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法人とは?NPOや個人事業主とは違う?概要や種類を簡単に解説します!

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この記事のまとめ

  • 法人とは、人と同様に権利や義務を認められた組織や団体のこと
  • 法人を設立する目的とは、組織としての経済活動や取引をスムーズに行うため
  • 営利法人とは「会社」と呼ばれる法人形態のことで、株式会社や合名会社などがある
  • 非営利法人とは営利を追及しない法人のことで、NPO法人や社会福祉法人などを指す
  • 非営利法人に就職する強みとは、社会貢献できるためやりがいを感じやすい点にある

「法人とは?どこまでを指すの?」と疑問に思っている方もいるでしょう。就職活動でNPO法人や社会福祉法人の求人があると、「株式会社と何が違うのだろう」と感じてしまいますよね。

法人とは、権利や義務が認められた組織や団体を指します。株式会社も法人に含まれますが、設立方法や特徴が法人形態ごとに異なるようです。

このコラムでは、キャリアアドバイザーの北島さんのアドバイスを交えながら、就職活動で良く見る法人の種類や特徴を解説。また、非営利法人に就職する強みについてもご紹介します。

「法人とは何か」をしっかり確認し、あなたの適性や希望に合った法人が選べるようにしておきましょう。

法人とは?

民法第三十四条によると、法人とは「法令の規定に従い、定款その他の基本約款で定められた目的の範囲内において、権利を有し、義務を負う」ものと定められています。法人として認められれば、組織や団体であっても人と同じように権利や義務を有することが可能です。

法人を設立する目的

法人を設立するのは、組織や団体が権利の主体となる「自然人」として取引を行ったり、雇用したりするためです。法人という概念があることで、個人間で行うような契約や取引を企業同士で締結でき、経済活動や経営が円滑に進められます。

また、法人となることで社会的信用度が高まったり、事業継続に有利に働いたりする効果も。ビジネスをより拡大させることを目的に、法人を設立する場合が多いようです。

法人と個人事業主の違い

組織や団体が権利や義務を有している法人とは異なり、個人事業主は経営者である個人が主体となって事業を進めていきます

個人事業主は開業届を提出することで名乗れるようになるため、法人より簡単に起業できるでしょう。ただし、保有している財産や契約はすべて個人名義となるため、万が一損害や債務が生じた場合は個人で対応しなくてはいけません。

一方、法人の場合は会社設立の手続きに時間と費用がかかるほか、資本金の準備も必要です。しかし、社会的信用度が高いため、銀行からの融資を受けやすかったり、他社との取引や契約を行いやすくなったりといったメリットも大きいといえます。

個人事業主とフリーランスの違いは開業届の有無

個人事業主とフリーランスの違いは、開業届を出しているかどうかです。開業届を出さずに仕事の契約を結んだり業務を請け負ったりする働き方のことを、フリーランスといいます。

フリーランスで働いている人が開業届を出した場合、個人事業主として事業を行うことが可能です。

法人と企業・会社の違い

企業とは、利益を得ることを目的として活動している組織や個人のことを指す言葉です。法人であるかどうかは問われないため、企業のなかには個人事業主も含まれています。

一方、会社とは、会社法に基づいて設立された、利益を得ることを目的としている法人のこと。企業が幅広く経済活動を行う団体を指すのに比べ、会社は法人の枠組みのなかで活動を行う営利団体を指しています

参照元
e-Gov法令検索
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法人の3つの種類

法人の3つの種類

  • 公的法人
  • 営利法人
  • 非営利法人

法人は「公的法人」と「私法人」に分けられ、私法人のなかに「営利法人」「非営利法人」が存在します。それぞれ活動目的が異なるため、確認しておきましょう。

1.公的法人

公法人とは、国家的な目的のために公共事業を行う法人のことです。都道府県や市区町村を運営している「地方公共団体」、公共性の高い事業を行う「独立行政法人」、法律のもと設立されている「特殊法人」が挙げられます。

それぞれ事業内容は大きく異なるものの、地方の運営や整備、国民生活に関わる事柄の研究開発など、生活するうえで欠かせない事業の効率や質の向上のために設けられているのが特徴です。

2.営利法人

営利法人とは、経済活動によって利益をあげ、それを構成員に分配することを目的とした組織のこと。一般的に「会社」と呼ばれているものは、営利法人に該当します。

会社には、株式会社・合名会社・合資会社・合同会社の4つが含まれるのがポイントです。合名会社・合資会社・合同会社の3つは持分会社と呼ばれ、株式会社と出資者が異なります。

3.非営利法人

非営利法人とは、利益を分配せず、団体の目的達成のための資金として使用する法人のことです。NPO法人や社会福祉法人といった公共の利益を目的とした団体は「公益法人」と呼ばれ、環境保全や福祉事業、スポーツ振興など、それぞれの団体の掲げる理念に基づき活動しています。

また、現在は廃止されていますが、町内会や同窓会といった非公益目的が該当する「中間法人」も存在していました。

就職する前に知っておきたい各法人の代表例

この項では、法人ごとの代表例をご紹介します。就職活動を始める前に、どのような種類があるのかを把握しておくのがおすすめです。

公的法人の例

公的法人は、活動や事業内容によって種類が分かれています。ここでは、代表的な2つの法人について確認していきましょう。

地方公共団体

地方公共団体とは、国や地域のために活動する団体のことで、都道府県や市区町村をまとめる行政機関を指します。一般的には「地方自治体」と呼ばれており、県庁や市役所などが該当します。

総務省の「地方公共団体が担う主な事務」によると、都道府県の主な業務は、河川の管理や小中学校の運営に関わる決定など。各市町村では、生活保護や健康保険、住民票の管理といった市民の生活に関わる業務や、インフラ整備などを担っています。

独立行政法人

文化庁の「独立行政法人制度について」によると、独立行政法人とは「公共性の高い事務・事業のうち、国が直接実施する必要はないが、民間の主体に委ねると実施されないおそれのあるもの」を実施する団体のことです。国民のニーズにより効率的に応えられる行政サービスを実現するために、設立・運営されています。
がん患者のために研究や治療を行う「国立がん研究センター」や、貨幣や勲章・金属工芸品の製造を行う「造幣局」なども独立行政法人の一つです。

独立行政法人に就職すると、公務員としての身分が付与される場合と、そうではない場合があります。業務内容の公共性や性質によって異なるため、希望する法人がある場合は事前に確認しておきましょう。

参照元
総務省
地方自治制度の概要
文化庁
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営利法人の例

営利法人は、先述のとおり、一般的に「会社」と呼ばれる法人のことです。ただし、ひとくちに「会社」といっても、運営方法によっていくつかの種類に分けられます。

営利法人の具体例を確認してみましょう。

株式会社

株式会社とは、株式を発行して資金を集め、事業の経営や会社の運営を行う法人のこと。株式を買って支援する出資者と、実際に会社を運営する経営者が異なるという特徴があります。

株式会社はもっとも一般的な法人形態であり、国税庁の「令和3年度分会社標本調査-調査結果報告-」によると、営利法人全体の91.2%が株式会社という結果に。株式を発行することで広く資金調達しやすかったり、知名度が高く信用されやすい法人形態だったりすることが影響していると考えられます。

合同会社

合同会社とは、会社の経営者と出資者が同一であり、なおかつ出資者は全員有限責任社員である法人形態を指します
合同会社は会社設立に株式会社ほどの費用がかからず、株主総会を開く必要もありません。そのため、株式会社と比べて会社設立をしやすかったり、スピード感をもって事業経営を進められたりするメリットがあります。
合同会社から株式会社に移行することも可能なため、スタートアップ企業やベンチャー企業が起業や会社設立時にこの形態を選択する場合もあるようですよ。

合資会社

合資会社とは、「有限責任社員」と負債の責任を負う「無限責任社員」が出資者となって業務を行うタイプの営利法人です。有限責任社員は出資を行い、無限責任社員が実際の経営を担当するため、会社設立には最低で2人の出資者が必要となります。

合資会社は小規模で自由に経営できる傾向にあるため、少数精鋭の環境で働きたい方や、裁量の大きい仕事をしたい方におすすめです。一方で、倒産時には責任を負うリスクがあるため、就職を考えているなら慎重に考える必要があるでしょう。

有限会社とは?

有限会社とは、株式会社よりも少ない資本金で設立できる法人のこと。2006年の会社法施行に伴って株式会社設立のハードルが下がり、有限会社は廃止されました。現在も経営されている有限会社は、2006年以前に設立された会社です。

ハタラクティブ プラス在籍アドバイザーからのアドバイス

北島愛純

北島愛純

株式会社の設立には、およそ24~25万円ほどの費用が必要です。合名会社や合資会社は10万円ほどで設立でき、手続きも簡略化されているため、設立の難易度が低いといわれています。
ハタラクティブは、法人形態を問わず信頼できる企業の求人情報のみを取り扱っています。キャリアアドバイザーが法人ごとの特徴を説明しながら求人探しのお手伝いをするので、疑問や不安を解消しながら就職活動を進められますよ。

参照元
国税庁
標本調査結果
e-Gov法令検索
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非営利法人の例

非営利法人とは、営利を目的としていない法人のこと。事業内容や主に扱う事柄により、それぞれ名称が異なります。

NPO法人

NPO法人とは、特定非営利活動促進法第二条によると、「不特定かつ多数のものの利益の増進に寄与することを目的とする」組織のことです。まちづくりや福祉の推進、スポーツ・芸術の振興といった20の分野でボランティア活動や社会貢献活動を行っています。

NPO法人として認定されるには、設立認証のための申請や登記を行い、所轄庁に届け出を出さなくてはいけません。また、先述した20の分野から特定の分野を選ぶ必要があり、設立のハードルは比較的高いようです。
ただし、そのぶん社会的信用度が高く、補助金も充実している傾向にあります。

認定NPO法人との違いは?

認定NPO法人とは、税制優遇措置を受けられるNPO法人のことです。

内閣府NPOホームページの「認定制度について」によると、「事業活動において共益的な活動が50%未満であること」「設立の日から1年を超える期間が経過していること」といった基準を満たし、かつ所轄庁の認定を得た場合に、「認定NPO法人」と名乗れるようになります。

社団法人

社団法人とは、ある特定の目的のために人が集まることで成立する非営利法人です。事業内容の制限はなく、設立が容易なため、同窓会や町内会といった公益性の低い組織も一般社団法人として設立できます。

社団法人のなかでも、日本医師会やシルバー人材センターといった公益性の高い法人は、認定を受けることで公益社団法人と名乗ることが可能です。学術や文化の振興、高齢者福祉の増進など、指定された23の分野に関する事業を行う組織が対象となっており、認定後は税制優遇措置を受けられます。

財団法人

財団法人とは、人ではなく財産の集まりに対して法人格が与えられている法人形態です。設立には300万円以上の基本財産のほか、理事や評議員、監事など計7名以上の人員が必要なため、社団法人に比べると難易度が高いといえます。

財団法人の対象となるのは、美術品の保護団体や奨学金事業を行っている団体などです。社団法人と同じく、公益目的事業を行っていると認定を受けた場合、「公益財団法人」として税制優遇措置を受けられます。

社会福祉法人

社会福祉法人とは、社会福祉事業を行う組織や団体に特化した法人形態です。特別養護老人ホームや障碍者支援施設といった一種と、保育所やデイサービス、訪問介護などが該当する二種に分かれています。

厚生労働省の「社会福祉事業及び社会福祉法人について」によると、設立するためには所轄庁の認可が必要なほか、施設を経営する法人が不動産・施設を経営していない場合は1億円以上の資産を有していることが条件です。設立の難易度が高いぶん、専門的な社会福祉事業を展開できます。

参照元
e-Gov法令検索
トップページ
内閣府NPOホームページ
NPO基礎知識
厚生労働省
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非営利法人に就職する強みとは

非営利法人は活動内容が限定されていることが多く、「したいこと」や「社会貢献への意欲」が明確である場合は、魅力的に感じる方もいるでしょう。下記では、非営利法人に就職することのメリットとデメリットを解説します。

非営利法人の強み

非営利法人の強みは、興味のある分野で社会貢献できることです。また、特定の分野の問題や課題に深く関われるため、仕事にやりがいを感じる方も多いようですよ。

興味のある分野で社会に貢献できる

非営利法人は、法人ごとに扱う分野が明確に定められています。そのため、あなたの興味のある分野に特化した社会貢献活動に関わることが可能です。

また、同じような分野で活躍している法人であっても、力を入れているポイントや特色は大きく異なるもの。いくつかの法人を比較して、より理念に共感できるものを選ぶと良いでしょう。

仕事にやりがいを感じやすい

非営利法人は子ども支援やまちづくり、スポーツ振興など、公益のために活動している団体です。収入を気にせず団体の目的に向かって行動できるため、会社に比べて制約が少なく、仕事にやりがいを感じやすいでしょう

また、その分野に関する社会的な問題や課題を解決するため、提案力や判断力をもってスピーディに業務をこなす必要があります。責任のある仕事であるぶん、目標に到達したときの達成感はより大きくなるようです。

非営利法人の弱み

非営利法人の弱みは、一般的な会社に比べて就職の幅が狭かったり、キャリアプランが描きにくかったりすること。「より多くの選択肢から仕事を選びたい」「昇進したい」という場合は、以下のデメリットを確認して目指すかどうかを判断しましょう。

キャリアプランが描きにくい

非営利団体は少人数だったり人事異動が少なかったりする場合が多く、一般企業に比べてキャリアプランが描きにくいという弱みがあります。設立当時からのメンバーがずっと同じポジションにいたり、天下りで昇進しにくかったりという場合もあるようです。

一方、ある程度の規模がある一般企業であれば、異動や業務内容のステップアップを繰り返しながら昇進を目指せます。非営利法人への就職を考えている方は、キャリアアップのモデルケースや社風について、事前にしっかり確認しておく必要があるでしょう。

求人が限られている

非営利団体の求人数は、一般企業に比べて限られている傾向にあります。気になる団体がある方は、公式のWebサイトや転職サイトを都度確認し、求人情報を逃さないようにしましょう。

「なるべく多くの選択肢から自分に合った就職先を見つけたい」という場合は、一般企業を探してみるのも手です。社会貢献活動を行っていたり、事業内容の公益性が高かったりする会社も存在します。非営利法人の求人が少ないときは、焦るのではなくより広い視野で求人を検討しなおしてみましょう。

営利法人に就職する強みと弱み

株式会社をはじめとする営利法人の強みは、豊富な求人のなかから、あなたの希望するキャリアプランに合わせて就職先を選びやすいことです。人事異動や配置転換が定期的に行われている会社なら、入社後も幅広い業務に携わりながらキャリアアップを目指せるでしょう。

一方で、営利法人とは利益を上げ、それを構成員に分配することを目的とした組織です。そのため、会社の利益にならない事業には消極的であったり、仕事中も利益を厳しく追及されたりする側面も。制約が多いため、人によってはやりがいを得られなかったり、やりたいことができないと感じたりすることがあります。

「非営利法人以外の就職先も気になる」「働きながら社会貢献したい」という方は、ハタラクティブにご相談ください。ハタラクティブは、20代の就職支援に特化した就職・転職エージェントです。

専任のキャリアアドバイザーが丁寧なヒアリングを行い、あなたの希望や適性に合った求人情報をご紹介します。すべての企業に取材を行っているため、法人か一般企業かに関わらず、社会貢献度の高い業務や活動をしている企業についてお伝え可能です。

また、応募書類の添削や模擬面接なども行い、就職活動を全面的にサポートします。必要なサービスはすべて無料で受けられるので、ぜひお気軽にご相談くださいね。

法人とは?就職先に関するQ&A

ここでは、法人への就職を検討している方に向けて、よくある質問についてQ&A方式でお答えしていきます。就職先に悩んでいる方は、参考にしてみてください。

非営利法人へ転職する際の注意点はありますか?

非営利法人への転職を考えているときは、団体の活動内容を理解することがポイントです。たとえば、社会貢献や公益性のある団体を希望しているのに、事業の存続や安定した運営に重きを置いているところに転職してしまうと、「イメージと違った」と感じるかもしれません。

事前に活動実績や業務内容をしっかり確認し、あなたのやりたいことや意欲にマッチする法人を選ぶようにしましょう。

MS法人と医療法人の違いは?

MS法人と医療法人はどちらも医療に関わる法人ですが、「営利目的かそうではないか」という違いがあります。MS法人は営利目的の活動ができるため、病院で使う機器や薬品以外の化粧品の販売、会計といった業務を担っているようです。

医療法人がMS法人を立ち上げることで、節税効果やさらなる事業展開が望めるといったメリットが期待できます。

非営利法人は、株式会社より給与が低いイメージがあります…

非営利法人だからといって、必ずしも株式会社より給与が低いというわけではありません。活動で得た利益を職員の給与に充てることは認められているため、非営利団体であっても給与をもらうことは可能です。

ただし、一般企業と異なり、実績に合わせた昇給の機会が限られている場合も。転職前に職員の給与や昇給制度の有無を確認しておくと安心です。

法人にかかわらず、自分に合った仕事を見つけたいです

転職サイトや就職エージェントを利用し、多くの求人を比較してみましょう。転職先に求める条件に優先順位をつけた状態で仕事を探すことで、希望に近い求人が見つけられる可能性もあります。

「どんな仕事が合うか分からない」という方は、就職・転職エージェントのハタラクティブにご相談ください。キャリアアドバイザーのヒアリングをもとに、適性に合った仕事を探せます。

後藤祐介

監修者:後藤祐介

京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。
ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。

資格 : 国家資格キャリアコンサルタント国家資格中小企業診断士
メディア掲載実績 : 「働く」をmustではなくwantに。建設業界の担い手を育て、未来を共創するパートナー対談定時制高校で就活講演 高卒者の職場定着率向上へ【イベント開催レポート】ワークリア障がい者雇用セミナーSNS : LinkedIn®YouTube