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失業保険の受給期間を延長する手続きの必要書類は?申請や解除の方法も解説
この記事のまとめ
- 失業保険の受給期間を延長する手続きの必要書類は、受給申請前後で異なる
- 受給期間延長の手続きには、いずれも理由を証明する書類の提出が求められる
- 失業保険の受給期間を延長できるのは退職の翌日から数えて1年間、最大4年まで可能
- 失業保険の受給期間を延長する手続きの必要書類を用意したら、窓口か郵送で申請する
- 受給期間延長の解除がしたい場合は、管轄するハローワークで手続きを行う必要がある
- 効率良く仕事を探したい方は、ハローワークと就職・転職エージェントの併用がおすすめ
転職を検討されている方や退職された方のなかには、やむを得ない理由で失業保険の受給期間の延長を検討する方もいるでしょう。手続き方法や必要な書類が分からないと、正しく申請できるか不安ですよね。
失業保険の受給期間を延長する手続きの必要書類は、主に「雇用保険受給資格者証」と「受給期間延長申請書及び延長の理由を証明する書類」です。ただし、失業保険の受給手続きをしていない場合は、「雇用保険受給資格者証」ではなく、「持っている離職票ー2」が必要となり、異なるので注意しましょう。
このコラムでは、キャリアアドバイザーの北島さんのアドバイスを交えつつ、失業給付の受給期間を延長するときに必要な書類をまとめています。また、延長に必要な条件や延長解除の手続きについて説明しているので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事にコメントしているアドバイザー
失業保険の受給を延長する手続きするための必要書類
厚生労働省の「Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)~」をもとに、失業保険の受給を延長する手続きするための必要書類を受給手続き前と後に分けて解説します。
失業保険の受給手続きが済んでいる場合
失業保険の受給手続きをしたうえで受給期間の延長をしたいときの必要な書類は、以下のとおりです。
- ・雇用保険受給資格者証(または雇用保険受給資格通知)
- ・受給期間延長申請書及び延長の理由を証明する書類(例えば、医師の証明書等)
延長理由を証明する書類としては、医師の証明書や診断書が挙げられるでしょう。雇用保険受給資格者証は、ハローワークで失業保険申請後に行われる受給説明会で受け取れます。
なお、雇用保険受給資格者証は就職促進給付や教育訓練給付の受給の際にも必要な書類なので、失くさないように注意しましょう。ハローワークで受け取れる給付金は「ハローワークで受け取れる給付金は?必要な条件や申請する方法を解説」で解説しているので、チェックしてみてください。
受給手続きが済んでいない場合
まだ失業保険の受給手続きをしておらず、受給期間を延長したいときに必要な書類は、以下のとおりです。
- ・持っているすべての離職票-2
- ・受給期間延長申請書及び延長の理由を証明する書類
失業保険の受給手続きが終わっていない場合の受給期間延長申請には、離職票-1は必要ありません。ただし、いずれも、延長の理由を証明する書類が必要になるので、忘れずに用意しておきましょう。
受給期間延長申請は郵送しても問題ない
受給期間の延長手続きはハローワークで行うのが基本ですが、やむを得ない理由で行けない場合は郵送や代理人(委任状が必要)が申請するのも可能です。失業保険の受給期間の延長の手続きを代理人を通して行いたい場合は、最寄りのハローワークに確認してみましょう。
参照元
厚生労働省
雇用保険制度
失業手当の受給期間内なら延長されるのはいつまで?
厚生労働省の「平成29年4月1日から、雇用保険の基本手当について 受給期間延長の申請期限を変更します」によると、失業給付の基本的な受給期間は、退職の翌日から数えて1年間とあります。ただし、受給期間内に30日以上働けない場合は受け取れないので、ハローワークで申請すれば、退職の翌日から最長4年間まで受給期間を延長できるでしょう。
参照元
厚生労働省
基本手当について
所定給付日数が増えるわけではない
受給期間を延長できるからといって、所定給付日数が増えるわけではないので注意しましょう。実質的には、失業給付の支払いを一時的に保留する措置であると理解することが重要です。
つまり、延長申請を行っても、受給資格者が受け取れる給付日数自体は変わらない点に留意する必要があります。所定給付日数は「退職後にハローワークで行う手続きって何?失業保険の受給条件や手順を解説」のコラムで解説しているので、自分が受け取れる期間を確認しておきましょう。
失業手当の受給を延長できる主な理由
失業給付の支給期間延長が認められるのは、退職後に直ちに就労が難しい状況にある場合です。その理由としては、以下のものが挙げられます。
- ・妊娠や出産、3歳未満の子どもの育児
- ・病気または怪我
- ・家族の介護
- ・配偶者が企業からの指令で海外勤務をするための同伴
- ・青年海外協力隊など、公的機関による海外での技術支援活動への参加
- ・60歳を超えての定年退職後、一時的な休息を取る場合
- ・退職後に自身の事業を始めた場合(令和4年7月以降)
これらの状況が退職日から30日以上続く場合、受給期間の延長が可能になります。家族の介護に関しては、6親等以内の血縁者や配偶者、3親等以内の姻族のケアが対象です。
60歳以上で定年退職し、その後少し休息を取る場合には、継続雇用制度による雇用が終了した人も対象となります。退職して就職する予定がない場合は、「雇用保険被保険者資格喪失確認通知書」を受け取っておくと良いでしょう。
「雇用保険被保険者資格喪失確認通知書」には雇用保険被保険者番号や離職日などが記載されているので、証明したいときに利用できます。「雇用保険被保険者資格喪失確認通知書とは?役割や発行の流れを解説」のコラムでもらい方や離職票との違いについて解説しているので、チェックしてみてください。
条件を満たしても失業保険が受け取れない場合もある
ハローワークインターネットサービスの「基本手当について」で失業保険の受給条件には「就職しようとする積極的な意思があり、いつでも就職できる能力があること」とあります。失業手当の受給を延長できる対象になっている方は、失業保険を受け取れない可能性があるので注意しましょう。働ける状況になって求職活動するときのために申請を行い、受給期間の延長をしておくのがおすすめです。参照元
厚生労働省
基本手当について
失業保険の受給手続きと必要書類
「失業保険」とは、自分の都合で辞めた場合や企業の都合で職を失った際に国が提供する給付金で、「雇用保険の基本手当」と呼ばれています。この給付金は、雇用保険に加入している人々が、経済的な心配をせずに新たな職を探せるよう支援することが目的です。
以下に、失業保険の受給手続きをするための条件や必要書類をまとめました。そもそも失業保険を受け取る条件に満たしているか、手続きに必要な書類は何か、再度確認してみてください。
失業手当の受給要件
失業給付を受けるためには雇用保険加入するのではなく、以下の条件を満たす必要があります。
- ・雇用保険に加入していた期間が合計で12ヶ月以上であること
- ・再就職する意向と能力があること
具体的には、退職日を基準として過去2年間で、雇用保険に加入していた期間が合計12ヶ月以上必要です。特定受給資格者や特定理由により退職した人の場合、6ヶ月の加入期間あれば受給できるでしょう。
また、本人が再就職の意志と能力を持っているのも、失業保険を受け取る条件になります。ハローワークで求職登録を行い、仕事探しをすることで就職する意思があることを示せるでしょう。
「ハローワークで受け取れる給付金は?必要な条件や申請する方法を解説」のコラムで受給条件をより詳しく解説しています。また、受け取れる手当の計算方法もご紹介しているので、チェックしてみてください。
失業保険の受給手続きするための必要書類
ハローワークで失業保険を受け取る手続きをするときは、以下の書類を持参しましょう。
- ・離職票(1)(2)
- ・雇用保険被保険者証
- ・普通預金通帳
- ・印鑑
- ・写真2枚(縦3センチ✕横2.5センチ)
- ・本人確認証明書(マイナンバーカードや運転免許証、パスポートなど)
雇用保険被保険者証と離職票は、退職した会社から受け取ります。なお、写真は、基本的に3ヶ月以内に撮影されたもののみ有効なので注意してください。
失業手当の受給期間を延長する手続きの方法
失業手当の受給期間を延長する手続きの方法は、住所または住居を管轄するハローワークで行うのが基本です。以下で、直接ハローワークに赴いて窓口で手続きする方法と、郵送で手続きする場合に分けて解説しているので、それぞれの違いを確認し、自分の利用しやすい方法で申請しましょう。
ハローワークの窓口で手続きをする場合
ハローワークの窓口で手続きをする方法は、以下のとおりです。
- ・ハローワークで受給期間延長申請書を受け取る
- ・必要書類を準備する
- ・必要書類を持参してハローワークに提出する
受給期間延長申請書を受け取って、再度必要書類を持って行く手間を省きたい場合、郵送で受け取るのも可能です。また、委任状を持参すれば本人がハローワークに行かなくても申請できる場合があるので、やむを得ない理由がある場合は管轄のハローワークに確認してみましょう。
ハローワークの窓口で手続きをする場合は、利用する施設の開庁時間を調べておくのがおすすめです。開庁時間は午前8時30分~午後5時15分が一般的なので、時間に余裕を持って手続きしましょう。
「ハローワークとは?詳しいサービス内容や利用時の流れなど分かりやすく解説」のコラムでは、ハローワークの基本情報を解説しているので、スムーズに利用できるように再度チェックしてみてください。
郵送で手続きをする場合
郵送で手続きをする場合の方法は、以下のとおりです。
- ・受給期間延長申請書を入手する
- ・必要書類を用意する
- ・ハローワークに事前に電話で郵送申請の旨を伝える
- ・書類を郵送する
延長申請を郵送で行う際は、必要書類を送付する前にハローワークに連絡しましょう。電話連絡する際は、管轄のハローワークの「雇用保険給付・教育訓練給付窓口」へ伝えるのが基本です。
60歳以上の定年などが理由の場合
60歳以上で定年退職し、休養期間を設けたい方は、退職日の翌日から2ヶ月以内に申請します。延長申請に必要なものは、以下のとおりです。
- ・受給期間延長申請書
- ・離職票-2
- ・印鑑
上記の必要なものを用意し、本人が直接ハローワークに提出するのが原則。延長可能な期間は、本来の受給期間に加えて最長1年間の休養期間となるでしょう。
ハタラクティブ プラス在籍アドバイザーからのアドバイス
北島愛純
申請するタイミングによっては満額で失業手当を受給できずに期間満了になる可能性があるので注意しましょう。受け取れる期間が減るのを避けるために、早めに申請を行うのが良いですね。
失業保険の受給期間を延長解除する手続きの必要書類
就労可能な状態に戻った場合、失業手当の受給期間延長を解除するためには、管轄するハローワークで手続きを行う必要があります。この手続きに必要な書類は、以下のとおりです。
- ・受給期間延長通知書
- ・延長解除の理由を証明する書類
受給期間延長通知書は、あなたの受給期間が延長されたことを証明する公式文書で、延長申請が承認された際にハローワークから交付されます。延長が不要となった理由を示す書類には、たとえば、子育てが一段落した場合の母子手帳や病気が治った場合の診断書などが含まれるでしょう。
延長解除を行うと、すべての人に対して7日間の待機期間が設けられます。給付制限が適用されていない場合は、待機期間を経過した翌日から再び失業手当の支給が開始されるので積極的に就職活動にも取り組みましょう。
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失業保険の受給期間延長の手続きの必要書類に関するQ&A
ここでは、失業保険の受給期間を延長する手続きに必要な書類に関する疑問をQ&A形式で解決しています。また、効率的な仕事探しの方法にも触れているので、チェックしてみてください。
延長理由を証明する書類とは何ですか?
延長理由を証明する書類には、病気やけがの場合は診断書や医療明細書、出産の場合は母子手帳などが挙げられます。
理由によって必要となる書類は異なるので、分からない場合は手続きをするハローワークに相談してみましょう。また、失業保険の受給申請をしているかしていないかでも必要書類が変わってくるので、コラム内の「失業保険の受給を延長する手続きするための必要書類」を参考に書類を準備してみてください。
失業保険の延長申請はいつまでにする必要がありますか?
失業保険の延長申請は、離職日の翌日から1年間に行うのが原則です。
手続きに必要な書類を準備する期間もあるため、余裕を持って申請しましょう。また、延長を解除を行うと待機時間も発生するので、延長するときは解除後の計画もしっかり立てたうえで申請することをおすすめします。
失業保険を受け取りながら効率良く仕事を探す方法はありますか?
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監修者:後藤祐介
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。
ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。
資格 : 国家資格キャリアコンサルタント・国家資格中小企業診断士
メディア掲載実績 : 「働く」をmustではなくwantに。建設業界の担い手を育て、未来を共創するパートナー対談・定時制高校で就活講演 高卒者の職場定着率向上へ・【イベント開催レポート】ワークリア障がい者雇用セミナーSNS : LinkedIn®・YouTube