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職務経歴書は必要?分からないときの対処法や書くときの注意点を解説
この記事のまとめ
- 職務経歴書から応募者の適性やスキルを判断するため、転職活動では用意するのが基本
- 職務経歴書が必要か分からないときは、応募先企業へ確認の連絡をするのがおすすめ
- 「職務経歴書は不要」とする企業は、経歴が重視されない仕事内容をする傾向がある
- 職務経歴書を書く際は、企業ニーズに合った内容にすると企業から好印象を得られやすい
- 履歴書や職務経歴といった応募書類の書き方に不安があるときは、プロに相談するのも手
就活や転職活動で求人に応募したり、面接を受けたりするときに職務経歴書が必要か分からないという方もいるでしょう。必要なのに用意できず、書類不備となって不採用にならないか不安になりますよね。
転職活動では、応募者の適性を判断したり、実績でスキルを確認したりするために必要となるので、原則として職務経歴書は用意しましょう。就活で職務経歴書が必要か迷ったら、応募先の企業に連絡して確認してもOK。求人票に「職務経歴書は任意提出」とあれば、用意しておくのがおすすめです。
このコラムでは、キャリアアドバイザーの荒井さんのアドバイスを交えつつ、職務経歴書が必要か分からないときの対処法をまとめました。また、書くときの注意点もご紹介しているので、これから就活や転職活動を始める方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事にコメントしているアドバイザー
転職活動では職務経歴書が必要!
転職活動では、履歴書と合わせて職務経歴書を提出するのが基本です。職務経歴書を持参しないと、採用担当者に自分をアピールする気持ちが伝わらず「入社意欲が低い」と判断される可能性があるので注意しましょう。ただし、「履歴書のみ提出」と企業側の指示があった場合、提出は不要と判断してOKです。
また、前職で早期退職したり、転職を繰り返したりしている場合、職務経歴書にネガティブな退職理由を記載するとマイナスイメージを与えやすいので避けましょう。職務経歴書に記載する退職理由で好印象を与えるコツは「職務経歴書に退職理由を書かないのはOK?必要な状況と書き方の例文を解説」のコラムで解説しているので、参考にしてみてください。
企業側が職務経歴書の提出を求める理由
企業側は職務経歴書で退職理由のほかにも、企業ニーズと応募者のマッチ度を見極めるために経歴や実績をチェックすることがあります。以下を参考に、企業側が経歴や実績から何を判断しているのか確認し、好印象を与える職務経歴書の作成につなげましょう。
経歴から適性を判断するため
企業は職務経歴書で応募者が取り組んできた仕事内容や職種を把握し、自社で活かせる前職の経験があるのかを判断しています。同業界の企業へ転職する場合、具体的に取り組んだプロジェクトや事業内容で、どのような役割を担っていたかを説明すると評価されやすくなるでしょう。
また、職務経歴書に記載された業務経歴の流れから、キャリアの一貫性も確認することがあります。これまでの経歴と異なる業界に挑戦する際は「なぜこの業界に転職しようと思ったのか」といった理由を聞かれる可能性があるので、明確に説明できるようにしておきましょう。
実績から持っているスキルを確認するため
職務経歴書では、実績からどのようなスキルを持っているか確認されます。たとえば、前職でプロジェクトリーダーをしていた経験があれば、コミュニケーション能力や責任能力があると判断されるでしょう。
また、達成実績があれば、「前職では売上高を前年比20%増加させ、一年間で市場シェアを5%拡大させました」といったように数字を用いて具体的に説明すると効果的です。応募先企業で活かせる実績や関連資格、スキルを具体的に説明することで、企業にとって魅力的なアプローチになるでしょう。
ただし、実績がなくても、業務の取り組み方を工夫したり、努力したりしたことを結果と合わせて説明すれば評価につながります。積極的に事業に取り組む姿勢をアピールできれば、内定を得やすくなるでしょう。
ハタラクティブ プラス在籍アドバイザーからのアドバイス
荒井幹太
履歴書は住所や学歴、職歴といった基本情報を記載する書類ですが、職務経歴書には過去の業務内容や習得したスキル、資格などのアピールポイントを記載します。職務経歴書を作成するときは、これまでの経験を振り返り、仕事での成果やスキルを具体的に記載しましょう。
職務経歴書は自分で作成するのが基本ですが、応募先企業で活かせるスキルや経験がないとうまくアピールできるか不安になりますよね。一人で書類作成するのが難しかったり、記載方法に不安があったりする場合は、就職・転職エージェントに相談してみましょう。プロのキャリアアドバイザーに相談することで、就活や転職活動を有利に進めるためのアドバイスを受けられるので選考通過しやすくなりますよ。
職務経歴書が必要か分からないの対処法
ここでは、職務経歴書が必要か分からない場合の対処法を解説しています。企業側は「指示をしなくても持参するのが基本」として、求人票に掲載していないケースが多いですが、職務経歴書を用意したほうが良いのか迷ったときは、以下の方法を参考にして就活や転職活動の準備を進めましょう。
応募先企業にメールや電話で確認する
求人票に職務経歴書の記載がなく、必要かどうか分からないときは応募先企業へ直接確認することをおすすめします。記載がないからといって履歴書のみ持参すると、「マナーがなっていない」「入社意欲が低い」と判断されかねません。企業へ確認する方法はメールや電話どちらでもOKなので、「面接の際に、履歴書と合わせて職務経歴書も持参してもよろしいでしょうか」と丁寧な言葉遣いを心掛けましょう。
メールで連絡をする際は、分かりやすい件名や本文を意識することが大切です。電話の場合は「電話の折り返し方を知ろう!基本的なマナーや会話の流れを解説」のコラムで電話でやり取りをするときのマナー解説しているので、チェックしてみてください。
「任意提出」であれば用意する
求人票に「職務経歴書の提出は任意です」と記載がある場合は用意しましょう。積極的に職務経歴書を提出することで、真剣に選考に取り組んでいる姿勢や仕事に対する意欲が伝わります。
ほかの応募者が用意していた場合、「任意であればいらないだろう」と判断すると選考が不利になる可能性も。「用意していないのは自分だけかも」と不安にならないように、不要と記載がない場合は持参したほうが良いでしょう。
アルバイト歴のみの場合もあったほうが良い
アルバイトでの経験や得たスキルが応募先企業で活かせる場合は、職務経歴書を作成しましょう。経験があることをアピールできれば、未経験から転職するライバルと差をつけられます。
関連する業界でのアルバイトの経験は、正社員としての経験がなくても有効なアピールポイントになるでしょう。アルバイトの経験と直結しない業界の企業であっても、就業していたことの証明になるので用意することをおすすめします。
職務経歴書が必要ないときによくある理由
企業によっては職務経歴書を不要とし、履歴書のみの提出を求める企業があります。職務経歴書が必要ないときによくある理由には、「企業側が経歴より人柄を重視しているため」「仕事内容にスキルが求められないため」などが挙げられます。以下で解説しているので、職務経歴書の提出を不要とする企業側の意図への理解を深めて就活・転職活動に役立てましょう。
企業側が経歴より人柄を重視しているため
企業側が経歴より人柄を重視しているため、職務経歴書を求めない場合があります。経歴やスキルではなく、人柄を重視する企業では自分の適性やポテンシャルをアピールすると好印象を与えられるでしょう。特に、チームワークが求められる職種や未経験者歓迎の求人では、応募者がどのような人物かを知りたいと考えているため人柄が重視される傾向があります。
職務経歴書がいらない会社は面接での自己PRが有効
職務経歴書で経歴やスキルをアピールできない場合、面接での自己PRが有効です。面接では、これまでの経験をどう新しい仕事に活かすのか具体的に説明しましょう。また、仕事に対する意欲やチームで働ける協調性の高さなど、オリジナルのエピソードを交えて説明すると説得力が出るので効果的です。
仕事内容にスキルが求められないため
企業が職務経歴書を不要とする理由には、仕事内容にスキルが求められない場合があります。より多くの人を集めたい企業の場合、用意する書類が履歴書のみとなることで求人へ応募がしやすくするため職務経歴書を不要とすることがあるでしょう。
職務経歴書を持参しない場合は、履歴書の内容よりも面接での受け答えやマナーをチェックされる傾向があります。仕事をするうえでの基本的なビジネスマナーを身につければ、アルバイトやパートといった経歴から挑戦しやすくなるでしょう。
職務経歴書を書くときの5つの注意点
職務経歴書を書くときの5つの注意点
- 自分に合った作成方法を選ぶ
- 必要事項をしっかり記載する
- 相手の読みやすさを意識する
- 企業ニーズに合った内容にする
- 履歴書との内容がぶれないようにする
履歴書が正しく書けていても、職務経歴書に不備があると選考が不利になる可能性があります。以下で解説する職務経歴書を書くときの注意点を確認して、完成度の高い状態で提出しましょう。
1.自分に合った作成方法を選ぶ
職務経歴書は、自分の経歴に合った作成方法を選びましょう。職務経歴書には、「編年体形式」「逆編年体形式」「キャリア形式」といった記入方法があります。
「編年体形式」は経歴を時系列でまとめて記載し、「逆編年体形式」はその逆から記載する書き方です。「キャリア形式」はキャリアごとにまとめて記載するので、職歴が多い人に合っているでしょう。職歴が浅い場合、「編年体形式」で記入することが多いようです。
2.必要事項をしっかり記載する
職務経歴書を作成するときは、必要事項をしっかり掲載することが大切です。職務経歴書に記載する必要事項は、以下のとおりです。
- ・職務要約
- ・職務経歴
- ・スキル
- ・保有資格
- ・自己PR
上記は企業が職務経歴から企業ニーズに合っているか確認するための大切な項目になるので、忘れずに記載しましょう。必要事項の書き方の例文は、コラム内の「職務経歴書の書き方を例文で紹介」で後述しているのでチェックしてみてください。
3.相手の読みやすさを意識する
相手の読みやすさを意識するのも、職務経歴書を作成するうえで気をつける点です。応募書類を作成するときは、手書きでもパソコンでも問題ありません。
手書きの際は、綺麗な字で書くことを心掛けましょう。ただし、企業が「応募書類はメールで提出すること」と指示している場合、手書きした書類を郵送するのはNGです。Webで応募書類を提出するときのマナーは「Web履歴書へ写真を貼り付ける方法は?データ化のノウハウや自撮りのコツ」のコラムで解説しているので、参考にしてみてください。
4.企業ニーズに合った内容にする
職務経歴書を作成するときは、企業ニーズに合った内容にしましょう。企業がどのような人材を求めているか見極めるために、企業研究をするのが有効です。
企業研究ではWebサイトを確認したり、企業説明会へ参加したりするのが基本。新卒の場合、インターンへの参加やOB・OG訪問を行うと、実際に働いている社員と直接話す機会があるので情報を得やすいでしょう。
5.履歴書との内容がぶれないようにする
職務経歴書を作成するときは、履歴書との内容がぶれないように注意しましょう。特に、学歴や職歴といった基本情報に違いがあると、経歴詐称を疑われる可能性があります。
また、基本情報以外にも、志望動機や自己PRに一貫性を持たせることが大切です。入社したいと思ったきっかけや活かしたいスキルの内容が履歴書と異なっていると、「他社内容を使い回しているのでは」といった不安材料になりかねないので、履歴書と職務経歴書の内容にぶれがないか提出前にしっかり確認しましょう。
職務経歴書と履歴書の違い
就活や転職活動で使用する応募種類には職務経歴書や履歴書があり、それぞれ役割が異なります。職務経歴書はこれまでの職務経験やスキル、実績といった内容を記載した書類で、履歴書は個人の基本情報や学歴、職歴を簡潔にまとめた書類です。
履歴書にはフォーマットがあるのに対して、職務経歴書に必要事項はあるものの書き方は履歴書ほど決められていません。職務経歴の書き方の自由度が高いぶん、記載の仕方次第で自分の適性を十分にアピールできるでしょう。
職務経歴書の書き方を例文で紹介
ここでは、職務経歴書の必要事項である「職務概要」「職務経歴」「保有スキル」「保有資格」「自己PR」の書き方の例文を解説しています。書き方のコツもご紹介しているので、職務経歴書を作成するときの参考にしてみてください。
職務概要
- 「前職では、広告代理店である▽▽会社 株式会社でアシスタントデザイナーとして勤務しておりました。その後、経験を活かして、株式会社△△の商品開発部へ転職いたしました。
顧客のニーズや流行に合った商品を提供できるように情報収集のために講習に参加したり、展示会周りをしたりするといったことを行い、商品の質を上げてお客さまの満足される商品づくりに尽力してきました。現在は、広告代理店での経験を活かして、広報にも携わりながらイベントの企画・運営も経験しております。」
職務概要では、応募先企業へアピールしたいポイントを絞って簡潔に伝えることが大切です。最初に採用担当者がチェックするところになるので、興味を持ってもらえるような内容にすることを心掛けましょう。
職務経歴
- 20✕✕年4月~20✕✕年3月 ▽▽会社 株式会社(在籍期間:2年)
資本金:✕✕億円、従業員数:✕人、売上高:✕億✕✕万円、雇用形態:正社員、業務内容:デザイナー補佐(写真加工、簡単なイラスト作成)
20✕✕年3月~現在 株式会社△△
資本金:✕✕億円、従業員数:✕人、売上高:✕億✕✕万円、雇用形態:正社員、業務内容:商品企画・開発、イベント企画・運営
職務経歴欄では、所属した会社名のほかに、資本金や従業員数といった情報も記載しましょう。就職しやすくするために、嘘の経歴を記載すると「経歴詐称」となります。発覚した場合、内定取り消しや懲戒解雇になる可能性があるので避けましょう。経歴詐称が発覚する理由は「経歴や職歴詐称はバレない?バレた人はどうなるの?リスクと就職時の心構え」のコラムで解説しているので、チェックしてみてください。
保有スキル
- ・Word:一般的な文書や議事録、雛形作成が可能
- ・illustrator(CC):文字・画像の作成、レイアウトなどデザイン業務全般が可能
- ・Photoshop(CC):画像加工(トリミング・色補修・レイヤー効果)が可能
- ・コミュニケーションスキル:クライアントとの打ち合わせや企画の提案を行っていました
- ・プレゼンテーションスキル:企画の発表をパワーポイントを使用して行っていました
ここでは、スキル名のほかに、どの程度扱えるか説明しましょう。スキル内容を具体的に伝えることで、採用担当者が入社後の働き方をイメージしやすくなります。
保有資格
- ・DTP検定1級(20✕✕年✕月取得)
- ・色彩検定2級(20✕✕年✕月取得)
- ・普通自動車第一種免許(20✕✕年✕月取得)
保有資格は、取得した年月も記載しましょう。また、TOEICのように、試験結果にスコアがある場合、合わせて記載すると説得力が上がります。
自己PR
- 前職ではお客さまのニーズに答えて、喜んでもらうことを意識して業務に取り組んでおりました。お客さま第一で商品開発した結果、販売業績を前年比より10%アップさせることに成功いたしました。
積極的に挑戦し、より多くの方によろこんでいただけるサービスを展開していきたいです。お客さま目線に立ってニーズに合った商品開発する能力を活かして、貴社に貢献したいと考えております。
自己PRにはこれまでの経歴やスキル、資格と合わせて適性や強みを盛り込みます。ほかの応募者と差別化するために、自分ならではの視点や価値観、仕事への熱意をアピールしましょう。
職務経歴書の書き方に不安があるならプロに相談しよう
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職務経歴書に関するQ&A
ここでは、職務経歴書に関する疑問をQ&A形式で解決しています。提出方法に関する疑問にも回答しているので、ぜひチェックしてみてください。
職務経歴書を提出する方法は郵送でも良いですか?
企業から提出方法の指示がない場合、郵送しても問題ありません。
履歴書や職務経歴書といった応募書類を郵送する際は、送付状も忘れずに同封しましょう。また、書類をクリアファイルに入れると、汚れや折り目がつくのを防げます。応募書類を郵送するときのポイントは「履歴書が売ってる場所はどこ?選ぶ際の注意点や選考を通過するコツも解説!」のコラムで解説しているので、チェックしてみてください。
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ハローワークの求人票に「不要」と記載がなければ、用意した方が良いでしょう。
ハローワークの窓口相談で用意すべきか相談員に確認してもOKです。ほかにも、提出方法や書き方に不安がある場合も、相談すればアドバイスを受けられるでしょう。
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監修者:後藤祐介
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。
ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。
資格 : 国家資格キャリアコンサルタント・国家資格中小企業診断士
メディア掲載実績 : 「働く」をmustではなくwantに。建設業界の担い手を育て、未来を共創するパートナー対談・定時制高校で就活講演 高卒者の職場定着率向上へ・【イベント開催レポート】ワークリア障がい者雇用セミナーSNS : LinkedIn®・YouTube