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高卒就職のメリット・デメリットとは?就活に学歴は関係ある?
この記事のまとめ
- 高卒から就活するかどうか迷うなら、就職するメリットとデメリットをチェックしよう
- 高卒から就職するメリットは、卒業後すぐに社会人として自立できることなど
- 高卒から就職するデメリットは、大卒に比べて給与が低い場合があることなど
- 高卒や大卒などの学歴は、就職先の選択肢の多さや収入面に関わる
- 高卒からの就職を成功させるには、学歴不問の仕事を選ぶのがおすすめ
「高卒で就職しようかどうか迷っている」「高卒になったものの就活を前に不安になっている」という方もいるかもしれません。高卒の学歴にかかわらず、就職活動という新たなチャレンジをする際は、誰しも迷いや不安を感じることがあると思います。
不安を感じるときは、高卒から正社員としての就職するメリットを考えてみましょう。大卒よりも早く社会の一員として自立できたり、仕事を通して経験やスキルを磨けたりするのは高卒ならではのメリット。「大卒でなければ正社員になれない」ということはないので、前向きに考えてみましょう。
このコラムでは、キャリアアドバイザーの八木さんのアドバイスを交えながら、高卒就職のメリットやデメリットについて解説します。高卒から就職を成功させるポイントもご紹介しているので、あなたの就活にぜひお役立てください。
この記事にコメントしているアドバイザー
高卒から就職するのはあり?なし?
高卒から就職するのは、もちろん「あり」です。人によって状況や価値観は異なるので一概にはいえないものの、多様性を重視される現代社会ではどのような考え方も間違いではないといえます。高卒就職の道を選ぶのも大学進学を選ぶのも個人の自由なので、自分に合った選択をしましょう。
就活に有利なのは大卒だが高卒も就職できる
日本では、新卒一括採用を実施する企業が多いのが現実です。そのため一般的に就活に見られる傾向として、高卒者よりも大卒者のほうが選択肢が広いといえます。特に、大手企業や特定の専門知識が求められる業界においては、大卒が有利になることも多いでしょう。
ただし、高卒者が応募できる求人の選択肢は大卒に比べて少なくなるものの、就職難易度が高いというわけではありません。厚生労働省の「新規学卒者(高校・中学)の職業紹介状況」によれば、令和5年度における高卒の就職率は99.7%と非常に高い水準です。これは、新規高卒者に限ったデータであるものの、高卒からの就職はそれほど難しいことではないことがイメージできるのではないでしょうか。
求人数でいえば、求職者約13万人に対して約44万求人あり、求人倍率は3.49倍でした。このことからも、高卒者を積極的に採用している企業は多いことが分かります。「高卒の就職はやめたほうがいい?」と悩んでいる方は、学歴はあまり気にせずに、自身の状況や能力と向き合ったうえで就職をするかどうかを決めましょう。
参照元
政府統計の総合窓口(e-Stat)
一般職業紹介状況(職業安定業務統計)
「高卒で就職するのはやめとけ」と言われたら?
「高卒で就職するのはやめとけ」というような声を耳にしたことがある方もいるのではないでしょうか。しかし、こういったうわさは偏った見方からの意見であることも。
一人ひとりの夢や目指すキャリア、生き方によって、高卒からの就職が最適な選択であることもあれば、大学進学が適していることもあります。自分の興味や能力、将来のビジョンをベースに、自身にとって最適な選択を行うことが大切です。
高卒から就職するメリット
高卒から就職する3つのメリット
- すぐに社会人として自立できる
- 進学にともなう学費の負担がなくなる
- 大卒よりも早く正社員として経験を積める
高校を卒業してから若いうちに就職することは、そのスピード感に大きな魅力があります。以下に、高卒から就職するメリットを3つまとめました。高卒新卒の方だけでなく、大学中退などの事情により高卒既卒になった方もぜひ参考にしてみてください。
1.すぐに社会人として自立できる
高校を卒業してすぐに正社員として就職する場合、大学へ進学する人よりも早く社会人として自立することができます。つまり、4年制の大学へ通う場合と比較して、4年早く社会人としてのステップを踏むことができるのです。
「早く自立したい」という意思があるならば、社会人生活を早く始められる高卒就職は、大きなメリットといえるでしょう。もし、地方から東京に出ることを考えているなら、「東京で就職はやめとけって聞くけど挑戦したい!就活の際のポイントを紹介」のコラムも参考になります。
2.進学にともなう学費の負担がなくなる
一般的に、大学進学には一定の学費が掛かります。4年制大学以外に専門学校や短期大学といった選択肢もありますが、いずれも学費が必要になるでしょう。一方、高卒で働く場合は、学費の負担は掛かりません。学業に関わる経済的な負担を軽くしたい場合には、高卒で就職することがメリットになるといえます。
3.大卒よりも早く正社員として経験を積める
高卒で就職する場合は、大卒新卒よりも4年ほど多く業務経験を積めることになります。実力次第ではあるものの、4年あれば新人教育やリーダーのポジションを任せられることもあるでしょう。また、4年の間に専門的な知識やスキルを身につけることによって市場価値が上がれば、転職を有利に進められる場合もあります。
高卒から就職してもキャリアアップできる?
もちろん、キャリアアップを目指すことは可能です。会社で昇給や昇進を判断するための人事評価は、スキルや実績、成長の度合いに左右されます。高卒から就職後、積極的に学びスキルを磨けば、着実にキャリアアップをしていけるでしょう。
高卒から就職するデメリット
高卒から就職する3つのデメリット
- 大卒よりも給与が低い可能性がある
- 大卒向けの求人に応募することが難しい
- 早く社会人になるため自由な時間が減る
高卒から就職することは、すぐに社会人として自立し、正社員としての経験を積めるなどのメリットがある一方で、デメリットも存在します。以下で詳しく見ていきましょう。
1.大卒よりも給与が低い可能性がある
高卒から就職する場合は、大卒者よりも給与が低いと感じる可能性があります。大卒者は、高度な教育を受ける期間が長く、その結果として基本給が高めに設定されることも。働き方やキャリアの推移によっては将来的に大きく逆転する可能性があるものの、学歴による賃金の差があることを念頭に置いておくと良いでしょう。
大卒・高卒の給与の違い
厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査の概況」によると、20~24歳の高卒者の賃金は205,200円であるのに対して大卒者は233,600円となっており、28,400円の差がありました。詳しくは、下記のとおりです。
年齢 | 高校 | 大学 |
---|---|---|
20~24 | 205.2千円 | 233.6千円 |
25~29 | 228.1千円 | 265.2千円 |
30~34 | 248.5千円 | 304.9千円 |
全年齢 | 273.8千円 | 362.8千円 |
引用元:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査の概況(p.8)」
このように、高卒と大卒の賃金差はどの年齢層においても明らかです。ただし、データは平均値であり、高卒者もスキルアップや意欲次第でこれを上回る可能性も十分にあるので、数値は参考程度に捉えておくようにしてください。
参照元
厚生労働省
令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況
2.大卒向けの求人に応募することが難しい
高卒者は、大卒向けの求人に応募しづらいのがデメリットの一つです。大学卒業者向けの求人の多くは、特定の専門知識やスキルを必要としています。ただし、大卒向けの求人に高卒者が応募できないというわけではありません。高卒者が大卒向けの求人に応募する場合、スキルのほかに大卒に負けない強い就業意欲をアピールしましょう。
高卒がチャレンジできる業界の詳細は、「高卒で入れる優良企業とは?よくある特徴や内定に近づくための方法を解説」のコラムを参考にしてください。
3.早く社会人になるため自由な時間が減る
高校卒業から就職すれば、すぐに社会人としての生活を送ることになるため、学生特有の自由な時間やプライベート、趣味への時間が減少する場合があります。とはいえ、ライフワークバランスを実現しやすい就職先を選べば、社会人として活躍しながらプライベートを充実させることは可能です。自己の成長や社会人としての経験を得られるチャンスでもあるので、前向きに捉えると良いでしょう。
高卒から就職すると後悔する?
高卒からの就職は、メリットばかりではなくデメリットもあります。「高卒から就職して後悔した」と感じるかどうかはその人次第。たとえ大学を卒業してから就職しても、その後の行動や考え方次第では後悔することもあります。それぞれの道による成功や失敗は、これからの行動で大きく変わるので、まずは今の自分と向き合って最善の道を選んでみましょう。
高卒からの就職を成功させるポイント
最後に、高卒からの就職を成功させるヒントをいくつかご紹介します。「高卒から就職しよう!」と決意した方は、ぜひ下記を参考にしながら就職活動を進めてみてください。
高卒から就職しやすい業界の仕事を選ぶ
就職を考える際、業界や職種を選ぶのは大事なポイントです。「この業界のこの仕事に就きたい」という理想を持つことも大切ですが、高卒者は若く、キャリアを構築する時間がたっぷりあるため、まずはスキルを着実に身につけられる業界・職種を選ぶことをおすすめします。特に高卒の方におすすめなのは、以下の4つの業界です。
建設業界
建設業界は、未経験から専門技術を身につけられるので、高卒から着実にキャリアアップをしていきたい方におすすめ。現場で経験を積み、ゆくゆくは施工管理の仕事に関わっていくことも可能です。現場での仕事は体力が必要な場面もあるため、高卒者のような若い人材は特に重宝されますよ。
IT業界
IT技術の発展にともないITエンジニアが不足しているため、高卒・未経験から挑戦しやすい業界です。ITエンジニアとして活躍するには、一定のプログラミングスキルが必要ですが、入社後に身につけていけばOK。高卒から地道にスキルを磨けば、将来的に活躍の場を広げていけるでしょう。
介護業界
介護業界は、人手不足のため学歴に関わらず就職しやすい傾向があります。資格取得支援制度のある職場を選び、働きながら介護の資格を取得するのがおすすめです。資格の取得と現場で一定の経験を積むことで、国家資格である「介護福祉士」を目指すことも可能。キャリアパスが明確なのも介護業界の特徴です。
飲食業界
飲食業界は、ソフトスキル(人間関係の構築能力など)が重視される傾向があるため、高卒からスタートしやすいでしょう。経験を積めば、若いうちに店長やエリアマネージャーを任されることも。アルバイトで接客の経験がある方は、現場で即戦力として活躍できるかもしれません。
「未経験者の転職におすすめの業界・職種は?仕事探しのポイントを解説」のコラムでは、未経験でチャレンジできる仕事の詳細をまとめています。何の仕事に就くか迷ったらぜひこちらもご覧ください。
自己PRや志望動機で働く意欲をアピールする
高卒の場合、採用担当者から「なぜ大学に進学しなかったのか」「学業を諦めたのではないか」という疑問を持たれることが少なくありません。会社としては、長期的に働いてくれそうな人材を求めるため、このような懸念材料があると採用しにくいのです。
そのため、高卒者の就職活動では「就業意欲が高い」という印象を与えることが成功のカギに。自己PRや志望動機のタイミングで、「なぜその業界や職種を志望するのか」「その仕事で何を達成したいのか」といった具体的な理由を伝え、働く意思の強さをアピールしましょう。
ハタラクティブ プラス在籍アドバイザーからのアドバイス
八木寛斗
就職先探しは就職・転職エージェントを活用してみることをおすすめします。就職・転職エージェントでは、業界や求人の情報を広く把握しており、高卒の方に適した仕事を見つける手助けをしてもらうことが可能です。私たちハタラクティブでも、内定獲得に必要な対策として、書類選考の添削や面接対策などをマンツーマンでフォローしているので、就職活動の成功率を高められますよ。
就職支援サービスのハタラクティブは、高卒を含む若年層向けの就職・転職エージェント。専任のキャリアアドバイザーが付き、求人探しから内定後のフォローまで一貫したサポートを行っています。
高卒から応募可能な求人のほか、Web上に公開していない非公開求人を数多く扱っているのが特長です。求人と応募者のマッチングを重視し、入社後のミスマッチやギャップが発生しないよう、正確で詳しい情報をお伝えするように努めています。サービスはすべて無料なので、お気軽にご相談くださいね。
高卒で就職するかお悩みの方向けのFAQ
ここでは、高卒からの就職活動について、よくあるお悩みをQ&A形式でまとめました。「高卒からの就職ってどう?」「高卒から就職するのは避けたほうがいい?」といった疑問のお持ちの方は、ぜひ参考にしてみてください。
高卒から就職するのは避けたほうがいいですか?
「すぐに働きたい」という気持ちが固まっているのなら、就職活動を進めて良いでしょう。反対に、「なんとなく大学に行きたくない」というような曖昧な気持ちのままであれば、進学してゆっくり就職について考えるのも方法の一つです。
高卒には高卒の、大卒には大卒の良さがあります。どちらにするのも自由なので、よく考えてから行動することが大切といえます。
高卒で就職するのはやばいですか?
高卒で就職するメリットとデメリットを確認したうえで、注意すべきかどうかを判断すると良いでしょう。高卒での就職は、すぐに社会人として自立し業務経験を積めるメリットがある反面、大卒に比べて給与が低いデメリットがあります。
一方大卒は、専門知識を深められるメリットがある反面、学費という経済的な負担が掛かることがデメリットになることも。このコラムの「高卒から就職するメリット」「高卒から就職するデメリット」で確認しながら、自分の将来を考えてみましょう。
高卒の女性は不利になりますか?
高卒の女性が一律、就職で不利になるということはありません。ただし、厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査の概況(p.8)」を見ると、20代前半の高卒の女性は男性よりも賃金が2万円ほど低くなる傾向があります。
あくまで平均のデータなので一概にはいえないものの、女性に対して理解のある働きやすい環境を提供している就職先を選ぶことが重要になるといえそうです。高卒からの就活に不安のある方は、就職支援サービスのハタラクティブがサポートするので、ご相談ください。
参照元
厚生労働省
令和4年賃金構造基本統計調査の概況
監修者:後藤祐介
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。
ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。
資格 : 国家資格キャリアコンサルタント・国家資格中小企業診断士
メディア掲載実績 : 「働く」をmustではなくwantに。建設業界の担い手を育て、未来を共創するパートナー対談・定時制高校で就活講演 高卒者の職場定着率向上へ・【イベント開催レポート】ワークリア障がい者雇用セミナーSNS : LinkedIn®・YouTube