この記事のまとめ
- 派遣社員として働いた期間は履歴書に書くのが望ましい
- 派遣社員の職歴を履歴書に書くときは、派遣元・派遣先・仕事内容・派遣期間を時系列順に記入する
- 派遣社員の職歴では「入社・退社」ではなく「登録」「就業」「契約期間満了のため退職」を使う
- 履歴書で派遣社員の経験をアピールする際は、派遣先で得たスキルを伝えよう
「派遣社員の経験は職歴にならないの?」「履歴書への書き方は?」と疑問に感じている方もいるでしょう。派遣社員の経験は職歴として履歴書に書くことができますよ。
履歴書には、「派遣会社に登録した年月→派遣先企業で就業を開始した年月→派遣期間満了した年月」の順に記入すれば大丈夫です。派遣社員として担当した業務内容と派遣期間も書き、派遣先で得たスキルや知識などの詳細は面接の際に説明しましょう。
このコラムでは、キャリアアドバイザーの高城さんのアドバイスを交えつつ、履歴書の書き方を例文つきでご紹介します。派遣社員の経験をアピールするコツも解説するので、派遣社員から正社員就職を目指す方は参考にしてみてください。
派遣で働く際に履歴書は書かない?
派遣社員として派遣登録をする際に履歴書が必要かどうかは、派遣会社によって異なります。履歴書の提出が必要ない場合は、派遣会社のシステム内の専用ページに必要事項を入力するのが一般的といえます。
ただし、専用ページに入力する内容は、名前や職歴など履歴書に書く内容とほぼ同じです。希望条件とマッチする派遣先を派遣会社に探してもらうために、できるだけ詳しい情報を入力しましょう。
正社員就職する際に派遣社員の期間は履歴書に書くべき?
結論からお伝えすると、派遣社員として働いた期間は履歴書に書くのが望ましいとされています。正社員ではなく派遣社員や契約社員であっても、履歴書に職歴を書くことで、業務の経験や知識があることをアピールできるからです。
また、派遣社員として複数の派遣先で勤務した経験がある場合、さまざまな職場の環境に適応できるという柔軟性を証明することにもつながります。
これまで「派遣社員は職歴にならないのでは?」と考えていた方も、今後は自信をもってその経験を履歴書・職務経歴書に記入してくださいね。
派遣社員経験がある場合の履歴書の書き方
ここでは、派遣社員経験がある場合の履歴書の基本的な書き方を解説します。以下の書き方例を参考にしながら、履歴書や職務経歴書に記入してみましょう。
派遣元・派遣先・仕事内容・派遣期間を記入する
まず履歴書の職歴欄や職務経歴書には、派遣会社の名称と登録した年月を書きます。次に、派遣先企業の名称と働き始めた年月、担当業務を記入。最後に、契約期間が満了になった年月を書くのが基本です。
派遣先の会社名や業務内容は、派遣元と区別しやすいように、文頭に1文字スペースを空けると読みやすくなります。
20●●年4月 株式会社○○ 登録
20●●年4月 △△株式会社 営業部に派遣社員として就業 営業職を担当
20●●年3月 △△株式会社を契約期間満了のため退職
現在も派遣社員として就業している場合は、3行目の「△△株式会社を契約期間満了のため退職」の代わりに、「現在に至る」と記入しましょう。
また、派遣社員は契約期間満了まで働くのが原則ですが、「ほかにやりたい仕事が見つかったから」「職場環境が合わないから」など、自分の都合で仕事を辞める場合は「一身上の都合により退職」と記載しても問題ありません。
正社員経験がある場合は正社員の職歴を優先的に書く
正社員経験と派遣社員経験の両方がある場合は、正社員としての職歴の方に優先的にスペースを使いましょう。採用担当者が派遣社員としての職歴よりも正社員としての職歴をより重視する傾向があるからです。
ただし、正社員の職歴を優先するあまり、派遣社員の経験を省略することは避けましょう。派遣社員の職歴を書かないことで職歴にブランクが発生し、採用担当者に疑問をもたれる恐れがあります。スペースが足りなくて書き切れないと思ったときは、派遣社員の職歴を省くのではなく、コンパクトにまとめて記載しましょう。
「入社・退社」ではなく「登録・契約期間満了につき退職」と書こう
派遣社員として勤務する場合、「入社」や「退社」という言葉を使用するのは適切ではありません。
書き方例でも紹介したように、派遣会社に対しては「登録」を使用し、派遣先企業で働き始めたときは「就業」、仕事を辞めるときには「契約期間満了のため退職」と表記します。
これは派遣社員ならではの書き方なので、履歴書を作成する際に間違えないように気をつけましょう。
【ケース別】派遣社員経験がある場合の履歴書の書き方例
ここでは、派遣社員経験がある場合の履歴書の書き方例をケース別に紹介します。複数の派遣会社に登録した場合や、複数の派遣先で勤務した場合など、ケースごとにわかりやすく記入する方法をまとめているのでぜひチェックしてみてくださいね。
登録型派遣の場合
登録型派遣は、派遣会社に登録し、派遣先の会社で定められた契約期間働くスタイルの派遣です。原則として最長3年、同じ組織単位(部署など)での就業が可能とされています。
登録型派遣の場合の履歴書の書き方例は以下のとおりです。
20●●年4月 株式会社○○ 登録
20●●年4月 △△株式会社に派遣社員として就業
事務職として、電話対応、書類作成、データ入力などを担当
20●●年3月 契約期間満了のため退職
常用型(無期雇用)派遣の場合
常用型(無期雇用)派遣は、派遣社員が派遣会社と期間の定めのない正社員や契約社員などの雇用契約を結び、派遣先の企業で就業します。そのため、履歴書では派遣元への「登録」ではなく、「入社」と記載しましょう。
常用型派遣は登録型派遣のように最長3年のルールがないため、長く働き続けることが可能です。
登録型派遣の場合の履歴書の書き方例は以下のとおりです。
20●●年4月 株式会社○○に入社
20●●年4月 △△株式会社に常用型派遣社員として就業
コールセンターオペレーターとして顧客からの問い合わせ対応を担当
20●●年3月 契約期間満了のため退職
紹介予定派遣の場合
紹介予定派遣は、派遣先で正社員や契約社員として直接雇用されることを前提として、最長6ケ月間、派遣社員として勤務します。一定期間、派遣社員として働くことで仕事内容や職場の雰囲気が自分に合うかを見極められるのがメリットです。
ただし、直接雇用が保障されているわけではありません。派遣先と派遣社員がそれぞれ検討し、双方の合意が得られた場合に直接雇用となります。
紹介予定派遣の場合の履歴書の書き方例は以下のとおりです。
20●●年4月 株式会社○○ 登録
20●●年4月 △△株式会社に派遣社員として就業
総務事務として社内イベントの企画運営、備品管理などを担当
20●●年9月 株式会社△△ にて正社員登用
社内規定の整備、文書作成、来客対応など総務事務全般を担当
20●●年3月 一身上の都合により退職
1つの派遣元に登録し1つの派遣先で勤務した場合
1つの派遣元に登録し1つの派遣先で勤務した場合は、正社員としての職歴と同様、行をわけて記入しましょう。「株式会社○○に登録」と書き、その下の行以降で勤務した部署名・担当業務を書きます。前述した、派遣元・派遣先・仕事内容・派遣期間を記入する基本の書き方です。
20●●年4月 株式会社○○ 登録
20●●年4月 △△株式会社 営業部に派遣社員として就業 営業職を担当
20●●年3月 △△株式会社を契約期間満了のため退職
1つの派遣元に登録し複数の派遣先で勤務した場合
複数の派遣先企業で働いた経験がある場合は、時系列順に派遣期間と業務内容を記入します。
20●●年●月 株式会社○○ 登録
20●●年●月 A株式会社に派遣社員として就業 営業職を担当(20●●年●月まで)
20●●年●月 B不動産に派遣社員として就業 事務職を担当(20●●年●月まで)
20●●年●月 株式会社Cに派遣社員として就業 事務職を担当
現在に至る
複数の派遣元に登録し複数の派遣先で勤務した場合
複数の派遣会社に登録し働いていた場合は、派遣会社ごとにまとめて記入するとわかりやすいでしょう。
20●●年●月 株式会社A 登録
20●●年●月 △△株式会社に派遣社員として就業 営業職を担当(20●●年●月まで)
20●●年●月 株式会社△△に派遣社員として就業 営業職を担当(20●●年●月まで)
20●●年●月 株式会社△△を契約期間満了のため退職
20●●年●月 株式会社B 登録
20●●年●月 △△不動産に派遣社員として就業 事務職を担当(20●●年●月まで)
20●●年●月 △△不動産を契約期間満了のため退職
20●●年●月 株式会社C 登録
20●●年●月 △△株式会社に派遣社員として就業 事務職を担当(20●●年●月まで)
20●●年●月 △△株式会社を契約期間満了のため退職
「職務経歴書は必要?分からないときの対処法や書くときの注意点を解説」のコラムでは職務経歴書を書く際の注意点を解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
派遣社員と正社員の経験がある場合
派遣社員と正社員両方の職務経験がある場合、正社員の経験を優先して書くのが基本です。ただし、応募先企業での仕事内容と派遣社員として担当した業務が関連している場合は、派遣社員の業務内容を詳しく記入してアピールすることをおすすめします。
たとえば、「派遣社員で営業事務や一般事務を経験し、正社員では接客担当だった」という方が営業事務職に応募する場合は、派遣社員の経験を強調して書きましょう。なお、正社員の職歴を書く際は、履歴書に雇用形態を記入する必要はありません。
20●●年●月 株式会社○○ 登録
20●●年●月 △△株式会社に派遣社員として就業
文書作成、データ入力、電話・メール対応など営業事務を担当
20●●年●月 株式会社△△を契約期間満了のため退職
20●●年●月 株式会社○○ 入社
20●●年●月 △△店に配属になり、接客、在庫管理、新人のトレーニングなどを担当
現在に至る
守秘義務があるため派遣先の会社名を書けない場合
派遣先企業によっては、契約時の守秘義務によって派遣先の会社名や業務内容を履歴書に明記できない場合もありますよね。
その場合は、「某○○会社に△△として派遣」のように、派遣先の会社の業界と職種を書きましょう。また、採用担当者に「なぜ会社名が書かれていないのか」という疑問をもたれないよう、守秘義務があることを記載してください。
20●●年●月 株式会社○○ 登録
20●●年●月 某食品会社に事務として派遣
会社名および詳細な業務内容は、守秘義務があるため記載できません
20●●年●月 契約期間満了のため退職
1年未満の短期派遣は履歴書に書かない?
履歴書にはすべての学歴と職歴を記載するのが基本で、短期派遣の経歴も書くのがマナーです。記載しないと職歴に空白期間ができ、面接で質問されたり、入社後に提出する源泉徴収票といった書類で経歴が知られたりするリスクがあります。
一方で、短期派遣の経歴が多数ある場合、「長期雇用に向かない」という印象を与える恐れも。そのため、不安な場合は短期派遣の経歴を省略するのも選択肢の一つです。ただし、その場合は、前述のとおり確認される可能性があることを理解しておきましょう。
派遣社員の経験を履歴書でアピールするコツ
派遣社員の経験を履歴書でアピールするには、いくつかコツがあります。以下に、派遣社員としての職歴をアピールするときのポイントをご紹介するので、就職・転職活動の参考にしてみてくださいね。
派遣社員の経験をアピールするときのコツ
- 職歴とともに派遣社員を選んだ理由も伝える
- 担当していた業務を具体的に説明する
- 派遣先で身につけたスキルを伝える
職歴とともに派遣社員を選んだ理由も伝える
履歴書でアピールする際のコツとして、派遣社員としての経歴だけでなく、なぜ派遣社員を選んだのかという理由も伝えることが挙げられます。
たとえば「柔軟な働き方を希望していたため」「身につけたいスキルがあったから」など、理由を明確に説明すると、採用担当者に納得してもらいやすくなったり、仕事への意欲を伝えられたりするでしょう。
また、背景を説明することによって、派遣社員が抱かれやすい長期勤務への不安も払拭できるでしょう。面接対策に自信がないという方は、「面接で職務経歴を聞かれたときの答え方は?解答例と好印象を与えるコツを紹介!」のコラムもチェックしてみてください。
担当していた業務を具体的に説明する
履歴書で派遣社員の経験をアピールするためには、派遣社員として担当していた業務内容を説明するのも大切です。
たとえば、「一般事務」といった職種だけ記載するのではなく、「データ入力や書類作成、電話応対などを担当しました」のように仕事内容を詳細に伝えましょう。
このように業務内容を具体的に説明することで、面接官はあなたがどのようなスキルや経験をもっているかを理解し、入社後にどのように活躍できるかをイメージしやすくなります。
ハタラクティブ プラス在籍アドバイザーからのアドバイス

高城綾香
派遣社員の経験を活かし、正社員就職を叶えている方は多くいらっしゃいます。
選考の際は、派遣社員として勤務した期間に得た資格やスキル、知識などを詳細に伝えてアピールしましょう。
どのようにアピールすれば良いかわからない方は、わたしたちキャリアアドバイザーにご相談くださいね。応募企業に合った効果的なアピール方法を、アドバイスいたします。
派遣先で身につけたスキルを伝える
派遣社員としての職歴を履歴書でアピールするときは、派遣先で身につけた能力やスキルを伝えることも欠かせません。具体的には、派遣社員として働くなかで得たコミュニケーションスキルや協調性、パソコン操作スキルなどが挙げられます。
学生時代や前職の経験を振り返り、自分の得意なことやスキルを洗い出してみましょう。洗い出したスキルのなかから応募先企業での業務に活かせるものを選んでアピールすることで、「入社後の活躍が期待できる」と好印象をもってもらえる可能性があります。
パソコンスキルを身につけて就活に活かしたいという方は、「基本的なPCスキルって何?身につけ方や就活で役立つおすすめの資格を紹介」のコラムも参考にしてみてください。
アルバイトの経験も履歴書に書くとアピール材料になる場合がある
一般的に、アルバイトの経験は職歴に含まれません。しかし、3ヶ月以上勤務したのであれば、履歴書に書くとアピール材料になる場合もあります。
履歴書には担当していた業務とあわせて、「アルバイトとして勤務」と記入しましょう。そして面接の際に、アルバイトの経験がどのように自分を成長させたのかを具体的に説明するのがおすすめです。
応募企業の業務内容と関連性の高いアルバイト経験であれば、即戦力としての活躍を期待してもらえる可能性もありますよ。
派遣社員の職歴を活かして正社員就職を目指そう!
派遣社員の職歴は、正社員就職の際に武器となり得る貴重な経験です。
「派遣社員は職歴にならない」と思い込まずに、あなたが積み上げてきた経験やスキルに自信をもって就職活動を進めましょう。
そのためには、自己分析を行い、派遣社員として得たスキルや成果を明確にすることが大切です。そのうえで、それをどのように履歴書にまとめ、自己アピールにつなげていくかを考えましょう。
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