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拘束時間とは?上限はあるの?労働時間との違いや休憩時間の扱いを解説!

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この記事のまとめ

  • 拘束時間とは始業から終業までを合計した時間のことで、休憩時間も含まれる
  • 労働基準法で労働時間の上限は定められているが、拘束時間の決まりは基本的にない
  • 拘束時間は企業によって異なり、所定労働時間と休憩時間を足すことで求められる
  • 拘束時間が長くなる働き方には、変形労働時間制やみなし労働時間制などがある
  • 拘束時間が長すぎることに悩んでいるなら、上司や外部機関に相談してみよう

「拘束時間が長いけど、これで良いの?」「労働時間との違いは?」と悩んでいる方もいるでしょう。長く会社にいる状況が続くと、働き方について不安になってしまいますよね。

一部の職業を除いて拘束時間は法律で定められておらず、会社ごとの労働時間と休憩時間によって求められます。また、働き方によっては、労働時間の上限を超えて働ける場合があるため、拘束時間が長くなる可能性も。

このコラムでは、キャリアアドバイザーの荒井さんのアドバイスを交えながら、拘束時間の定義や労働時間との違い、計算方法について解説します。また、拘束時間内で労働時間と見なされる時間や、拘束時間が長くなる働き方もご紹介。

拘束時間についての正しい知識を得て、自分に合った働き方を選ぶ参考にしてみてくださいね。

拘束時間とは

拘束時間とは、始業から就業までを通算した時間のことです。労働時間だけでなく、休憩時間まで含めた、会社の監督下に置かれている時間のことを指します。

拘束時間と労働時間の違いとは

拘束時間と労働時間の違いは、休憩時間を含むか含まないかにあるといえます。厚生労働省の「主な用語の定義」によると、労働時間とは「就業規則等で定められた始業時刻から終業時刻までの時間から休憩時間を差し引いた」時間のこと。つまり、会社にいて実際に働いている時間のことのため、休憩時間は含まれません。

対して、拘束時間とは、前述のとおり会社の監督下に置かれている時間のことで、休憩時間も含まれます。

参照元
厚生労働省
-平成17年就労条件総合調査結果の概況-

拘束時間の上限はある?

職場の拘束時間が長く、「拘束時間に上限はある?」と疑問に思っている方もいるでしょう。労働基準法では労働時間の上限が定められていますが、拘束時間については基本的に言及されていません。ここでは、拘束時間や労働時間の決まりについて解説します。

労働時間の上限は法で定められている

労働基準法第三十二条では、労働時間について以下のように定められています。

  • ・「使用者は、労働者に、休憩時間を除き一週間について四十時間を超えて、労働させてはならない。」
  • ・「使用者は、一週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き一日について八時間を超えて、労働させてはならない。」

このように、労働時間の上限は法で定められており、原則として会社側は、これを超えた労働をさせてはいけません。ただし、昨今は多様な働き方が認められており、例外が認められている場合も。

多様な働き方の例や具体的な内容は、このコラムの後半で紹介するので、ぜひご覧くださいね。

実際に働いた時間は実労働時間という

労働者が雇用主の監督下で実際に働いた時間のことを、実労働時間といいます。決められた就業時間内での仕事にくわえ、残業や休日出勤といった時間外労働も対象です。

休憩時間は含まれないものの、業務に必要な準備時間は、場合によって実労働時間に含まれることもあります。

ドライバー職は拘束時間に決まりがある

先述のとおり、拘束時間の上限は法で定められていません。ただし、バスやタクシー、トラックといったドライバー職については、長時間労働改善のために拘束時間の上限が設定されています

厚生労働省の「自動車運転者の長時間労働改善に向けたポータルサイト」によると、トラック運転手の1ヶ月の拘束時間は原則284時間、最大310時間です。また、1日の休息期間は継続して11時間取ることを基準としています。

遠くまで物資や人を運ぶドライバー職の場合、どうしても拘束時間が長くなってしまいがち。そのため、拘束時間の上限や休息期間の下限を定め、労働環境の改善を図っているのです。

参照元
e-Gov法令検索
トップページ
厚生労働省
自動車運転者の長時間労働改善に向けたポータルサイト

拘束時間は雇用契約書や労働条件通知書で確認しよう

企業は、労働時間の上限を超えない範囲で、所定労働時間を自由に設定することが可能です。また、休憩時間も同様に自由に決められます。そのため、拘束時間は一律で決まっているというわけではなく、会社によって異なるのです。

会社の所定労働時間や休憩時間は、雇用契約書や労働条件通知書で確認できます。また、選考時や採用後に、労働時間や始業・就業時間、休憩時間についての説明があるはずです。すぐに入社を決めてしまうのではなく、拘束時間があなたの希望条件に合っているかどうかを確認しておくと良いでしょう。

拘束時間内で労働時間に含まれる時間の判断基準

拘束時間内に含まれている朝会や着替えといった時間について、労働時間に含まれているかどうか分からないという方もいるかもしれません。

ここでは、労働時間に含まれるものと含まれないものについて解説します。

場合によって労働時間に含まれるもの

場合によって労働時間に含まれるものは、朝会や着替え、夜勤の仮眠時間などです。

朝会

業務開始前の朝会は、労働時間として認められる可能性があります。なぜなら、企業側が参加を強制している場合が多く、参加しないことで労働者にとって不利益が生じやすいためです。朝会の内容が引継ぎや指示出しといった業務に直接関係あるものなら、労働時間に含まれるといえます。

ただし、朝会に参加が任意であり、強制力がなかったり不参加によって不利益が生じたりしないという場合は、労働時間として認められない可能性もあるようです。

着替えの時間 

会社の更衣室で着替える場合で、かつ会社側から着替えを命令されていた場合、着替えの時間も労働時間に含まれます。私服から制服や作業着に着替える時間だけでなく、終業後に私服へと着替える時間も対象です。

ただし、着替えが任意だったり、自宅から着用して出勤できたりする場合は労働時間にならないことも。会社のルールによって、労働時間と見なされるかどうかが決まります。

待機時間

接客・販売業の労働時間中で来客がいない時間や、トラックドライバーが荷物の積み下ろしを待っている時間は待機時間や手待ち時間と呼ばれ、労働時間に含まれる可能性が高いといえます。どちらも来客対応やトラックの運転のために待機している状態であり、会社の指揮命令下に置かれていると見なされるためです

夜勤中の仮眠時間

介護職や警備員、ホテルの従業員といった夜勤が必要な仕事の場合、拘束時間には仮眠時間が含まれます。ただし、労働時間として見なされるかどうかは、仮眠時間の扱いによって異なります

たとえば、仮眠中も呼び出しや問い合わせに応じたり、トラブルに対応したりするよう求められる会社もあるでしょう。その場合は、仮眠時間が前述の待機時間にあたるため、労働時間として計上されます。

反対に、仮眠時間中は業務を気にする必要がなく、外出や睡眠といった自由が確保されている場合は、労働時間には当てはまらない可能性が高いでしょう。

移動時間

営業職で外回りを行う場合、所定労働時間内の移動であれば労働時間と見なされる可能性があります。なぜなら、業務上必要な時間であるほか、移動中も会社の監督下に置かれていて、指示に従う必要があるためです。また、出張に伴う移動中に文書作成や物品管理といった業務を任されている場合も、同様の理由で労働時間と認められるでしょう。

ただし、出張の移動中は、業務を行う必要がなく食事や仮眠といった個人的な行動が認められている場合、労働時間とはいえない可能性があります。

会社の指揮命令下にない場合は労働時間に含まれない

実務以外の拘束時間が労働時間に含まれるのは、「会社の指揮命令下に置かれている」「強制力がある」という場合です。業務に影響が出たりマイナス評価につながったりするといった不都合が生じるのであれば、労働時間として見なされるべきといえます。

基本的に労働時間に含まれないもの

拘束時間のなかには、基本的に労働時間には含まれないものも存在します。

通勤時間

自宅と会社を往復する通勤時間は、仕事をするために必要な時間ではあるものの、労働時間には含まれません。なぜなら、通勤時間に業務が課されることは少なく、自由に読書をしたり睡眠をとったりすることが可能なためです。

ただし、例外として、会社の指示で通勤中に業務を行う場合は、通勤時間も労働時間に含まれることがあります。

休憩時間

労働基準法第三十四条には、「使用者は、第一項の休憩時間を自由に利用させなければならない」と記されています。このように、休憩時間は業務から開放された時間でないといけないため、労働時間には含まれません

また、会社側は、6時間以上の労働なら少なくとも45分、8時間以上の労働なら少なくとも1時間の休憩時間を確保する必要があります。そのため、6時間以上労働する場合は、休憩時間のぶんだけ拘束時間が長くなるでしょう。

参照元
e-Gov法令検索
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拘束時間が長くなる働き方の例

労働時間の上限は法で定められている」で述べたように、働き方によっては労働時間の上限が例外となる可能性があります。厚生労働省の「労働時間・休日」によると、以下の働き方の場合は労働時間が8時間以上であっても問題ないため、拘束時間が長くなることがあるようです。

  • 労働基準法第三十六条による時間外労働協定を結んだ場合
  • ・変形労働時間制
  • ・みなし労働時間制
  • ・特例措置対象事業所

労働基準法第三十六条による時間外労働協定を結ぶと、労働者の労働時間を延長させたり、休日に出勤させたりすることが可能になります。一般的には「36協定」と呼ばれており、この協定を結んでいる会社に就職すると、通常より拘束時間が長くなることがあるでしょう。

変形労働時間制は、1週間あたりの労働時間が法定の労働時間を超えない範囲で、労働時間を自由に設定できる制度のこと。また、みなし労働時間制は、労働時間の把握が難しい職業に対し、実労働時間にかかわらず事前に定められた時間を働いたと見なす制度です。

これらの働き方は、短い労働時間で仕事を終わらせられることもあれば、逆に8時間より長く働くこともあります。そのため、忙しさや成果物を納品するまでの実労働時間によって、拘束時間が変動する可能性があるでしょう。

参照元
厚生労働省
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e-Gov法令検索
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拘束時間が長すぎるときの解決法

拘束時間が長すぎることに悩んでいる場合は、すぐに転職せずに、今の職場で改善が見込めないか考えてみるのがおすすめです。

ここでは、拘束時間が長い場合の解決方法について解説します。

上司に相談する

長時間労働が常態化していて拘束時間が長すぎる場合は、直属の上司に相談することから始めてみましょう。あなたや部署の業務量や働き方を見直したり、人員を増やしたりといった改善策を提示してもらえる可能性があります。

ただし、拘束時間が長すぎる原因が上司や会社の上層部の命令だった場合、相談することで理不尽な扱いを受ける恐れも。改善の兆しが見られなければ、外部機関への相談も検討してみてください。

外部機関に相談する

社内での解決が難しそうであれば、労働基準監督署や労働局といった外部機関へ相談してみるのがおすすめです。どちらも厚生労働省が管轄している施設で、労働者からの相談を受け付けています。また、「総合労働相談コーナー」が設置されている施設も多く、専門知識をもった相談員による助言や指導、話し合いのあっせんといったサービスが受けられますよ。

ほかにも、労働者自らが労働条件の維持や改善のために組織している労働組合や、弁護士に相談するという手もあります。会社で働きながら拘束時間をはじめとする労働環境改善を目指すなら労働組合、未払いの残業代や体調不良による賠償請求などを求める場合は弁護士を選ぶのが良いでしょう。

ハタラクティブ プラス在籍アドバイザーからのアドバイス

荒井幹太

荒井幹太

拘束時間は、業界や職種によっても異なります。ただし、「あまりにも長すぎる」と感じた場合は、無理をせずに信頼できる上司や外部機関に相談してみましょう。

転職を考えている際は、私たちハタラクティブにご相談ください。求人情報の紹介をはじめ、転職活動を多角的にサポートします。拘束時間や長時間労働といった前職のお悩みをご相談いただければ、適職探しのアドバイスをすることも可能ですよ。

拘束時間に不満があるなら転職するのも手

しかるべき機関に相談しても拘束時間の改善が見られなかった場合、転職する方法もあります。会社への不満を抱えたままでは、ストレスの原因になってしまう恐れも。理想の働き方が叶えられる会社に転職することで、意欲的に仕事に取り組めるでしょう

「拘束時間の少ない会社に転職したい」という方は、ハタラクティブのご利用をご検討ください。ハタラクティブとは、20代の就職支援に特化した就職・転職エージェントです。

専任のキャリアアドバイザーが丁寧なカウンセリングを行い、あなたの適性や希望に合った求人情報をご紹介します。スタッフが取材した求人のみを取り扱っているため、拘束時間や休日数といった基本的な労働条件はもちろん、求人票だけでは分からない社内の雰囲気をお伝えすることも可能です。

また、ハタラクティブでは、選考対策や企業とのやりとり代行を行い、就職・転職活動をトータルサポート。就職・転職活動に慣れていない方も、キャリアアドバイザーに相談しながら仕事探しを進められますよ。

サービスはすべて無料のため、ぜひお気軽にご相談ください。

拘束時間に関するQ&A

拘束時間に関するよくある質問について、Q&A方式でまとめました。拘束時間や休憩時間が長い仕事について解説しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

拘束時間が長い仕事にはどんなものがありますか?

拘束時間が長い仕事には、トラックや高速バスの運転手、飛行機の乗務員など、交通に関する仕事が多く挙げられます。また、午前と午後の間に長い休憩を取っているクリニックや飲食店なども、拘束時間が長い傾向にあるでしょう。

職場に12時間拘束されていても、4時間休憩があれば問題ない?

12時間の拘束時間があっても、4時間休憩があれば労働時間は8時間のため、法的に問題ありません。先述したようなドライバー職や長時間営業している飲食店の場合は、まとまった休憩を取ることもあるでしょう。

ただし、拘束時間が長いとプライベートの時間が減り、ストレスを感じてしまう場合も。拘束時間の長い働き方があなた自身に合っているのかどうか、しっかり考えてから仕事を選ぶのがおすすめです。

休憩時間が長い仕事に転職するときの注意点は?

休憩時間が長い仕事の場合、「休憩時間は業務から開放されている状態か」「実労働時間に合わせて休憩時間が設定されているか」を注意して確認しましょう。たとえば、休憩時間中に電話番や来客対応を任されている場合は、「場合によって労働時間に含まれるもの」で解説した待機時間にあたり、労働時間と見なされます。

また、休憩時間が長く設定されていても、それ以上に長時間労働が常態化していては意味がありません。実労働時間に即した、適切な休憩時間が設定されているかチェックしておきましょう。

職場の休憩時間が長すぎる…働きやすい仕事に転職したいです

職場の拘束時間が長すぎて転職を考えている場合は、働き方や業界・職種など、あなたが希望する条件を具体的に整理し、優先順位をつけておくのがおすすめ。転職先に求めるものが明確になっていないと、転職後にミスマッチが生じてしまう恐れがあるでしょう。

「転職活動のやり方が分からない」「相談相手が欲しい」という方は、ハタラクティブのご利用がおすすめです。あなたの適性だけでなく、希望する労働条件や働き方を丁寧にヒアリングしながら、厳選した求人情報をご紹介します。

後藤祐介

監修者:後藤祐介

京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。
ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。

資格 : 国家資格キャリアコンサルタント国家資格中小企業診断士
メディア掲載実績 : 「働く」をmustではなくwantに。建設業界の担い手を育て、未来を共創するパートナー対談定時制高校で就活講演 高卒者の職場定着率向上へ【イベント開催レポート】ワークリア障がい者雇用セミナーSNS : LinkedIn®YouTube