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美容業界の職種って?現状や今後の市場規模も解説

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この記事のまとめ

  • 美容業界とは髪やスキンケア、ヘルスケアなどお客さまの美容や健康をサポートする業界
  • 美容業界には、化粧品販売員やメイクアップアーティストなどの職種がある
  • 美容業界では、美容師免許や理容師免許といった資格が役立つことが多い
  • 美容業界の市場規模は、SNSの普及で関心が高まっていることから上昇傾向にある
  • 未経験で美容業界に挑戦したい場合、「未経験歓迎」「研修有り」といった求人を探そう

「美容業界に興味があるけど、どんな職種があるのか分からない」という人もいるでしょう。「美容業界に挑戦したいけど、未経験で応募できる求人はないのでは」と不安になりますよね。

美容業界には美容師や理容師のほかに、「化粧品販売員」「メイクアップアーティスト」「アロマセラピスト」「リフレクソロジスト」などの職種があります。美容師や理容師は国家資格が必要になりますが、エステサロンやリラクゼーションサロンは未経験も応募OKとする求人があるので挑戦しやすいでしょう。

このコラムでは、キャリアアドバイザーの八木さんのアドバイスを交えつつ、美容業界についてまとめました。美容業界の仕事に興味がある人は、ぜひチェックしてみてください。

美容業界の概要

最近では多くの人が外見を大切にするようになり、美容に関する関心が高まっています。このような世の中の動きに伴って、美容業界は急速に発展している重要な産業の一つといえるでしょう。ここでは、美容業界の定義や役割について解説しているので、美容業界に興味がある方はチェックしてみてください。

美容業界の定義

美容業界とはヘアスタイリングやスキンケア、化粧品の製造・販売などさまざまな美容や外見のケアをし、美しさをサポートする業界です。美容業界では見た目の綺麗さを追及するほかに、美のプロとして顧客の悩みを解消することもあるため傾聴力やコミュニケーション力が求められるでしょう。

また、ヘアスタイリングやメイクなどの流行に興味がある人、敏感な人も美容業界に向いています。自分も美容に興味があり、「お客さまが綺麗になるお手伝いをしたい」という方は美容業界で活躍しやすいでしょう。

美容業界の役割展開

美容業界には大きく分けて、「美容院」「化粧品販売」「ヘルスケア」の3つの役割があります。以下で、それぞれに必要な資格やスキルを解説しているので、美容業界に挑戦したい方は参考にしてみてください。

美容院

美容院ではカット、パーマ、カラーリング(毛染め)などを行って、髪型のスタイリングサービスを提供しています。これらに留まらず、最近では頭皮ケアやトリートメントなど、頭皮や髪の健康に関わるサービスも強化されているのが特徴です。

ただし、美容院で行える施術の範囲は、「美容師法」や「理容師法」によって定められています。美容院へ就職するには美容師国家試験への合格が必須です。

都道府県知事指定の美容師養成施設で2年以上または通信課程の通常課程では3年以上かけて、美容師になるために必要な知識・技能を修得・卒業することを目指しましょう。

参照元
e-Gov法令検索
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化粧品販売

化粧品販売は、化粧品の開発や製造、販売に携わる仕事です。また、お客さまの悩みに合ったスキンケア品を提案したり、メイクを施したりすることもあるでしょう。

化粧品販売で取り扱う商品はスキンケア品やメイク品以外にも、ボディケア化粧品やフレグランス化粧品など種類はさまざま。それに伴い、美容部員やビューティーアドバイザーなど職種も多いのが化粧品販売の特徴です。

ヘルスケア

ヘルスケアとは、健康維持や向上を目的とした仕事を指します。美容業界におけるヘルスケアの職種は、栄養士やフィットネスインストラクターなどが挙げられるでしょう。

ヘルスケアは食事や運動を通して体の健康を管理しながら外見の美しさだけでなく、トータル的な美を追及するのが特徴です。栄養士のほかに役立つ資格には柔道整復師やアロマテラピー、食生活アドバイザーなど国家資格から民間資格まで幅広くあるので、目指したい職種があれば有効な資格の取得を目指しましょう。

美容業界の魅力

美容業界の魅力はお客さまの美をサポートし、自信や幸福感を高めるお手伝いができることでやりがいを感じられることでしょう。また、お客さまだけでなく、自分自身も新しいトレンドや技術を身につけ磨けます。

美容業界は健康とも関係があるので、美と健康を両立させられるのも魅力の一つ。また、お客さまと直接コミュニケーションを取るだけでなく、開発や製造を通じてもお客さまの美と健康をサポートできるでしょう。

お客さまとコミュニケーションをとる仕事に興味がある方は、「接客業とは?代表的な職種をご紹介!向いている人や転職に役立つスキルも」のコラムもご覧くださいね。

美容業界の職種

美容業界の職種

  • 化粧品販売員
  • メイクアップアーティスト
  • アロマセラピスト
  • リフレクソロジスト

ここでは、美容業界の職種を解説します。自分の興味がある職種がないか、チェックしてみてください。

化粧品販売員

化粧品販売員はメイクアップ製品やスキンケア製品など、美容に関わるアイテムをお客さまの悩みに合わせて提案し販売する仕事です。化粧品販売は、最新の美容トレンドや製品知識を学べるのが魅力の一つといえるでしょう。

また、お客さまとコミュニケーションを通じて、外見の美しさを向上させる手助けをすることができるのでやりがいを感じやすい職種です。接客スキルや商品知識が身につくため、美容業界内でさらなるキャリアアップが望める職種でしょう。

メイクアップアーティスト

メイクアップアーティストは、メイク施術のプロフェッショナルです。メイクアップアーティストはファッションショーや撮影スタジオ、結婚式場など多くの場面で活躍できるでしょう。

クライアントの顔立ちや肌の色、用途に合わせたメイクを施す技術を求められるので、美容に興味がありクリエイティブな仕事を求める人に向いています。メイクアップアーティストになるには、美容師免許を取得したのち美容室に就職したり、フリーで活動するメイクアップアーティストのアシスタントとして経験を積んだりしましょう。

アロマセラピスト

アロマセラピストは、アロマオイルを用いたトリートメントで心と体のリラクゼーションを促す職種です。アロマセラピストは専門サロンのほかに、ホテルや旅館などの施設で施術を行っているでしょう。

アロマセラピストを目指す場合、民間資格を取得するのが一般的。資格取得のために、大学や専門学校など教育機関に通ったり、社会人向けのスクールに通ったりして技術や知識を学びましょう。

リフレクソロジスト

リフレクソロジストとは足裏や手のひらなど、体の反射区と呼ばれる部分を刺激することで全身のバランスを整える「リフレクソロジー」を行う専門家です。「リフレクソロジー」は、日本語で「反射学・反射療法」を指します。

リフレクソロジーは体内の血液やリンパを循環させて、疲労回復の効果を向上させる施術方法のことです。痛たみを伴わない施術なので、リラクゼーション効果が高いのも魅力の一つ。民間資格を取得すれば、リフレクソロジストとしてリフレクソロジーの専門サロンやスポーツジムなどで活躍できるでしょう。

美容業界で役立つ資格

ここでは、美容業界で役立つ資格を解説しています。就職に役立つ資格があるかチェックすることで、応募できる求人が増えて就職しやすくなるでしょう。

美容師免許

美容業界で役に立つ資格に、美容師免許があります。厚生労働省の「理容師・美容師免許の取得まで」によると、美容師免許を取得する手順は以下のとおりです。

  • 1.理容師・美容師養成施設への入所
  • 2.理容師国家試験・美容師国家試験の受験
  • 3.理容師名簿・美容師名簿への登録(免許申請)
  • 4.理容師・美容師免許の取得

美容師免許は、ヘアカットやカラーリング、パーマなどの施術をする際に必要になる国家資格です。また、美容師免許は美容院はもちろん、アイリストを目指すときも必要になる資格なので、美容業界の求人に応募するときの最低条件になり得るともいえるでしょう。

参照元
厚生労働省
理容師・美容師免許の取得まで

理容師免許

理容師免許も、美容業界で働くときに役立つ資格の一つ。理容師免許は、男性向けのヘアカットを中心に、顔剃りやスキンケアなどを行うための免許です。

理容師免許の取得方法は先述した美容師免許同様に、養成施設へ入所後国家資格を受験する必要があります。理容師免許は男性向けの施設で役立つことがほとんどですが、女性向けのブライダルサロンでうなじや背中のシェービング施術を行う際は理容師免許が必要となるので注意しましょう。

働きながら資格取得したい場合は「通信課程」がおすすめ

「美容師を目指したいけど、働いていて専門学校に通えない」という方は、通信課程で資格を取得できます。通信課程とは基本的にテキストに沿って自宅で学習し、定められた時間に通学して自宅で習得が難しい実技を学ぶ方法のことです。

厚生労働省の美容師法の概要の「美容師法(昭和32年法律第163号)」において通常の昼間課程や夜間課程は2年間の課程でOKですが、通信の場合3年の課程が必要。ですが、通信は費用がほかの課程と比べて低価格なので、金銭的余裕や通学時間がない人に向いているのが特徴といえるでしょう。

参照元
厚生労働省
美容師法の概要

ハタラクティブ プラス在籍アドバイザーからのアドバイス

八木寛斗

八木寛斗

美容業界では専門学校や大学を卒業し、新卒で入社するケースが多いようです。また、美容師や理容師を目指す場合、国家資格が必要とされるケースもあるでしょう。

ですが、未経験からでも就職できる職種はあります。「未経験歓迎」や「研修有り」といった求人を探してみたり、就職・転職エージェントに相談したりしてみると良いですね。

美容業界の現状とキャリアパス

ここでは、美容業界の現状とキャリアパスを解説しています。美容業界の現状を把握したうえで、自分なりのキャリアパスを描く参考にしてみてください。

美容業界の動向

厚生労働省の「令和4年度衛生行政報告例の概況 3 生活衛生関係(p5)」によると、美容室と理容室の施設数は以下のとおりです。(単位:施設)

 2019年2020年2021年2022年対前年度
増減数
美容室254,422257,890264,223269,8895,666件増
理容室117,266115,456114,403112,468 1,935件減

引用:「令和4年度衛生行政報告例の概況 3 生活衛生関係 表4 生活衛生関係施設数の年次推移

上記の表から、美容室は年々増加している一方で、理容室は減少していることが分かります。美容室が増加傾向にある背景として、美容師は経験を積んだら独立やのれん分けを行い自分の店を持つことが挙げられるでしょう。

理容室は減少傾向にあるので、低価格でサービスを提供したり、女性客も利用しやすい店舗に改装したりするなど店舗ごとで対策が行われています。

また、エステサロンやネイルサロンといった美容業界も男女共に需要が高まっている傾向にあるでしょう。需要が高まるにつれて店舗数も増えたことで、価格競争が進んでいるのが現状です。

参照元
厚生労働省
令和4年度衛生行政報告例の概況

年収の実情

厚生労働省の統計データによると、美容師の平均年収は約330万円となっています。ここから、所得税や健康保険料、厚生年金保険料などが引かれるので、手取りはこれより少なくなるでしょう。

また、企業規模や勤務年数によって収入が変化するので、一概にはいえません。また、歩合制を導入しているエステサロンは、さらに手取りが少なくなる可能性があるでしょう。

参照元
厚生労働省
職業情報提供サイトjobtag

高収入を目指すためにできること

美容業界で高収入を目指すには、転職したり、独立したりするのが有効です。独立して自分の店舗を持ち、売上を上げられれば自分の収入アップにつながるので、やりがいも感じやすくなるでしょう。

ただし、実力主義な業界のため、高いスキルが身につかないと高収入を得るのは一般企業より難しいともいえます。収入をアップさせるためには一つのサービスや商品に留まらず、新しい知識や技術を取り入れる姿勢も大切です。

美容業界の将来性

現在、美容業界は生活に欠かせない業界の一つとなっています。ヘアスタイリングやスキンケア、メイクアップなど多岐に渡るサービスから新しいトレンドが次々と生まれていることから、美と健康への関心は増えているため美容業界は今後も発展していくでしょう。

また、SNSが普及したことで企業が商品やサービスを魅力的に発信できるようになったことで、美容に興味関心を持つ人も増えてきました。メンズエステやメンズ専用の脱毛サロンも普及したことから、さらに需要が高まっていくといえるでしょう。

また、健康意識の高まりに伴い、美容だけでなくオーガニック製品への関心が高まっています。これらの傾向により美容業界は広がりを見せ、より多様な商品やサービスが開発されるでしょう。

美容業界へ転職する方法

ここでは、美容業界へ転職する方法を解説しています。美容業界に挑戦したいと思っている方は、以下を参考にしてみてください。

未経験者におすすめの職場環境

美容業界が未経験な場合、入社後の研修が充実していたり、トレーニングプログラムを導入していたりする職場を選びましょう。未経験OKな求人が多いのは、エステサロンやリラクゼーションサロンが挙げられます。

美容師免許を取得すれば、未経験からでも応募可能な求人の幅が広がるでしょう。また、美容業界のなかでもお客さまにカウンセリングをする職種であれば、コミュニケーション能力も求められるので接客スキルに自信がある人におすすめです。

30代の転職は未経験だと厳しい?おすすめの職種とエージェント活用法!」のコラムでは、未経験者向けの転職のコツを紹介しています。

未経験者へのサポート体制が整っている求人を見つけよう

未経験者は、サポート体制が整っている求人を見つけるのがおすすめです。求人情報を探す際は、「未経験OK」「研修制度あり」「資格取得支援あり」といったキーワードに注目して探してみましょう。また、業界の展示会やセミナーに参加することで、就職に役立つ最新の情報やトレンドを学ぶことも大切です。

志望動機を明確にする

未経験から美容業界へ転職する際、志望動機を明確にすると成功しやすくなるでしょう。美容業界において、「人が綺麗になるお手伝いをしたい」といった情熱や美容に関する独自の視点があると好印象です。面接官に対して、美容への興味関心や活かせるスキルを企業にどう貢献できるかを具体的に示しましょう。

志望動機の例文

志望動機の例文は、以下のとおりです。

  • 美容業界で働くことで、お客さまに喜びと自信を提供できることに魅力を感じ、この業界を志望しました。貴社に入社した際は、私のコミュニケーション能力や美容に関する知識を活かしつつ最先端なスキルを身につけ、さらに業績に貢献したいと考えています。

上記のように、求人に応募する際は、美容業界に興味を持った理由や活かせるスキルを具体的にアピールしましょう。また、求人内容をよく確認し、企業のニーズにマッチした人材であることを面接官にアピールすることで、内定獲得しやすくなります。

志望動機についてさらに対策したい方は、「転職の志望動機が思いつかない!内容を充実させるポイントや例文を解説」のコラムを参考にしてください。

「美容業界に挑戦したいけど自信がない」「未経験から転職できるか不安」という方は、就職・転職エージェントのハタラクティブをご利用ください。ハタラクティブは、20代を中心にした転職・就職支援に特化しています。

ハタラクティブでは一人ひとりに専属のキャリアアドバイザーがつき、丁寧にヒアリングを実施。未経験OKの求人も多数保有しているので、ヒアリングした結果を元にあなたにぴったりの企業や求人もご紹介いたします。応募書類の添削や面接対策など、転職活動の全面的なサポートも行っているので、転職についての不安や悩みがある方は、ぜひハタラクティブにご相談ください。

美容業界に関するFAQ

ここでは、美容業界に関する疑問をQ&A形式で解消しています。

美容業界の市場規模は今後も衰退しないといえますか?

美容業界の市場規模は今後も安定していると予測されます。理由の一つに、近年は女性だけでなく男性による需要の高まりが見受けられることがあります。特に、リラクゼーションサロンや基礎化粧品の利用といった点で、今後はさらに市場規模が伸びると期待できるでしょう。

美容業界で未経験から働ける仕事はありますか?

あります。美容業界で未経験OKとする求人に多いのは、エステサロンや化粧品販売員など。エステサロンや化粧品販売員は入社後の研修が充実している傾向があるので未経験OKな求人も多く、でも始めやすい職種です。美容業界は、人を美しくすることへの情熱とスキルを身につける向上心があれば仕事を始められるでしょう。

美容に携われる大手企業で働きたいです

美容に携われる大手企業での勤務を希望する場合、企業が求める人材や求職者に提供できる教育プログラムなど求人内容を詳しく調べるのが大切です。

また、業界の展示会やイベントへの参加で知識を深めるのも有効でしょう。大手企業で行うインターンシップや社員研修といった機会を通じて企業文化を理解し、スキルを高めてから就職を目指すのもおすすめです。

美容業界には興味があるけど、適性があるかどうか分かりません

美容業界に適性があるか分からないときは、就職・転職エージェントに相談するのも手です。

キャリアアドバイザーに相談することで、適性があるかプロの視点でアドバイスを受けられるでしょう。就職・転職エージェントのハタラクティブでは、専任のキャリアアドバイザーがヒアリングするので、一人ひとりに合ったアドバイスや求人情報をお伝えできます。

後藤祐介

監修者:後藤祐介

京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。
ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。

資格 : 国家資格キャリアコンサルタント国家資格中小企業診断士
メディア掲載実績 : 「働く」をmustではなくwantに。建設業界の担い手を育て、未来を共創するパートナー対談定時制高校で就活講演 高卒者の職場定着率向上へ【イベント開催レポート】ワークリア障がい者雇用セミナーSNS : LinkedIn®YouTube