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アルバイト先から保険証はいつもらえる?加入条件や必要な手続きを解説
この記事のまとめ
- アルバイト先で健康保険に加入後、保険証が届くまで約1~2週間程かかるのが一般的
- アルバイトが加入できる社会保険には、「厚生年金保険」「雇用保険」などが挙げられる
- アルバイトが保険証を受け取るには、労働時間や収入などの条件を満た必要がある
- アルバイトで保険証を持つと医療費負担が減ったり、身分を証明しやすくなったりする
- 保険証を持ったうえで収入を安定させたい場合、正社員を目指すのがおすすめ
「アルバイトで保険証はいつもらえる?」と疑問を持つ方もいるでしょう。アルバイトで保険証が届く目安が分からないと、いつから病院を受診できるのか、今使っている保険証をいつ返却するのかといった計画を立てられませんよね。
アルバイト先で健康保険に加入してから保険証が届くまで、約1~2週間程かかるのが一般的です。労働時間や収入などの条件を満たせば、アルバイトの方も保険証を受け取れるでしょう。
このコラムではキャリアアドバイザーの高城さんのアドバイスを交えながら、健康保険に加入後に保険証を受け取るまでの期間をまとめています。また、健康保険への加入条件や手続き方法もご紹介。健康保険を持っていない方で加入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事にコメントしているアドバイザー
アルバイトで健康保険の保険証を受け取るまでの期間
アルバイト先で健康保険に加入した場合、保険証を受け取るまで約1~2週間程かかるのが一般的です。通院や身分証明などの理由でいつ手元に届くか知りたい場合は、職場の担当者に確認してみましょう。
アルバイト先で社会保険への加入しているか分からないときは?
アルバイト先で社会保険への加入しているか分からないときは、給与明細を確認しましょう。社会保険料の項目に惹かれている金額が記載されていれば、保険へ加入している証拠です。
また、加入していれば必ず保険証が手元に届くので、届いていない場合は加入していない可能性があるでしょう。「社会保険料が引かれているのに保険証がない」といった場合、勤務先の人事や経理部門に問い合わせるのをおすすめします。
また、日本年金機構の「厚生年金保険・健康保険 適用事業所検索システム」で検索することもできるので、利用してみてください。
参照元
日本年金機構
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国民健康保険は即日交付してもらえる
国民健康保険は市区町村役場や保険課で加入の手続きを行えば、その日に交付してもらえるでしょう。国民健康保険とは主に自営業者やフリーランス、条件を満たさないアルバイトなど社会保険に加入していない人が加入する公的な健康保険制度です。
ただし、市区町村によっては即日交付ができない場合もあります。住んでいる管轄の自治体に事前に確認したうえで、余裕を持って手続きを行いましょう。
保険証がないと病院を受診できない?
新しい保険証が届いていない状態でも病院を受診することは可能です。保険証を持参せずに受診する際には、受付にその旨を伝えましょう。
保険証がない状態で受診したときは、一度全額負担する必要があります。ただし、保険証が届き次第、受診した病院に新しい保険証と領収書を持っていけば、差額の医療費を払い戻してもらえるので安心して診察してもらいましょう。
アルバイトが加入できる社会保険の種類
社会保険は、働く人々が病気、けが、老後、失業などのリスクに備えるためにさまざまな公的な保険制度が存在しています。以下で、アルバイトが加入できる社会保険にはどのようなものがあるのかを解説しているので、チェックしてみてください。
アルバイトが加入できる社会保険の種類
- 健康保険
- 厚生年金保険
- 雇用保険
- 労災保険(労働者災害補償保険)
- 介護保険
健康保険
健康保険は、病気やけがをした時に医療費の一部を補助する保険です。健康保険に加入すれば、医療費が3割負担になるのが基本です。正社員は入社と同時に加入しますが、アルバイトの場合一定の条件を満たす必要があるでしょう。
会社で健康保険に加入できない場合は、前述した国民健康保険への加入が義務付けられています。
厚生年金保険
厚生年金保険は、老後や障がいを負ったとき、被保険者が亡くなったときの生活を保証するための制度です。厚生年金保険は企業に雇用されていて、条件を満たしていれば加入することが可能。保険料は、企業が半分負担してくれるのが特徴といえるでしょう。
老後に受給できる年金額は、支払った保険料に応じて変動します。20歳以上60歳未満のすべての国民に加入義務がある国民年金の保険料は毎月一定ですが、厚生年金保険は収入が高いほど保険料も上がります。そのため、人によって国民年金の保険料より高額になる場合もありますが、そのぶん老後に受け取れる額も増えるでしょう。
雇用保険
雇用保険は、失業した際に一定期間の生活を支援するための制度です。アルバイトが雇用保険に加入するには、「週20時間以上働いている」「31日以上の期間を雇用されている」などの条件を満たす必要があるでしょう。
ハローワークインターネットサービスの「雇用保険制度の概要」にあるように、失業した際に受け取れる「失業保険」も雇用保険にある代表的な保証の一つです。失業保険の受給要件や期間は「失業したらやることは何?必要な手続きや失業保険を申請する方法を解説」のコラムで解説しているので、チェックしてみてください。
労災保険(労働者災害補償保険)
労災保険は、仕事中の事故や職業病に対する補償を行う制度です。労災保険の保険料は会社が全額負担するので、労働者が支払う必要はありません。「労災」と認定されれば、会社が医療費の全額を負担します。
介護保険
介護保険は、高齢者の介護に関する費用を支援するための制度です。40歳以上の労働者すべてが対象となるため、年齢に達すればアルバイトも加入対象になるでしょう。
会社員は40歳を過ぎると自動的に給与から健康保険料に上乗せして介護保険料が差し引かれます。そのため、介護保険に加入するための手続きは必要ありません。
正社員以外も条件を満たせば社会保険への加入は必須
アルバイトやパートといった非正規労働者も、週の所定労働時間や勤務日数、雇用期間などの一定の条件を満たしている場合、社会保険への加入が必要になります。そのため、「保険料がかかるから入りたくない」「保険証は必要ないから入らない」といった希望は通りません。
たとえば、「配偶者の扶養に入りたいから加入しない」という場合は、加入条件を満たさないように働き方を調整する必要があります。
アルバイトで保険証を受け取るための条件
アルバイト先で健康保険に加入し、保険証を受け取るためには一定の条件を満たす必要があります。厚生労働省の「社会保険適用拡大ガイドブック(p.4)」によるパート・アルバイト勤務者における健康保険に加入する条件は、以下のとおりです。
- ・週の所定労働時間が20時間以上30時間未満
- ・所定内賃金が月額8.8万円以上(※基本給及び諸手当を差します。ただし、残業代・賞与等は含みません。)
- ・2ヶ月を超える雇用の見込みがある
- ・学生ではない(※休学中や夜間学生は加入対象です。)
現在の適応範囲は、企業規模が「従業員数101人以上の企業」となっていますが、2024年10月からは、「従業員数51人以上の企業」に変更されるため、適用者数は増えるでしょう。
そのため、現在親や配偶者の扶養に入っている方で健康保険の加入条件を満たす場合は、扶養を抜ける必要があります。扶養から抜ける手続き方法は「フリーターが親の扶養を外れるタイミングは?抜ける手続きも解説」のコラムで解説しているので、参考にしてみてください。
参照元
厚生労働省
社会保険適用拡大特設サイト
アルバイトが保険証を持たないリスク
アルバイトをしている方のなかには、保険に加入する必要性を感じられないという方もいるでしょう。ただし、保険証の必要性を感じなくても義務付けられているうえにリスクを伴うので、持っていない方は早めに加入手続きをするか、扶養に入るといった対策を行いましょう。
医療費が全額自己負担になる
保険証を持っていないリスクには、医療費が全額自己負担になることが挙げられるでしょう。健康保険へ加入することで医療費が3割負担になりますが、保険証がないと、病気やけがをしたときに医療費を全額自分で支払うことに。「毎月の保険料を払うのがもったいない」などと考えて保険に未加入だと、いざ病院に受診したときの負担がより大きくなるでしょう。
身分証明できるものがなくなる可能性がある
保険証がないと、身分証明できるものがなくなる可能性があるリスクがあるでしょう。保険証の代わりに使用できる身分証明書には、運転免許証やパスポートなどがありますが、保険証は年齢問わず多くの人が所有できる身分を証明する手段です。
郵便局や銀行での口座開設手続きや携帯電話の契約、賃貸物件の契約など、日常生活において身分を証明する場面は多いので、保険証があればスムーズに手続きを行えるでしょう。
「退職後は健康保険に入らないとダメ?加入しないリスクや手続き方法は?」のコラムでも健康保険に加入しないリスクを解説しているので、併せてチェックしてみてください。
アルバイトで保険証を持つメリット
保険証を持つことで、得られるメリットにはいくつか存在します。以下で、保険証を持つメリットを解説しているので、チェックしてみてください。
保険料が半額になる
健康保険に加入すると、保険料が半額になるメリットがあります。国民健康保険の場合、被保険者が保険料を全額負担するのに対して、健康保険は所属している会社と保険料を折半するので個人に掛かる負担は軽くなるでしょう。
医療給付が充実する
健康保険に加入していると、病気やけがの治療費だけでなく、出産や死亡に関連する給付も受けられるのがメリットといえるでしょう。たとえば、出産育児一時金や死亡時の葬祭費用の支給などが挙げられます。健康保険への加入は保険料が発生しますが、働けなくなったときの不安感が軽減されるでしょう。
厚生年金保険と一緒に加入できる
厚生年金保険と一緒に加入できるのも、社会保険に加入するメリットの一つです。厚生年金保険に加入することで、将来の年金受給額が増えるので老後の生活が安定しやすくなるでしょう。
先述したように、受け取れる年金額が支払った保険料によって変動するので、早めに加入するのがおすすめです。また、アルバイトから正社員を目指すのも年齢が若いほうが有利なため、社会保険に加入していない方は正社員を目指すのも良いでしょう。
「フリーターでいることは何が悪い?就職しないリスクや改善策をご紹介!」のコラムでは、フリーターが就職しないリスクを解説しているので、参考にしてみてください。
アルバイトで保険証を持つデメリット
ここでは、保険証を持つデメリットをまとめています。前項で解説したメリットと併せてチェックしてみてください。
手取りが減る
保険証を持つデメリットには、手取りが減ることが挙げられます。社会保険への加入により、健康保険料や厚生年金保険料などが給与から控除されるため、手取り額が減少するでしょう。
特に、アルバイトの場合、正社員よりも比較的給与が低くなる傾向があるため、保険料の負担が手取り額に与える影響が大きいと感じることがあります。保険料を支払っても経済的な余裕を持ちたい場合、より高い時給や条件の良いアルバイトを探すよりも、正社員就職を目指したほうがより安定した収入を得られるでしょう。
アルバイトと正社員の違いは「アルバイトと正社員の違いを解説!メリット・デメリットもお伝えします」のコラムで解説しているので、正社員就職を検討するときの参考にしてみてください。
配偶者の家族手当が支給されない場合がある
配偶者が勤務している会社から家族手当を受け取っている場合、アルバイト先で社会保険に加入すると、その手当が支給停止になる場合があります。配偶者の会社が設ける家族手当の支給基準によりますが、自身が社会保険に加入することで経済的な自立があると見なされるため、家族手当の支給対象外となることがあるでしょう。
配偶者の勤務先の人事部門に家族手当の支給基準を確認し、自分が社会保険に加入することでどのような影響があるかを理解しましょう。また、家計に与える影響を考慮し、必要に応じて家計の見直しや収入源の増加に取り組むことも一つの方法です。
アルバイト先で保険証を受け取るために必要な手続き
アルバイト先で保険証を受け取るための手続きは、基本的に勤務している会社が行うのが基本です。ただし、加入している保険の種類によって必要な手続きが異なるため、自分で資格喪失の手続きをする必要が出てくるでしょう。
以下では、国民年金、国民健康保険、配偶者の健康保険に加入している場合の具体的な手続きを解説するので、参考にしてみてください。
国民年金に加入している場合
国民年金に加入している場合、社会保険の加入に伴い厚生年金保険へ切り替える必要があります。国民年金から厚生年金に変更するときは、アルバイト先の会社が年金事務所へ届け出ることで自動的に切り替わるでしょう。
手続きには「マイナンバー」や「年金手帳(原本もしくはコピー)」などが必要になるので、早めに確認し必要書類を用意しておくのがおすすめです。年金の切り替えを行わないリスクは「ニートは年金を支払わなくて良い?未納のリスクと免除の申請方法をご紹介」のコラムで解説しているので、チェックしてみてください。
国民健康保険に加入している場合
国民健康保険から健康保険へ切り替える際も、アルバイト先の会社が手続きを行います。ただし、国民健康保険の資格喪失の届け出は資格喪失から14日以内に自分で行わなくてはなりません。脱退日が決まり次第、住んでいる自治体の役所で手続きを行いましょう。
配偶者の健康保険に加入している場合
配偶者の健康保険に被保険者として加入している場合、アルバイト先で社会保険に加入すると、その保険の被保険者資格を喪失します。このため、新たにアルバイト先の健康保険に加入する手続きが必要になるでしょう。
配偶者の健康保険から抜ける手続きは、配偶者の勤務先で行われます。配偶者の勤務先に保険証を返却したい旨を伝えたうえで、提出物や手続きの期限についての指示に従いましょう。
アルバイト先の保険証の切り替えが必要な場面
アルバイトを辞める際や転職する際は、保険証の切り替え手続きが必要になります。以下で、就職先の変更や退職、さらに住所や名字の変更があった場合の保険証の切り替え方法について解説するので、切り替える必要があるかどうか迷ったときの参考にしてみてください。
就職先が決まったとき
アルバイトを辞めて就職するときは、保険証を切り替える必要があります。前職で加入していた健康保険の保険証は、退職日の翌日から使用できなくなるので速やかに返却しましょう。
新たに社会保険に加入するときは、新しい職場の指示に従って行うのが基本です。その際、同じ保険に加入する扶養家族がいれば、忘れず一緒に申請しましょう。
退職後の就職先が決まっていないとき
退職後の就職先が決まっていないときは、「国民健康保険に切り替える」「健康保険の任意継続の手続きをする」「親や配偶者の扶養に入る」の方法を選ぶ必要があります。以下でそれぞれ解説するので、自分に合った選択するのに役立ててみてください。
また、「会社を辞めたあとにやることを解説!退職後は保険や税金の手続きをしよう」のコラムでも退職したあとにやることを解説しているので、併せてチェックしてみてください。
国民健康保険に切り替える
退職後に次の就職先が未定の場合、国民健康保険に加入する必要があります。社会保険に加入するのが国民の義務です。最寄りの市区町村役場へ行き、退職証明書を持参して国民健康保険の加入手続きを行いましょう。
健康保険の任意継続の手続きをする
健康保険の任意継続の手続きをするのも、退職後に就職先が決まっていないときの対処法の一つです。任意継続の手続きをすることで、退職後も元の職場の健康保険を最長2年間継続できるようになります。
任意継続の手続きは、アルバイト先を退職した翌日から20日以内に社会保険事務所で行いましょう。細かい条件はアルバイト先で加入していた保険協会によって異なるので、事前に確認しておくのがおすすめですよ。
親や配偶者の扶養に入る
退職後の就職先が決まっておらず社会保険に加入できなかったり、経済的な理由で国民年金保険にも加入できなったりする場合、親や配偶者の扶養に入るのも手です。ただし、扶養に入るには、一定の条件を満たす必要があるので注意しましょう。
日本年金機構の「従業員(健康保険・厚生年金保険の被保険者)が家族を被扶養者にするとき、被扶養者に異動があったときの手続き」で扶養に入るための条件が記載されているので、チェックしてみてください。
参照元
日本年金機構
従業員(健康保険・厚生年金保険の被保険者)が家族を被扶養者にするとき、被扶養者に異動があったときの手続き
住所や名字が変わったとき
住所や名字が変わったときも、保険証の切り替えが必要な場面の一つです。住所や名字が変わった場合は保険証の情報を更新する必要があるので、居住地の市区町村役場や現在の勤務先の人事部門で手続きを行いましょう。
ハタラクティブ プラス在籍アドバイザーからのアドバイス
高城綾香
アルバイト先で保険証が必要な理由としては、雇用保険や労災保険、健康保険等各種保険に関する手続きや法的な要件を満たすためです。ただし、アルバイトで得られる収入は、時間や雇用形態の不安定性から安定しづらいでしょう。
そのため、正社員として安定した収入を得るための転職活動を検討することをおすすめします。正社員の平均収入は「正社員の給料を分類別に紹介!病欠時の給与計算や前払いの可否も解説」のコラムで解説しているので、現在の収入と比較してみてくださいね。
保険証を持って経済的な余裕が欲しいならアルバイトより正社員を目指そう
健康保険に加入して保険証を受け取っても、経済的な余裕が欲しい場合はアルバイトでいるより正社員を目指したほうた良いでしょう。その理由は、アルバイトよりも正社員のほうが雇用や収入が安定しているためです。
また、正社員には昇給や賞与があるので、アルバイトよりも収入を増やしやすいメリットもあります。正社員就職は年齢が若いほうが熱意やポテンシャルが評価されやすく、求人数も多いので早めに就活を始めたほうが成功しやすくなりますよ。
「アルバイトから正社員を目指せるか不安」「安定した仕事がしたい」という方は、就職・転職エージェントのハタラクティブを利用してみてはいかがでしょうか。ハタラクティブは、若年層に特化した就職・転職支援サービスです。
一人ひとりに専属のキャリアアドバイザーがつき、丁寧にヒアリングを行います。応募書類の添削や面接対策など就活支援から、内定後の相談まで一貫してサポートするので、正社員として働いたことのない方も安心して就活できるでしょう。ご登録・ご利用はすべて無料なので、お気軽にご相談ください。
監修者:後藤祐介
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。
ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。
資格 : 国家資格キャリアコンサルタント・国家資格中小企業診断士
メディア掲載実績 : 「働く」をmustではなくwantに。建設業界の担い手を育て、未来を共創するパートナー対談・定時制高校で就活講演 高卒者の職場定着率向上へ・【イベント開催レポート】ワークリア障がい者雇用セミナーSNS : LinkedIn®・YouTube