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教習指導員はきつい?向いてる人や必要な資格について解説
この記事のまとめ
- 教習指導員は常に勉強と技術を磨く必要があるため、仕事との両立がきついといわれる
- 教習指導員に向いてるのは、運転が好きでコミュニケーション能力のある人
- 教習指導員として指導にあたるには、指定自動車教習所指導員の資格が必要
- 教習指導員になるには、自動車教習所で働きながら資格取得の勉強をするのが一般的
教習指導員を目指す方のなかには、「本当に自分に向いてる仕事かわからない…」「資格取得の勉強や実際の業務がきついのではないか」など、不安を感じている人もいると思います。確かに教習指導員は、その知識や技術をアップデートしていくために日々勉強が必要です。
ですが、教習指導員は運転が好きな人や、教えることが好きな人に向いてる仕事といえます。指導していた教習生が無事免許を取得した際は、やりがいを強く感じられますよ。
このコラムではキャリアアドバイザーの八木さんのアドバイスを交えつつ、教習指導員に向いている人の特徴や必要な資格、目指すためのステップについてまとめました。コラムを参考に教習指導員について理解を深めてください。
この記事にコメントしているアドバイザー
教習指導員の業務はきつい?その仕事内容とは
教習指導員とは、自動車教習生に対して安全な運転技術を指導し、そのために必要な知識を教える職業です。教習指導員の業務内容は多岐にわたり、運転と交通ルールのみならず、マナーやエチケット、さらには事故防止のための意識改革まで、教習生が安心して適切な運転ができるように導く役割も担っています。
よって、教習指導員は最新の道路交通法を学び、常に運転技術を磨く必要があるため、勉強と仕事を両立することがきついと感じる人もいるようです。
また、教習指導員はその日の状況に応じて、柔軟にカリキュラムを組み直し指導を行います。たとえば天候や教習生の心理状況、当日の交通状況など日々変化する環境に対応し、適切な指導を行うのはかなりのスキルと経験が求められるようです。
これらが「仕事がきつい」「教習指導員はやめとけ」といわれる理由でしょう。しかし、その一方で教習生が安全に運転するために役立てる充実感と、教習生が自分自身の指導をもとに成長していく姿を見る満足感にやりがいを感じることもあります。
「自分に向いてる仕事に出会うには?見つけるメリットや探し方を解説」のコラムでは自分に向いている仕事の見つけ方を解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
ハタラクティブ プラス在籍アドバイザーからのアドバイス
八木寛斗
教習指導員がきついといわれる理由は、その仕事内容にあります。教習指導員は教習の準備などを考慮して、就業時間は午前7時30分から午後9時30分までの間で早番・遅番といったシフト制を採用している自動車学校がほとんどです。また、自動車学校によっては定休日が無いこともあるので、基本は固定休ではなくシフト休になります。
また、教習指導員になるには国家資格である「指定自動車教習所指導員」も必要です。このコラムでも解説しますが、資格は教習する車両ごとに存在します。そのため、資格取得の勉強と仕事の両立で悩む方もいるようです。
ここまで聞くとマイナスなイメージを持ってしまいがちですよね。ですが、車や教えることが好きな人にとっては、他では感じられない達成感や、やりがいを感じられる仕事だといえます。
教習指導員の給料は安い?
教習指導員の給料は勤務地や教習所の規模、経験年数などにより異なりますが、厚生労働省の「職業情報提供サイト」によると、教習指導員の全国平均年収は493万円です。また、教習所の制度によっては、給料の一部が教習生の進行状況に連動して支払われることもあります。
生活していくうえでは十分な水準ではありますが、他の仕事と比較して特別高いわけではありません。しかし、キャリアを重ねるにつれて昇給するシステムが多いため、長く勤めればしっかりとキャリアアップも期待できます。
参照元
厚生労働省
職業情報提供サイトjobtag
教習指導員に向いてるのはどんな人?
教習指導員になるためには、特定のスキルや性格が求められます。ここでは、教習指導員に向いていると考えられる特徴について、具体的にまとめました。
車や運転することが好き
教習指導員は指導のため車を運転するので、車や運転自体が好きな人が向いているといえます。車や運転への情熱があれば自然と業務に対するモチベーションが保て、生徒への指導にも活かせることがあるでしょう。
コミュニケーション能力が高い
教習指導員はマンツーマンで指導を行う場合もあるため、コミュニケーション能力が高い人も向いている仕事です。教習指導員は生徒の理解度に合わせてカリキュラムを組み、指導を行わなければなりません。そのためには親身になって生徒とコミュニケーションを取り、それぞれのニーズを見抜く能力が求められます。
また、円滑に業務を進めるために教習指導員同士で情報共有を行うことも大切です。コミュニケーション能力が高い人ほど、働きやすい仕事といえるでしょう。
人に教えるのが得意
教習指導員の主な業務は、運転技術の指導です。よって、他人に何かを教えるのが得意な人には最適な仕事といえます。ただ教えるだけでなく「どうしたら理解してもらえるか」を考えながら、生徒が自信を持って運転できるようになるまで、親切にアドバイスしていくことも重要です。
冷静に分析し指示を出せる
技術実習では、危険を回避するため咄嗟の判断を求められる状況も生じます。教習指導員は、冷静に状況を分析し判断する力が必要となるでしょう。
教習所内や実際に道路を走行する際は、何が起きるか分かりません。教習生や自分の命を守るため、補助ブレーキを踏んだり迅速に指示を出したりしなければならない場面も。よって、咄嗟の判断力がある人は教習指導員に向いているといえるでしょう。
交通ルールへの関心が高い
教習指導員は安全に運転する技術や知識を教えていく仕事なので、自分自身が交通ルールに対して深い関心と理解をもつことが大切です。常に最新の情報を取り入れ、交通ルールを意識していく必要があります。教習指導員を目指す人は、プライベートで車に乗るときも交通ルールを意識すると良いでしょう。
「職種がわからない方へ種類を一覧でご紹介!特徴や有効な就活の進め方を解説」のコラムでは職種の代表例を紹介しているので、自分に合う仕事を考える際に参考にしてみてください。
教習指導員には指定自動車教習所指導員の資格が必要
教習指導員になるためには、指定自動車教習所指導員の資格が必要になります。指定自動車教習所指導員とは、各都道府県公安委員会の指定を受けた自動車教習所で、教習指導員として働くために必要な知識や技能を認定するための国家資格です。
この資格には、学科教習や技能教習を実施できる「教習指導員」と、修了検定や卒業検定を実施できる「技能検定員」の2つに分かれており、教習指導員になるためには教習指導員の資格を最初に取得する必要があります。ここでは、指定自動車教習所指導員の試験内容や難易度についてまとめたので、参考にしてください。
指定自動車教習所指導員の試験内容
指定自動車教習所指導員の試験内容は都道府県ごとに異なりますが、一般的には筆記審査・運転技能試験・面接審査の3項目です。
筆記試験は教習指導員としての専門知識や法律知識、教育知識などが出題されます。すべての科目に合格する必要があるため、しっかり試験対策を行うことが必要です。一方、実技試験では教習生の運転を的確に指導できる技術が問われます。車の運転における基本的な技術のみではなく、緊急時の判断力や教習生への指導力なども審査の対象です。
指定自動車教習指導員の受験資格は、21歳以上で指導する車種の運転免許を取得していること。学歴の基準はないので、条件を満たしていれば運転経歴がなくても受験は可能です。なお、資格試験は車種ごとに分かれています。たとえば、普通車の教習指導員資格証があっても、中型自動車や大型車の教習はできないので覚えておきましょう。
「高卒でも取れる資格で高収入は目指せる?おすすめの資格を紹介」のコラムでは高卒者が取得を目指せる資格を解説しているので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。
指定自動車教習所指導員の難易度は?
指定自動車教習所指導員資格の合格率や難易度に関して、公式な発表はされていません。しかし、試験の合格基準が厳しいことから、難関であることが予想されるでしょう。
それぞれの試験が要求する知識や技術を、必要なレベルまで習得するにはある程度の期間と経験が必要となります。試験に合格するためには一つ一つの科目を深く学び理解し、技術面では日々の訓練を重ねることが大切です。
教習指導員になるための4つのステップ
教習指導員になるための4つのステップ
- 自動車教習所に入社する
- 働きながら資格取得のため勉強する
- 指定自動車教習所指導員の資格を受ける
- 合格したら事後教養を受ける
教習指導員になるためには、「指定自動車教習所指導員」の資格取得のため自動車教習所に入社することが必要です。ここでは、教習指導員になる方法を4つのステップに分けて解説します。
1.自動車教習所に入社する
教習指導員を目指すなら、まず自動車教習所に入社することをおすすめします。自動車教習所で実際に働くことで、教習指導員の仕事の基本的な概要を理解できるでしょう。
なかには資格取得のための支援制度を設けている教習所もあるので、就職先を探す際は注目してみてください。
2.働きながら資格取得のため勉強する
入社後3〜6ヶ月の間は「事前教養」の期間のため、すぐに資格試験を受けることはできません。指導員の見習いとして業務を行いながら、試験に必要な勉強をします。これにより、理論と現場の経験を結びつけて学べるでしょう。見習いの間は、受付での案内や事務作業を担当するのが一般的。
また、教習指導員の試験を受けるには、公安委員会が行う「教育研修」の受講も必須とされています。
3.指定自動車教習所指導員の資格を受ける
「事前教養」と「教育研修」が終われば、いよいよ指定自動車教習所指導員の試験です。受験料は車種によって変わりますが、約1〜2万円かかり、年に2〜3回のペースで実施されています。審査は2〜3日かけて行われるので、途中で体調を崩さないよう準備しておきましょう。
4.合格したら事後教養を受ける
指定自動車教習所指導員の試験に合格したら、事後教養を受けることとなります。事後教養は、教習原簿の書き方・扱い方や教習車での実習など、指導員としての実務を学ぶ期間です。
事後教養期間が終わると公安委員会に報告され、管理者の選任のもと教習指導員として指導にあたります。
教習指導員になるには十分な準備が必要
先述したとおり教習指導員は、安全運転のために必要な技能と知識を教える職業です。よって、車自体や交通ルールなどの幅広い知識と高度な技術が求められます。教習生と自身の安全のために十分な技術と知識を備えるには、時間をかけて準備することが大切です。
「教習指導員になるための4つのステップ」でも説明したとおり、教習指導員になるにはまず自動車教習所に入社して、資格取得のための勉強をするのがおすすめ。資格取得の支援を行っているところもあるので、求人探しの際に確認すると良いでしょう。
「自動車学校での勤務は始めてで不安…」「資格取得の支援に力を入れている自動車学校を知りたい」といった方は、転職エージェントの活用も有効的です。転職エージェントでは希望に合わせた求人紹介のみではなく、面接対策や書類添削、応募企業とのやり取りまで、転職活動全般を支援しているのが特徴。初めての職種でも自信を持って挑めます。
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教習指導員に関するFAQ
ここでは、教習指導員についてよくある疑問をまとめたので、ぜひ参考にしてください。
教習指導員になるには免許が必要ですか?
教習指導員になるためには、指定自動車教習所指導員の資格が必要です。受験資格は、21歳以上で指導する車種の運転免許を取得していることが条件となります。学歴の基準はありませんが、試験は難関であることが予想されるので、十分に準備して臨む必要があるでしょう。
詳しくは、このコラムの「教習指導員には指定自動車教習所指導員の資格が必要」に記述されているので、参考にしてください。
教習指導員の資格の勉強は本音を言うと大変ですか?
教習指導員の資格(指定自動車教習所指導員)を取るためには、交通法規や運転技術、教育知識など幅広い分野を学ぶ必要があります。また、一般的には自動車学校に勤務しながら資格取得の勉強を行うため、仕事との両立に相当な努力が必要とされるでしょう。
自動車学校によっては資格取得の支援に力を入れているところもあるので、求人探しの際や面接時に確認してみてください。
「教習指導員はやめとけ」と言われるのはなぜですか?
「教習指導員はやめとけ」「仕事がきつい」などといわれる理由は、教習指導員の仕事内容にあります。教習指導員は生徒の指導はもちろん、教習車の運転も毎日の業務となり、集中力を常に必要とする仕事です。また、教習所が混雑する時期には担当する人数も増え、残業が発生することも。
その反面、やりがいを感じることも多い仕事です。担当していた教習生が無事に免許を取得したときは、達成感も感じられるでしょう。
自動車教習所に入社するにはどうしたら良いですか?
自動車教習所では、普通運転免許を持っていれば未経験者も採用される可能性はあります。教習指導員を目指す理由やキャリアビジョンを明確にし、熱意をしっかり伝えることが大切です。
志望動機の書き方や自己PRのやり方で悩んだときは、転職エージェントの「ハタラクティブ」にご相談ください。プロのアドバイザーが、応募書類の書き方から面接での立ち振る舞いまで、就活全般の疑問や相談にお答えします。
監修者:後藤祐介
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。
ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。
資格 : 国家資格キャリアコンサルタント・国家資格中小企業診断士
メディア掲載実績 : 「働く」をmustではなくwantに。建設業界の担い手を育て、未来を共創するパートナー対談・定時制高校で就活講演 高卒者の職場定着率向上へ・【イベント開催レポート】ワークリア障がい者雇用セミナーSNS : LinkedIn®・YouTube