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清掃の仕事内容を勤務先別に紹介!やりがいや向いている人の特徴も解説
この記事のまとめ
- 清掃の仕事内容は床や窓、トイレなどの掃除や消毒をして清潔な環境を維持させること
- 病院や介護施設での清掃は感染症にかかるリスクを避けるため、細心の注意が必要
- 清掃の仕事では、利用者から直接感謝の言葉を掛けられることがやりがいにつながる
- 清掃の仕事は経験やスキルが求められないため、未経験から挑戦しやすい
清掃の仕事に興味をもっている方もいるでしょう。しかし、実際の仕事内容を知らないと、自分に向いているのか分からず「未経験からできる仕事かどうか」「入社後にミスマッチを感じないか」と不安になりますよね。
清掃の仕事内容は床や窓、トイレなどの掃除や消毒を行い、建物や施設を清潔に保つことです。整理整頓するのが得意な方や細かいところまで気配りができる方などが向いている傾向があるでしょう。経験や学問を問われにくいので、未経験から挑戦しやすい職種といえます。
このコラムでは、キャリアアドバイザーの室谷さんのアドバイスを交えつつ、清掃の仕事内容を勤務先ごとに解説しています。また、清掃の仕事で感じられるやりがいや向いている人によくみられる特徴もご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事にコメントしているアドバイザー
清掃の仕事内容とは
清掃の仕事とは、建物や施設を清潔に保つために床や窓、トイレなどの掃除や消毒を行うことです。清潔な環境を維持することで、人々が快適に過ごせる空間を作る重要な役割を担う職種といえるでしょう。日常清掃ではゴミ回収や床掃除が中心ですが、清掃の仕事はワックスがけやエアコンのフィルター掃除など徹底した作業も含まれます。ほかにも、庭木の補修や害虫駆除なども清掃の仕事に含む企業もあるため、サービス業の多様化が進んでいるといえるでしょう。
掃除と清掃の違い
「掃除」と「清掃」は、どちらも似たような意味で使われることがありますが、目的が異なります。掃除は身の回りを片付けたり、汚れを落としたりする行為全般を指します。たとえば、自宅の床を掃く、机の上を拭くのは掃除です。
一方、清掃は掃除より専門性があります。単に汚れを落とすだけでなく、専用の洗剤や機材を使い、衛生管理や環境基準を満たすために行う作業です。たとえば、オフィスビル全体の床清掃や、病院の手術室の消毒作業などは清掃に該当します。
【勤務先別】清掃の仕事内容
清掃は生活環境や職場環境を清潔に保つ仕事のため、必要とされる勤務先は多岐にわたります。以下で、勤務先ごとに清掃の仕事内容を解説するので、参考にしてみてください。
介護施設
介護施設では高齢者や障がいを持つ方々が安全かつ快適に過ごせるよう、衛生管理に配慮した清掃を求められるでしょう。高齢者や障がいのある方は免疫力が低下している傾向があるため、しっかりと清掃を行わないと感染症にかかるリスクを高める可能性があります。
また、身体機能の低下により転倒のリスクもあるため、清掃時には安全面に細心の注意を払うことが必要です。介護施設で清掃を行う場合は入居者のプライバシーへの配慮を忘れず、丁寧な言葉遣いを心掛けましょう。笑顔で挨拶を交わしたり、体調を気遣う言葉をかけたりするなどのコミュニケーションも大切です。
マンション
マンションの清掃では居住者全体の共有スペースを清潔に保ち、快適な住環境を維持することが大切です。具体的には、以下のような作業を行います。
- ・エントランスやロビー、廊下、階段の清掃
- ・エレベーター内外の清掃と消毒
- ・ゴミ置き場の清掃と整理
- ・駐車場や駐輪場の清掃
- ・外壁や窓ガラスの清掃(専門業者に委託する場合もあります)
- ・剪定や草むしりなど敷地内の植栽管理
ほかにも、冬期の雪かきや秋期の落ち葉清掃など季節に応じた清掃を行うこともあるでしょう。居住者の生活時間帯を考慮し、早朝や深夜の作業は騒音に配慮することも求められます。
ホテル
ホテル清掃は宿泊客に快適で清潔な空間を提供し、満足度の高い滞在を支える役割を担っています。ホテルは宿泊客にとって、旅先での一時的な住まいとなります。清潔で快適な環境を提供することは、ホテルの印象を左右する場合があるでしょう。
また、チェックアウトからチェックインまでの限られた時間内で、ベッドメイキングやバスルーム清掃、掃除機がけ、アメニティの補充など多くの作業を行う必要があります。
宿泊客のプライバシーに配慮することはもちろん、忘れ物がないかの確認も重要な業務です。迅速かつ丁寧な作業を心掛け、質の高いサービスを提供することで顧客満足度向上に貢献できるでしょう。
病院
病院での清掃は、一般的な清掃よりも高い衛生管理を求められる傾向があります。病室や待合室、診察室の床や手すりはもちろん、感染症対策として定期的な消毒作業を行うのが主な作業内容です。
清掃用具や洗剤も病院専用のものを使用し、病原菌の感染を防ぐ工夫が必要になります。たとえば、産婦人科は免疫力が低い新生児や妊産婦が過ごす環境のため、感染症のリスクを抑えるためにより厳格な衛生基準が求められるでしょう。
スーパーマーケット
スーパーマーケットの清掃は、食品を扱う場所として高い衛生基準を保つ必要があるでしょう。清潔な環境を維持することで食中毒の発生リスクを最小限に抑え、来店客に安全で快適な買い物を提供できます。
スーパーマーケットで清掃・消毒を行う箇所は、以下が挙げられます。
- ・売り場や通路、レジ周り
- ・陳列棚や商品
- ・冷蔵や冷凍ケース
- ・カートやバスケット
- ・トイレや洗面所
- ・駐車場やゴミ置き場
営業時間中に清掃を行う場合は、来店客の安全に配慮しながら作業することが求められます。また、生鮮食品を扱うエリアでは、食品の衛生状態を保つため特に注意を払うことが大切です。
浄化槽や下水道などの清掃は資格が必要な場合がある
浄化槽や下水道の清掃は、専門的な知識と技術、資格が必要となる場合があります。浄化槽や下水道の清掃は、公衆衛生の維持に直結するため専門業者によって行われることが一般的です。
作業には専用の機材や防護具を使用し、安全に配慮しながら行う必要があります。浄化槽管理士や浄化槽清掃技術者などの資格を取得することで専門性を高められれば、キャリアアップを目指せるでしょう。
清掃の仕事で感じられるやりがい
清掃の仕事では、人が安心かつ快適に過ごすための環境作りに携われます。人々の生活を支える大切な仕事のため、やりがいを感じられる可能性があるでしょう。
以下で、清掃の仕事で感じられるやりがいを解説するので、チェックしてみてください。
人の役に立っていると感じられる
清掃の仕事では、人の役に立っていると感じることがやりがいにつながる場合があるでしょう。清潔な環境は細菌やウイルスなどの繁殖を抑え、感染症を予防する効果があります。清潔で衛生的な環境を作ることで人々の健康を守り、快適な生活や仕事環境を提供することに貢献しているといえるでしょう。
直接感謝の言葉をかけられることもある
清掃の仕事は成果が目に見えるため、利用者から直接感謝の言葉をかけられる機会があります。たとえば、商業施設の清掃員が、利用客から「いつもきれいにしてくれてありがとう」と声をかけられることがあるでしょう。
こうした直接的な感謝の言葉は、仕事のモチベーションを高める可能性があります。人に喜ばれる仕事がしたい方は、「人のためになる仕事とは?やりがいと満足度の高い職業一覧」のコラムで、人のためになるやりがいと満足度の高い仕事を一覧で解説しているので、ご覧ください。
自分の成果を実感できる
自分の成果を実感できるのも、清掃の仕事でやりがいにつながることがあります。清掃前と清掃後の変化が明確にみえるため自分の仕事の結果を実感しやすく、達成感を得られる可能性があるでしょう。
清掃スキルを日常で活かせる
清掃スキルを日常で活かせるため、やりがいを感じる人もいるでしょう。清掃の仕事では、プロの清掃技術や効率的な掃除方法、洗剤の適切な使い方などさまざまな知識とスキルを身につけられます。適切な洗剤の選び方や掃除道具の使い方をマスターすることで、日常もより効果的な掃除が可能になるでしょう。
「清掃の仕事はやめとけ」といわれるのはなぜ?
清掃の仕事は「きつい」「大変」といったネガティブなイメージを持つ人もいるかもしれませんが、すべての人に当てはまるとは限りません。清掃の仕事は業務内容の幅が広いため体力的に負担が掛かったり、清掃する場所によって強い臭いや汚れに対処したりする必要があるため、「きつい」と感じる人もいるでしょう。
しかし、清掃の仕事は社会にとって必要不可欠な仕事です。自分の適性とマッチすれば、やりがいを感じながら働ける可能性があります。周囲の意見に流され過ぎず、自分自身が仕事に求めることを実現できるかどうか判断してみてくださいね。
清掃の仕事が向いている人にみられる4つの特徴
清掃の仕事内容と自分の適性がマッチしていれば、やりがいを感じられたり、達成感を得られたりしながら働ける可能性があるでしょう。以下で、清掃の仕事が向いている人にみられる特徴を4つ解説するので、自分に当てはまるものがないかチェックしてみてください。
清掃の仕事が向いている人にみられる特徴
- 整理整頓するのが得意
- 黙々と作業を進められる
- 細かいところまで気配りができる
- 効率的に作業をこなせる
1.整理整頓するのが得意
清掃の仕事に向いている人の特徴には、整理整頓するのが得意なことが挙げられます。清掃の仕事は単に汚れを取り除くだけでなく、整理整頓も重要な要素です。
たとえば、オフィス清掃では、書類や備品を整理しながら清掃することで、作業効率を上げられるでしょう。日ごろから「身の回りを整理すると達成感がある」「きれいな空間をキープできるとうれしい」と感じる方は散らかった場所を効率的に清掃できる傾向があるので、向いている可能性があります。
2.黙々と作業を進められる
黙々と作業を進められるのも、清掃の仕事に向いている人の特徴といえるでしょう。清掃の仕事は、基本的に一人で決まった時間に指定された場所で作業を進めるルーティンワークが基本です。決められた手順で作業を進め、集中して時間内に終わらせられるよう集中力が求められるでしょう。
集中力を保ちつつ、手順に従って行うルーティンワークが得意な方は、清掃の仕事に向いている可能性があります。「ルーティンワークとは?おすすめの職種や向いている人について解説」のコラムでは、ルーティンワークを望む人に向いている職種や働くメリット・デメリットを解説しているので参考にしてみてください。
3.細かいところまで気配りができる
清掃の仕事は、細かいところまで気配りができる人に向いている傾向があります。清掃は、一般の人が見落としがちな細部まで気を配り、徹底的に清掃を行うのが仕事です。
たとえば、ドアノブの隙間や照明器具のカサの裏側など、細かい部分まで丁寧に清掃することで、より清潔さを維持できるでしょう。
4.効率的に作業をこなせる
効率的に作業をこなせるのも、清掃が向いている人にみられる特徴の一つです。限られた時間内で質の高い清掃を行うには、効率性が求められます。
作業手順を工夫したり、適切な洗剤や道具を選択したりすることで作業時間を短縮すれば、生産性を高められるでしょう。
清掃の仕事に向いていないと感じやすい人の特徴は?
清掃の仕事に向いていないと感じやすい人の特徴には、以下が挙げられます。
・早朝・深夜の勤務がつらいと感じる人
・片付けが苦手な人
・変化や刺激を仕事に求める人
・マイペースに仕事を進めたい人
清掃の仕事は職場によって、人がいない営業時間外に作業を行うことがあります。作業内容も日常的に行う掃除よりも高いレベルを求められるので、片付けや清掃に苦手意識があると「自分には合わない」と感じる可能性があるでしょう。
また、清掃は指定された場所を決められた手順で進めます。そのため、変化や刺激を求める人は物足りなさを感じて、モチベーションが低下する可能性があるでしょう。
マイペースな人は1人で行動できたり、集中して物事に取り組めたりできるといった適性はあるものの、時間や手順が指定されるため働きにくさを感じる場合があります。
ただし、これらの特徴があるからといって、清掃の仕事ができないわけではありません。仕事への適性は、個人の努力や工夫、仕事に対する姿勢によって変わる可能性があります。清掃の仕事に興味がある方は、まずは短期のアルバイトや職場体験などで実際の仕事内容を経験してマッチ度を判断してみるのがおすすめですよ。
清掃業の仕事に就くメリット
清掃業に就職するか迷っている場合、働くメリットを確認してみましょう。清掃業の仕事に就くメリットを知れば、自分の希望する働き方ができるか判断しやすくなります。
以下で、清掃業の仕事に就くメリットを解説するので、チェックしてみてください。
経験や専門知識を問われにくい
清掃業の仕事に就くメリットには、経験や専門知識を問われにくいことが挙げられます。研修や実務を通じて必要なスキルを身につけられるため、未経験から始められるでしょう。
また、資格がなくてもごみ収集や分別、拭き掃除など基本的な作業を行えるため、すぐに仕事を始められるのもメリットの一つです。経験を積むことで専門的な技術を学べば、より高いスキルを身につけてキャリアアップも目指せるでしょう。
人と接することが比較的少ない
人と接することが比較的少ないのも、清掃業で働く際のメリットになる場合もあるでしょう。清掃業はチームを組んで作業をすることもありますが、一人で黙々と作業を行うのが基本です。
また、早朝や夜間など利用者が少ない時間帯に清掃が行われる職場もあるため、人と接する機会が少ない傾向があります。一人で集中して作業に取り組みたい方は、働きやすいと感じる可能性があるでしょう。
人に接しない仕事は、「人と接しない仕事に就くには?おすすめ職種10選と正社員になるコツ」のコラムでも解説しているので、あわせてチェックしてみてください。
残業が少ない傾向がある
清掃業の仕事は、残業が少ない傾向があることも挙げられます。清掃業は、決められた時間内で作業を行うためです。残業が少ないとワークライフバランスを取りやすかったり、プライベートの時間を確保しやすかったりするメリットがあります。
ダブルワークしたい人も働きやすい可能性がある
清掃業は残業が少なく、早朝や夜間など特定の時間帯に作業が集中する場合があるため、ダブルワーク(副業)と両立しやすくなります。収入を増やしたり、空いた時間を有効活用したかったりする方は、働きやすいと感じる可能性があるでしょう。
たとえば、本業が休みの日にホテルの客室清掃のパートタイムで働いたり、夜間にオフィスビルの清掃をしたりすることも可能です。早朝や夜間、週末限定など、自分のライフスタイルに合わせて働けるでしょう。
ただし、企業によっては、副業を禁止していたり、申請が必要だったりする場合があります。勤務先で副業が禁止されている場合、バレると懲戒処分を受ける可能性があるので注意が必要です。
就業規則を確認したうえで、ダブルワークを始めるかどうかを判断しましょう。「正社員の副業は禁止されてる?会社にバレる理由や成功させるポイントを解説」のコラムでは、正社員の副業が会社にバレる理由や注意点を解説しているので、参考にしてみてください
アルバイトから正社員を目指せる場合がある
清掃業は、アルバイトから正社員を目指せる場合があるのもメリットです。職場によって、アルバイトやパートタイムから正社員を目指せる「正社員登用制度」を導入している場合があります。
正社員登用制度を利用できれば、アルバイトとして業務の経験を知ったうえで正社員を目指せるので、ミスマッチを防げるのが魅力です。「いきなり正社員になるのが不安」「ブランクがあるから長時間働ける自信がない」という方は、正社員登用制度を導入している企業を探してみてください。
正社員登用制度について「正社員登用制度とは?面接や試験は難しい?受かる人の特徴をおさえよう」のコラムで詳しく解説しているので、チェックしてみてください。
清掃業の仕事に就くデメリット
清掃業の仕事に就くメリットはあるものの、デメリットも存在します。デメリットに目を向けないまま就職すると、「思っていた仕事と違う」とミスマッチを感じて退職につながりかねません。
清掃業の仕事に就くメリット・デメリットどちらも把握することで、ミスマッチを防ぎやすくなるでしょう。以下で、清掃業の仕事に就くデメリットを解説します。
業務内容の幅が広い
清掃業の仕事に就くデメリットは、業務内容の幅が広いことです。清掃の仕事は掃除だけでなく、建物の衛生管理全般を担うため、ゴミ収集や消耗品の補充、簡単な修繕作業なども含まれます。
病院の清掃は医療器具の処分を行うこともあるでしょう。多様な業務に対応するには、幅広いスキルと知識が必要です。しかし、働きながら業務に必要なスキルや知識は身につけられるので、過度に心配する必要はありません。
体力的な負担が掛かりやすい
清掃業は身体を使う仕事が多く、体力的に負担が掛かりやすいのもデメリットの一つです。床磨きや掃除機かけ、高所の窓拭きなどの作業をするために体を動かし続ける必要があります。
なかには、重い清掃機器や備品を持ち運んだり、階段の上り下りが多かったりする場合もあるでしょう。そのため、体力に自信がない方や体を動かすことが苦手な方は「きつい」と感じる可能性があります。
しかし、適切な休憩や身体のケア、正しい作業姿勢の習得などを行い工夫をすれば、体に掛かる負担を軽減できる可能性があるでしょう。また、日ごろからストレッチや適度な運動を取り入れて、体力を維持することもおすすめですよ。
平均年収を下回る可能性がある
清掃業の仕事に就くデメリットには、平均年収を下回る可能性があることも挙げられます。職業情報提供サイトjobtagにある「ビル清掃」「客室清掃・整備担当(ホテル・旅館)」「鉄道車両清掃」「ハウスクリーニング」の平均年収を下記にまとめました。
職種 | 平均年収 |
---|---|
ビル清掃 | 約278万円 |
客室清掃・整備担当(ホテル・旅館) | 約329万円 |
鉄道車両清掃 | 約386万円 |
ハウスクリーニング | 約386万円 |
参照:職業情報提供サイトjobtag「ビル清掃」「客室清掃・整備担当(ホテル・旅館)」「鉄道車両清掃」「ハウスクリーニング」
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査の概況 1 一般労働者の賃金(p.6)」で一般労働者(男女計)の平均賃金は31万8,300円です。平均賃金×12ヶ月で計算すると平均年収は約381万円となります。清掃関連の仕事の給与水準は職種によって異なりますが、一般労働者全体の平均年収を下回る場合もあるでしょう。
しかし、経験を積んで知識やスキルを身につけたり、資格を取得したりすることで、より高い給与を得られる可能性もあります。しかし、「実力を評価されたい」「生活を安定させたい」などの理由から、高収入の仕事がしたいという人はミスマッチを感じる場合もあるでしょう。
高収入を得やすい仕事は「高収入の仕事を一覧でご紹介!役立つ資格や就職するときのポイントも解説」のコラムで解説しています。高収入の仕事といえる基準や就職するためのポイントもご紹介しているので、チェックしてみてください。
参照元
職業情報提供サイトjobtag
トップページ
厚生労働省
令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況
ハタラクティブ プラス在籍アドバイザーからのアドバイス

室谷 絵夢
清掃の仕事は、ビル清掃やオフィス清掃、病院清掃などさまざまな勤務先があります。一般的に、清掃の仕事は特別な資格やスキルがなくても始められるので、未経験から挑戦しやすいでしょう。
自分のペースで仕事を進められることや、体を動かす仕事であることなどのメリットも挙げられます。一方で、体力的にきつい場合があることや、勤務時間が早朝や夜間の場合もあるといったデメリットもあるので、自分の適性とマッチしているか事前に確認しておくと安心です。
ミスマッチを避けたい方は、就職・転職エージェントに相談するのも手です。就職・転職エージェントは勤務地や時間帯、雇用形態など求職者が希望する条件にマッチする企業を紹介してくれるので、自分に合った職場を見つけやすくなりますよ。
清掃の仕事で活かせる資格
清掃の仕事は経験やスキルがなくても挑戦できます。しかし、関連する資格を取得することで、仕事の質を高め、キャリアアップや収入アップできる可能性があるでしょう。
以下で、清掃の仕事で活かせる資格を解説するので、参考にしてみてください。
ハウスクリーニング技能検定
ハウスクリーニング技能検定は、一般家庭の清掃に特化した資格です。この資格を取得することで、プロのハウスクリーニング技術を身につけられるでしょう。
キッチンや浴室、トイレなどの各部屋の清掃技術、カーペットや畳、フローリングなどの床材別の清掃方法、洗剤の知識や安全管理などが試験範囲に含まれます。効果的で安全な清掃方法を習得すれば、顧客満足度の高いサービスを提供できるようになるでしょう。
「ハウスクリーニングとはどんな仕事?年収や志望動機を書くときのコツを解説」のコラムでは、ハウスクリーニングの仕事内容や向いている人の特徴を解説しているので、興味がある方はチェックしてみてください。
病院清掃受託責任者講習
病院清掃受託責任者講習は、感染予防の基礎知識や医療廃棄物の取り扱い方、各種消毒方法、病院特有の清掃手順などが身についていることを証明できる資格です。病院清掃は患者の安全と快適さを確保するために高度な衛生管理が求められ、感染予防や衛生管理に注意を払う必要があります。
「医療法施行規則第九条の十五」で病院が清掃を外部に業務委託する際、受託業務場所に受託業務の責任者として「受託責任者」を配置することが義務付けられています。病院清掃受託責任者講習を受けて「受託責任者」になれれば、医療施設での清掃業務に携われる可能性があるでしょう。
参照元
e-Gov法令検索
医療法施行規則
ハウスクリーニングアドバイザー®資格
ハウスクリーニングアドバイザー®資格はハウスクリーニングの技術だけでなく、顧客とのコミュニケーションスキルや経営に関する知識も重視している資格です。試験内容には清掃技術はもちろん、顧客対応、見積もり作成、スケジュール管理、従業員教育など、ハウスクリーニング業務全般に関する知識が含まれます。
この資格を取得すれば、技術面だけでなく、接客や経営面でも高いスキルを持つプロフェッショナルであることの証明になるでしょう。ハウスクリーニング業界でのキャリアアップや独立開業を目指す方にも役立ちます。
建築物環境衛生管理技術者試験(ビル管理士)
建築物環境衛生管理技術者は「ビル管理士」とも呼ばれ、大規模建築物の衛生管理に関する知識を証明する国家資格です。清掃だけでなく、空気環境や水質管理など、建築物全体の衛生管理に関する幅広い知識を身につけられるでしょう。
試験内容には、建築物の衛生管理に関する法令、空気環境の調整、給水及び排水の管理、清掃、ねずみ及び昆虫等の防除、廃棄物の処理など、多岐にわたる分野が含まれます。多くの人が利用する大規模建築物(特定建築物)では、清掃を含む総合的な衛生管理が法律で義務付けられています。建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)は、そのような管理業務を適切に行うための専門知識を持つ人材として認定されます。
ビルクリーニング技能士
ビルクリーニング技能士は、ビルの清掃に関する専門的な知識と技能を持つことを証明する国家資格です。試験内容には、床面洗浄作業、ガラス面洗浄作業、カーペット洗浄作業などの実技試験のほか、安全衛生、作業管理、建築物の構造などに関する学科試験が含まれます。
大規模な建物の清掃には、一般的な家庭清掃とは異なる特殊な技術や知識が必要です。この資格を取得することで「ビル清掃業界での知識がある」と判断されれば信頼性が高まり、キャリアアップにつながる可能性があるでしょう。
清掃作業監督者
清掃作業監督者は、清掃作業チームのリーダーとして必要な知識とスキルを持つことを証明する資格です。この資格を取得することで、清掃業界でのリーダーシップを発揮し、キャリアアップを図れます。
大規模な清掃作業では個々の作業員のスキルだけでなく、チーム全体の効率的な運営が重要です。
講習内容には、清掃の基礎知識、安全衛生管理、作業計画の立案、部下の指導方法、顧客対応など、清掃作業の監督者として必要な幅広い知識が含まれます。
企業によっては普通自動車運転免許が必要な場合もある
清掃の仕事をする際は、企業によって普通自動車運転免許が必要な場合もあるので注意しましょう。なぜなら、作業場所への移動や清掃機材の運搬のために車両を使用することがあるためです。普通自動車運転免許が必要かどうかは、求人票の「応募条件」や「必要な資格」などの欄に記載しているので確認しておきましょう。
清掃の仕事を目指すときに押さえたいポイント
未経験から清掃の仕事を目指す際は、仕事内容と適性のマッチ度をアピールしたり、体力面に自信があることを伝えたりすると、採用担当者に好印象を与えやすくなるでしょう。以下でそれぞれ解説するので、就職・転職活動の参考にしてみてください。
仕事内容と適性のマッチ度をアピールする
清掃を目指すなら、仕事内容と適性のマッチ度をアピールするのが有効です。清掃の仕事はスキルや経験が求められないぶん、適性を評価される可能性があるでしょう。
清掃の仕事は掃除をするだけでなく、場所や状況に応じた適切な清掃方法を選択し、効率的に作業を進めることが求められます。問題解決能力や時間管理能力などをアピールすると仕事内容と適性のマッチ度をアピールできるので、採用担当者から好印象を得やすくなるでしょう。
「効率的に作業を進められます」とだけ伝えず、具体的な状況や成果を盛り込めば説得力が上がりますよ。根拠となるエピソードや経験がないか、自己分析を行って振り返っておきましょう。
自己分析のやり方は、「自分のしたいことがわからない…見つけ方や仕事の探し方を解説」のコラムで解説しているので参考にしてみてください。
体力面に自信があることを伝える
体力面に自信があることを伝えるのも、未経験から清掃の仕事を目指す際に押さえたいポイントの一つです。清掃の仕事は、立ち仕事や重い物を運ぶ作業など身体を使う場面があります。そのため、体力や健康状態についても積極的にアピールすると評価される可能性があるでしょう。また、過去に体力を使う仕事で成果を上げた経験があれば、それも合わせて伝えるのがおすすめです。たとえば、「以前の倉庫内作業のアルバイトでは、重い荷物の運搬も問題なくこなしていました」といった具体的な経験談は裏付ける根拠となります。
経験者は前職を辞めた理由をポジティブに伝えよう
清掃の仕事を経験したことがある場合、面接で前職を辞めた理由を聞かれることがあります。転職理由を伝えるときはネガティブな表現は避けて、前向きな理由を説明することが重要です。
たとえば、「より専門的な清掃技術を習得したい」「キャリアアップを目指したい」「新しい環境でチャレンジしたい」といったように、成長意欲や前向きな姿勢をアピールしましょう。前職での経験をどのように活かせるかも具体的に説明することで、入社意欲を効果的に伝えられますよ。
「転職理由の例文を参考に面接で好印象な回答を考えよう!注意ポイントも解説」のコラムでは、転職理由別に好印象につながる回答例文を解説しているので参考にしてみてください。
未経験から清掃の仕事ができるか不安ならプロに頼ろう
未経験から清掃の仕事ができるか不安なら、就職・転職エージェントのプロに相談することを検討してみましょう。就職・転職エージェントは求職者の適性や希望条件にマッチした企業や求人を紹介してくれます。
たとえば、経験がなく仕事をこなせるか不安なら、研修制度が整った企業を提案してくれる可能性があります。ほかにも、応募書類の作成や面接対策の支援を受けられる企業もあります。不安なことをエージェントに相談することで、自信を持って選考に臨めるようになるでしょう。
「清掃の仕事に興味があるが向いているか分からない」「一人で就職(転職)活動を進められるか不安」という方は、就職・転職エージェントのハタラクティブへご相談ください。ハタラクティブは、20代など若年層の就職・転職支援に特化しています。
専属のキャリアアドバイザーがヒアリングを行い、学歴・職歴に応じた就職や転職のサポートを実施。未経験OKの求人を豊富に保有しているので、経歴に自信がない方にもぴったりな求人をご紹介します。
ご提案する企業はすべて担当者が足を運んだ優良企業なので、詳しい業務内容や社風もお伝え可能。企業とのやりとりも担当者が行うので、就職・転職活動をしたことがない方も安心して取り組めるでしょう。サービスはすべて無料なので、気軽にご相談ください。
監修者:後藤祐介
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。
ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。
資格 : 国家資格キャリアコンサルタント・国家資格中小企業診断士
メディア掲載実績 : 「働く」をmustではなくwantに。建設業界の担い手を育て、未来を共創するパートナー対談・定時制高校で就活講演 高卒者の職場定着率向上へ・【イベント開催レポート】ワークリア障がい者雇用セミナー
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