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第二新卒とはいつまで?企業が求める理由や転職を成功させるポイントを解説
この記事のまとめ
- 第二新卒とは、新卒として就職後1〜3年ほどで退職または転職活動を行う人のこと
- 企業側が第二新卒を求めるのは、年齢が若く柔軟性があり成長が見込めるから
- 第二新卒として転職する理由には、会社とのミスマッチやスキルアップなどが挙げられる
- 第二新卒として転職すると、未経験の職種や業種で採用されやすいメリットがある
- 第二新卒が転職を成功させるには、目的を明確にし計画的に転職活動を進めるのがコツ
「第二新卒とはいつまでが対象?」「転職するメリットやデメリットはある?」など、疑問を持っている方は少なくないでしょう。「第二新卒として転職するのはやめとけ」と言われることもあり、不安に思うことがありますよね。
第二新卒は新卒として一度企業へ勤めたものの、数年で退職し求職活動をしている人を指す言葉です。年齢が若く柔軟性があるため、企業からのニーズは増加傾向にあります。転職を成功させるには、企業側が第二新卒を求める理由を把握し、しっかりと選考対策を行うことがポイントです。
このコラムでは、キャリアアドバイザーの高城さんのアドバイスを交えつつ、第二新卒の定義や転職を成功させるコツを解説しています。第二新卒として転職するメリットやデメリットを正しく把握し、希望する企業への就職を成功させましょう。
この記事にコメントしているアドバイザー
第二新卒とは?いつまでが対象?
第二新卒とは、大学や専門学校などを卒業して正社員として就職し、1〜3年ほどで退職または転職活動を行う人を指します。ただし、企業によっては第二新卒の範囲が異なる場合もあるため、定義としてはっきり言い切れません。第二新卒として応募できるかどうかは、求人や企業Webサイトなどで確認する必要があります。
第二新卒・新卒・既卒の違い
新卒は大学や専門学校を卒業して、初めて社会人になる人を指します。一方で既卒は、卒業後一定期間が経過しても正社員としての就業経験がない人のことです。第二新卒と既卒は混同しやすいですが、社会人経験の有無が大きな違いとなっています。
既卒と第二新卒の詳しい違いは「既卒と第二新卒の違いって何?就活が有利になる場面や成功させるコツを解説」で解説しています。
第二新卒者は現実にどれくらいいる?
厚生労働省の「新規学校卒業就職者の在職期間別離職状況」によると、就職後3年以内の離職率は2020年の時点で32.3%で、大卒者全体の約3割程度となっています。
引用元:厚生労働省「学歴別就職後3年以内離職率の推移」
翌年の2021年は、2年目の離職者の時点で24.5%となっており、今後の集計次第では2020年より高い割合となる可能性があるでしょう。
参照元
厚生労働省
新規学卒者の離職状況
第二新卒は新卒採用と中途採用のどちらで応募する?
中途採用は社会人経験のある人が対象となるため、第二新卒も該当すると考えられます。しかし、新卒採用でも第二新卒を歓迎していたり、中途採用の一環として「第二新卒枠」を設けている企業も少なくありません。応募する企業や業界によって異なるため、あらかじめ確認しておくと良いでしょう。
第二新卒は就職できる!
第二新卒として転職活動をしていると、「第二新卒は新卒と比較すると不利になるのではないか」「経験豊富な社会人に勝てる自信がない…」など、不安になることもあるでしょう。ですが、第二新卒の方を積極的に採用したいと考える企業は少なくありません。
第二新卒は、社会人としての基本的なビジネスマナーを身に付けており、即戦力となるスキルや経験がなくともニーズは高まっているようです。「企業が第二新卒を求める理由」で後述しますが、企業側は柔軟な思考力や若くて成長が見込めるような人材を求めています。第二新卒は企業側の人員戦略上において、重要なポジションを担っているのです。
また、第二新卒から公務員になることも可能です。公務員への転職に興味がある方は、「第二新卒から公務員になるのは不利?適切な準備と進め方を解説!」のコラムをご覧くださいね。
企業が第二新卒を求める理由
転職活動を成功させるためには、あなたが企業側から何を求められているかを知ることが大切です。企業側が第二新卒を求める理由には、柔軟性がある、成長が見込まれるなどが挙げられます。以下で詳しくまとめたので、「第二新卒は企業側から何を求められているか」を確認しておきましょう。
柔軟性があるから
第二新卒は社会人経験が浅いため、経験やスキルより柔軟性や適応力を求められる傾向があります。仕事に対して柔軟な考え方ができると、新しい知識を身に付けやすく職場環境にも適応しやすいです。よって、第二新卒は育成しやすく将来性があると考えられており、企業側にとって魅力的な人材といえます。
年齢が若く成長が見込まれるから
企業側が第二新卒を求める理由として、年齢が若くポテンシャルが高いことも挙げられます。厚生労働省の「若年者雇用を取り巻く現状」の資料では、企業側が採用選考で重視する項目として、「熱意・意欲」が最も高い結果となりました。
引用元:厚生労働省「若年者雇用を取り巻く現状 採用選考の際に重視する項目」
また、「実務・経験」については、中途採用者ほどは求められていませんが、新卒よりも期待されていることが分かります。ここでの経験とは、社会人としての常識や基本的なビジネススキルを指しており、新卒より早く実務に携われることで成長が見込まれると考えられているのでしょう。
参照元
厚生労働省
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ハタラクティブ プラス在籍アドバイザーからのアドバイス
高城綾香
第二新卒の最大の武器は、年齢の若さといえます。仕事への熱意や意欲をしっかりと伝えられれば、ポテンシャル採用をしてくれる企業も少なくないですよ。また、転職理由の伝え方も重要なポイントです。伝え方によっては早期退職を懸念されたり、仕事への熱意が十分ではないと判断されたりする場合もあるので注意が必要です。
「転職理由の例文を参考に面接で好印象な回答を考えよう!注意ポイントも解説」のコラムにあるように、前向きな理由を伝えましょう。
わたしたちハタラクティブは、プロのアドバイザーと好印象を与える転職理由の伝え方や、第二新卒の特性を活かした効果的なアピール方法などを一緒に考え、選考対策を行っています。初めて転職活動をする方も、安心して取り組めますよ。
新卒で充足しなかった人材を補いたいから
企業側は新卒採用で求める人材を確保できなったとき、第二新卒を通じて充足させようと考える場合があります。また、企業によっては、「採用活動に時間を使えなかった」「採用計画が変更され、予定より多くの新卒を採用したかったが充足しなかった」ということもあるようです。
第二新卒が転職するのはなぜ?
第二新卒が転職を考える理由は人それぞれですが、スキルアップを望んだり仕事にやりがいを感じられなかったりする場合があるようです。ここでは入社して数年で転職を考える理由について、考えられるものをいくつかご紹介します。
スキルアップしたいから
第二新卒が転職を考える理由として、スキルアップが挙げられます。初めての仕事を通じて自分の強みやスキルを知り、それらをさらに伸ばしたいと感じるようです。
このような気持ちに反して、業務がルーティンワークだったり、新しい取り組みができないような環境だったりすると、自分自身の成長やスキルアップできる職場を求めて転職を考える人もいます。
仕事にやりがいを感じられないから
今の仕事にやりがいを感じられず、自分に合っていないと感じて転職をする第二新卒もいます。仕事の目標がなかったり頑張りを評価してもらえなかったりすると、何のために仕事をしているのか分からなくなり、やりがいを感じられる仕事に転職したいと考えるようです。
また、勤めている会社の方針に共感できず、ミスマッチを起こす場合もあります。
会社の待遇に不満があるから
給与や福利厚生、労働環境など、待遇面での不満が転職の動機となることも少なくありません。会社側の体制や経済状況によって改善が見込めない場合、第二新卒として自分に合った環境で働ける職場を探すようです。
会社の経営が危うく不安だから
経営の不安定さを理由に転職を考える第二新卒もいます。事業が縮小された、ボーナスや月給が少なくなったなど、経営状況が危ういと感じる会社では、将来の見通しが不透明で安定したキャリア形成が難しくなります。自身の将来を確実なものとしたいという気持ちから、転職を決意するようです。
人間関係に問題があるから
第二新卒が転職するのは、職場の人間関係が原因の場合もあります。社員同士のコミュニケーション不足やハラスメントといった問題は、仕事のパフォーマンスに影響する可能性があるでしょう。職場の環境が自分の成長や心身の健康に影響を及ぼしていると感じると、新たな職場で新しい人間関係を築こうと考えるようです。
今の職場を辞めるか迷う方は、抱えている問題が転職でしか解決できないのか冷静に考えてみましょう。「仕事が長続きしないのはなぜ?理由を明らかにして対策を講じよう」のコラムでは、ヒントになる内容をまとめています。
第二新卒として転職するメリット・デメリット
第二新卒の場合、「転職はやめとけ」といわれることがあります。第二新卒は仕事の継続力がないと思われたり、ライバルと差が大きかったりするなどのデメリットがあるからです。
そのようにいわれると、第二新卒として転職するのは不安ですよね。もちろん、第二新卒で転職すると未経験で採用されやすいといったメリットもあります。ここでは、メリットとデメリットについてまとめたので、転職を決意する前に確認しておきましょう。
第二新卒として転職するメリット
第二新卒として転職すると、その若さからポテンシャル採用をしてもらえる可能性が高く、未経験の職種・業種に挑戦しやすいといえます。以下で詳しくまとめたので参考にしてください。
未経験の業界にも転職しやすい
第二新卒の大きな魅力の一つは、未経験の業界に比較的転職しやすいという点です。なぜなら、第二新卒を対象とした求人には経験やスキルを不問とするものもあり、企業側は熱意や意欲のある若い人材を求めているからです。
気になる職種・業種があるなら、積極的にチャレンジできるタイミングといえるでしょう。ただし、年齢を重ねるにつれて経験やスキルを求められる傾向があるため、未経験の職に転職したい方は、第二新卒の機会を逃さないよう注意しましょう。
育成のしやすさから採用されやすい
「企業が第二新卒を求める理由」で解説したとおり、第二新卒は企業側にとって育成しやすいことが大きなメリットとなります。第二新卒は若くて社会人としての経験が浅いため、仕事のやり方や社風を受け入れやすいという点が、評価されているようです。
新しい環境や技術にもすぐに適応できる可能性があることから、第二新卒を積極的に採用している企業もあります。
第二新卒として転職するデメリット
第二新卒として転職するデメリットには、企業側から「すぐに退職してしまうのでは」と懸念を抱かれたり、実力面でライバルと差が生じたりするなどが挙げられます。詳しくは以下にまとめました。
継続力や意欲がないと思われる場合がある
第二新卒は、新卒として入社した企業を短期間で退職していることになります。そのため、企業側から「継続力が十分ではない」「仕事への意欲が低いのではないか」というマイナスイメージを持たれることがあるようです。
できる限り長期間働ける人材を採用したい企業にとって、早期退職はリスクとなります。信頼を得るためには、転職の理由と併せて熱意をアピールする必要があるでしょう。
即戦力や実績の面でライバルと差が出やすい
第二新卒が転職する場合、社会人経験者のため中途採用枠で応募することになります。経験やスキルが豊富な人がライバルとなる可能性があるため、即戦力となる人材を求める企業では、第二新卒が不利になることもあるようです。
そのため、採用されるためには柔軟性や意欲、熱意をしっかり伝えてアピールする必要があります。また、経験やスキルを不問としている企業や、研修制度が充実している企業など、第二新卒の強みを活かせる企業を狙うのもポイントです。
「第二新卒の転職はやめとけ」と言われるのはなぜ?
世間では時として「第二新卒の転職はやめとけ」という声も聞かれます。これには、早期退職によって忍耐力が欠如していると見なされたり、中途採用枠内での競争に不利な場合があったりすることが影響しています。
しかし、これは必ずしも第二新卒全員に当てはまるとは限らず、しっかり自己分析をしたうえで、計画的に転職活動を行えば成功の可能性は十分にあるのです。
第二新卒が転職活動を成功させる5つのポイント
第二新卒が転職活動を成功させるポイント
- 転職の目的をしっかり持つ
- 計画的に行動する
- 応募書類や面接の対策をしっかり行う
- 応募する企業に応じて適切なアピールをする
- 転職エージェントを活用する
初めて転職活動をする第二新卒は、「転職活動は何から始めたら良い?」「気を付けるポイントは?」 など、分からないことや不安なことが多いですよね。ここでは、第二新卒が転職を成功させるためのポイントを5つご紹介します。希望の仕事への就職を成功させるために、参考にしてください。
1.転職の目的をしっかり持つ
第二新卒が転職活動を始める前に、まずは「なぜ転職したいのか」という目的を明確にしましょう。将来の夢は何か、身に付けたいスキルは何か、どのような職場環境を望んでいるかなど、自分の望みを具体的にすることで、目指す方向がはっきりしてきます。そのためには、自己分析をしっかりと行うことが有効です。
2.計画的に行動する
第二新卒が転職を成功させるためには、計画を立てて行動すると良いでしょう。転職活動にかかる期間は、一般的に3ヶ月程度です。情報収集をどのように行うか、履歴書や職務経歴書はいつまでに用意するか、どのような企業にいつ応募するかなど、計画的に進めるとスムーズに転職できるでしょう。
第二新卒の求人が転職サイトに出やすい時期は?
第二新卒の求人が転職サイトに多いのは、4月と10月です。この時期は異動や転勤が出やすく、欠員募集をかける企業が多い傾向にあります。また、4月や10月はそれぞれ上半期、下半期の始まりとなるため募集をかけやすく、社員研修を一度に行えるという人事担当者側のメリットもあるようです。
3.応募書類や面接の対策をしっかり行う
第二新卒に限ったことではありませんが、応募書類や面接などの選考対策はしっかり行っておきましょう。特に、前職を辞めた理由は必ず聞かれると言っても過言ではありません。企業側から「同じ理由ですぐに辞めてしまうのでは」と懸念を抱かれないよう、退職理由と志望動機に一貫性を持たせて伝えることが大切です。
また、企業側が第二新卒に求める「柔軟性」や「仕事への熱意・意欲」も、忘れずアピールしましょう。「前職では業務を効率的に行うために○○を実践した」「××の資格を取った」など、具体的な経験が伝えられると、より好印象を与えられます。
4.応募する企業に応じて適切なアピールをする
企業ごとに求めている人材は異なるため、企業研究をしっかり行って適切なアピールをすることも、第二新卒が転職を成功させるために必要です。
企業側が、どのような人材を求めているのかを把握し、志望動機や自己PRを考えるのが好印象を与えるコツ。「自社にマッチしている人材」と判断されるでしょう。また、自分と会社との相性も判断できるので、入社後のミスマッチを防げます。
志望動機をつくる際に気をつけたいことは、「志望動機書の書き方やコツは?第二新卒や未経験から転職する際の例文も紹介」のコラムで確認してくださいね。
5.転職エージェントを活用する
「一人で転職活動するのが不安」「初めてなので分からないことがある」といった第二新卒の方は、転職エージェントに相談してみるのも一つの方法です。転職エージェントでは、経験豊富なプロのアドバイザーが適性や希望に合った企業を紹介してくれたり、履歴書の添削や面接の練習をサポートしてくれたりします。
若年層に特化した転職エージェントのハタラクティブでは、専任のアドバイザーがマンツーマンでカウンセリングを行い、希望に合った求人を紹介します。また、効果的な自己PRの方法や履歴書の書き方、退職理由の伝え方など、転職活動全体を通して支援しているのが特徴です。
サービスはすべて無料でご利用いただけるので、ぜひお気軽にご相談ください。
第二新卒に関するFAQ
ここでは、第二新卒に関してよく聞かれる疑問に、Q&A形式で回答していきます。
第二新卒が転職するのは難しい?
第二新卒も希望の職種・業種へ転職することは可能です。このコラムの「第二新卒は就職できる!」でも解説したとおり、第二新卒の若さや柔軟性を求める企業は一定数あります。また、第二新卒は基本的なビジネスマナーが身についていることから、育成のしやすさも評価されているようです。
ただし、「継続力に欠けている」「即戦力としては十分ではない」といったデメリットもあるため、企業側が求めている人材を把握し適切にアピールする必要があります。
第二新卒を積極的に募集している企業の特徴は?
人手不足が常態化した企業や、経験・スキルを不問としている企業では、第二新卒を積極的に募集している傾向があります。これらの企業は人材育成に力を入れていることが多く、新しいことを学ぶ意欲と柔軟性を持った若い力を必要としており、第二新卒を歓迎しているようです。
また、新卒採用時に充足しなかった人員や、定年退職によって発生したポジションを、第二新卒で補う場合もあります。
第二新卒として大手の企業へ転職するのは厳しい?
大手企業への転職は、第二新卒でなくても簡単な道ではありません。大手企業は採用基準が高く、競争率も高いのが現実です。
転職を成功させるポイントとしては、自己分析や企業研究を行い適切なアピールをする、第二新卒採用枠を設けている企業を中心に複数社応募するなどです。また、計画的に行動し、応募書類や面接などの準備も丁寧に行いましょう。
監修者:後藤祐介
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。
ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。
資格 : 国家資格キャリアコンサルタント・国家資格中小企業診断士
メディア掲載実績 : 「働く」をmustではなくwantに。建設業界の担い手を育て、未来を共創するパートナー対談・定時制高校で就活講演 高卒者の職場定着率向上へ・【イベント開催レポート】ワークリア障がい者雇用セミナーSNS : LinkedIn®・YouTube