ハタラクティブ
ハタラクティブ

中卒の履歴書はどう書けば良い?書き方のポイントや志望動機の例文を紹介!

中卒の履歴書はどう書けば良い?書き方のポイントや志望動機の例文を紹介!の画像

この記事のまとめ

  • 中卒の履歴書における学歴欄には、中学校卒業以降を記入する
  • アルバイト経験は職歴に記載しないのが基本だが、アピールしたいものがあれば記載する
  • 中卒の履歴書で志望動機を書くときは、仕事への意欲をアピールすることが重要
  • 中卒者が履歴書の完成度を上げるためには、相手の読みやすさを意識すると良い
  • 中卒の履歴書の書き方に不安があるときは、プロに添削してもらうのがおすすめ

中卒から正社員への就職にあたり、履歴書をどう書けばいいかと悩んでいる方もいるでしょう。正しい書き方ができないと、「選考を通過できず就職できないのでは」と不安になりますよね。

中卒の方が履歴書を書く際には、学歴欄は中学校卒業以降から記入します。また、アルバイトの経験がある方は職歴欄にアルバイト経験を書くことで、企業に対してスキルや能力をアピールできるでしょう。

このコラムでは、キャリアアドバイザーの太田さんのアドバイスを交えつつ、中卒者が履歴書を作成するときの基本的な書き方を解説しています。また、作成時に押さえたいポイントや志望動機の書き方の例文をご紹介。履歴書の書き方で悩んでいるという方は、ぜひ参考にしてみてください。

中卒者が履歴書を作成するときの基本的な書き方

履歴書は形式的なものではなく、企業に自分をアピールできる重要な書類です。応募書類で企業に対する第一印象が決まるため、出来次第で採用に大きく影響する可能性があるでしょう。

以下で、中卒者が履歴書を作成するときの基本的な書き方を解説しているので、応募書類を作成するときの参考にしてみてください。

中学校卒業後から記入する

履歴書の学歴欄は、中学校卒業後から記入するのが基本です。できるだけ空欄を埋めたいという気持ちで小学校を記入してしまうと、「常識がない人」という印象を与えかねないので注意しましょう。

また、「中卒」には、中学校以降進学をしていない場合と高校を中退したことで中卒となった場合が存在します。以下で、それぞれの書き方を解説するので、自分に当てはまるほうを参考にしてみてください。

中卒以降進学していない場合

中学校卒業後、高校に進学していない場合は、学歴欄の一行目の中央に「学歴」と記入し、その一行下に卒業済みの中学の名称を記載しましょう。「△年△月 ◇◇県▲▲市立(区立)▽▽中学校」のように、都道府県名から学校名は省略せずに書くのが正しい書き方となります。

高校を中退した場合

高校を中退した場合にも、学歴欄の一行目は中央寄せで「学歴」と記入することは変わりません。その一行下に卒業済みの中学の名称を記入します。

その一行下に入学した高校の正式名称を記入し、同じ行に「入学」と記入しましょう。一行下に同じく高校の正式名称を記入したら、「中途退学」と記載します。

括弧書きもしくは一行下に、中退した理由を簡潔に記載しましょう。書き方としては「△年△月 ◇◇県▲▲市立(区立)△△高等学校 中途退学(理由)」のようになります。

中退理由の書き方については、「最終学歴が中退の場合は履歴書に書かない?就活時に求められる書き方とは」のコラムでも紹介しているので、ぜひご覧ください。

中卒なのに高卒と噓をつくのはNG

中卒者が履歴書を作成するときに、「高卒」と嘘の学歴を記載するのは避けましょう。嘘の学歴を記載するのは「学歴詐称」となる可能性があり、内定取り消しになったり、職場を解雇されたりする恐れがあります。

悪質と判断された場合、犯罪行為とみなされてしまう場合もあるでしょう。正社員就職に限らず、パートやアルバイトでも正しい学歴を記載することが大切です。

学歴詐称はバレる?罪に問われる?就活や転職で経歴に嘘をつくリスクとは」のコラムで嘘をつくリスクを解説しているので、チェックしてみてください。

職歴欄にはアルバイト経験を書いてもOK

一般的にアルバイト経験は履歴書の職歴欄に記入しませんが、アルバイト経験をアピールしたい場合は職歴欄に書いても問題ありません。

アルバイト経験を記入することで、自分の持っているスキルや能力をアピールできるでしょう。記入するときは飲食店勤務のような抽象的な書き方ではなく、アルバイト先の企業名または正式名称を記入したうえで具体的な業務内容を記入するのがおすすめです。

アルバイト経験の書き方

アルバイト経験を記入する場合には、履歴書の学歴・職歴欄に記入します。最終学歴から一行空けた上で、学歴同様中央揃えで「職歴」と記入し、その一行下にアルバイト経験を記入しましょう。

書き方としては「△年△月 株式会社▽▽ 入社」と記入し、一行下に具体的な業務内容を記入します。履歴書記入時点で在職中の場合はその一行下に「在職中(現在に至る)」と記入し、退職している場合には「△年△月 株式会社▽▽ 退職(退職理由)」と記入しましょう。

退職理由については簡潔なもので構いません。最後にもう一行改行したうえで、行の右揃えで「以上」と記入して完成です。

ハタラクティブ プラス在籍アドバイザーからのアドバイス

太田雅子

太田雅子

中卒の方が履歴書を作成するときは、学歴に自信がないからといって嘘の学歴を記載するのは避けましょう。就職できるか不安な方は、活かせるアルバイト経験があれば職歴として記載しても問題ありません。

同業界でのアルバイト経験や活かせるスキルをアピールすれば、採用担当者に「即戦力になる」と好印象を得られるでしょう。未経験の業界へ挑戦したい場合は、明確な志望動機と具体的なキャリアプランを伝えれば内定獲得につながりますよ。

保有資格があれば資格欄に記載する

保有している資格があれば、資格欄に記載しましょう。資格を記載すれば、保有している知識やスキルを客観的に証明できます。

特に、志望先企業が取り組む事業に関連する資格であれば、効果的なアピールになるでしょう。また、資格取得には一定の期間や努力を要するので、目標に向かって取り組んだ姿勢が評価される可能性もありますよ。

本人希望欄は空欄を避ける

履歴書の本人希望欄に記載したいことがない場合でも、空欄のまま提出するのは避けましょう。企業が書類を確認したときに、伝えたいことがないのか記入漏れないのか判断できないためです。

たとえば、在職中の方は退職予定日や入社可能日、パートタイムの場合は希望する勤務時間を本人希望欄に書くのが基本です。

ただし、特別な理由なく条件面を提示すると、企業にマイナスイメージを与えかねないので注意が必要。特段伝えることがない場合には、「貴社の規定に従います」と記入しましょう。「貴社の規定に従います」と書かなければいけない理由については、「「貴社の規定に従います」とは?正しい使い方や記載するときの注意点を解説」のコラムでも解説していますので、ぜひ併せてご覧ください。

履歴書を作成するは丁寧に記入する

履歴書を作成するときは、丁寧に記入することを心掛けましょう。前述のとおり、履歴書は企業に与える第一印象を左右する重要な書類です。

字があまり上手くないという方でも、採用担当者が見やすい書類を意識することで「真面目な人」「気配りができる人」といった印象を与えられるかもしれません。履歴書を書き終えたら、「誤字はないか」「下書きが消えずに残っていないか」「文字の大きさは揃っているか」など最後に確認することが大切です。

中卒で履歴書の志望動機を書くときに押さえたいポイント

就活や転職活動で企業の求人に応募するときは、企業ごとに志望動機を書き分けましょう。志望動機の完成度が上がれば、周囲との差がつき選考で有利になる可能性があります。

以下で、志望動機を書くときに押さえたいポイントをまとめたので、チェックしてみてください。

企業ニーズに合った内容にする

履歴書の志望動機を書くときは、企業ニーズに合った内容にすることが大切です。企業研究を念入りに行い、企業が求めている人物像や活かせるスキルがあるかを確認しましょう。

志望動機を企業ニーズに合った内容にすることで、企業にとって魅力的な人材であることをアピールできます。応募先企業について調べるためには、Webサイトや就職・転職サイトの口コミ、会社のパンフレットなどできるだけ多くの情報を集めましょう。

志望した理由を明確にする

志望動機を作成するときは、志望した理由を明確にしましょう。たとえば、「人と関わる仕事がしたいから」のような漠然とした理由だと、「他社でも良いのでは?」と思われてしまいます。

数ある就職先のなかから、なぜ応募先の企業を選んだのかという明確な理由を説明できるようにしておくことが大切です。志望した理由が思いつかない場合は、「転職の志望動機が思いつかない!内容を充実させるポイントや例文を解説」のコラムで対処法を解説しているので、チェックしてみてください。

志望動機は結論から書く

志望動機を書くときには、結論から書きましょう。結論から伝えることで、採用担当者の興味を惹き、最後まで読んでもらえる可能性があります。

採用担当者は数多くの応募者の書類を確認するため、印象に残らないと採用が遠ざかるでしょう。さらに具体的なエピソードや自分の考えなどを効果的に伝えれば、内定を獲得できる可能性があります。

キャリアプランを立てて熱意をアピールする

志望動機では、キャリアプランを立てて熱意をアピールすることも意識しましょう。キャリアプランとは仕事での目標を明確にして、実現するための具体的な行動計画を立てることです。

キャリアプランを伝えられれば、「将来を真面目に考えている」と判断され入社意欲の高さをアピールできるでしょう。キャリアプランの立て方が分からない方は、「面接でのキャリアプランの答え方は?例文や思いつかない際の対処法もご紹介」のコラムで立て方や思いつかないときの対処法を解説しているので参考にしてみてください。

中卒者が履歴書の志望動機を書くときの例文

ここでは、中卒者が履歴書の志望動機を書くときの例文を解説します。悪い例と良い例それぞれご紹介するので、自分に合った志望動機を書くための参考にしてみてください。

悪い例

まずは、良くやってしまいがちな志望動機の悪い例を紹介します。

  • 僕は介護の仕事がしたいと考え、御社を志望しました。
  • 僕は中学校を卒業後、アルバイトで飲食店のウェイターの仕事をしていたのですが、お客様にご高齢の方が多く、介護の仕事でも役に立てるのではないかと考えていた時に、御社の介護サービスを見たことが、志望のきっかけです。
  • 入社後は、先輩方に色々と教えてもらいながら、介護の仕事を頑張っていきたいと思っています。

履歴書を記入する際の一人称は、「僕」ではなく「私」を使うようにしましょう。入社後の職場におけるコミュニケーションでは「僕」でも問題ありませんが、就活中に履歴書に書く文章や面接の際は「私」とするのがマナーです。

また、「御社」ではなく「貴社」と記入するのも、やりがちなミスの一つです。「御社」は口語で使う言葉なので面接では正しい表現となりますが、書類では「貴社」と記入するのが正しい表現です。

志望動機においても「介護の仕事でも役に立てるのではないか」だけでは、応募理由としては不十分です。なぜそう感じたのか?なぜ介護職に就きたいと思ったのか?という具体的な内容まで記入するようにしましょう。

細かい部分ではありますが、一文で色々と伝えようとし過ぎて、結果的に何を伝えたいのかがわかりづらくなってしまっています。適度に「。」を使って文章を区切りながら、相手に伝わりやすい文章を書くように心掛けると、より良い志望動機になりますよ。

受け身な表現は避けたほうが無難

「教えてもらう」という表現は、受け身な印象を与えてしまい、積極的に学ぼうとする姿勢がないのでは?と思われてしまう可能性があるので避けたほうが良いでしょう。

もちろん教わったことを学ぶ姿勢は大切ですが、志望動機で記入する必要はありません。いち早くスキルを習得し、会社に貢献したいという姿勢をアピールしましょう。

良い例

ここでは、上記で解説した悪い例の志望動機を基に添削した良い例を紹介します。

  • 私は、介護という仕事を通して地域のご高齢者が安心して暮らしていける街づくりに貢献したいと考え、貴社を志望いたしました。
  • 志望するきっかけとなったのは、中学卒業後に3年間従事してきたレストランのウェイターのアルバイトです。レストランのウェイターは、幅広い年代のお客様と接する機会が多かったのですが、私のアルバイト先ではご高齢の方が多く来店され、「わかりやすく」「大きな声で」「ゆっくりと」説明するなどの工夫が必要でした。
  • 私なりに高齢者の方々にとって居心地の良い空間を作るために工夫して接客を行った結果、「△△さんの説明はいつもわかりやすくて助かるよ。ありがとう。」というような言葉を多く仰っていただけるようになりました。このような経験から、「高齢者の方々と接するのが得意」「もっと高齢者の方々の役に立ちたい」と感じるようになっていきました。
  • そんなとき目にしたのが、貴社の介護サービスです。貴社のスタッフの方々が、ご高齢者の方に向けて丁寧な対応と明るい笑顔で接していた姿を見て、「私もご高齢者の方々をサポートする仕事に就きたい」と考えました。
  • 貴社は、長きにわたり高齢者の方々の生活を支え続け、この街に無くてはならない会社です。入社後は、そのノウハウをいち早く身につけ、実践していくことで、地域のご高齢者の方々のお役に立ちたいと考えています。

介護職という仕事に就きたいと考えた結論から書き始めたあとに理由を述べて、最後に仕事への意欲をアピールすることができるでしょう。

また、エピソードを交えることで、志望動機に説得力を持たせられています。将来自分がやりたいこともアピールしつつ仕事への意欲を見せていることから、企業の採用担当者に対して「長く働いてくれる」という印象を与えられるでしょう。

志望動機の具体的な書き方については、「志望動機書の書き方やコツは?第二新卒や未経験から転職する際の例文も紹介」のコラムでも解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

中卒者が履歴書の完成度を上げるためのチェックリスト

履歴書を書き終えたら、間違えているところがないか確認することが大切です。ほかにも、提出する前に確認すべきことを以下でチェックリストにまとめたので、チェックしてみてください。

中卒者が履歴書の完成度を上げるためのチェックリスト

  • 修正ペンや修正テープは使わない
  • 消せるボールペンは使用しない
  • 年号を統一する
  • 空欄はできるだけ作らない
  • 証明写真身だしなみが整っている
  • 読みやすさを意識できている

修正ペンや修正テープは使わない

履歴書の作成時に書き間違えても、修正ペンや修正テープを使用するのは避けましょう。記入ミスをしたときは、新しい用紙に書き直すのがマナーです。

修正ペンや修正テープを使うと読みにくくなり、文面も汚くなってしまうので印象が悪くなることも。履歴書から人柄を判断されることもあるので、「真面目さ」「誠実さ」をアピールするためにも新しい用紙に書き直すことをおすすめします。

消せるボールペンは使用しない

履歴書はボールペンで記入する必要がありますが、消せるボールペンは履歴書など正式書類に使用できません。消せるボールペンは付属のラバー部分で消せるだけでなく、温度の上昇によって文字が消えてしまいます。

コピーを取るときなど何かしらの要因で温度が上がり、せっかく書いた内容が消えてしまっては書類の不備とみなされてしまい、選考から外されてしまうという事態になりかないので避けたほうが良いでしょう。

年号を統一する

履歴書内では、年号の表記を統一しましょう。西暦(20▲▲年)でも和暦(令和▲年)でもどちらでも構わないのでどちらかにまとめ、混合するのは避けてください。

また、履歴書の本人確認欄の上に日付欄が設けられている場合は、応募書類の提出日またはポストへの投函日を記入しましょう。

空欄はできるだけ作らない

履歴書には、できるだけ空欄を作らないのがマナー。空欄が多いと、「作成途中なのか」「やる気がないのではないか」など思われたりして、マイナス評価に繋がってしまう恐れがあります。

資格欄などどうしても書くことがない場合にも、「特になし」と書いて、空欄は避けましょう。

証明写真の身だしなみが整っている

履歴書に添付する証明写真の身だしなみが乱れていないかもチェックしましょう。証明写真は、採用担当者が履歴書に目を通す際にまずはじめに目が行くため、自分の第一印象を決定づける重要な部分です。

服装はスーツやオフィスカジュアルなどの履歴書にふさわしい写真になっているかどうか、前髪などで顔が隠れてしまっていないかなど、しっかりと確認しておきましょう。

また、Webで書類を応募するときは、添付する画像の形式が合っているか確認することが大切です。「Web履歴書へ写真を貼り付ける方法は?データ化のノウハウや自撮りのコツ」のコラムでは、Web履歴書をメールで送るときのマナーを解説してるので参考にしてみてください。

読みやすさを意識できている

履歴書を書き終えたら、全体に目を通して誰が見ても見やすい書類となっているかどうかチェックすることも大切です。客観視するのが難しい場合は、家族や友人などの第三者からの意見も聞くのも良いでしょう。

また、誤字や脱字、汚れなどがないかも合わせて確認するのがおすすめです。書いてる途中では気づかないミスも、最後に確認することで発見できるかもしれません。

中小として履歴書を書くのが不安ならプロに相談しよう

初めて履歴書を書くため不安という中卒の方は、就職・転職エージェントのプロに相談してみるのもおすすめです。就職・転職エージェントに相談すれば、応募書類の添削を行ってくれるので、より完成度が高くなり内定が得やすくなるでしょう。

「履歴書の書き方が分からない」「履歴書が正しく書けているか不安」という方は、就職・転職エージェントのハタラクティブへご相談ください。ハタラクティブは、若年層に特化した就職・転職エージェントです。

求人の提案はもちろん、専属のキャリアアドバイザーが学歴・職歴に応じた応募書類の書き方をアドバイスするので、選考が通過しやすくなるでしょう。企業とのやり取りもキャリアアドバイザーがサポートするので、就活や転職活動をしたことがない方も安心して取り組めます。

また、サポートの一環として面接対策も行うので、自分を十分にアピールできるでしょう。サービスはすべて無料なので、ぜひお気軽にお問い合わせください!

後藤祐介

監修者:後藤祐介

京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。
ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。

資格 : 国家資格キャリアコンサルタント国家資格中小企業診断士
メディア掲載実績 : 「働く」をmustではなくwantに。建設業界の担い手を育て、未来を共創するパートナー対談定時制高校で就活講演 高卒者の職場定着率向上へ【イベント開催レポート】ワークリア障がい者雇用セミナーSNS : LinkedIn®YouTube