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会社を辞めたあとにやることを解説!退職後は保険や税金の手続きをしよう
この記事のまとめ
- 会社を辞めたあとは健康保険や失業保険、年金の手続きが必要
- 会社を辞めたあと、人によっては税金の手続きが必要な場合もある
- 会社を辞めたあとすぐに再就職しない場合は、休む期間を決めておこう
- 会社を辞めたあとに再就職をするときは、転職エージェントの利用がおすすめ
会社を辞めたあと、すぐには次の会社に転職せずしばらく休む選択をする方もいます。その際、「会社を辞めたあと何かやらなきゃいけないのかな?」と気になることもあるのではないでしょうか。
会社を辞めてすぐに転職しない場合は、健康保険の切り替えや失業保険の申請、人によっては税金の手続きなども必要です。これらの手続きには申請期限があるので、退職後はできるだけ早めに動くべきといえます。
このコラムでは、キャリアアドバイザーの北島さんのアドバイスを交えつつ、会社を辞めたあとにやるべき手続きについて解説。スムーズに再就職するためのポイントもご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
この記事にコメントしているアドバイザー
会社を辞めたあとにやることは?
会社を辞めたあとにやることは?
- 健康保険の手続き
- 失業保険の申請
- 国民年金の手続き
「会社を辞めたらしばらく何もしなくて良い」と羽を伸ばしたくなりますが、健康保険や失業保険、国民年金の手続きなどは、期限内に行う必要があります。ここでは、会社を辞めたあとにやるべき手続きを説明するので、それぞれ詳しく見てみましょう。
1.健康保険の手続き
会社を辞めたあとは、健康保険の手続きを行いましょう。退職した翌日から、健康保険の被保険者資格は失われてしまいます。そのため、「国民健康保険に切り替える」「家族の被扶養者になる」「健康保険を任意継続する」のいずれかの手続きが必要です。
国民健康保険に切り替える
国民健康保険に切り替えるには、地元の市役所・区役所といった自治体へ行き、所定の手続きを行いましょう。国民健康保険への切り替えは、会社を辞めてから14日以内に手続きが必要です。
退職後に会社の健康保険から国民健康保険に変更することは、法律で義務付けられています。国民健康保険の手続きをしないと、高額な医療費を全額自己負担しなければならなくなるので、会社を辞めたあとは早めに切り替えを行いましょう。
家族の被扶養者になる
会社を辞めたあと、会社の健康保険に加入している家族の被扶養者となることも可能です。ただし、被扶養者になるにはいくつかの条件があります。会社を辞めたあと家族の扶養に入りたい方は、日本年金機構の「従業員(健康保険・厚生年金保険の被保険者)が家族を被扶養者にするとき、被扶養者に異動があったときの手続き」で扶養に入るための条件をチェックしてみましょう。
参照元
日本年金機構
従業員(健康保険・厚生年金保険の被保険者)が家族を被扶養者にするとき、被扶養者に異動があったときの手続き
これまでの健康保険を任意継続する
費用は自己負担となるものの、会社を辞めたあと20日以内に組合けんぽ、または協会けんぽに申し出ることで、これまで加入していた健康保険の任意継続が可能です。健康保険は「組合けんぽ」と「協会けんぽ」に分かれており、自分がどちらに加入しているかは働いていた会社によって異なります。
どちらの保険であっても、任意継続する場合の加入期間は最長2年間です。その間に就職・転職した場合は途中で任意継続の資格を喪失することもできます。
2.失業保険の申請
会社を辞めたあとすぐに転職しない場合は、失業保険の申請を行いましょう。失業保険とは、失業して収入のない人が一定期間受け取れる給付金です。ハローワークインターネットサービスの「基本手当について」によると、失業保険の受給要件は以下のように定められています。
- ハローワークに来所し、求職の申し込みを行っている
- 就職しようとする積極的な意思といつでも就職できる能力があるが、仕事に就けていない
- 離職の日以前2年間に、被保険者期間が通算して12ヶ月以上ある
失業保険は、会社を辞めたあとすぐに転職しない場合に受け取れる貴重なお金です。申請は義務ではありませんが、退職後に貯蓄を減らさないためにも、利用できる制度は積極的に使っていきましょう。
参照元
ハローワークインターネットサービス
基本手当について
失業保険の申請に必要な書類
失業保険の申請に必要な書類や持ち物は、以下のとおりです。
- 離職票
- 雇用保険被保険者証
- 本人確認書類(マイナンバーカードや運転免許証など)
- 通帳もしくはキャッシュカード
- 印鑑
- 証明写真2枚
持ち物に抜け漏れがあると、失業保険が申請できなかったり申請に時間がかかったりしてしまいます。ハローワークに失業保険の申請をしに行くときは、事前の持ち物チェックを欠かさないようにしましょう。
3.国民年金の手続き
会社を辞めたあとは厚生年金の資格が失われるため、国民年金への切り替え手続きも必要です。退職後14日以内に、市役所や区役所で申請しましょう。手続きには離職票、年金手帳、本人確認書類、印鑑や退職証明書などの持ち物や書類がいるので、前項と同様、手続きの前にはしっかり持ち物を確認してくださいね。
退職時の社会保険の手続きについて詳しく知りたい方は、「退職時の社会保険の手続きとは?具体的な方法や注意点を解説します」のコラムをご覧ください。
税金の手続きが必要な人もいる
会社を辞めたあと、税金の手続きが必要になる人もいます。退職してから年内に転職しなかった場合は、確定申告を行わなければなりません。副業をしていたり、複数の会社を掛け持ちしたりして働いていた場合も、手続きが必要なので注意しましょう。社会保険や税金の手続きを忘れてしまうと、後で余計な支払いが発生してしまったり、本来もらえるお金がもらえなかったりしてしまいます。手帳やスマホのメモアプリなどを活用し、やることリストを作成して上記の手続きを一つずつ進めていきましょう。
会社を辞めたあとに行う税金の手続き方法
確定申告と聞くと一見難しそうなイメージがありますが、準備が整えば手続き自体はそれほど複雑ではありません。ここでは、会社を辞めたあと確定申告が必要な方に向けて、税金の手続きについて解説します。確定申告に必要な書類や申告期限、申告先などを確認していきましょう。
確定申告に必要な書類
確定申告には確定申告書と源泉徴収票のほかに、控除を受ける場合は所得控除用の書類も必要です。確定申告書は税務署でもらえるほか、国税庁のWebサイトからダウンロードもできます。
確定申告書を手書きで作成した場合は、税務署に直接持参するか、郵送で提出しましょう。ダウンロードした確定申告書をパソコンで記入した場合は、インターネット上で電子申告ができます。
申告期限と申告先
確定申告は、毎年2月16日から3月15日までの期間に申請する手続きです。期限を過ぎてしまうと、無申告加算税というペナルティが発生するので注意しましょう。申告先は、ご自身が住んでいる地域の税務署です。
会社を辞めるときに受け取る書類と返却物
会社を辞めるときには、勤めていた企業から受け取るものと、自分が企業に返却すべきものがあります。以下を参考に、それぞれ確認しておきましょう。
受け取る書類
会社を辞めるときに受け取る書類は、以下のとおりです。
- 源泉徴収票
- 離職票
- 雇用保険被保険者証
- 年金手帳
離職票についてですが、一般的には会社を辞めたあと2週間前後で郵送されるものの、自分から会社に申請しなければ届かない場合もあります。いつまでも離職票が届かない場合は、前の会社に問い合わせて郵送してもらいましょう。詳しい対応については「離職票が届かない!10日過ぎたのに発行されないときの対処法と提出期限」のコラムでも解説しています。
会社への返却物
会社から受け取るものがある一方、自分が会社に返却するものは以下のとおりです。
- 社員証
- 健康保険証
- 名刺
- 制服
- 業務に関わる資料や書類全般
- 会社から貸与されていた備品全般
社員証や備品などはもちろん、業務に関わる資料や書類も持ち出してしまうと情報漏洩につながるため、必ず返却しましょう。制服は、クリーニングに出して返すのが社会人としてのマナーです。
会社を辞めたあとすぐに就職しない場合の注意点
ここでは、会社を辞めたあとすぐに就職しない場合の注意点を解説します。退職したらすぐには再就職せず、しばらく休みたいと思うこともありますよね。
会社を辞めてすぐに転職活動をしないのは、悪いことではありません。ただし、以下の2点を頭に入れておくと、後ほど再就職のために動くときに役立つでしょう。
収入がない間のお金について考えておく
会社を辞めたあとすぐに就職しない場合、収入がない間のお金について考えておきましょう。失業保険を申請していれば一定期間給付金がもらえますが、ずっと失業保険だけで暮らしていけるわけではないのが現実です。毎月のおおよその支出から、生活に必要な費用を計算して、いつまでに再就職すべきかどうかを割り出しておきましょう。
経済的に余裕がない状態で転職活動をすると気持ちが焦ってしまい、自分に合わない企業に転職してしまう恐れがあります。そのため、転職活動は生活が立ち行かなくなるギリギリのタイミングではなく、余裕のあるうちに始めるのがおすすめです。
無職期間が長引くほど再就職の難易度が上がりやすくなる
無職期間が長引くほど、再就職の難易度が上がりやすくなることも認識しておきましょう。ブランクは3ヶ月程度までなら問題ありませんが、それ以上職歴に空白ができると「この人は無職の間何をしていたんだろう」と疑念を抱かれる可能性があります。やむを得ない事情がないのであれば、無職期間はできるだけ長引かせないほうが良いでしょう。やりたい仕事が見つからない場合は、「やりたいことがない人の仕事探しは適職診断で叶う?向いてる仕事を知る方法」のコラムも参考にしてください。
ハタラクティブ プラス在籍アドバイザーからのアドバイス
北島愛純
会社を辞めたあと、次の就業先が見つかるまでの期間はブランクとして空いてしまうため、長引くと再就職がしづらくなるリスクがあります。
再就職に苦戦するときは、就職・転職エージェントのハタラクティブにご相談ください!あなたに合った企業を厳選してご紹介するので、効率良く就職・転職活動を進められますよ。 また、面接対策や書類添削なども私たちキャリアアドバイザーが丁寧にサポートします。就職・転職活動に不安を感じる方は、ぜひご利用くださいね。
会社を辞めたあとスムーズに再就職するには?
ここでは、会社を辞めたあとスムーズに再就職するためのポイントをご紹介します。「退職してしばらく休んでいたら、無職のまま何ヶ月も過ぎていた…」とならないよう、以下の点について覚えておきましょう。
すぐに就職しない場合は休む期間を決めておく
会社を辞めたあとすぐに就職しない場合は、あらかじめ「×月まで休む」と休む期間を決めておくことが大切です。無計画に休んでしまうと徐々に気が緩んでしまい、必要以上に転職活動に時間がかかってしまう恐れがあります。
たとえば、「会社を辞めたあと2ヶ月の休息を取り、3ヶ月目から転職活動を開始する」といったスケジュールを立てておくことで、無職期間を長引かせてしまう可能性を減らせるでしょう。
仕事を辞めたらもらえるお金を過信しない
退職金や失業保険など、会社を辞めたあと一時的に手に入るお金を過信しないようにしましょう。今まで安定して得ていた収入と違い、一時的なお金は使い切ってしまうとまた新たに手元に入ってくるものではありません。「このお金はすぐに無くなってしまうもの」と認識しておき、すぐには再就職できない可能性も考慮したうえで資金管理を行いましょう。
就職支援サービスを活用する
会社を辞めたあと改めて就職活動をする際には、ハローワークや就職・転職エージェントといった就職支援サービスを活用してみるのはいかがでしょうか。
ハローワークは厚生労働省が運営する公共職業安定所で、就職活動を支援する多種多様なサービスを提供しています。その地域での就職に特化した求人が多く、地元で再就職したいと考えている方におすすめです。
就職・転職エージェントは、プロのキャリアアドバイザーがマンツーマンで求職者の相談に乗り、一人ひとりに合った仕事を紹介する民間のサービスです。面接対策や応募書類の添削も手厚く行ってくれるので、初めて転職する方も安心して再就職に向けての行動を起こせるでしょう。
「転職先が決まる前に会社を辞めてしまった」「転職活動を一人で進められる気がしない」とお悩みの方は、若年層向け就職・転職エージェントのハタラクティブを利用してみませんか?
ハタラクティブでは、希望の条件に合わせてあなたにピッタリの仕事をご提案します。求人紹介だけでなく、応募企業に合わせた綿密な選考対策も実施しているので、転職活動が初めての方もご安心ください。
もちろん、提供するサービスはすべて無料です。会社を辞めたあとの再就職を成功させたい方は、ぜひお気軽にハタラクティブまでお問い合わせくださいね。
会社を辞めたあとによくあるQ&A
ここでは、会社を辞めたあとの手続きや過ごし方に関してよくある質問をまとめました。
会社を辞めたあとにしばらく再就職しないメリットは?
会社を辞めたあとすぐ再就職をしないメリットには、のんびりしながら心身のリフレッシュができること、仕事に縛られず好きなことに時間を費やせることなどが挙げられます。ただし、その間は収入が途絶えるため、経済的な安定性を考慮すると注意が必要です。会社を辞めてしばらく休むときは、あらかじめ休む期間を決めておき、無職期間を長引かせないようにしましょう。
会社を辞めたあとに必要な手続きの順番は?
会社を辞めたあとに必要な手続きはいくつかありますが、住民税の支払い、失業保険の申請、年金手続き、健康保険の切り替え、確定申告(年内に転職しない場合)の順番で行うのが良いでしょう。申請期限が短く、退職後すぐに行った方が良いものから順に並べると、おおよそこのようになります。なお、人によっては必須ではない手続きもあるので、ご自身の状況に合わせて申請を行ってくださいね。
会社を辞めたあとも保険証は使える?
健康保険証は退職の翌日から資格を喪失するので、会社を辞めたあとは使用できません。退職後は、「国民健康保険に切り替える」「家族の被扶養者となる」「これまでの健康保険の任意継続制度を利用する」といった3つの選択肢からいずれかの手続きを行う必要があります。
監修者:後藤祐介
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。
ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。
資格 : 国家資格キャリアコンサルタント・国家資格中小企業診断士
メディア掲載実績 : 「働く」をmustではなくwantに。建設業界の担い手を育て、未来を共創するパートナー対談・定時制高校で就活講演 高卒者の職場定着率向上へ・【イベント開催レポート】ワークリア障がい者雇用セミナーSNS : LinkedIn®・YouTube