- ハタラクティブ プラスTOP
- その他お役立ち情報の記事一覧
- バイトの月収は平均いくら?給料から税金は引かれる?計算のコツ
バイトの月収は平均いくら?給料から税金は引かれる?計算のコツ
この記事のまとめ
- バイトの月収は、2023年10月のデータで見ると約10万3,000円
- 年間データでは、バイトを含む非正規雇用の平均月収は約22万1,300円
- バイトと正社員の月収は、年齢を重ねるにつれて大きな差が生じる
- バイトで月収アップするには、掛け持ちや高時給の仕事をするのがおすすめ
- 月収を上げたい場合は、バイトのほか正社員就職も視野に入れよう
「バイトで稼げる月収はいくら?」「正社員とはどのくらい差があるの?」と疑問を抱いている方もいるでしょう。正社員よりもバイトのほうが自由度が高く、フリーターとして生計を立てることに魅力を感じている方もいるかもしれませんね。
バイトの月収は1ヶ月ごとのデータによると、10万3,000円(2022年10月)です。年間で比較すると、バイトを含む非正規雇用の平均月収が22万1,300円、対して正社員は32万8,000円。非正規雇用と正社員では約10万円の差があります。
このコラムでは、キャリアアドバイザーの太田さんのアドバイスを交えつつ、年齢ごとにバイトと正社員の月収をご紹介。バイトの時給から月収を計算する方法や、差し引かれる税金についても解説します。バイトか就職か迷っている方は参考にしてみてください。
この記事にコメントしているアドバイザー
バイトの月収は平均いくら?
バイトの月収は平均すると約10万3,000円です。これは厚生労働省の「毎月勤労統計調査 令和5年10月分結果確報 概況」にある、パートタイム労働者の現金給与総額を参考にしています。バイトの月収は働く時間や時給、季節などによって異なるため、参考程度に留めておきましょう。
同省の「地域別最低賃金の全国一覧」によると、全国の平均時給額は1,004円でした。全国で最も低い時給は岩手県の893円、最も高い時給は東京で1,113円なので、その差は220円あります。時給制で働くことが多いバイトの場合、時給がいくらなのかも月収に大きな影響を与えるでしょう。
参照元
厚生労働省
毎月勤労統計調査 令和5年10月分結果確報
地域別最低賃金の全国一覧
バイトの平均月収【男女・年代別】
厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況 (6) 雇用形態別にみた賃金」によると、バイトを含む非正規雇用で働く方の平均月収は、全体で22万1,300円でした。男女・年代別の平均月収は以下のとおりです。
年齢 | 男性の平均月収 | 女性の平均月収 |
---|---|---|
20~24歳 | 20万6,100円 | 18万8,200円 |
25~29歳 | 22万6,300円 | 20万1,700円 |
30~34歳 | 23万3,800円 | 20万2,300円 |
35~39歳 | 23万3,300円 | 20万2,200円 |
40~44歳 | 24万4,300円 | 20万3,600円 |
45~49歳 | 24万円 | 20万1,600円 |
50~59歳 | 24万1,000円 | 20万円 |
引用:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況 (6) 雇用形態別にみた賃金」
上記のデータはバイトやパートのほか、派遣社員や契約社員など、正社員以外で働く人の収入を含めた年間の平均月収です。フリーターとしてフルタイムでバイトをするのか、学校や家庭と両立しながら働くのかによっても月収は異なるでしょう。
参照元
厚生労働省
令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況
バイトの平均月収【大学生・高校生】
一般的に、大学生のバイトの平均月収は3~5万円または8~10万円程度の方が多いようです。一方高校生のバイトでは、月に2~4万円の収入を得ている方が多いといわれています。大学生や高校生の場合、学業とのバランスを取らなければならないため、フリーターと同等の月収を得ることは難しいでしょう。
大学生や高校生を多く受け入れている業界には、厚生労働省と文部科学省が共同で「学生アルバイトの労働条件の確保について(要請)」が通達されており、そこには「学生が試験期間中はシフトに配慮すること」「人手不足等を理由に退職を引き留めてはいけない」といった内容の記載があります。
学生は授業だけでなく部活動やサークル活動、大学4年生であれば就職活動をバイトよりも優先して行わなければなりません。そのため、普段はあまり多くバイトをせず、夏休みや冬休みなど長期休暇中に集中してシフトを入れて、月収10万円以上稼いでいる方もいるようです。
参照元
厚生労働省
学生アルバイトの労働条件の確保について要請しました
バイトと正社員の平均月収を比較
厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況 (6) 雇用形態別にみた賃金」によると、正社員の平均月収は全年齢で32万8,000円、バイトを含む正社員以外の平均月収は22万1,300円です。以下で、年齢ごとの平均月収を正社員・正社員以外で比較しました。
年齢(男女計) | 正社員の平均月収 | 正社員以外の平均月収 |
---|---|---|
20~24歳 | 22万1,000円 | 19万6,200円 |
25~29歳 | 25万5,900円 | 21万2,300円 |
30~34歳 | 28万8,400円 | 21万5,500円 |
35~39歳 | 32万3,500円 | 21万3,300円 |
40~44歳 | 34万7,500円 | 21万7,600円 |
45~49歳 | 36万6,300円 | 21万2,800円 |
50~54歳 | 38万7,500円 | 21万1,900円 |
55~59歳 | 39万6,200円 | 21万6,700円 |
引用:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況 (6) 雇用形態別にみた賃金」
正社員と正社員以外の平均月収は、20代前半では約2万5,000円とあまり差がないものの、40代になるとその差は約13万円。正社員は基本給に加えて賞与が支給されたり、役職や勤続年数に応じた手当を受けられたりすることがほとんどです。
一方バイトは、これらの待遇を受けられない場合が多く、年齢を重ねるごとに収入の差が開くのだと考えられます。
参照元
厚生労働省
令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況
30代以降はバイトと正社員の収入差が大きくなる
年齢が上がるにつれて、バイトと正社員の収入差は広がる傾向にあります。なぜなら、30代以降になると、正社員は管理職への昇進やキャリアアップを経て、収入アップを図ることが可能だからです。
一方、バイトは基本的な時給のアップに限界があります。特にキャリア形成の面では、正社員は安定した収入や昇給を期待できる可能性があるため、収入の面で大きな差が生じるでしょう。
正社員とフリーターの収入差についての詳細は、「フリーターの手取りはどれくらい?計算方法や正社員の収入との違いを解説」のコラムをご覧くださいね。
バイトの月収を計算する際に役立つ税金の基礎知識
一定以上の収入がある場合、所得税と住民税を差し引かれた金額が、バイトで得られる手取り額です。ここでは、バイトの月収を計算するうえで知っておくべき税金の基本を、分かりやすく解説します。
年収103万円以上で所得税を差し引かれる
所得税は、バイトの収入が年間で103万円を超えると発生する税金です。1月1日~12月31日を1年間として年収を計算。所得税は、給与から各種控除を引いた金額に税率が適用され、毎月いくら納めるかが計算されます。
一般的な会社では、給与から所得税が差し引かれた金額が振り込まれるので、自分で申告する必要はありません。多く支払ったぶんは、年末調整のときに払い戻されます。
ただし、1年間で複数のバイトをしたり途中で辞めたりした場合は、会社の年末調整を受けられない可能性も。その際は自分で確定申告を行い、過払い分の所得税の還付を受ける必要があるでしょう。
年収100万円以上で住民税を差し引かれる
住民税は、年収100万円以上の場合に差し引かれる自治体の税金です。住民税は居住している自治体に支払われ、前年1月1日~12月31日の収入をもとに算出されます。住民税には「均等割」と「所得割」の2種類があり、均等割は固定額を、所得割は収入に応じた金額を納めるのが基本です。
なお、住民税が課される金額は自治体によって異なるため、年収100万円以下であっても所得税の均等割が差し引かれる可能性もあります。
アルバイトで親の扶養に入っている人は、年収額によっては扶養を外れた方が良い場合もあります。詳しい額については、「フリーターが親の扶養を外れるタイミングは?抜ける手続きも解説」のコラムをご覧くださいね。
時給をもとにバイトの月収を計算するときのコツ
ここでは、時給と勤務時間数をもとに、バイトの月収を計算するコツをご紹介します。以下の式を参考にしながら月収を計算してみましょう。
- 【基本的な計算方法】
- バイトの時給×1日の労働時間=1日の収入額
- 1日の収入額×1ヶ月の勤務日数=バイトの月収
- (例)時給1,000円で1日5時間、1ヶ月で12日間バイトした場合
- 1,000円×5時間=5,000円/1日
- 5,000円×12日=60,000円/月収
時給は、厚生労働省の「地域別最低賃金の全国一覧」をもとに、地域や会社ごとで異なる金額が設定されています。
また、深夜や休日、時間外労働をした場合は、基本時給に割増賃金が加算。厚生労働省の「法定労働時間と割増賃金について教えてください。」によると、以下に該当する場合はバイト先から割増賃金を受け取ることが可能です。
- 【割増賃金が発生するケース】
- 深夜労働:午後10時~翌日午前5時の間に働いた場合→時給の2割5分以上割り増し
- 休日労働:法定休日にバイトをした場合→時給の3割5分以上割り増し
- 時間外労働:1日8時間、1週40時間以上バイトをした場合→時給の2割5分以上割り増し
- (例)基本時給1,000円で午後10時~翌日午前3時まで5時間バイトした場合
- 1,000円×1.25(深夜割増賃金)×5時間=6,250円/1日
- ※割増賃金は「2割5分=1.25」へ、「3割5分=1.35」に置き換えて計算
法定休日とは、週1日または4週を通じて4日間(曜日は問わず)付与される休日のことです。これに該当する日にバイトをした場合は、休日労働として割増賃金が加算されます。たとえば、法定休日の深夜に働くと、「2割5分+3割5分=6割以上」の割増賃金を受け取ることが可能です。
割増賃金は、「●割以上」とされているため、実際にいくら割り増しされるかはバイト先によって異なります。明確でない場合は上司に確認しましょう。
参照元
厚生労働省
地域別最低賃金の全国一覧
法定労働時間と割増賃金について教えてください。
バイトで生計を立てるメリット
バイトで生計を立てるメリット
- シフトの自由度が高い
- 未経験から始められる求人が多い
- 辞めたあとも次のバイトを見つけやすい
バイトは働き方の自由度の高さや、未経験から始めやすい求人が多い点などがメリットとして挙げられるでしょう。バイトで生計を立てようと考えている方は、以下の解説を参考にしてみてください。
シフトの自由度が高い
バイトの大きな利点の一つは、シフトの自由度が高いことです。これは、いわば自身のプライベートな時間を守りながら働けるということですよね。働く時間や日数において制約が多い正社員と比べ、自分の予定に合わせて勤務日を選べるので、趣味の時間や家族との時間を大切にしながら働けます。
学業や育児などと両立しやすいことから、ライフスタイルに合わせた柔軟な働き方が可能な点は大きな魅力です。
未経験から始められる求人が多い
バイトは、未経験から始められる求人が多いというのもメリットです。いくつか興味のある職種に挑戦し、実際にバイトをしたなかから、自分に合う仕事・合わない仕事を見極めることもできます。
たとえば、飲食店や小売店、事務のアシスタントなどのバイトは、未経験の方に対しマナーや仕事の流れを丁寧に教えてくれる職場があるようです。複数のバイトを経験したり、長期間バイトを継続したりすることで、仕事で必要なスキルを身につけられるでしょう。
辞めたあとも次のバイトを見つけやすい
バイトは多様な職種の求人があるため、辞めたあとも次のバイトを見つけやすい点がメリット。特に、都市部では日々何かしらの求人が出ている状況です。新しい職場で人間関係を構築したり、環境に馴染めるよう努力が必要だったりするものの、複数のバイトを経験しておくと、培ったスキルを就職活動にも活かせるでしょう。
バイトで生計を立てるデメリット
バイトで生計を立てるデメリット
- 収入が安定しない
- 必ず契約更新できるとは限らない
- 長期間勤務しても昇進・昇給を期待できない
バイトで生計を立てる場合は、以下のデメリットについても理解しておきましょう。正社員として就職すべきか、バイトで生計を立てるフリーターを選択すべきか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
収入が安定しない
バイトで生計を立てる場合、たとえフルタイムで働くとしても、月収が不安定になる可能性があります。これは、バイトに対しシフト制を取り入れている会社が多く、働ける時間数が月によって変動することがあるためです。
病気やケガなどでバイトを休んだときも、そのぶんの収入は得られません。また、接客業であれば客数の増減が企業の収入に大きく影響するため、客数が減るとシフトが減らされるなど、安定した月収を見込むのが難しくなるでしょう。
必ず契約更新できるとは限らない
バイトは、契約期間の定めがない無期雇用の正社員とは異なり、有期雇用(一定期間ごとに契約更新を行う)で雇用契約を結ぶのが一般的です。有期雇用は契約更新の保証がないため、会社の予算や人員調整によっては更新が行われない場合もあります。
長期に渡ってバイトを継続していたとしても、契約更新ができなければ収入源を失うリスクも。安定した職場で働きたいと考えるのであれば、正社員として就職することをおすすめします。
長期間勤務しても昇進・昇給を期待できない
バイトは長期間勤務しても、正社員と同等の待遇を受けられない点がデメリットです。正社員であれば、勤続年数や実績が増えるにつれて昇進・昇給のチャンスがあります。また、正社員は基本給とは別にボーナスが支給されたり、役職やライフステージに応じた手当をもらえたりするのが一般的です。
バイトはこれらの待遇を受けられないことから、「長期間勤務で職責が増えても収入に直結しない」と感じやすく、仕事に対するモチベーション低下につながる恐れもあるでしょう。
バイトは福利厚生やボーナス支給の対象外になる場合が多い
正社員として働く利点の一つに、福利厚生やボーナスがありますが、バイトではこれらの恩恵を受けにくいという現実があります。健康保険や年金も自分で手配する必要があるなど、安心して仕事に専念するためのサポートが不十分な職種がほとんどです。
なかには、バイトに対して福利厚生を充実させている会社もあります。しかし、長期間勤務による時給の大幅アップや、正社員と同等の待遇は期待できないでしょう。 バイトで生計を立てる場合は、慎重に仕事と収入のバランスを取る必要があります。また、将来的には正社員への転職も検討し、より安定した収入とキャリアアップを目指してみるのも一つの手です。
ハタラクティブ プラス在籍アドバイザーからのアドバイス
太田雅子
バイトは時給制で働くことが多いので、長時間働けば働くほど多くの収入を得られる仕組みとなっています。しかし、何年勤めても、どれだけ長い時間働いても1時間当たりの収入が変わるわけではありません。
正社員は、1日8時間勤務で昇給や賞与があったり、時間外労働が発生したりするので、3年・5年・10年と仕事を継続するほど収入が上がります。生活面の安定を図るのであれば、正社員として就職するのがおすすめです。
正社員になるのを躊躇する方は、「「正社員になりたくない」と思う理由は?非正規雇用でいるリスクも解説」のコラムをご覧くださいね。
バイトの平均月収を上げる具体策
バイトの平均月収を上げる具体策
- 複数のバイトを掛け持ちする
- 単発バイトで収入を得る
- 深夜帯にバイトをする
- 高時給のバイトを狙う
バイトの収入は不安定な面もありますが、工夫次第で平均月収を上げることが可能です。ここでは、バイトでしっかり収入を得たい方におすすめの、平均月収アップの具体策をご紹介します。
複数のバイトを掛け持ちする
「掛け持ち」とは、同時期に複数のバイトを行うことを指します。1つのバイトだけでは十分な収入が得られない場合や、シフトの増減が多いバイトをする場合などに、2つ以上バイトを掛け持ちする方もいるようです。たとえば、平日はカフェでバイトをし、土日はイベントスタッフとして働くといった組み合わせがあります。
ただし、体を休める時間も大切ですので、無理をしない範囲で考えましょう。
単発バイトで収入を得る
単発バイトとは、1日や2日といった極めて限られた期間で働けるアルバイトのことを指します。コンサート会場の設営やアンケート調査、工場のピッキング作業、試食デモンストレーションなど単発バイトの種類は多種多様。
特定の曜日や時間帯だけスケジュールが空いているとき、急にお金が必要になったときなどに、比較的自由に仕事を選べるのが魅力です。
深夜帯にバイトをする
深夜帯のバイトは、日中の時給よりも高い金額に設定されているのが一般的です。たとえば、コンビニやファミレス、ネットカフェなどが挙げられます。深夜労働には割増賃金が適用されるため、同じ時間数バイトする場合、日中よりも多く稼げるのです。
ただし、昼夜逆転の生活を送るときは、心身の健康維持にも気を配る必要があります。
高時給のバイトを狙う
時給が高いバイトは、短い時間であっても多くの収入を得ることが可能です。どのようなバイトが高時給なのか、一例を以下でご紹介します。
塾の講師
塾講師のバイトは、生徒に教えられるだけの学力や、分かりやすく伝えるコミュニケーション力が求められる仕事。学校の試験や受験などのゴールに向け、結果を出す必要もあるため、比較的時給が高めに設定されている場合が多いようです。
利用する生徒が増える時期に合わせて、講師を募集する塾もあります。また、「週1日」や「1コマからOK」の求人もあるので、大学生が働きやすいバイトといえるでしょう。
コールセンターのオペレーター
コールセンターのオペレーターは、顧客からの問い合わせ対応や、商品案内などを行います。マニュアルや研修体制が整っていることが多いので、未経験から始めやすいバイトの一つ。丁寧な言葉遣いやビジネスマナーを身につけたい方におすすめです。
ただし、相手の顔が見えない状態で会話を進めたり、クレーム対応をしたりすることにストレスを感じる可能性も。コールセンターのオペレーターの時給は高めの傾向にありますが、自分に合うバイトかどうかは十分検討する必要があるでしょう。
引っ越し作業スタッフ
フィジカルワークが得意な方に向いているのが、引っ越し作業スタッフのバイトです。重たい家具や家電といった荷物の搬出・搬入を行うため、体力に自信のある方におすすめ。また、安全に作業を進めるためにチームを組むことが多いので、コミュニケーション力も重要です。
バイトは重労働ですが、そのぶん時給が高めに設定されており、繁忙期は連続して仕事が入ることもあります。引っ越し作業スタッフは、単発バイトや短期バイトの求人もあるので、ほかのバイトと掛け持ちすることもできるでしょう。
月収アップを狙うなら正社員就職も視野に入れよう
月収アップを狙いたい方は、バイトのほかに正社員就職も選択肢の一つとして検討することをおすすめします。なぜなら、フリーターと正社員では生涯得られる賃金に大きな差があるからです。
以下の表は、独立行政法人労働政策研究・研修機構の「ユースフル労働統計2022 ―労働統計加工指標集―」を参考にして、正社員と非正社員の生涯賃金を学歴・性別ごとにまとめました。
最終学歴 | 正社員の生涯賃金(男性) | 非正社員の生涯賃金(男性) | 正社員の生涯賃金(女性) | 非正社員の生涯賃金(女性) |
---|---|---|---|---|
高校卒 | 2億500万円 | 1億2,610万円 | 1億960万円 | 1億400万円 |
高専・短大卒 | 2億960万円 | 1億2,780万円 | 1億7,250万円 | 1億920万円 |
大卒・大学院卒 | 2億6,190万円 | 1億5,990万円 | 2億1,240万円 | 1億2,410万円 |
引用:独立行政法人労働政策研究・研修機構「ユースフル労働統計2022 ―労働統計加工指標集―生涯賃金など生涯に関する指標(p319、p337)」
上表の金額には退職金は含まれていません。また、学校卒業後すぐに働き始めて、60歳まで仕事をした場合の金額です。大卒・大学院卒の場合、男性・女性ともに、フリーターを含む非正社員は正社員より約1億円も、生涯賃金が少ないことが分かります。
参照元
独立行政法人労働政策研究・研修機構
ユースフル労働統計2022 ―労働統計加工指標集―
「バイトの月収は平均いくら?」でご紹介したように、短期的に見ればバイトと正社員の月収にあまり大きな差がありません。しかし、将来的にはここまで大きな差が出るので、月収をアップさせたいと考えている方は、バイトだけにこだわらずに正社員として働くことも考えてみると良いでしょう。
月給制の正社員と同じ月収を時給制のバイトで得るには、正社員よりも多くの時間を仕事に費やす必要があります。
若いうちであれば、長時間労働であってもさほど問題を感じないかもしれませんが、年齢を重ねるにつれ体力的に続けることが難しくなる可能性も。また、正社員の求人は30代よりも20代のほうが選択肢が多いため、できるだけ早めに就職活動をスタートさせることをおすすめします。
バイトから正社員を目指す際に活用できるサービス
バイトから一歩踏み出し正社員として働くことを目指す場合、「就職活動ってどう始めたら良いか分からない」とお悩みの方もいるでしょう。そんなときに役立つ、サービスを以下にご紹介します。
ハローワークの就職相談
ハローワークは、国が運営する公共職業安定所です。各都道府県に窓口があり、無料で求人情報の提供や就職に関する相談を行っています。就職相談では、自分の希望する職種や条件に合う仕事を紹介してもらえるでしょう。
利用には登録手続きが必要ですが、Web上で仮登録を行うこともでき、「ハローワークインターネットサービス」では求人情報の閲覧が可能です。各地域の中小企業を中心に、正社員やバイトの求人を取り扱っています。
ハローワークでは履歴書の書き方や面接の対策など、実際の就職活動で必要なアドバイスを受けることができるうえ、スキルを身につけるための職業訓練も実施。パソコンスキルや介護の資格取得など、地域ごとに多様な職業訓練があります。
どのようなコースがあるか知りたい方は、ハローワークインターネットサービスの「訓練検索・一覧」で調べてみましょう。初めてハローワークを訪れる方は、「ハローワーク利用の基本的な流れを知ろう!仕事探しやネット応募の仕方も」のコラムも参考にしてくださいね。
参照元
ハローワークインターネットサービス
トップページ
就活エージェントのカウンセリング
より専門的なサポートが必要な場合は、就活エージェントを利用するのも良いでしょう。就活エージェントは、一人ひとりに対して手厚く就職活動を支援してくれるサービスです。
専任のキャリアアドバイザーが求人紹介をはじめ、履歴書の添削や面接対策、就職後のフォローまでトータルでサポートしてくれます。特に、未経験から新しい業界にチャレンジしたい場合、業界の特性を熟知したキャリアアドバイザーのアドバイスは役立つでしょう。
エージェントごとに対象とする年齢やキャリア、業界などが異なるため、自分に合うエージェントを選択してください。
ハタラクティブは、フリーターや第二新卒、既卒など20代の若者に特化した就職・転職エージェントです。マンツーマンで丁寧なカウンセリングを行い、あなたの経歴や希望に合う求人をご紹介します。また、応募企業に沿った面接対策や、履歴書の書き方、自己PRのコツもアドバイス。未経験者歓迎の求人も豊富に取り扱っています。
ご利用はすべて無料なので、「バイトから正社員になって月収アップしたい」「フリーターから正社員就職できるか不安」とお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
監修者:後藤祐介
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。
ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。
資格 : 国家資格キャリアコンサルタント・国家資格中小企業診断士
メディア掲載実績 : 「働く」をmustではなくwantに。建設業界の担い手を育て、未来を共創するパートナー対談・定時制高校で就活講演 高卒者の職場定着率向上へ・【イベント開催レポート】ワークリア障がい者雇用セミナーSNS : LinkedIn®・YouTube