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仕事を辞めるのは逃げじゃない!退職の判断基準と逃げ癖の改善方法を解説

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この記事のまとめ

  • 仕事を辞めるのは一概に逃げにならないため、理由によっては退職したほうが良いことも
  • 退職が逃げにならない判断基準は「ミスマッチを感じる」「精神的ストレスがある」など
  • すぐ退職する逃げ癖がつくと転職が難しくなり、失業保険を受給できないなどのリスクも
  • 逃げ癖を改善するためには「問題解決を試みる」「希望条件の見直し」などが有効
  • 逃げるように退職するのを避けるために、転職エージェントを利用して就活するのも手

「仕事を辞めたいけど逃げたと思われないか不安」という方もいるでしょう。仕事を辞めて良いか判断するのは難しいですよね。

仕事を辞めることが、必ずしも逃げになるとは限りません。辞めたい理由によっては、退職したほうが良い場合もあります。ただし、退職を繰り返すと「転職が難しくなる」「忍耐力が低下する」などといったリスクも。問題が起きて仕事から逃げたいと思っても、すぐ退職を決断するのは避けたほうが良いといえます。

このコラムでは、キャリアアドバイザーの高城さんのアドバイスを交えつつ、仕事を辞めることが逃げにならない理由を解説しています。また、逃げ癖がついたときのリスクや改善方法も紹介しているので、ぜひご一読ください。

仕事を辞めることは逃げになる?

仕事を辞めることは、必ずしも逃げていることになるとは限りません。たとえば、自分の目標を達成するための退職であれば、「仕事から逃げた」と思う人はいないでしょう。

逃げるということは、発生した問題が解決していないにも関わらず、向き合おうとしないことを指します。仕事を辞めたい理由や状況によって、辞めることが逃げにならない可能性が高いでしょう。

仕事を辞めたいと考える人のなかには「こんなことで辞めたいなんて言えない」「まだまだ我慢すべき」と、限界まで無理をして体調不良を起こしてしまう場合も。心身共に健康でいるためにも、退職する基準を自分のなかで明確にしておくのが大切といえるでしょう。

もう辞めたいと思ったら退職して良い?迷ったときのポイントや対処法を解説」のコラムでは仕事を辞めたいと思う原因や対処法を紹介しているので、参考にしてみてください。

ハタラクティブ プラス在籍アドバイザーからのアドバイス

高城綾香

高城綾香

在籍期間にもよって異なりますが、現在のお仕事を辞めるリスクはキャリアを変えることによって、また新しい環境で一からのスタートになってしまうことです。

しかし、なにかしらに不満を抱き退職を考えているのであれば、新しい環境に一歩踏み出すことによって叶えられることがあるかもしれません。「ほかの企業であればどうなのか?」「ほかの業界や職種ではもっと自分の強みを活かせることがあるのではないか?」と比べてみるのも良いでしょう。

勤務地やお給料、仕事内容や職場の人間関係など、転職することによって元の環境の方が良かったことが出てくる可能性も。現状何に満足できていて、何に不満を抱いているのか、最も実現させたいことは何なのか、優先順位を考えてみてください。最適な環境は現在の職場なのか、また別のところにあるのかが見えてくるでしょう。

仕事を辞めても良いか見極める3つのポイント

以下に、仕事を辞めても良いか判断するときの3つのポイントをまとめました。仕事を辞めるか迷ったとき、参考にしてみてください。

仕事を辞めても良いか見極める3つのポイント

  • やりがいを感じているか
  • 今の仕事を続けるメリットがあるか
  • 辞めたい原因を自己解決できるか

1.やりがいを感じているか

仕事を辞める前に、現在の仕事にやりがいを感じているかどうかを考えてみましょう。やりがいは、仕事への情熱や面白さを維持し、これからも成長を続けるための重要な要素です。

働くうえで業務内容にミスマッチを感じる場合、やりがいを感じるのは難しいでしょう。やりがいを感じない仕事を長期続けても、昇給が見込めなかったり人間関係が悪化したりする可能性があります。

「今の仕事が自分に合わない」と感じるのであれば、早めの退職を検討するのがおすすめです。

2.今の仕事を続けるメリットがあるか

今の仕事を続けることでメリットがあるかどうかも、辞めるときの判断基準の一つ。「昇給してやりたい業務がある」「キャリアアップを望める」など、仕事を続けることでメリットがあるか考えてみましょう。

仕事を続けることでメリットがある場合は、辞めずにいても良いといえます。ですが、入社時に掲げていた目標を達成できない、得たいスキルが習得できないと判断したら、退職を検討しても良いといえるでしょう。

3.辞めたい原因を自己解決できるか

辞めたいと思った原因を、自分で解決できるかどうか考えることも判断する大切なポイントです。状況を改善するために、自分にできる行動があれば取り組んでみる価値はあります。

たとえば、辞めたいと思った原因が「仕事を覚えられず、ミスが多い」といった場合、退職を決断する前にメモをとったり、こまめに上司に確認をとったり改善を試みましょう。

仕事のやり方を工夫し、できる限り改善を尽くすことで問題が解決できれば「辞めたい」という気持ちが解消されることも。しかし、すべての問題が自分によって解決できるものとは限りません。

辞めたい原因が自分の力だけで改善するのが難しい人間関係や職場環境の場合は、転職を検討しても良いでしょう。

逃げにならない!仕事を辞める4つの理由

仕事を辞める理由が逃げにならない理由には、どういうものがあるか解説しています。

逃げにならない!仕事を辞める4つの理由

  • 辞めたい原因が自分以外にあるから
  • 精神的ストレスを感じているから
  • 仕事内容にミスマッチを感じるから
  • ほかにやりたい仕事があるから

1.辞めたい原因が自分以外にあるから

辞めたい原因が自分以外にあり努力しても解決が難しい場合、退職することは逃げになりません。先述したとおり、すべての問題を自分だけで解決できるものとは限らないからです。

仕事を辞めたい理由が会社の風土や方針、上司や同僚との人間関係などの場合、改善を試みても他者の理解や協力がないとうまくいかない可能性もあるでしょう。

いつまでも改善しない問題にこだわらず、気持ちを切り替えて転職をしても逃げたことにはなりません。転職活動で退職理由を聞かれた際に、改善するための努力をしたことを伝えればマイナスな印象を持たれにくいでしょう。

2.精神的ストレスを感じているから

職場で日常的にストレスを感じて退職した場合、逃げたことにはなりません。ストレスを感じながら勤務し続けることで、心身に影響が出ることも。状況が悪化する前に、退職することをおすすめします。

ストレスから頻繁に体調を崩すことで、働けなくなったり私生活にも影響したりしかねません。周りの目や責任感からなかなか休めないという方もいるでしょう。決断するのが難しい場合、上司や担当医に相談するのも方法の一つです。

3.仕事内容にミスマッチを感じるから

「今の仕事が合っていない」「やりがいを感じられない」という理由で退職をしても、仕事から逃げたとはいえません。仕事内容にミスマッチを感じるなら、自分のスキルや知識を活かせる職場を探すことを考えてみても良いでしょう。

長期勤務をすることで年数だけが重なり、転職が難しくなることも。スキルの習得やキャリアアップのために、早めに転職活動することをおすすめします。

4.ほかにやりたい仕事があるから

挑戦したい仕事が見つかれば、退職を前向きに検討してみましょう。別の道へ進みたいという意志がある場合も、仕事を辞める理由として十分適切といえます。

新たな職場に挑戦することは、自己成長と自己達成感につながり「やりがい」を感じられることも。やりたい仕事に転職する決断は逃げることではなく、新たな経験やチャンスを求める姿勢は魅力的なアピールポイントになります。

ただし、今の仕事で得られるスキルのなかに、やりたい仕事で活かせられるものがあることも。すぐ退職を決断せず、活かせるスキルを得てから辞めるなど退職のタイミングに注意しましょう。

「逃げ癖」から退職を重ねるリスク

「ミスが続き怒られたくないから」「やる気が起きないから」といった一時的な理由ですぐ退職を繰り返すと、「逃げ癖」がつくことも。ここでは、「逃げ癖」から頻繁に退職を選ぶことに潜むリスクを解説しています。

仕事に対する忍耐力が低下する

仕事をするなかで困難な状況に直面するごとに退職を繰り返すと、忍耐力が低下する可能性があります。問題から目をそらし改善する努力をしないまま退職することで、「逃げ癖」がつく恐れもあるでしょう。

どのような仕事であっても、嫌なことやつらいことは存在します。感情に任せ退職を続けると、どの仕事も続けていくことは難しいでしょう。

「仕事を辞めて逃げ出したい」と感じても思いとどまり、乗り越えることで自身の成長につながります。困難を乗り越える経験を重ねることで動じなくなり、すぐに辞めたいという癖を解消できるでしょう。

短期間で退職を繰り返すと転職が難しくなる

「逃げ癖」から短期間で退職を繰り返すと、転職活動が不利になることがあります。履歴書に短い職歴が並ぶことで、採用担当者に「就職してもすぐ退職するのでは」と不安に思われやすくなるためです。心身の不調やけが以外の理由で、短期間での退職を繰り返すのは避けたほうが良いでしょう。

短期転職を繰り返すことで多くの職種を経験できるものの、メリットばかりではありません。知識は経験は浅いまま年齢が重なることでさらに転職が不利になることもあるので、短期間で退職するのは注意が必要です。

スキルや経験が身につかず次に活かせない

短期間で仕事を辞めるとスキルや知識が身につかず、転職活動でアピールするポイントがない状態になる恐れがあります。次に活かせるスキルや知識がないまま転職活動をしても、うまくいく可能性は低いでしょう。

また、働き続けてスキルを習得していくことで職場に慣れ、辞めたい気持ちが解消されることも。入社後すぐに退職を決断することを避けて、一定期間勤務してから判断してみることを視野に入れましょう。

失業保険を受け取れないことがある

短期間で退職をすると、失業保険の受給条件に満たず受け取れないことがあるでしょう。自己都合退職の場合、失業保険は雇用保険に12ヵ月以上加入することで受け取れます。

失業保険を受け取れないと、収入が途切れる不安から転職活動に集中できず、ミスマッチを繰り返すという悪循環になりかねません。失業保険を受け取れないこと以外にも先述したような転職活動が不利になることもあるので、短期退職は避けたほうが良いといえるでしょう。

失業保険については「退職後にハローワークで行う手続きって何?失業保険の受給条件や手順を解説」のコラムで解説しているので、参考にしてみてください。

逃げるように仕事を辞める癖を改善する4つの方法

ここでは、仕事で起こる嫌なことがあると、すぐ「逃げたい」と思う癖を改善する方法をまとめました。「逃げ癖」がつかないよう、普段から意識して仕事に取り組んでみましょう。

「逃げ癖」を改善する4つの方法

  • 今の仕事で目標を立てる
  • 辞めたあとのデメリットを考える
  • 逃げたい原因を解決する方法を考える
  • 就職における希望条件を見直してみる

1.今の仕事で目標を立てる

仕事で嫌なことがあっても目標があることで、すぐに「辞めたい」と思う可能性が低くなります。まずは、短期的な目標から立ててみても良いでしょう。

目標を達成するために行動することで、新しい知識やスキルが身につくことも。積極的に仕事に取り組むと、同時に成果を出せるようになり辞めたい気持ちが解消されることもあるでしょう。

目標を立てることにより仕事の動機を高め、結果的に仕事の満足度を上げられる可能性があります。

2.辞めたあとのデメリットを考える

すぐに仕事を辞めたいと思ったときに、退職したらどのようなデメリットがあるか考えることも逃げ癖を改善する方法の一つです。退職後のデメリットを挙げてみることで、辞めたい気持ちが解消される可能性があるでしょう。

すぐ退職するデメリットには「貯金がなく、生活が厳しくなる」「次の仕事が決まりにくい」などが挙げられます。デメリットから「すぐ退職しないほうが良い」と思うことができれば、逃げ癖が改善する可能性が高くなるでしょう。

3.逃げたい原因を解決する方法を考える

仕事で「逃げたい」と思う問題が起きたら、原因を突き止め解決する方法を考えてみましょう。解決方法を探すときは一人で抱え込まず、周囲の人に相談することで早く解決策が見つかることもあります。

「逃げたい」と思い退職を決断するのは、周囲と相談したうえで解決方法が見つからないことが判明してからでも遅くはありません。逃げ癖をつけないために、まずは問題を解決する方法がないか探す癖をつけましょう。

4.就職における希望条件を見直してみる

就職する際の希望条件を見直すことで、逃げ癖が改善する可能性があります。退職を繰り返してしまう場合、自分はどのような仕事が合うか、考え直してみることを検討しましょう。

ミスマッチを感じて退職する原因として、就活する際に自己分析や企業研究が不十分なことも。求人を探す条件を精査することで、逃げ癖が解消する場合があるでしょう。自分に合う仕事の見つけ方については「自分に合う仕事をする大切さって?その特徴や仕事探しの方法」のコラムで解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

逃げ癖を改善するための仕事探しのコツ

ここでは、逃げ癖を改善するために、自分に合った仕事を探すときのコツを解説しています。以下を参考に、ミスマッチから短期退職するのを防ぎましょう。

仕事をするうえで必要な条件を明確にする

自分が仕事をするうえで、どのような条件が必要なのかを明確にすることが大切です。希望条件の精査や順位付けをしないまま、求人探しをするのは避けましょう。

希望条件が明確になっていないまま就活すると、ミスマッチが起きる可能性が高くなります。譲れない条件以外を限定しなければ、応募できる企業の選択肢が広がるでしょう。

「待遇」のみに条件を絞るのは避けたほうが良い

求人を探すときに、希望条件を「待遇」のみ重視して仕事を選ぶことは避けましょう。もちろん、福利厚生や給与面といった条件も大切ですが、職場環境や仕事内容とのバランスが悪いと不満につながりやすくなります。

待遇以外にも、自分のスキルや経験が活かせる職場なのか、職場環境が良好かなどを考慮して仕事探しをしましょう。

視野を広くもって仕事探しをする

求人を探すときに視野を広く持つために、得意なことと苦手なことを明確にしてみましょう。広い視野を持つことで、新たな可能性に気づくことができることがあります。

興味がある仕事を始めてみたが、自分に合わなかったという場合も。仕事を探すときは自分の興味がある仕事ばかりに目が行きがちですが、苦手な職種でスキルを発揮できる可能性もあります。

自分の得意・不得意を明確にしたなかで、どうしても避けたいものを除いて仕事探しをすることでやりがいのある仕事が見つかることもあるでしょう。

転職エージェントを利用する

「自分に適した仕事がわからない」「自分のアピールポイントって何?」という方は、転職エージェントに相談するのも方法の一つ。就職エージェントは、民間の職業紹介サービスです。

第三者に自分を分析してもらうことで、新たな一面に気がつける可能性も。転職エージェントを利用すると、自分の適性に合う求人を探して紹介してもらえるのでミスマッチが起こりにくいでしょう。

仕事を辞める頻度が多く、次こそは自分に合った仕事を探したい方は、就活・転職エージェントのハタラクティブをご利用ください。ハタラクティブでは、一人ひとりに担当のキャリアアドバイザーが就き、転職に必要なサポートを一貫して行うので、安心して就活に臨めるでしょう。応募書類の添削や面接対策はもちろん、自己分析、仕事選びの軸の見つけ方などもしっかりお手伝いします。ハタラクティブへのご登録・ご利用は無料です。ぜひご相談ください。

後藤祐介

監修者:後藤祐介

京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。
ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。

資格 : 国家資格キャリアコンサルタント国家資格中小企業診断士
メディア掲載実績 : 「働く」をmustではなくwantに。建設業界の担い手を育て、未来を共創するパートナー対談定時制高校で就活講演 高卒者の職場定着率向上へ【イベント開催レポート】ワークリア障がい者雇用セミナーSNS : LinkedIn®YouTube