票で確認できる場合があります。また、「職場情報総合サイト(しょくばらぼ)」で調べられることも。複数の情報から、残業時間について総合的に判断してみましょう。

8.年間休日が120日以上

優良企業への就職・転職を目指す場合は、求人票で年間休日数を確認してみましょう。先述の「令和6年就労条件総合調査の概況 (3) 年間休日総数(p.7)」によると、年間休日数の平均は112.1日でした。

優良企業か判断するには、年間休日120日以上を目安にするのがおすすめ。また、ワークライフバランスを重視している場合は、年間休日が130日以上ある企業も探してみましょう。

年間休日が120日を超える企業は、土日祝日に加え、夏季・冬季休暇やリフレッシュ休暇などがあり、プライベートの時間を確保しやすいのが特徴です。心身ともに健康な状態で仕事に取り組めるため、長期的なキャリア形成にもプラスとなりますよ

9.社員の勤続年数が長い

社員の平均勤続年数が長い企業は、働きやすい環境が整っている証拠です。長く働き続ける社員が多いということは、給与や福利厚生、職場の人間関係など、さまざまな面で従業員が満足している可能性が高いといえます。

厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査の概況 第2表 性、年齢階級別賃金、対前年増減率及び年齢階級間賃金格差令(p.7)」調査によると、平均勤続年数は男女計で12.4年です。優良企業を目指す場合は、15年以上を目安にしてみましょう

勤続年数は、求人情報に明記されていないことも多いため、企業研究の一環として調べてみましょう。有価証券報告書や企業のCSR報告書などで確認できることもありますよ。

面接時に、勤続年数について質問してみるのも一つの方法です。長く安心して働ける環境かどうかを判断する大切な指標になるでしょう。

10.パワハラ・セクハラなどの事例がない

ハラスメント対策がしっかりしている企業は、社員が安心して働ける環境を整えている優良企業といえます。近年、企業のハラスメント防止策は強化されている傾向にありますが、実際に対策が機能している職場を選ぶことが重要です。パワハラやセクハラがない職場は精神的な安定につながり、長く働きやすいでしょう。

ハラスメントの有無を直接確認するのは難しいですが、面接時に「職場の雰囲気」や「コミュニケーションの取り方」について質問してみると、その企業の文化を垣間見られます。また、口コミサイトや先輩社員の話からも情報収集することが可能。特に初めて社会に出る高卒者にとって、精神的に安全な環境で働くことは大切な条件となります。

優良企業についてさらに詳しく知りたい場合は、「優良中小企業で働きたい!特徴や探し方は?メリット・デメリットも解説」のコラムをご覧くださいね。

参照元
厚生労働省
令和6年就労条件総合調査 結果の概況
令和6年賃金構造基本統計調査 結果の概況
職場情報総合サイト(しょくばらぼ)
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高卒の女性が入れる優良企業の特徴

高卒の女性が働きやすい優良企業の特徴は、「性別に関わらずキャリア形成ができる」「ライフイベントと仕事を両立しやすい」などです。たとえば、出産を考えている場合は、「男女問わず産休・育休の取得実績が豊富」「復帰後に柔軟な働き方が可能」という企業が理想的だといえます。

実際に企業選びをする際は、「くるみん」や「えるぼし」などの認定マークを取得している企業を探すのも一つの方法。これらの認定は、仕事と育児の両立支援や女性活躍推進に取り組んでいる企業に与えられます。

また、女性特有の健康問題に配慮した休暇制度があるかどうかも、長く働き続けるためのポイントとなるでしょう。

高卒から優良企業に入るメリット・デメリット

ここでは、高卒から優良企業に就職・転職するメリット・デメリットを紹介します。メリットとデメリットをどちらも理解したうえで、自分に合った仕事探しを目指しましょう。

メリット

高卒から優良企業へ入社するメリットには下記のような内容があります。

  • ・安定した収入と待遇を得られる
  • ・企業の業績悪化による解雇のリスクが低い
  • ・研修制度を利用してスキルアップを目指せる
  • ・プライベートの時間を確保しながら働ける

優良企業は給与水準が高いほか、福利厚生が充実している傾向にあるため、若くして安定した収入と待遇を得られる可能性があります。また、社内教育や研修制度などが充実しているため、実践的なスキルを着実に身につけやすいでしょう。

ワークライフバランスを取りやすいので、仕事とプライベートを両立しながら心身ともに健康に働きやすいこともメリットといえます。

デメリット

高卒から優良企業へ入社するメリットが多い一方で、考慮すべきデメリットもあります。具体的には、以下が挙げられます。

  • ・与えられる仕事が大卒と異なる可能性がある
  • ・大卒に比べてキャリアアップがしにくい
  • ・初任給が大卒より低い傾向にある

高卒者の場合、専門的な知識が求められる部署への配属や異動が難しい場合があります。学歴を重視する風土がある企業では、高卒者は大卒者に比べてキャリアアップが難しいと感じることもあるようです。

また、高卒者は大卒者に比べて初任給が低い傾向にあるのもデメリットに感じるかもしれません。ただし、評価制度や給与は企業によって異なるため、入社前に確認することが重要です。

高卒で働くメリット・デメリットは?就職を成功させるポイントを解説」のコラムでは、高卒で就職するメリット・デメリットを紹介しているので、あわせてご覧くださいね。

高卒から優良企業に入る方法

高卒から優良企業への就職・転職を目指すには、自己分析や情報収集が大切です。ここでは、高卒から優良企業に入る方法をまとめました。ぜひ参考にして、優良企業を目指してみましょう。

自己分析で強みを見つける

就職・転職する際は、自己分析を通じて自分の強みを明確にすることが重要です。自己分析とは、自分のこれまでの経験から強みや弱み、得意なことなどを分析すること。部活動での経験やアルバイトでの実績、学生時代に培った特技などを振り返り、自分のもっている武器を整理します。

自分自身の強みや弱みを把握することで、適性に合った仕事を見つけやすくなるでしょう。

人材不足の業界や未経験歓迎の職種を選ぶ

建設・土木業界や介護系など、人材不足が深刻な業界・職種は、高卒から挑戦しやすい傾向にあります。求人の選択肢が広いため、優良企業を見つけられる可能性が広がります。また、研修制度が充実している企業が多く、スキルを身につけながらキャリアを築いていけるでしょう。

大手企業以外の求人にも目を向ける

優良企業は必ずしも規模が大きいとは限りません。若手に重要な仕事を任せる中堅企業や中小企業もあるでしょう。社員一人ひとりを大切にする社風が多く、実力次第で早期昇進も可能な企業は、規模にかかわらず優良企業であるといえるかもしれません。

大手企業にこだわり過ぎず、自分の成長できる環境を重視して応募先を選びましょう

企業の情報や口コミを集める

優良企業を見つけるためには、さまざまな情報源からの情報収集が欠かせません。公式情報だけでなく、実際に働いている人の口コミも確認することで、職場の雰囲気や人間関係、残業の実情が分かることもありますよ。

就職活動や転職活動の際の情報収集の方法としては、以下が挙げられます。

  • ・企業のWebサイト
  • ・就職サイトやハローワークの求人情報
  • ・口コミサイト
  • ・SNS
  • ・就職情報誌

口コミサイトやSNSの投稿内容は、個人の主観が強い可能性があります。求人を選ぶ際は複数の情報源を確認し、偏りのない視点から判断するのが大切です。

学校に相談してみるのも一つの手

高校新卒で優良企業を目指す場合は、学校の進路指導担当や担任の先生に相談するのもおすすめです。学校には過去の就職実績や企業の情報があるため、適性や希望を踏まえたアドバイスをもらえるでしょう。特に、学校推薦による就職では、先生のもつ情報が大きな力になりますよ。

また、学校が就職イベントを実施していることも。学校主催の企業説明会や卒業生との交流会にも積極的に参加し、自分に合った優良企業を探してみましょう。

ハタラクティブ プラス在籍アドバイザーからのアドバイス

中野 来未

中野 来未

高卒から優良企業に入るには、入念に情報収集することが大切です。企業のWebサイトや求人サイトの情報に加え、学校の先生やキャリアアドバイザーのアドバイスも参考に、「経営状況は安定しているか」「自分にとって働きやすいか」などを考えてみましょう。

就職・転職エージェントのハタラクティブでは、キャリアアドバイザーが実際に企業に足を運んで得た情報をお伝えできます。求人選びのアドバイスも可能なので、優良企業に入りたい方はぜひご相談くださいね。

高卒から優良企業を目指しやすい業界

高卒で優良企業を目指す場合は、成長を続ける業界や、人材ニーズの高い業界を狙うのがおすすめです。研修制度が整っている企業も多く、安定したキャリアを築けるでしょう。

ここでは、高卒から優良企業を目指しやすい業界の代表例をご紹介します。

製造業界

製造業界は高卒者にとって門戸が広く開かれている業界の一つです。特に工場の生産ラインや品質管理など、現場での実務経験を積みながらスキルを身につけていけるポジションが数多くあります。

入社後は現場経験を積みながら、将来的には生産管理や製造リーダーなどへのキャリアアップも可能。技術の習得に集中できる環境があり、学歴よりも実力で評価される風土が根付いていますよ。

建設・土木業界

建設・土木業界は慢性的な人手不足に悩む業界であり、高卒者を積極的に採用している企業がみられます。特に現場施工管理や測量技術者などの職種では、実務経験と資格取得によってキャリアアップも可能。学歴よりも現場での対応力や技術力が評価される傾向にあります。

近年は「働き方改革」に取り組む企業が増え、休日の確保や残業削減など、労働環境改善に力を入れている企業も少なくありません。「3K(きつい・汚い・危険)」のイメージから脱却し、より働きやすい環境づくりを進めている企業が増えています

小売・流通業界

小売・流通業界は高卒採用の間口が広く、店舗運営をはじめバックオフィスや物流センターなど、さまざまな職種で活躍できる可能性があります。特に大手スーパーやコンビニエンスストアチェーン、アパレル企業などでは、店舗スタッフからスタートし、将来的には店長やエリアマネージャーへとステップアップできる環境が整っているようです。

小売業の魅力は、若いうちから店舗運営や人材管理といったマネジメント経験を積める点にあります。体系的な研修プログラムが用意されている優良企業では、接客技術やマーケティング、数値管理など実践的なビジネススキルを身につけられるでしょう。

不動産業界

不動産業界は高卒者にも門戸が広く開かれており、特に営業職では学歴よりも実績が評価される傾向があります。職種は、賃貸仲介や売買仲介、不動産管理などさまざま。顧客の大切な資産に関わるぶん、やりがいも大きい業界です。

未経験からスタートしても、宅地建物取引士などの資格取得をサポートしてくれる企業も多く、専門知識を身につけながらキャリアを築いていけるでしょう。

自動車業界

自動車業界は製造から販売、アフターサービスまで幅広い職種があり、高卒者にとって選択肢の多い業界です。特に自動車メーカーの工場や部品メーカー、販売店(ディーラー)などでは、高卒者向けの求人が出ていることがあります。

自動車は、私たちの生活に欠かせない移動手段の一つ。そのため、景気変動の影響を受けることはあっても、長期的な安定性がある業界だといえるでしょう。

高卒から優良企業を目指しやすい職種

この項では、高卒者が優良企業を目指しやすい職業について解説します。「職業情報提供サイト(job tag)」の情報をもとに仕事について表にまとめているので、自身の状況や強みと照らし合わせながら、向いている職種を探してみましょう。

営業職

営業職は実力主義の傾向があるため、学歴ではなく適性で評価されやすいでしょう。

営業職は、企業を相手に営業活動を行う「法人営業」と、一般消費者や個人事業主を対象にした「個人営業」に分けられます。以下では、個人営業の仕事について表でご紹介します。

仕事内容一般消費者や個人事業主を対象に製品やサービスを提案・販売する営業活動で、BtoCとも呼ばれる
平均年収594万円
向いている人・初対面で好印象を与えられる人
・信頼関係を築くのが上手な人
・顧客満足度を意識して行動できる人
ポイント・業界や実績次第によって高収入を狙える
・個人の営業スキルや顧客との相性が契約に直結しやすい
・個人で実績を積んだらチームマネジメントを任せてもらえることがある

参照:厚生労働省「job tag 職業情報提供サイト 自動車営業

研修体制が充実している企業なら、高卒で入社後、コミュニケーション能力や提案力を活かして着実にキャリアアップを目指せるでしょう。

販売職

アパレルや雑貨、家電量販店など、さまざまな業界で販売職の需要があります。学歴よりもコミュニケーション能力や販売スキルが重視されるため、高卒者も優良企業を目指しやすいでしょう。
接客経験や商品知識は入社後に研修で身につけられるため、未経験から就職に挑戦できます。

以下では、ショップ店員の仕事について表にまとめました。

仕事内容接客、商品販売(レジ)、在庫管理、ディスプレイなど、売場の運営を担当する
平均年収369.4万円
向いている人・長時間立って接客できる体力がある人
・トレンドに敏感な人
・顧客のニーズを把握し、それに合ったコミュニケーションをとれる人
ポイント・シフト制で働き、休日が不規則になることが多い
・ファッションや雑貨が好きだと活躍しやすい
・商品の包装や配送の手配も担うことがある

参照:厚生労働省「job tag 職業情報提供サイト デパート店員

アルバイト経験があれば、それを活かして即戦力として活躍できる可能性も。お客さまの笑顔や「ありがとう」という言葉にやりがいを感じられる仕事といえます。

介護職

高齢化が進むとともに、介護職のニーズはますます高まっているのが現状です。求人の選択肢が豊富に出ているので、高卒から優良企業に就職するチャンスがあります

介護職の仕事内容や平均年収は以下の表のとおりです。

仕事内容高齢者や障がいのある方の日常生活を支援し、自立に向けた介護や生活援助を行う
平均年収378.6万円
向いている人・相手の気持ちを察知できる人
・細かい観察力のある人
・福祉系の専門知識を学び、活かす意欲のある人
ポイント・24時間体制の施設が多い
・人材不足により、需要は増加傾向にある
・労働環境や賃金を改善する動きが進行している

参照:厚生労働省「job tag 職業情報提供サイト 訪問介護/ホームヘルパー」「施設介護員

介護職は、人とのコミュニケーションを大切にする仕事であり、思いやりや責任感をもつ人に向いているといえます。
資格取得支援制度を利用してスキルアップを目指せる環境が整っており、未経験から挑戦しやすいといえるでしょう。

ITエンジニア

IT業界は人材不足の傾向にあります。なかでもITエンジニアは、学歴を問わない求人が出ているので、高卒から就職を目指すことが可能です。

ここでは、Webサービスの開発を担当するシステムエンジニアの仕事について表でご紹介します。

仕事内容Webサービスの設計から開発、保守運用まで一連の工程を担当し、システムを構築する
平均年収574.1万円
向いている人・論理的思考力がある人
・新しい技術に興味を持っている人
・細部まで丁寧に取り組める人
ポイント・学歴や資格が必須とされることは少ない
・在宅・リモート勤務、フレックス制で働ける場合が多い
・技術だけでなくコミュニケーション能力も重視される

参照:厚生労働省「job tag 職業情報提供サイト システムエンジニア(Webサービス開発)

仕事には専門スキルが必要ですが、入社後の研修や独学で習得できる場合もあります。論理的思考力や問題解決能力、常に新しい技術を学ぶ意欲がある方に向いているでしょう。

高卒におすすめの就職先は?自分の希望に合った働きやすい仕事を探そう!」のコラムでは、高卒の方におすすめの職業をさらに詳しく紹介しているので、参考にしてみてくださいね。

※ここで紹介している平均年収は、2025年5月時点の情報をもとにまとめています。

参照元
職業情報提供サイト(job tag)
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高卒で入れる優良企業の探し方

高卒で入れる優良企業を見つけるには、情報収集と自分に合った企業選びが重要です。ただ大手企業を目指すだけでなく、自分の価値観や希望する働き方に合った企業を探すことで、長く働き続けられる職場を見つけられるでしょう。

ここでは、高卒で入れる優良企業の探し方を解説するので、ぜひ就職活動や転職活動の参考にしてみてくださいね。

安全衛生優良企業に注目する

高卒から優良企業を目指す場合は、安全衛生優良企業に注目してみましょう。厚生労働省の「安全衛生優良企業公表制度について」によると、安全衛生優良企業とは「労働者の安全や健康を確保するための対策に積極的に取り組み、高い安全衛生水準を維持・改善しているとして、厚生労働省から認定を受けた企業」のことです。

安全衛生優良企業は、過去3年間に安全衛生に関して重大な法令違反がないほか、長時間労働の抑制や労働者の健康促進に取り組んでいるため、働きやすい職場環境が整っているといえます。

厚生労働省が運営する職場のあんぜんサイトの「安全衛生優良企業公表制度」では、認定企業の一覧が公表されているので、ぜひご確認くださいね。

参照元
厚生労働省
安全衛生優良企業公表制度について
職場のあんぜんサイト
安全衛生優良企業公表制度

実際に働いている人の声を聞く

優良企業を見極める方法の一つは、実際にその会社で働いている人の声を直接聞くことです。求人情報やパンフレットには書かれていない職場の実態を知ることで、入社後のミスマッチを予防できます

実際に働いている人から情報を得るには、次のような方法があります。

  • ・学校のOB・OG訪問制度を活用する
  • ・会社説明会で現役社員に質問する
  • ・インターンシップに参加して職場体験をする
  • ・SNSで企業名を検索し、社員の投稿を見る

社員には、「残業の実態」「休日の取りやすさ」「社内の人間関係」「教育制度の充実度」など、実際の働き方に関する具体的な質問をしてみましょう。特に入社1〜3年目の若手社員の話は、入社後すぐの状況を把握したいときに参考になりますよ。

就職・転職エージェントに相談する

「なかなか優良企業の求人が見つけられない」「自分に合った職場環境が分からない」とお悩みの方は、就職・転職エージェントに相談するのがおすすめです。

就職・転職エージェントは、求人を募集する企業と仕事を探す人をつなぐ民間のサービス。求職者のスキルや適性を踏まえ、希望条件に合った求人を紹介してくれます。

また、就職活動や転職活動の悩みの相談や書類作成のアドバイス、本番を意識した模擬面接などの充実したサポートを受けられるのもポイントです。

高卒から優良企業に応募するときのポイント

優良企業への応募では、事前の準備と丁寧な対応が重要です。あなたの熱意と能力を伝えることで、内定獲得につながる可能性が高まるでしょう。
ここでは、優良企業に応募する際のポイントをご紹介します。

募集要項で学歴や資格の条件を確認する

応募前に、募集要項を細かくチェックしておきましょう。「学歴不問」「高卒以上」という表記があれば、積極的にチャレンジできます。一方で、どれほど企業の求める人物像に自分のスキルが合致していたとしても、「大卒以上」の表記がある企業では採用されにくいので注意が必要です。

また、必要な資格がある場合は、取得してから応募するか、入社後の取得支援制度があるかを確認しましょう。採用担当者に失礼のないよう、自分が応募条件を満たしていることを確認しておくことも大切です。

応募書類を丁寧に作成する

履歴書や職務経歴書は、第一印象を左右する重要な書類といえます。ミスや記載漏れ、誤字脱字のないよう、以下の点に注意しましょう。

  • ・黒のボールペンや万年筆で丁寧に記入する
  • ・学校名や企業名は正式名称で記入する
  • ・学歴、職歴欄の年号は和暦か西暦のどちらかで統一する
  • ・写真は適切な服装で撮影したものを使用する
  • ・学生時代の部活動やアルバイトでの具体的な実績を記入する
  • ・志望動機は企業研究に基づいた内容を簡潔に記入する

なお、応募書類の作成に不安がある場合は、就職・転職エージェントやハローワークに相談するのがおすすめです。プロの視点からアドバイスをもらえば、より効果的な書類作成が可能になるでしょう。

履歴書の書き方を解説!記載する際のマナーや好印象を与えるポイントも紹介」のコラムでも、履歴書の書き方について詳しく解説しているので、参考にしてみてくださいね。

面接で将来性や熱意をアピールする

面接の際は、将来性や熱意をアピールしましょう。若い人材の採用では、保有資格や実務経験の有無よりも、ポテンシャルを重視する優良企業も存在します。「自分が将来的にどのように成長したいか」「どのように自分の強みを活かして企業に貢献できるのか」を具体的に説明できれば、面接で高評価を受けられるでしょう。

優良企業の面接対策をするときは、よくある質問の回答をしっかり準備しておき、強みを的確にアピールすることも重要です。「面接練習は必要?やり方は?効果的に進める方法や意識すべきポイントを解説」のコラムでは面接対策の方法を詳しく解説しているので、ぜひご一読くださいね。

【まとめ】選考対策をして高卒から優良企業を目指そう

高卒から優良企業に入るには、自己分析や情報収集が重要です。学校の就職支援や外部の就職・転職エージェントなども積極的に活用し、自分に合った優良企業との出会いをつかみましょう

「自分に合った優良企業を見つけたい」という方は、就職・転職エージェントのハタラクティブを活用してみませんか?ハタラクティブでは、若年層に特化して就職・転職をサポートしています。学歴を問わない企業や大手企業の求人も豊富。
キャリアアドバイザーがあなたの希望や強みに合った求人をご紹介します。サービスは無料なので、まずはお気軽にお問い合わせくださいね。

高卒で入れる優良企業に関するQ&A

ここでは、高卒で入れる優良企業に関連する質問に、Q&A形式で回答します。仕事探しや働き方についてお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

高卒で大企業を目指すのは賢い選択といえますか?

将来につながる賢い選択の一つといえるでしょう。

学歴よりも人柄や能力を重視する企業を選ぶと、実力次第でキャリアアップや収入アップのチャンスが広がります。適性や興味、キャリアプランを考え、自分に合った優良企業を探してみてくださいね。

高卒と大卒では入れる企業に違いがありますか?

はい、違いがあります。大卒者を対象にした総合職や一部の専門職は、高卒者にとって内定獲得が難しい場合があるようです。

ただし、入社後は実力次第でキャリアアップが可能な企業も存在します。たとえば、IT系の技術職や営業職では、学歴よりも実力が評価される傾向にあるようです。学歴を理由に諦めず、理想のキャリアを築くために努力を続けましょう。

高卒から大企業に入って勝ち組になれますか?

「勝ち組」という考え方自体を見直す必要があるかもしれません。大企業に入社できたとしても、それは単なるスタート地点。大切なのは、自分の目標をもち、それに向かって継続的に努力することです。高卒だからこそ、若いうちから実務経験を積める強みを活かして、着実にキャリアを築いていきましょう

「高卒から優良企業を目指したい」と考えている方は、ぜひ就職・転職エージェントのハタラクティブにご相談ください。専任のキャリアアドバイザーが、あなたの希望に合った企業の求人を厳選してご紹介します。